「……ふぁああ」
日が登り、太陽が東から少し南に向かい始める頃、俺は『体育館』の真ん中で大きなあくびを出した。
ルビー達はというと、
「ルビー、そっちは見つかったか?」
「ううん、こっちはないっ!」
「ミナミっ、これ食べれる!」
「ドングリ……というか、岩の生えたこれが食べれるんか?」
「…………」
「…………」
食料を探していた。
昨日、質問会が終わった後、明日の予定を話した。
『午前中は食料を探す』
『時間が余れば、現在の状況の解説』
『午後は『遺跡』に向かう』
『戦闘行為は、ルビーとブイモン、寿とギルモンを主軸に戦う』
『俺とクダモンは『レナモン』の監視を行う』
……と、こんな話をした。
もちろん、ルビーからの反発はあったが、
『クロスローダー製の、怪しげでデメリットのある食事が取りたいのか?』
と、言葉にすればぐだぐだ言いつつも従ってくれた。
「……んじゃ、俺は寝るから」
レナモンに俺はそう言い、寝ているクダモンを枕に横になる。
「……おい」
レナモンの呼び止める声が聞こえるが、無視する。
「……おい!」
「……」
無視する。
「聞こえてるのだろう、無視をするな!」
すぱんっ……と頭を叩かれる。
「……あのさぁ、俺は眠いんだよ」
俺は眠い目を擦りながら、レナモンを睨みつける。
「こちとら、お前の監視に夜間の警備、朝の食事の準備……やることやってんだから、少しは寝させてくれよ」
ルビー達が寝たのが夜の11時、最後に起きて来たルビーの起床した時間は朝の8時……その間、俺はずっと警戒し続けていた。
この世界で発生する、人やケモノガミを殺す特殊な霧の発生源と、主との関連性……そして、それらの考察。
主が
ロープでふんじばったレナモンへの警戒。
ルビー達の朝ごはんの準備。
これらのことを済ませ、ようやく休憩できる時間がやって来たのだ。本当に寝かせて欲しいんだけど。
(……と、考えていたが、この様子では寝かせてくれないようだ)
「……お前に聞きたいことがある」
レナモンは俺の顔を見て、静かに告げる。
(ああーーーーっ、めんどくさい!!!)
そんな心の声を抑えて、ルビー達に言った言葉をそのまま伝える。
「夜、聞かせてやるよ」
「今聞きたいんだ!!!」
そんなことはお構いなし……といった様子で、俺の胸ぐらを掴み上げるレナモン。
(これは素直に話を聞いたほうが、早く寝られるな)
自身の中で早く決着をつけたほうがいいと結論が出て来たので、寝るのを一旦諦める事にした。
「…………ハァ」
『早く寝たい』という願望からかつい溜め息が出てしまうが、それでも俺の方を向いて真剣な目でこちらを見るレナモンを見て、本当に名残惜しいけど、質問を聞くことにする。
「……で、なにが聞きたいんだ?」
俺はレナモンに雑多に聞いた。
「『お前の本当の目的はなんだ?』」
……なにを言ってるんだ、レナモンは?
「……、昨日も言ったはずだが?」
本当の目的ぃ?
昨日言ったことで『話は全て』だ。これ以上話すギリはない。
「違うっ、お前がその目的に至った、理由を私は知りたいんだ!!!」
それでも知りたいと叫ぶレナモン
(……面倒なんだよなぁ。こういう、私の納得の為に話せっていうバカは)
正直話したところで納得はされないだろうし、面倒臭いことこの上ないが、
「…………」
じっと見つめられ続けて、眠れないのはもっと面倒事が生まれる可能性にある。
(……正直に話そう)
「…………ハァ」
昨日のことを思い出す。
『君を助けにきたんだ』
家庭科準備室の椅子に座る白いカチューシャをつけたボブカットの少女……水無瀬ミユキの目を見て、俺は静かにそう告げる。
『……水無瀬、みゆ……き?』
教授のその言葉が聞こえてくる。驚愕が滲み出すようなその声に、俺は一瞬迷ってしまった。
(……言うべきだよな)
もともと、彼女を見つけた時には覚悟を決めていた。しかし、俺は言うべきなのか迷ってしまった。
(俺は、『彼女』を教授の実の姉だと証明できるのだろうか?)
自分が教授の立場になって考えてみる。
年老いた自分の目の前に、実の姉が10代にも満たないような子供の姿で現れた時、俺は実際にその人物が姉だと信じられるのだろうか。
(いいや、俺にはできない)
実際に現れたとしても、別の人物、またはデジモンが姿を変えている線で物事を決めるだろう。
(……それでも、)
教授がよろよろと水無瀬ミユキの前に歩いていくのを見て、俺は意を決する。
『そうです……あなたの行方不明になった『実の姉』ですよ、『水無瀬アキハル』さん』
かつて、ゲームで知っ……いや、本人に教えてもらったその名で彼を呼んだ。
『……っ!?』
『なんやってっ!?』
二人の驚く声が聞こえてくる……なんで、教授の名前を聞いた時に驚いたんだ?
(もしかして、教授も名前を教えてなかったのか?)
そんなことを思ってしまったとき、
『……いや、まさか……そんなはずっ、だが……しかしっ!!!』
教授の発狂するような、悲鳴を上げるような叫び声が暗くなった教室内に響き渡った。
(……まあ、信じられないよな)
それでも、俺は信じてもらえるように言葉を紡ぐ。
『あり得ないと思いますか?』
俺は白々しいと思いながらも、その言葉を口にした。
『私の姉が行方不明になったのは、今から『50年前』だぞっ!?』
怒りや悲しみ、喜び……様々な感情がごちゃ混ぜになったような、それでも目の前の現実が信じられないというように教授は怒鳴った。
(俺だって信じられねえよ)
俺も同じように別世界に飛ばされた。
教授や水無瀬ミユキと同じように、俺とルビーに途方もないぐらいの年月の差が生まれていたかもしれない。もしかしたら、なんらかの齟齬があって、俺の住んでいた世界と俺の産まれた世界の時間軸が異なっていたら、ルビーに会うことすらできなかったかもしれない。
それでも、俺とルビーは同じ年齢で今ここにいる。
なんらかの『意思』が関わっていたとしてもそれは変わらないし、変えていくつもりもない。
『……この顔を見てもそれが言えますか?』
だからこそ、俺は水無瀬ミユキと教授の前に立って、この言葉を言った。
『ハル?』
キョトンとするような顔で教授を見る水無瀬ミユキ。年老いていても、自分の弟の顔をハッキリと理解するその少女に、内心驚いてしまった。
『…………っ!?』
教授の息を呑む音が聞こえてくる……追撃しよう。
『水無瀬アキハルさん……あなたの言いたいことは理解できます。しかし、あなたは忘れているだけなのです』
『
俺は『
『……ミユキから離れろっ!!!』
俺の言葉を止めるようにレナモンが、大声を上げた。
『這ってでも主人を守りに来たか』
レナモンの体を見てふと言葉が出た。レナモンの体とロープが埃まみれになっている。ロープを巻かれた体を必死になって動かして、隣の教室まで来たと考えた結果出た言葉だった。
『……?』
だが、心配された当の本人はレナモンがわからないらしい。
『ミユキっ、ミユキっ!!!』
そんな必死な声も、彼女には届かない。その上で教授を見て一言、
『……ハル、なの?』
レナモンの方を一切見ず、年老いた弟へと質問する。
『ああ、そうだよ姉さん』
『ミユキっ!?』
それに答える教授と、自身への酷な対応に驚愕するレナモン。
レナモンの水無瀬ミユキへ心配と焦燥の混じった声は届かず、ただ目の前にいる教授へと視線が注がれるだけである。
(……むごいな)
その様子を見て、俺はそんな感情を抱いてしまった。
『……ハル』
『……姉さん』
『ミユキぃ、ミユキぃっ!!!』
二人と1体の声が響く教室。妙な居心地の悪さといたたまれない空気がより気持ち悪さを際立たせた。
『なんやのっ、どうゆうことなんやこれ!!!』
(あっ、ようやく反応した)
そんな異様な雰囲気が漂うなか、とうとう寿が声を上げた。
『タイトっ……まだあんた何か隠してるわねっ!!!』
ルビーがこちらを睨む。
『……隠しているさ。明日質問されれば答えるって』
俺の返答は変わらない。今後も変えるつもりはない。
『いーーーー
『今は無理だぞ。これから寝る準備だ』
ルビーの喋りかけた言葉を、容赦なく切り捨て、教授達の方へと俺は視線を合わせる。
『……ぷぅ』
頬の膨らんだ音が聞こえるが、そんなのに構っている状態じゃない。
『……さて、教授。ひさしぶりの姉弟の再会、どうでしょうか?』
今の俺の姿は彼らにとって、さぞ悪役地味で見えるだろう。それでも教授のその思いを俺は聞いてみたくなったのだ。
『……』
迷うように目を揺らす教授……それでも、と拳を握り、決意を決めたようにこちらを見つめる。
『君は、あの時には既に……』
言葉がどもりながらも、迷うように聞く彼の言葉を俺はすぐに理解し、
『
言葉を遮ってでも、はっきりとそう伝える。
その瞬間、
ーーーーパンッ、と弾ける音が聞こえた。
頰に痛みを感じる。
(そうか、殴られたのかっ、と!?)
いきなり胸ぐらを掴み掛かられ、体が宙に浮かぶ。力任せに持ち上げられたのだと気がついた。
『なら、なんでっ……!!! なんで』
泣きながら叫ぶ教授……しかし、その腕の力が少しずつ弱まっていった。
(……言葉を言っている途中で、頭が冷えたのだろう)
そんなことを思いながら、たんっと足が地面についた。
『すまない』
胸から手が離された時に教授にそう言われる。
(彼が俺に謝る必要なんてない)
あのとき黙っていたのは自分自身の意思で、あのとき優先しなかったのも、俺が決めたからだ。
『謝ることではありませんよ……ただ、あのときは時間にも、金にも余裕がありませんでした。余裕があればもっと早く行動できました』
罪悪感と無力感を誤魔化すように、正直にそのことを伝える。
(もっと力があれば、こんなふうに嘆くこともなかったはずだ)
こんなにも力を手に入れても、解決できないことがある……と、この世の無常に嘆きたくなるものの、ちゃんとやらなきゃいけないことがあるのだと、頭を下げる。
『こちらこそ、申し訳ありませんでした』
頭を下げて、教授に謝る。
『…………本当にすまない』
教授も力なくそう言った。
ストン、と力が抜けたように尻餅をついてしまう教授。
(早く手を出さないとーーーーっ!?)
教授の体が倒れないように、支える為近づこうとした時、
『……ハル』
水無瀬ミユキが子供の小さな体を使って、教授の体を支え、教授の頰に手を置いたのだった。
『姉さん?』
『……大丈夫?』
水無瀬ミユキは心配そうに教授へと声をかけた。
(魂がなくても、か)
魂が半分なくても、体が弟を心配している。その姿はまさしく姉弟の姿だった。
『大丈夫ですよ』
教授はそんな言葉を返しながら、水無瀬ミユキの手を握り返している。
そうやってやりとりしている姿は、時を超えても変わらぬものであったのだろう。
『黙れっ、ミユキに近づくなーーーーっ!!!』
そんな美しい姉弟愛を邪魔するものが1体。
ーーーードゴンッ!!!
『ーーーーぐはっ!?』
レナモンに向かって、今出せるほぼ全力の蹴りをくらわせる。
『ーーーータイトっ!?』
『マナトくんっ!?』
二人の声が聞こえてくるが、それでも追撃をやめるつもりはなかった。
『うっ、はっ……げほっ、げほげほ……』
俺の蹴りを喰らって、レナモンはむせている。
『汚ねえ悲鳴だな』
そう言葉に出しながら、レナモンへとゆっくり歩いて接近する。
『ちょっとタイト、いきなりなに、を……っ!?』
『ルビー、近づいちゃダメだっ!?』
俺の怒りに気づいたブイモンが、こちらへと近づいてくるルビーを必死になって止めているのが視界の端で見える。
そのおかげで、レナモンの元へと辿り着くことができた。
『
レナモンの左耳を乱暴に片手でワタあげ、レナモンの目が俺の目に合う位置まで、片手で持ち上げだ。
『げほっ……き、さまっ』
ーーーーガンっ!!!
怒りとやつあたりを混ぜこぜにした気持ちを、レナモンの顔面を殴ることで発散する。
『お前が助けにさえ来ていれば、ルビーはもっと早く救出できたし、寿の安全も保証できたはずだ』
そんな、無茶な言い分をレナモンに向けて話す。頭の中で冷静な言葉が生まれて来そうになるが、躊躇う気持ちが一切芽生えなかった。
『それをてめえはっ、自分の主人のっ、身をっ、守る為にっ、殺しかけたんだっ!!!』
自分が遅れたことを、レナモンのせいにしていると、頭の中で冷静に『やつあたり』だと思ってしまうが、もう止められそうになかった。
『げほっ、がはっ、ぐふっ、ごほっ……ごぽっ!!!』
むせるレナモンになんどもなんども、なんどもなんども拳をぶつける。
ーーーーガンッ!!!
『ぐふっ!?』
テトやシンが近くにいないという不安。
ーーーーゴンっ!!!
『ぶっ!?』
ルビーに『母さん』について指摘されたことへの苛立ち。
ーーーーバギィ!!!
『ごはっ!!!』
ガジモン達に追い回されたことへの怒り。
ーーーーベキィっ!!!
『ぶほっ!!!』
なにもできなかった過去の自分への無力感。
その全ての感情を拳に乗せて、殴りつけた。
『助けに来ていれば、俺ももっと丁重に扱ったんだがな……傍観してた癖に、生言ってんじゃねえよ』
怒りや憎しみ、苛立ちに身を任せた拳。それでも、思っていた『
『……タイトくん』
握った拳を掴む人がいる。
『もうやめよう』
そう言ったのは、襲われかけていた教授であった。
『…………』
その言葉に頭が真っ白になってしまう。ただ、俺の手の握った拳が力なく緩んだのは感じられた。
『……ふんっ、これくらいで許してやる。教授に感謝しろよ……次やったら『ロード』行きだ』
怒りと嫌悪感を吐き捨てるようにレナモンに向かって俺はそう言った。
『はぁはぁ、はぁはぁ』
息絶え絶えになったレナモン。
殺してやりたいぐらい頭に血が昇っていたというのに、このぐらいしかできない自分の体に失望した。
『……タイ、ト?』
水無瀬ミユキにそう呼ばれ、振り返る。
『…………』
じっと、俺の顔を見つめる水無瀬ミユキがいる。
(そんなことを呼ばれる筋合いはないと、思う)
そんなことを考えていると、背後のボロ雑巾のようになったレナモンがピクリと動いた気がした。
『……みゆ……、っ』
言葉でそう呼ぶレナモン。
『……?』
しかし、彼女の反応は俺の時と比べて、あまりにも薄く、
『……くっ……』
今のレナモンのことなど歯牙にもかけていないような、そんな表情だった。
『…………』
『…………』
少女に見つめられ、俺はその場に居たたまれなくなった。
(魂を半分失ってるとはいえ、自身のパートナーデジモンを殴り倒した相手をよくそんなにじっと見つめられるな)
周囲を見れば、
『…………っ!?』
『…………、っ!?』
ーーーービクゥ!?
『……ミナミ』
『……っ、……うん』
戸惑い、警戒、怯え、同情……うん、少しやりすぎたかもしれないと、自身の行いを冷静考えるのだが……
『…………』
レナモンを殴った相手を、ただじっと見つめ続けるこいつだけは理解ができない。
『…………』
じぃーっと、見つめられる俺。
(……っと、そうだな)
こんなことを続けている場合じゃないと思いながら、本来やるべきことを話し始める。
『……さて、明日の方針だが』
……たしか、その後は方針を言って切り上げた、はずだ。他の奴らはどうか知らないが、俺は一晩中傷だらけのこいつの看病をしながら、監視を続けていた。
「本当の目的、か」
できれば、言いたくない。
『本来の目的(四つ目の理由)』は、これが『終わった後』にも繋がるからだ……それでも、無理なのはわかっていたので、レナモンにもう一度聞いてみる。
「……言っていいのか?」
圧をかけて無駄に考える時間を与える。
(相手にとってはそんなことをする必要は感じられないだろうけど)
俺にとっては重要で、相手にとっては関係ないことだ。
「…………」
コクリ、と頷くレナモン。
(しゃあなし、言うしかないな)
俺はそんなことを思いながら、聞き耳を立てているあいつらに聞こえないように気をつけて口を開く。
「俺の本当の目的は」
「……目的は」
ゴクリと唾を飲み込むレナモン。
(そんなご大層なものではないけれど)
そんなことを考えながら、俺は口にする。
「『
「……は?」
その言葉を口にした途端、レナモンは呆けたような表情をする。
「驚いてんじゃねえよ」
「いや、でもしかし……っ」
それでも、他になにかないのかと話そうとするレナモンの口を、人差し指で抑えて黙らせる。
「でもも、しかしもねえよ……本当なら『この世界を築いてきた人間が解決しなければならないはずだ』」
俺とノルンの『仮説』通りなら、本来『俺』が関わるべきではない。
「本来解決するべき、てめえら『水無瀬家のお家騒動』をわざわざ手伝ってやるって言っているんだ……感謝ぐらいされて当然だろ」
それを無理に言って、ノルンの『許可』を得て参加させて貰ったんだ。感謝されるのは当然だと思っている。
「水無瀬家のお家騒動?」
俺の言葉に驚くレナモン。
(まさか、こいつは知らないのか?)
その言葉になんとなく、今の状況を理解してしまった。
「なんだ、知らないのかよ……なら、説明してやる」
俺はクダモンの体から頭を離して、起き上がりレナモンの顔をまっすぐに見つめる。
「ケモノガミの世界に行き来できるのは『水無瀬家の巫女』だけの能力だ。それは知ってるな」
かつて、幼少期の教授を人間の世界へと送り返す為に水無瀬ミユキは、『ゲート』を開けた。その様子を、レナモンと教授の『ケモノガミ』は見ている。
「…………ああ」
知っていると頷いたレナモン。それを見て話を続ける。
「それをこの世界の
トンネルを抜けた先、彼岸花が咲いていた時点で、俺達は人間の住む世界からケモノガミの世界へと連れていかれてしまっていた。
(多少の干渉はさせてもらったがな)
テトの手伝いもあり、
教授は無理だったけど、俺は安全に世界へと『侵入』できた。
結果的にはうまくいった? ……うまくいったが、主の思うままに連れていかれる可能性が存在していた。
(……そのことは伝えるつもりはないが)
心のうちに潜め、レナモンに考える時間をやった。
「どういうことかわかるな」
そして、レナモンの顔を見て答えの確認をする。
「…………?」
(ここまで言ってわからねえのかよ)
レナモンの察しの悪さにイラッとしてしまうが、結論を出してやる。
「つまり、この世界の主の正体は水無瀬の人間だってことだ」
「……っ!?」
(……わざとやってんのかよ、こいつ?)
そんなことを考えながら、話を続ける。
「それを、わざわざ、俺が、配慮してやってんだよ。てめえらが50年前に失敗したことの尻拭いのきっかけをくれてやってんだ」
つまり、これは水無瀬家が代々残して来た『家庭の事情』の手伝いをやっているわけだ。
「貴様っ、ミユキのことをバカにするのかっ!?」
「するに決まってんだろ、現に『魂を半分』取られてんぞ、あの子……お前が守れなかったから、こんなことになってんだろ」
レナモンは激昂するが、俺も煽りを入れる。
「……くっ、だが私はっ」
「だが、じゃない。今までギリギリ守れて来ただけあって、無駄にプライドが高いんだよ、お前は」
「ギリギリの結果が許されるのは、『命』に関わらないところまでだ」
そのセリフだけは、レナモンに向かって真剣に伝えた。
「オ 『 イ ー 家 に た 』
最後に聞こえたあの声の意味は、今でもわからない。時間が経つにつれ記憶も薄れていって、思い出せなくなっても来ている。
それでも、あの苦しみだけは覚えている。
「俺は主から魂を取り戻す手段を持って来た俺と、手段もなしに逃げ回って、いつ捕まるかどうかわからない生活をしているお前とじゃぁ……どっちが正しいことを言ってるかわかるよな」
今の虚しさを紛らわせる為に、自慢げにそう言って怒りを向けさせる。
「……くっ、それで、も……今なんで言った?」
レナモンが聞き返す……たぶん、最初に言った言葉であってるはずだ。
「俺は主から魂を取り戻す手段を持って来た俺」
これは、俺が自信を持ってつくってきた『対抗手段』だ。
「ミユキの魂を取り戻す、だと?」
その言葉にレナモンが食いつく。
「……そうだ、お前もその手段を知っているはずだ」
寿達がドクグモンとの戦闘の時に見せた進化の光。『聖なるデヴァイス』の力の一端、それこそが俺が主との戦いで必須と考えた『切り札』の一つ。
それを確かにこいつは見ているはずだ。
「…………あの、光か」
思い出すかのように静かに呟くレナモン。
「確かに、ドクグモンは退いていた。だが、あの力はなんなんだ。確実に現れるものでなければ私は信用しない」
疑うような視線でこちらを見るが、正当な理由は存在する。
「あの光には、『聖』なる者力を与え、『暗黒』の力を退ける効果を持っている。だから、『仲間の為に戦った』ルビー達に力が与えられ、『他者を害そうとする
「それに、実際に俺も経験しているが、主がミユキを乗っ取った瞬間に、あの光をくらわせる。そうすることで、主から魂は取り戻せるはずだ」
ダークナイトモン戦にノルンとの実験……どちらも、成功を確認できた。暗黒進化したズィードミレニアモンになったテトを、ある程度吹っ飛ばす力がそこにある。
目の前の『暗黒』に対しての『力』だけは信用できる。
「ミユキが取り込まれている可能性だって」
「それはない……そうであれば、ミユキは立ってすらいられなかっただろう」
レナモンの言葉を遮ってでも、その言葉を否定する。
「嘘だ」
「嘘じゃない。俺は『魂』が一部壊れた人物を一人知っている」
俺は一人の少年のことを思い出した。
「俺の先輩に当たる人物だ。その人はとある思い人のために、『無理に』とある進化を行った。すぐには影響は出なかったが、数年後完全に意識不明の重体になり、二度と目を覚さない体になってしまった」
ノルンの騎士、『華原ショウ』。
あの戦いが終わった後の彼の末路は悲惨なものであった。どんな『存在』の力であっても、覆らない結末が生まれてしまったのだ。
「嘘だ」
レナモンの言葉に首を振る。そして、話を続けた。
「適正がなかったらしい。『無理』や『無茶』で結果が得られることもある……が、『代償』が大きい。それは俺も身をもって理解している」
そう……俺は、『あのとき』無茶をしていなければーーーー
「…………」
レナモンも呆然としている。
(いや、今は目の前の事に集中するべきだ)
そんなことを考え、目の前のデジモンを励ます事にする。
「
俺は先程言った人物とは違うと、レナモンに向かって言った。
「……?」
わけがわからない、といった様子だ。でも、話を聞く耳はあるみたいだ。
(追撃を入れよう)
「魂がなければ、起きたり、反応することさえできない……逆を言えば、ミユキは短時間でも、『起きたり』、『反応』することができる」
俺はノルンに聞いた話をそのまま伝える。
水無瀬ミユキは他の人物に反応できる。それだけが希望に繋がることを、レナモンに伝える。
「ーーーーっ!?」
その言葉を聞いたレナモンの目に希望の光が灯る。
「救う希望が持てただろ?」
「……ああ!」
「じゃあ、力を貸してくれるな」
「……ミユキの為なら」
「ーーーーよしっ!!!」
希望を持ったレナモン。その言葉につい、ガッツポーズをしてしまった。
「…………」
(よし、これで話は終了だ。早く寝よう)
そんなことを考えながら、俺の方を見るレナモンを横目に、クダモンを枕にしてもう一度横になる。
「それじゃあ、話はついたし俺は寝るからな」
そう伝えて、目を閉じる。
「……」
(……っと、言い忘れたことがあった)
「あいつらが、終わったらまた起こしてくれ」
「……わかった」
レナモンの同意を聞きながら、俺はゆっくりと暗い世界へと飲み込まれていった。
「…………」
向こうで寝ているタイトを見る。その姿を見て、昨日の事を思い出した。
『俺の名前は『星野 ターフェアイト』。訳あって、『美樹原 愛人』・『末堂 愛人』っていう偽名を使っている』
やっぱり、マナトはタイトだった。
『そうだ、偽名だ。現代の日本の法律では、七年以上行方不明になった人間は、死んだ物として扱われる。そんな人間が現代に突然現れてみろ、大変なことになる。俺は訳あって、目立ちたくない。だから偽の戸籍と偽名を使わせてもらっている』
今は偽名を使っている。
なんだ、『嘘』ついてるだけだったんだ。
「偽名って、あいつ」
怒れたけど、少しだけ安心した。
『まず、さっきも理由として話したように、『目立ちたくないから』』
ママに合わない理由も聞いた。そんな理由で会ってくれないのか、と本気で怒ろうとした……けど、
『次に、『今の立場のほうが動きやすいから』、三番目に『俺の事情を知っている人がいるから』……他にもいろいろ理由がある』
『俺は監視されてんだよ。
ただでさえ、『四宮』や『四条』に喧嘩売ってるんだ。『弱み』を見せるなんて好き勝手なこと、できるわけがないだろ』
訳のわからない理由で私を置いて、ブイモンの質問に移った。
「なんなの」
『『水無瀬ミユキ』さん、君を助けにきたんだ』
訳のわからないまま、いきなり現れた女の子を助かるって言うし、
『そうです……あなたの行方不明になった『実の姉』ですよ、『水無瀬アキハル』さん』
教授の姉だって突然言われたって理解できないし、
『水無瀬アキハルさん……あなたの言いたいことは理解できます。しかし、あなたは忘れているだけなのです』
『50年前の結末を』
自分は全て知ってる感を出して、何にも教えてくれない。
「ほんっとうに」
そして、耳に入って来たさっきの会話、
『この世界で産まれた人間とケモノガミの手で世界を救うことだ』
無関心そうな声
『ギリギリの結果が許されるのは、『命』に関わらないところまでだ』
苦しそうな声。
『『無理』や『無茶』で結果が得られることもある……が、『代償』が大きい。それは俺も身をもって理解している』
悲しそうな声。
(イライラする)
自分だけ『全部』知ってますよって顔が、ほんとにイライラする。
(少しでも、私達に話してくれたって)
そう思っても、力も時間も足りないことぐらいわかってるつまりだ。
(……けど)
探す手に力がこもり始める。
(それでも私達に話してくれたっていいじゃん)
そんなことを思いながら、寝ているあいつの姿を見ながら、探し続けた。
「ほら、これでいいんでしょ?」
寝ているタイトの目の前に、ドンっと、大きな荷物を置いた。
「……ん、ああ?」
「……ご主人様ぁ?」
その音を聞いて目を覚ますタイト。起き上がったことに反応するクダモン。
「……早く起きなさいよ」
のそのそと起き上がる姿を見て、そんな言葉が口から出てしまった。
「うるさいですね、ご主人様がなにしようがあなたには関係ないはずですが……なにか問題でも?」
クダモンは私を睨みながら憎まれ口を叩いた。
「こんのっ────
『クソギツネっ』
と言おうとした時、タイトがクダモンの口に指を当てた。
「クダモン、やめろ。わざわざ喧嘩を売るな」
「でも、ご主人様っ!」
「でも、じゃない。ルビーは俺達が寝ている間、働いてくれていたんだ。文句を言う資格はない」
タイトはクダモンを叱った。
「……むう」
クダモンが頬を膨らませる。しかし、タイトはこちらに目を向けていた。
「……それで、見つかったのか?」
タイトは私達を見て、そう聞いた。
「……これを見てくれ」
教授がタイトに私達が集めた非常食の山を見せた。
「……へえ」
その山の中から、タイトはいくつか
「乾パンだけじゃなく、缶詰やアルファ米……本当にいろんな種類の非常食が見つかったんだ」
喜び。
「って、これ、新しい奴出てたんだ? 職場用に申請出しときゃよかった。俺が食うわけじゃないけど、ユイ曰く、比較的本場の味に似てるらしいし、戻ったら買うべき、か?」
驚愕。
「最新の奴がいくつか混じってんだけど……ここまで再現されるのか」
呆れ。
たかが非常食を見るだけなのに、タイトは目を輝かせながら私達が探して来たものを物色する。
(……なあ、ルビー)
みなみに背後から声をかけられる。
(食べられないのに、なんでそんなに興味がモテるんや)
(……わかんない)
ただ、あの様子を見ていると、
「これと、あとこれも料理に活用できそうだ」
「こっちにはサバ缶もある。臭い消し様のニンニクと生姜はない……けど、日本の山を模したこの山の中なら、探せば自生しているはずだ」
「トマト缶がある……料理の幅が広がるな」
(料理に関しては、問題ないと思う)
嬉々として、非常食の山を物色しているのを見れば、当面の食事の心配は無さそうだ。
そんなふうに小声で会話をしていると、
「……ご主人様?」
タイトがクダモンに声をかけられた。
────びくぅ、ぎっ、ぎっ、ぎっ
びっくりしたように肩を揺らした後、古びた機械のように振り返るタイト。
(……そんなに集中してたの?)
たかが非常食ごときで、そこまで熱を上げられるなんて……と無駄に感心してしまう。
「っと、悪い。というか、今は何時……って、もう11時30分か。それなら、予定を繰り上げた方が良さそうだな」
タイトは私達の方を向いて謝った後、すぐにデジヴァイスを取り出した。
(……って、『予定を繰り上げる』?)
なにか不安な言葉が聞こえて来た。
「予定を繰り上げるって、なにするんや?」
(ありがとう、みなみ!)
みなみがそれを聞いてくれた。
「食事を取り次第、ここを出発して遺跡に向かう。食べ物は簡易的なものでいいだろう」
「……で」
「なんで山を登ってるのよっ!!!」
タイトのあの発言から二時間。
私の不満は、爆発してしまった。
(本当なら、タイトに関しての話が聞けるとこだったのに)
タイトは時間が押しているという理由でその言葉を撤回し、私達に登山をさせているのだ。
いろいろ聞きたいことがあったのに、それでも予定を優先させたタイトに不満が溜まっていく。
「なんでって、この先に神社があるからだろ」
隣に歩いているタイトが、私の発言を煽るような発言をしてくる。
「そんなことはわかってますぅ……『なんで神社に向かってるの』って、私は聞いてるのっ!?」
タイトの喧嘩を売るようなその発言に、
「すまない、ルビーくん。神社の裏手に『遺跡』があるんだ」
背後から教授に指摘される。
「……だ、そうだ」
教授の発言につけくわえるように、同意するタイト。私が怒ってるのにも関わらず、タイトの目線は前から一切離れない。その姿にさらに頭の血が登っていくのを感じる。
(……こいつぅ!)
「それに、こんなことで根を上げてたら最後まで持たない……もう少し、我慢を覚えたらどうだ?」
────ぶちん!!!
「ルビー、待って、待ってっ、待ちいって!?」
「手を退けてみなみっ、こいつは一発殴らないとわかんないのよっ!!!」
「…………」
「タイトくんもやめぇや、わざわざ無視することはないんちゃうか?」
「……っ!? 寿なにか、言った? って、なんでルビーは俺を殴ろうとしてるんだ?」
「…………」
「ルビーぃ、やめよ……やめるべきや」
「ルビーくん落ち着いて、その振り上げたものを下すんだ」
「やめっ」
────ボカン!!!
「……そんな近くにあったんやなぁ」
「そうだね、私も初めて見た時は驚いたよ」
「「あはははは────っ」」
「「────ハァ」」
「なあ、ルビー。ええ加減にしてほしいんやけど」
みなみにそんなことを言われる。
「私、悪くないもん」
私は頰を膨らませて、みなみへと睨んだ。
タイトを殴った後、タイトはなにも怒らなかった。私はみなみと教授、周囲を警戒していたブイモン達に取り押さえられ、ブイモン達の監視の元、遺跡まで連行されていった。
「そりゃな、マナトくんも悪いところがあったかもしれへん」
「だけどな」
「調べ物を優先すべき理由があったんや……しゃあないやろ」
みなみの優しく諭すようなその物言いに、さらに不満は溜まっていく。
「────むすう」
「そないに、ほおをふくらませずに」
「ぷんっ!」
私は子供のようにそっぽを向いた。
「……ハァ……ブイモン」
「俺に言ったってしょうがないだろ?」
みなみがブイモンに説得するように頼んでいる。
(私はブイモンに言われたって、許す気はないんだから!!!)
私はそんなことを思いながら、ブイモンの方を見る。
「だって、ルビーが」
「それこそ、タイトにいうべきだ。ルビーにも謝るべきところはあるけど、タイトにだって謝ることが必要だ」
ブイモンは私のことをよくわかってるみたいで、みなみの要望を断ってくれた。
「…………」
「……ギルモン、わかんないよ」
今度はギルモンの方を向いたみたいだけど、ギルモンにも断られている。
「…………」
「…………」
「…………」
そんなふうに言葉が詰まるような雰囲気が流れる中、みなみからこんな言葉が飛び出した。
「……教授達はいったいこの奥でなにをしてるんやろ?」
ここに辿り着いてから、10分ぐらいたってる。教授とタイトは遺跡の中に入ったままだ。
「…………」
(中でなにをやってるんだろう?)
少しだけ、少しだけ気になるけど、会いに行くつもりにはならなかった。
「……ルビー」
────ガサ、ガサ
私達の目の前の草むらが動いた。
「おおっ、本当に張ってたら出て来やがったな」
草むらの中から、赤い毛並みの胴体の三分の一ぐらいある大きな頭を持った獣が目の前に現れた。
「「────っ!?」」
「ルビー、下がって!!!」
「グルルルル」
私達を守るように、目の前にブイモン達が立ってくれている。
────ペロリ
大きな舌で生え揃った牙を舐める獣。
「こいつの名は『ファングモン』*1。ガジモンと一緒に集団でケモノガミを襲ってるやばい奴だっ!!!」
ブイモンのその言葉に周囲を見渡す。
「へえ、よくわかってるじゃねえか」
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ。
周囲の木の上や影の中から、ガジモン達の耳が見える。
(囲まれたっ!?)
ゾロゾロと出てくるガジモン。
目の前には、ファングモン。
後ろには遺跡の入口。
「さあ、狩りの時間だ」
赤い獣の狩りの時間が始まった。
森の奥深くに住み、迷い込んだものを餌食にする魔獣デジモン。数々の童話に登場する悪しき狼のデータがデジモン化したとも言われ、一度狙いを付けた獲物は決して逃すことなく、時には親しい者の姿にまで化けて近づくことがある。犬狼系デジモンの中では異端の存在であり、ガルルモンが光の存在であるとすれば、ファングモンは闇の存在である。得意技は鋭い身のこなしで、敵から武器やアイテムを盗み取る『スナイプスティール』。必殺技は『ブラストコフィン』。
「タイトと」
「みなみの」
「「『デジモン紹介コーナー』」」
「今回はルビーを怒ってしまったため、ルビーが休みです」
「……マナトくんが怒らせたんやろ?」
「少しぐらい我慢を覚えてくれればいいのに」
(この世界に来とる時点で、相当我慢を強いてると思うのはウチだけなんかな?)
「……まっ、そんなことは置いといて今日のデジモンはこれ」
「「『クダモン』!!!」」
「マナトくんの新しいパートナーデジモンやね」
「ああ、白い管狐のデジモンだ」
「うーん、このデジモンは二種類おるみたいやけど、マナトくんのはどっちなんや?」
「金色の首輪の方だな」
「首輪がちゃうんか!?」
「普通のクダモンは『灰色の首環』なんだが、特殊なクダモンは金色の輪……『ホーリーリング』を首輪がわりにつけている」
「ホーリーリング?」
「聖なるデジモンが身につけているリングのことだよ。主に天使型デジモンがつけている奴だ」
「それってなんな効果があるんか?」
「うーん、『力を強めたり』、『聖なる力を秘めていたり』いろんな子事に使ってるみたいだが……」
「まあ、『強くなれば強くなるほど、なんか増える輪』って覚えておけば問題ないよ」
ーーーーズデンッ!!!
「なんやねん、それっ!?」
「よくわかんないことが多いんだよな、これ」
「それでええんか、ほんまに?」
「まっ、いいんじゃないか……っと、もうこんな時間か」
「……ん、なんかあるんか?」
「この『コーナーのアンケート結果』をいつやるかについての報告だな」
「えっ、忘れられとるんかと思っとったわ」
「前回はあとがきに書けなかったしな。今回やるって事にしたんだよ」
(忘れてたなんて言えない)
「……ふーん、そっか」
「で、アンケート結果はいつ報告するん?」
「次回のあとがきに載せる予定だ」
「そっか、次回までにやっといてってことやな」
「まっ、やらないほうが俺には楽だから問題ないんだけどな」
「ーーーーむう、そないなこと言って、アンケートに問題が出たらどうするん!?」
「それはそれ、これはこれだ」
「ぶう」
「そんな不貞腐れてないで、コーナーを閉めるぞ」
「というわけで、次回までにアンケートよろしく」
「それじゃあ、次回までまったねぇ」