産まれた推しの子の電脳物語   作:阿後回

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『神様、なに見てるのですか?』

『……こことは違う世界だよ』

『その世界ではね。たくさんの『人間』って生き物がいるんだ』

『……『人間』?』

『そう、『人間』』

『無価値で無意味で無駄な生き物だ』

『……それって、必要な生き物なのですか?』

『必要だよ』

『……ほら見てごらん』

『ーーーーわぁっ!?』

『『人間』とデジモンが関わると、新たな進化が生まれる』

『新たな進化はやがて、『並行世界全て』のデジタルワールドに普及し、デジタルワールドに大いなる発展を生み出している』

『それってとっても素敵なことじゃないかな?』

『素敵ですわっ!!!』

『うん、うんっ! そうだよねっ!!!』

『……神様、私達デジモンは、どうやって『人間』と関われるのでしょうか? 世界を渡る……なんて、『聖騎士』様方のような強いデジモン以外無理なのではないのでしょうか?』

『……そうだね。今はきっと無理だよ』

『…………』

『でもね、『今』、とってもおもしろいことをやってるんだ』

『……おもしろいこと?』

『あっ、そうだ……君も参加してみない? うまくいけば、ロイヤルナイツレベルのデジモンを量産できるんだよ』

『……それって、私も?』


()()()()()()()()()()()()()()()()()()


『ただの、給仕見習いの私が……ですか?』

『うん、そうだよ』

『それはっ、とっても素晴らしいですわっ!!!』

『どうかな、参加するかい?』

『参加しますっ、是非っ!!!』


これが私の失敗でありました。

ロイヤルナイツレベルのデジモンになれると聞いて、安易に主人であったイグドラシルの甘言に乗りました……その結果が、


『痛いっ、いたいーーーーイタイィイイイイーーーーッ!!!』


『やめてくださいまし、やめてくださいましっ!!!』


『そこはっ、ダメですわっ……それ以上は曲がらな……ぃいっ!?』


『血がっ、肉がっ……データが離れっ……いやっ、わたくしがわたくしでなくなるっ!?』


『死ぬっ、死なせてくださいっ……しぬぅっ!!!』


『あは? あははははは!!! これが、これだけがっ……このおかただけが、わたくしの……わたくしだけのだいじなひと!!!』


『愛してます、アイシテマス、あいしておりますぅっっ!!!』


『私だけの愛しい人』


地獄は終わらなかった。


『……は?』


『私、以外の……デジモンが、勝手にパートナーになった?』


『ふざけるな』


『ふざけるなぁ!!!』


『私の、私だけの『ご主人様(パートナー)』ですわっ!!!』


『八神太一とアグモンのように』


『本宮大輔とブイモンのようにっ!』


『松田啓人(タカト)とギルモンノヨウニッ!!!』



『私の、私だけの愛しい人(パートナー)ですわっ!!!』



『返して、返してくださいましっ!!!』




『ーーーー返せっ!!!』




そうやって飛び込んだ時空の穴。

たどり着いた先は森の中。

そこから行くあてもなく。

何年も。

何年も、何年も。

何年も、何年も、何年も、待ち続けました。






第十二話 ユイvsスレイプモン 驚愕 テトとクダモン出生の秘密

 

 ドーム内は閑散としている。

 

 演者も客もスタッフもいない。

 

 ただ、ステージが光に照らされているのみだ……しかし、

 

 

「…………」/「────っ!?」

 

 ────カツン! /────さっ!!! 

 

 

 ほぼ同時に、蹄が地面を鳴らす音と翼が羽ばたく音が鳴る。

 

 

「…………」/「…………」

 

 

(スレイプモン*1……でありますか)

 

(自信の正体……それに、あの伝説のオメガモンと同じ、ロイヤルナイツ)

 

(テト殿……とは言わない、だが、クロスウォーズ戦後のシン殿を超えうるレベルの圧……やはり、相手もマナト殿のパートナーを名乗るだけはある)

 

 クダモンの正体が伝説のロイヤルナイツを相手に、ユイは冷や汗を垂らし警戒する。

 

 

 対するスレイプモンは、

 

(……究極体に至りましたか)

 

(だが、(クソ)聖騎士(ドレイ)には劣りますね)

 

 ユイの至った最終進化……『ヴァロドゥルモン』に対して、冷静に実力を把握していた。

 

 

(だが)/(ですが)

 

(実力は我も負けていない!!!)/(油断すればやられますね)

 

 

 互いの意見は、目の前の(あいて)に向いていた。

 

「…………」

 

「随分と、警戒していますね」

 

「…………」

 

「そちらから来ないのであれば」

 

 

 

()()()()()()()()()()()っ!!!」

 

 

 

 スレイプモンは大きく駆け出した。

 

「────早いっ!?」

 

 ユイはスレイプモンの想定外のスピードに驚愕、退避するように上空へと飛ぶように姿勢を変えるが……

 

「小手調べです……、『ニフルヘイム』!」

 

「────ッ!?」

 

 既に、スレイプモンは、ユイの目の前で聖盾『ニフルヘイム』を構えている。聖盾『ニフルヘイム』は炎のように可視化されるほどの強力な冷気を纏っている。

 

(超近距離で喰らってはひとたまりもないっ!?)

 

 長年の勘から、至近距離での戦闘では負けると判断したユイは、無理な姿勢での急上昇を狙う……しかし、

 

 

「上空へと逃げても無駄です、『オーディンズブレス』ッ!!!」

 

 

『ニフルヘイム』を纏っている冷気が火炎放射器のようにユイに襲いかかった。

 

(仕方ないっ!?)

 

 ユイは手札を切った。

 

 

「────くっ、輝けぇっ!!!」

 

 

 常時ユイを照らしている『羽毛』一つ一つが太陽のように輝き、スレイプモンの『オーディンズブレス』を弾き飛ばした。

 

(上空へは逃げるのびられたが)

 

 ユイの羽には先程までのような輝きはなく、光を溜めるように小さく点滅している。

 

 

「…… 『パージシャイン』、ですか」

 

 

 そして、その原因もスレイプモンは理解していた。

 

「…………」

 

(知られているっ!?)

 

 ユイは内心驚きながらも顔には出さずに、無言でスレイプモンから距離を取る。

 

「昔、(ゴミ)に見せられた並行世界(データ)の中に記録としてありましたわ」

 

「……」

 

(あの、クソイグドラシルっ!?)

 

 スレイプモンの言葉を聞き、ユイは距離をとりつつもドームの端にいるイグドラシルを睨みつける。

 

「ひゅー、ひゅー」

 

(────ッ!!!)

 

 ユイの注意は削がれた……が、

 

 

「記録よりも、弱いですわね……進化したて、だからでしょうか?」

 

 

 スレイプモンも疑問を呈しつつも、

 

(……本当の『パージシャイン』は、ロイヤルナイツの一撃どころか、部下レベルの一撃すら守れない。小手先レベルとはいえロイヤルナイツの『オーディンズブレス』を弾き飛ばすほどの威力ではない)

 

 内心驚愕していた。

 

(……これが、究極体に進化した手のデジモンですか?)

 

 約十年前、自身が突然究極体に進化した時は、これほどまでに強くはなかった。今出した、『オーディンズブレス』を喰らえば一撃で冬眠しているであろう威力であった。

 

 それを、『常時展開』している技で防ぎ切ったユイにスレイプモンは驚愕していた。

 

(十分、警戒すべき相手ですわ)

 

 虚勢を張り、相手を騙す。それをすべき相手なのだと、この一瞬で理解したのだった。

 

「…………」

 

 ……そして、

 

 

()()()()()()

 

(────っ!?)

 

 

 ユイはそれを見抜いている。

 

「強がり、ですわね」

 

「強がりではない」

 

 ユイ自身の決定的な確信がそれを理解させている。

 

「いくら究極体になるのが遅かったとはいえ」

 

 ……その理由は、

 

 

()()()殿()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!!」

 

「────っ!?」

 

 

 長年の苦しみ抜いた修行の末に得た力への自信であった。

 

「今度はこっちから行く」

 

 大きく広げた羽を閉じ、ミサイルが目標に向けて着弾するように急降下……そして、

 

 

「これが全開の『パージシャイン』だっ!!!」

 

 

 急停止……の末、瞬時に広がった巨大な翼により、『オーディンズブレス』から身を守った時とは違う強力な光がスレイプモンを襲った。

 

「────なっ!?」  

 

 スレイプモンは避けることはできた。

 

(避けるっ、いや……この程度でっ!!!)

 

 だが、正面から立ち向かう決意をした。

 

「ぐっ、ぅうう、あ」

 

 大きくステージを削り、蹄が床を減り込ませる。『ニフルヘイム』を構え、なんとか光が致命傷にならずに済んで入るものの、光の衝撃波は大きくスレイプモンを背後にある壁へと押し進めていく。

 

「避けたほうが身のためだ。全力の我が『パージシャイン』の威力は……、テト殿の『ギガデストロイヤー』、シン殿の『氷獣拳』すら弾き飛ばす自信がある」

 

(……出会った当時の、でありますが)

 

 三年前、ドラゴンランドで見た究極体をバッタバッタと殴り倒していったテトの『ギガデストロイヤー』やシンの『氷獣拳』。間違いなく、今の自分と遜色のない必殺の一撃を、ユイは弾き返すことができる……と、確信していた。

 だからこそ誇り高きロイヤルナイツであるスレイプモンに、『避けろ』と宣言したのだ……だが、それを聞いたスレイプモンは、

 

「……ま、だだ」

 

「────は?」

 

 

 

「────()()()()()()!!!」

 

 

 

 気合いだけで、ユイの全力の『パージシャイン』を弾き飛ばした。

 衝撃で、ドームの床が弾け、本来の地面である土が減り込み、クレーターから土が焼き焦げた臭いと砂煙が上がっている。

 

「『パージシャイン』を……我の、全力を弾き飛ばした?」

 

 自信に満ちた攻撃を弾き飛ばされ、ユイの体は驚愕で固まってしまう。

 

「────まずいっ!?」

 

 しかし、瞬時に自身の失策に気がついた。

 

(この距離はスレイプモンの一撃の範囲内……技が防がれた以上、大きく距離を取らねばっ!?」

 

 しかし、その判断をしている時点でユイは判断が遅いことに気がついていた。

 

(……っ、来る!?)

 

 砂煙が消える直前、ユイは次の一撃を喰らう覚悟を決めた。全力の『パージシャイン』を放った後だ……全開の防御にはならないだろう。しかし、スレイプモン一撃を致命傷に防ぐ努力はするのだ。

 

 

「……ん?」

 

 

 ……しかし、いつまで経ってもスレイプモンの攻撃は来ない。

 

(……おかしい)

 

 究極体であれば、落ち着いて反撃してきてもおかしくない時間が経っている。ユイはそのことを警戒してしまい、逃げることを忘れてしまっていた。

 

「…………」

 

 砂煙が完全に消えた時、スレイプモンはクレーターの上に立っていた。

 

「負けられないのです」

 

「……は?」

 

 スレイプモンがこぼしたその一言、

 

「その話を聞いて、……私は、負けられないのです」

 

 ユイは全霊の危険信号を頭の中で鳴らしていた。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()っ!!!」

 

 

 その言葉はスレイプモンの悲鳴であった。

 

「……守り、きれない?」

 

 ユイはその言葉の続きを聞く。

 

「だってそうでしょう?」

 

 当然のように、血の涙を流すように、スレイプモンはイグドラシルを睨みつける。

 

「十年前のあの日」

 

 約十年前の、『夕陽が沈む浜辺』だった。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 タイトは泣くことすらできなかった。

 

「……十年前?」

 

(スレイプモンはなにを言っている?)

 

 その言葉にユイは気づかない。

 

 

「歌が、歌が聞こえるのです」

 

 

 スレイプモンはずっと、ずっと歌が聞こえていた。

 

 

「『ずっと、ずっと一緒にいると』」

 

「『あの夕陽に、約束した  から』」

 

「『今すぐっ、……会いたい』」

 

「『その気持ちを……お願い……っ、伝えてね』」

 

 

 きっと、ルビーであればわかっただろう。

 

 みなみであれば同情しただろう。

 

 タイトの夢を見た2人ならわかったはずだ。

 

 

(『夕陽の約束』の歌詞っ……ということはっ!?)

 

 

 だが、ユイにはわからない。

 

「絶対に、絶対に負けませんっ!!!」

 

「なぜ、その歌を知っているっ!?」

 

 スレイプモンは負けられなかった。

 

 

「知っているもなにも、私とボタモン……今は、『テト』でしたか? 私とテトはご主人様と変えうることのできない『絆』があるのです!!!」

 

 

『絆』

 

 テトとスレイプモン。

 その2体だけが持つタイトとの無二の『絆』。

 

「絆? いったいどういうことでありますかっ!?」

 

 それはシンとユイが持っていないものであった。

 

 

 

「『()()()()()()()()()()()()()()』」

 

 その言葉を聞いて、懐かしさを思い出す。

 

「かつて、あのイグドラシル(ろくでなし)が発端となり、『ケモノの(この)世界を滅ぼす』為に強いデジモンを創り上げるのが目的とした、ロイヤルナイツさえ知らぬ、神が主軸となって選ばれたデジモンのみが参加できた計画です」

 

(あーあ、言っちゃったか)

 

 涙ながらにこちらを睨むスレイプモンに、呆れと諦観を持ちつつしょうがないねと諦めた。

 

「あの、ロイヤルナイツでさえ……参加できなかった?」

 

「ええ、趣味の一環で創り上げるつもりでしたから……まぁ、参加した研究者の生き残りはそこの(ろくでなし)以外死に絶えましたが」

 

「────死に絶えたっ!?」

 

(……失敬な)

 

 

「『第一次捕食者(イーター)侵攻』……と、言うのを付け足してくれないかな?」

 

 

 そこで初めて口を挟んだ。

 

「こっちとしては『想定外』でしかないんだけどね」

 

 想定外中の想定外を思い浮かべ、やはり乱数はクソだと言う至言を思い出したぐらいさ。

 

「……全能なイグドラシルがミスを?」

 

「案外、全能でもないのさ……この身は」

 

 全知全能なら、こんなことにはなってないって……と、世界(かみ)を恨んだことだってあるのさ。

 

「……そう、でありますな」

 

 ……誰を思い出してるかは、一瞬でわかるね。

 

 

「私やテト、……あの『失敗作』以外は、実験体も死んだではありませんかっ!!!」

 

 

 言わないでほしかった言葉が聞こえてくる。

 

「────実験体?」

 

「……あちゃー、言っちゃったかぁ」

 

 このまま水に流そうとしていたのに、ね。ほんっと、余計なことばかりしてくれるよ。

 

「そうですっ! こいつはご主人様専用のデジモンを生み出すと称しながら、多くのデジモンを囲い込み、改造し……そしてあまつさえ、多くのデジモンを犠牲にあのボタモンを……テトを生み出したっ!!!」

 

「それは本当なのでありますか!?」

 

 うん、うん……これは言うしかないか。

 

 

()()()()()()()()()?」

 

 

「────っ!?」

 

 驚愕してるとこ悪いけどさ……気づかなかったわけ? 

 だから、テトに先越されるんだよねぇ。

 

「……それは、どういうことですか?」

 

 いまさら、聞くのか。

 

「テトと君に……いや、君達のような計画の参加者に施した改造は一律として同じだ」

 

 あくびが出そうになる声を飲み込み、

 

 

「『()()()()()()()()()()()()()』」

 

「「────っ!?」」

 

 

 気づかせる要因を話してあげる。

 

「それを計画に参加した全てのデジモンにデータを刻み込んだんだ」

 

「それでは、あの痛みはっ!?」

 

「そのデータの『拒絶反応』だよ」

 

(それ以外もあるけどね)

 

 並行世界間にある世界の狭間超えるだけの力を『ただの幼年期』に詰め込むのは、さすがに手間がかかったよ。

 他にも、ロイヤルナイツレベルへと至れる運命補正や進化優先度補正……パートナーとのシンクロ率を常時上げ続ける魂同化。その他もろもろ、タイトの力になれる手段を詰め込みまくったのが、君ら『神造主人公のデジモン製造計画』の成功例だからね。

 

「……だから、我が同志はテト殿と八神太一の相棒の『アグモン』を見間違えたのかっ!?」

 

「ああ、そんなこともあったね……忘れてたよ」

 

 定期的にバグみたいなことがあったね……もう、直したけどさ。

 

(よく覚えてたな、そんなこと)

 

 くだらないねぇと吐き捨てる。

 

「そもそも、テトは『八神太一のアグモン』をはじめとした全ての主人公達の『パートナー』の遺伝子データから生み出されたデジモンだ。似ていて当然だ。彼らが親なら、テトは子供か孫だ」

 

「なん、です……と?」

 

(あのテト殿がアグモン殿のデータから生み出された? 息子? 孫? ……嘘でありますな。似てるのは見た目と声と口調だけであります)

 

 うん、動揺して小声で声が出てるね……それだけ似てれば十分だと思うがね、僕は。

 

「……」

 

 ユイは固まっちゃったねぇ。

 

「……だから、『テトとクダモンは特別』、なんだよねぇ」

 

 成功例だからね……『失敗作』とは違うのさ。

 

 

「よくも、ぬけぬけとそのようなことをっ!!!」

 

「ぬけぬけと言うさ。そのぶんの力は手に入っただろ?」

 

 呆れてものが言えないよ。

 

「────っ!?」

 

 怒りのあまり『ムスペルヘイム』をこっちに向けるんじゃないよ。

 

「待てっ、話はまだ終わってないっ!!!」

 

 あっ、ユイ盾になってくれるの? 

 ありがとう。

 

「テトは『デジタマ』の頃に、クダモン……いや、『ワニャモン』は幼年期の頃に改造を受けている」

 

 感謝の代わりに教えてあげるよ。

 

 

「『神造主人公(タイト)のデジモン製造計画』の成功例の2体が、ね」

 

 

 …………そういえば、

 

「失敗作は……どうしたんだっけ?」

 

 失敗作が何体かいたような? 

 

「ああ、そうそう……記憶を消して、ロードナイトモンに任せたんだった」

 

 1体はそんな感じだったねぇ。

 

「改造したおかげで才能だけはあったからね。メキメキと進化していってね……最後に会った時には完全体に進化したんだよねぇ」

 

 うん、うまく適合しなかったけど、準ロイヤルナイツ候補レベルのデジモンになったからさ……それだけで十分だよね。

 

「…………」

 

「そういえば、ロードナイトモンに『あの子はどうすれば究極体に進化できるのか』について聞かれたことがあったような」

 

(……当時の時点で並の究極体よりは強かったし、そこまで焦ってなかったからなぁ……失敗作としての欠陥については気になったけど、第二次侵攻のすぐ後に僕の本体、大変なことになっちゃったし)

 

「まっ、結果オーライだからいいんだけどさ」

 

 今の『僕』には関係ないから。

 

「……なにが」

 

「……ん?」

 

 視界の端でスレイプモンが動いた気がした。

 

 

「なにが『結果オーライ』ですかっ────このインチキ神(ろくでなし)ぃっ!!!」

 

「うぇっ、ちょっ……これ、タイトの体っ!?」

 

 

 ────、ガチャンッ!!! 

 

 

「────ッ!?」

 

『ムスペルヘイム』に矢を込めるなっ!? 

 

 

 

「『ビフロスト』ォッ!!!」

 

「『パージシャイン』ッ!!!」

 

 

 灼熱の光矢を、太陽の如き翼が侵攻を止める。

 

「うっ、ぐぎっ!?」

 

「よくやった、ユイ……危うくタイトの体が死んじゃうところだったよっ!?」

 

 僕は死んでもどうでもいいが、タイトが死んだら君達も僕も困るだろう? 

 

 

「うるさい、クソ……ガミ」

 

 

 強力な光の押し合い、完全な必殺の一撃を防ぐ為に、ユイはありったけの力を羽にを注ぎ込んでいる。

 

「マナト、殿の……から じゃなければ、こんな……してない」

 

 押し合いは負けず劣らず、押し合い弾き合いの最中、口から出た言葉は僕への当然の言葉だった。

 

「別に僕を守ってほしいわけじゃない。タイトを守ってほしいだけだよ? なに言ってるんだい?」

 

 なにを当然のことを言ってるのかな? 

 

 さっさと守れよ。

 

 死ぬよ、タイトが? 

 

(……こいつ)

 

 うん、聞こえてるからね。

 

「本体に会ったら絶対に覚えておけよ」

 

 恨み言か? 

 

「是非頼む……乗っ取られているからね。ぶっ壊してくれ」

 

「嫌味、も……通じない、とか……」

 

 ……おっ、これは? 

 

 

『パージシャイン』(ふざけんなぁ)っ!!!」

 

 

 ────見事っ!!! 

 

 

 

「……はぁ、はぁ」

 

 全力、出し切ったので、あります。

 

 ────ぱち、ぱち、ぱち。

 

「うん、いい一撃だ……防御向きとはいえ、『マグナモン』の必殺技にも勝るとは劣らない……は言い過ぎだが、彷彿とさせる。さすが『PROT』が選んだ』タイトのパートナーだ」

 

 イグドラシルはタイト氏の体を使って、拍手をしながらこちらを見ている。

 

(言いたい放題言いやが……であり……だ)

 

 口調が乱れる。

 俺か、拙者か、我か……口調が定まらない。しっかりしないといけないのに。

 

 

「……『PROT』が選んだとはどういうことですか?」

 

 

(ようやく、冷静になったのでありますか)

 

 スレイプモンがようやく冷静になったのかと呆れてしまう。

 

「……失言だったね」

 

 イグドラシルがなにか言ってるようだが、今は体力を戻すことに集中し……、

 

「でも、ユイの防御が見事だった……そのおかげで、気分がいいから説明してあげるよ」

 

 まだなにかあるのでありますか!? 

 

 

 

「『()()()()()()P()R()O()T()()()()()()()()

 

 

 

「……なんの、冗談だ?」

 

 冗談であってほしい言葉が聞こえてくる。

 

「おっ、復活が早い。修行の成果かな? ……そんなことより続き、かね」

 

「そうですわ」

 

 イグドラシルへと再び『ムスペルヘイム』を向けるスレイプモン。もう躊躇いがないな、こいつ。

 

「……風情がないね……まあいい、話してあげるよ」

 

「『物に意思が宿る』……なんてのは、デジタルワールドではナンセンスだ。とてもくだらないね」

 

「…………」

 

『ベレンヘーナ』があるでしょうがっ!!! 

 

 

「おっと、武器をこちらに向けるのはやめるんだ。この体はタイトのものだって、君は忘れてないかい?」

 

「────チッ」

 

 

 そこっ、舌打ちしないっ!!! 

 

 

「話を早く進めてほしいみたいだから、前置きは置いておこう……スレイプモンが怖いからね」

 

 

 こちらも体力を回復したいので、余計なことを言わないでくれ……羽がいくつあっても足りなくなる。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 …………って? 

 

「ターニングポイント?」

 

「……そう、ターニングポイント。あっ、君達には関係ないから問題ないからね」

 

 ────スッ/────バサッ! 

 

 無言で羽を広げる。

 

「やめてくれっ……弓を向けるのも、翼を広げるのも、怖いからやめてくれっ!?」

 

 うん、気持ちはわかった……気持ちは、なっ!!! 

 

 

「一つ目は『テトとの出会い』だ」

 

 

 イグドラシルは指を一本立てた。

 

「テト殿の?」/「…………」

 

「そう、テトとの出会い……これは、本来の僕(イグドラシル)にとっても想定外のものだった」

 

 たしか、そんなことを言っていた気がする。

 テトは『想定外』の行動で、我が同志のもとへと向かったのだって……それが、どうかしたのか? 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……?」/「────チッ!」

 

 

 それが、イグドラシルの想定外? 

 

「タイトが歩むはずだった旅路はもともと、タイトに『『主人公の手伝い』をしながら『主人公というものはなんたるか』ってことを学ばせる』のが目的だったのさ」

 

 主人公の手伝い? 

 ツルギさんやユウさんと一緒にバグラモンと戦うとか……か? 

 

 現実味がわかない。

 

 

「それが、まあ……酷い結果になったもんだ。タイトにとってはこれがよかったかもしれないがね」

 

 

 よかった? 

 

 あれが? 

 

 死にかけたタイト氏のどこがよかったと言うんだ!!! 

 

「……どこがっ!?」/「……チッ」

 

 スレイプモンと声が重なる。

 

「ユイ、チャチャを入れない。スレイプモンも逐一舌打ちをしないでくれるかな?」

 

「…………」/「…………」

 

 先を促しているから黙っているだけ……タイト氏の情報を引き出す為、と、心を沈める。

 

「君達、……続きを言うよ」

 

 念を押される。

 いらだちが増した。

 

「とりあえず、テトとの出会いによって、本来の僕(イグドラシル)が想定していた旅路に大きな修正が入った」

 

 イグドラシルの想定外とは? 

 

 

「本来であればテトとクダモンと出会い、

 

『ストーリー』で始まり、

『ムーンライト』で学び、

『ロストエボリューション』で鍛え、

『RED/BLUE』で導き、

『Re:Digitize/Decode』で至り、

『next order』で『最強の進化』を手に入れて、

 

『サヴァイブ』にて戦争をする予定だった……のになぁ」

 

 

 ゲーム世界を渡る話だったのか!? …………でも、

 

「テト殿に全部ぶっ壊された、と」

 

「そう! その通りっ!!!」

 

 テト殿との出会いで運命が変わってしまった……のでありますな。

 

 

「本来であれば、ムーンライトの先輩主人公にツンデレかまされたり、ロスエボで変なラスボスに追いかけられたり、紫メガネの変人にちょっかい出される想定だったの! それがっ、なに? テトの想定外の行動によって、タイトもこっちも大惨事だよっ!!!」

 

 

 拙者、なにを言ってるかわかりませぬ……だけど、

 

「……なんかすみません」/「そう言うのであれば、私だけにすればよかったのですわ!」

 

 破天荒な先輩がやらかしていたので、とりあえず謝っておこう。

 

「……で、二つ目の出会いは『アイドル『アイ』』との出会いだね」

 

「……アイ?」/「また、新たなメスですか」

 

 アイって、たしか……思い出すのは、タイト氏と同じ夜空色の髪の女性。

 

(タイト氏の母親だったような?)

 

 今世の母親との出会いはもっと前だったはず……それが、なぜ『アイドル『アイ』』との出会いなのだろうか? 

 

「これは君達にもわかる通り、タイトの魂……『デジソウル』に大きな変化を与えたよね」

 

 それは、まあ。

 

「……緑色……から夜空色に変化した奴ですわね」

 

「そうだね。それほどまでに、『彼女』はタイトに強い影響を与えた」

 

 説明されましたから、わかっていて当然でありますな。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「…………」/「────ぎりっ!」

 

 タイト氏の過去……拙者はそこまで詳しくは知らないのでありますな。テト殿に聞いてみるべき……か? 

 

「まっ、いい影響もあったけどね」

 

 いい影響、とは? 

 イグドラシルがなにが悪くて、なにが想定外なのかの基準が────

 

「さて、期待の三つ目だ」

 

 三つ目の話が始まる。

 

 

「『()()()()()()()()()()』」

 

 

 シン、達? 

 タイト氏の過去の話にあった……あの────

 

「────っ!?」

 

 想定外の言葉であった。

 てっきり、ノルン殿が出るのかと思い、その考えに至らなかった事実に、少しだけ困惑する。

 

「シン? たしか、テトの後に仲間になった奴でしたか?」

 

 先輩をつけろ、先輩をっ!!! 

 スレイプモンより先に仲間になった先輩であるぞ!!! 

 

「本来であれば、『『ゲームの世界』を渡る物語』を捻じ曲げたのは、彼らとの出会いだ」

 

「……さすが、シン殿」

 

 後輩として、後方腕組みカプ厨オタクとして……イグドラシル、供給感謝するのであります。

 

「片方は死んでしまったがね……スレイプモン、君の言う十年前の日に、ね」

 

「────っ、だから泣いていたのですねっ!?」

 

 あっ、……だから影響を受けていたのでありますか。テト殿がたしか、初めてミレニアモンに進化した日……が、そういえば十年ぐらい前でしたな。

 

 うん、それなら、影響を受けてもしかたないのであります。

 

「だいぶ、本筋から逸れたね。

 そんなこんなで、テトが想定よりも早く旅立ち、アイドルであるアイとの出会いにより思想が変わり、シンが深く関わったことにより物語が大きく捻じ曲がった」

 

 

「本来であれば『オメガモン』シリーズに進化するはずだったテトとワニャモンも、こんな有様だ」

 

「────えっ!?」/「ロイヤルナイツには進化しましたわ」

 

 

 テト殿がオメガモンにっ!? 

 

 なぜそうならなかったのでありますかっ!!! 

 

「物語がだいぶ捻じ曲がってしまった。

 オメガモンとは真逆の『不完全』なカオスモンに進化したことにより、影響も甚大だ」

 

 それでも不完全は言い過ぎであります!!! 

 

 解釈違いであります!!! 

 

「…………でも」

 

 

「それでも、『PROT』が選んだ世界で才能のあるシンとユイがタイトの仲間になったことにより、おもしろくなったのはたしかだ……ユイ、神の言葉だ。それを誇るといい」

 

 

 イグドラシルはタイト氏の顔で微笑んだ。

 

「……傲慢な」

 

「傲慢だよ、神だからね」

 

 自慢げな顔も、微笑んだ顔も、どこかマナト殿を彷彿とさせる顔つきで…………、

 

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………はぁ」

 

 

『覚悟』が完全に決まった。

 

 

「いろいろと思うところはあります」

 

「テト殿とスレイプモンの過去、タイト氏にとっての母君の『本当の出会い』、シン殿と名前すらもらうことのできずに死んだ先輩の2体との出会い」

 

「……それら全てによって、拙者(おれ)がマナト殿と出会えた、ということ」

 

 そう、(せっしゃ)との出会いにつながっていたのだ。

 

 

()()()()()()()!!!」

 

「なおさら、貴殿には負ける理由がなくなった。我が同志の目的の為、貴殿を倒させていただこう!!!」

 

 これは、イグドラシルを守るための、マナト殿の意思を守るための戦いではない。

 

 タイト氏と先輩達の誇りを守る戦いである。

 

「……冗談やめてください」

 

「なんの苦労も、自身の選択もなく……ただ、導かれただけで出会ったあなたなんかに、全てをご主人様の為に築き上げてきた私が負けるはずがありません」

 

 スレイプモンの『ムスペルヘイム』がイグドラシルからこちらへと向いた。

 

「────フッ」

 

 我は大きく翼を広げ、全力で光を溜める。

 

 

「やってみないとわからないだろう?」

 

 

 これは全霊の戦いであることを、自身に再び刻み込んだ。

 

「…………いいでしょう」

 

「私の最高の一撃を掠らせます。それを止めるか弾き返してください……耐えるのでもいいです。私の一撃を避けずに完璧に対処できたらあなたの勝ちでいいでしょう」

 

『ムスペルヘイム』に(しゃくねつ)が装填される。

 

「……舐めるな。これでもあの御二方の後輩だ。撃ち返して。貴殿を倒してみせる!」

 

 全霊の光は羽を強く、激しく、輝かせた。

 

「……そうですか」

 

『ムスペルヘイム』の引き金が音を鳴らす。

 

 

「なら、見せてみなさい。その姿をっ!!!」

 

「目にモノを見せてくれるっ!!!」

 

 

 全霊の勝負の幕が上がった。

 

 

 

「────『ビフロスト』ッ!!!」

 

「『オーロラアンジュレーション』ッ!!!」

 

 

 灼熱と浄化……双方の光がぶつかり合う。

 

 

「────行けっ、いってくださいましぃっ!!!」

 

「負けるかっ、────負けて、たまるかぁっ!!!」

 

 

 互いが、互いの必殺を倒す為全霊を尽くす。

 

 

「うぉおおおおおっっ!!!」/「はぁあああああああっっ!!!」

 

 

 一撃を信じ、全霊を込めた技はやがて…………

 

 

「────まさかっ!?」/「────なにっ!?」

 

 

 ────ドォオオオンッ!!! 

 

 

 ドームを弾き飛ばすのであった。

 

 

 

 

 

「……相打ち、ですか」

 

 横たわる白と赤の影。クダモンとムーチョモンである。互いが互いの必殺技を受け、成長期に戻ってしまったのだ。

 

 

「いいや、拙者の勝ち……であります」

 

「どの口がっ!?」

 

「『私の一撃を避けずに完璧に対処できたのなら、あなたの勝ちでいいでしょう』」

 

「なっ!? それでは『これでもあの御二方の後輩だ。撃ち返して。貴殿を倒してみせる!』って言ったではありませんかっ!?」

 

「それでも、こうやってお互いが成長期に戻っている時点で『倒してみせる』の宣言は成功したのであります」

 

「でもそれは『完璧に』って言葉に矛盾が生じているではありませんかっ!? もう一度仕切り直しです!!!」

 

「それでも、拙者の勝ちは揺るぎませんとも」

 

「いーや、私が勝利を収めますわ!!!」

 

 

「なんですとぉ?」/「なんですって!!!」

 

 

「いいでしょう、この姿でも戦えるってことを証明して見せます!!!」

 

「こっちこそ、先輩がたの後輩として、見事勝利を収めてみせる!!!」

 

「ふっ、場所はこちらにぶがあります。『ホーリーショット』ぉ!!!」

 

「あっ、遠距離技は卑怯ですぞっ……『トロピカルビーク』っ!!!」

 

「接近しておいてなにを言っているのですかっ!? 『絶光衝(ぜっこうしょう)』!!!」

 

「目眩しとは卑怯なっ!?」

 

「勝てばよろしいのです。勝てばっ、────『弾丸旋風(だんがんせんぷう)』!!!」

 

「────なっ!?」

 

「へへんっ、目隠し状態で奈落に落とされた経験がここでいきましたな……では、トドメの『トロピカルビーク』!!!」

 

「負けてられるかぁっ!?」

 

「弾かれた、だと?」

 

「伊達に十年以上この世界におりませんっ! 喰らいなさいっ!!!」

 

「やったでありますなっ!? 反撃であります!!!」

 

「なんですって!? 私の顔に傷が……乙女の顔に傷をつけるなんて絶対に許しません!!!」

 

「なぁ〜にが、乙女でありますか……デジモンに性別がないのは常識でありますぞ。幼年期からやり直したほうがいいのではありませぬか?」

 

「はぁ? 心の話です、心のっ! 私はデジモンのままご主人様のお嫁さんになるのです。乙女として当然反応ですがぁ?」

 

「……マナト殿にドン引きされてたくせに」

 

「今は、です……『今は』っ!!!」

 

「どーせ、ウェヌスモンに進化できれば……とでも考えてるのでありますが……マナト殿のトラウマの原因は女だありますからっ、残念!!!」

 

 

「…………」/「…………」

 

 

「覚悟はいいでしょうか? まずはあなたを、そして、現実世界(リアルワールド)についたら、その先輩2人も殲滅して、ロードして、ご主人様を私だけのパートナーにしてやりますわ」

 

「カプ厨兼オタク根性舐めないでもらいたい。貴殿は、『タイト✖️テト✖️シン』の尊さを知らないようでありますな? ……刻み込んでやるよ、その魂になっ!!!」

 

 

 あいも変わらず仲がよさそうでなによりである。

 

*1
レベル:究極体 タイプ:聖騎士型 属性:ワクチン種 必殺技: 『ビフロスト』 『オーディンズブレス』

 デジタルワールドの守護者「ロイヤルナイツ」の一員である聖騎士型デジモン。人型デジモンが多い「ロイヤルナイツ」において、異形とも言える獣型のシルエットを持っている。大きな防御力を誇る「レッドデジゾイド」の鎧を全身にまとっており、究極体デジモンといえどもスレイプモンにダメージを与えるのは容易ではないだろう。6本の脚は優れた機動力を持ち、大柄な体格から想像もつかないほどの瞬間高速移動を行うことが可能である。スレイプモンはデジタルワールドの北極付近の分厚い氷の下に眠る超古代遺跡の警護を行っており、この遺跡にはデジモンの創生にかかわる重要なプログラムデータが封印されていると言われている。必殺技は、左手の聖弩(せいど)「ムスペルヘイム」から放たれる灼熱の光矢『ビフロスト』と、右手の聖盾(せいじゅん)「ニフルヘイム」を使って気候を操り極低温のブリザードを発生させる『オーディンズブレス』。





……2体が戦っている途中、

「……あのぉ」

「君は、こっち」

「ーーーーはいぃ!?」

「……で、話はどこまで聞いたかな?」

「…………」

「言わなければ、ここで消えることになるよ?」

「全部ですっ、全部!!!」

「黙っててくれるよね?」

「わかりましたっ!!!」

「……あと、数日したら、『主』の封印を解くから、一つが解けたら君も解いてくれないかな?」

「わかりましたっ!!!」

「わかったようで、なにより」

「…………はい」


「『弾丸旋風(だんがんせんぷう)』ッ!!!』

「『トロピカルビーク』ッ!!!」


「……元気だねぇ、テト」

『…………』

おっと、その姿では、しゃべるどころか考えることすらできないか。

さっきの話は聞いてないんだろうけど。

水晶に封印されてるからね。

しょうがないよね?

エイプリルフールについて(四月上旬に出すエイプリルフールネタ。エピローグ後もしくは、その間に挟まります。各√によってヒロインが変わります。話によってはタイトが主人公ではありません)

  • √アポカリモン その手で掴む為に
  • √カオスドラモン 星に寄り添う月の世界
  • √??? 失望の果てに
  • √ハッピーエンド IF
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