そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
多少のいざこざは起きたが、ギルド側が強権発動して神の好きそうな
この後の流れは原作リリのイベントなんだが、まぁこっちのリリはご存じの通り完全に原作から乖離っつーか逸脱っつーかしちゃってバリバリの前衛指揮官な上に指揮下に入ると自分含めた全員にバフを盛る人権キャラと化して加入済なわけで。サポーターはまさかの姉御がやってるし、あまり大っぴらには使えないかもだが
外伝のアイズ側がロキ派の小遣い稼ぎと胎児を巡る一幕。ベートがロキと地下水路デートして暗躍の
つまりベル側のイベント丸々潰れてアタシとしても割と余裕がある日々だな!
……そんな風に思っていた時がアタシにもありました。
いやね、普通に中層どころか下層行ける面子だもん、そりゃ18階層も通るよね。アタシも空き時間だヒャッハーって58階層まで潜る予定だったもん。外伝イベ起きてるならレヴィスいねぇしコスパ最悪なキモ虫の襲撃も少なそうだし。
祭の日は二次会とヘスティアのお帰り会と成果披露会を混ぜた感じに過ごして、次の日は全員でヘスティアの折檻してたら一日潰しちゃったんで、今日こそはダンジョン行かないとって話を聞いちゃったからなぁ。祭の前日も休んだし。
最初は目的地までダンジョン爆弾でぶち抜きながら落ちて行く予定だったんだけど、リリにダンジョン同行できるんですかって椎茸おめめでずずいと乗り出されちゃったら、そりゃあね? 数日空けたし調子の確認に中層から走って移動にしようかって話になったのよ。
ちな、爆弾で床をぶち抜いて落ちる手法を聞いたベルは引いてた。ベテラン二人は感心し、リリは絶賛。反応もバランスいいな、このパーティー。
で、だ。ここで誤算が一つ。そう、アタシのモンスター
こちとら幸運持ち三名のいるパーティーやぞ。魔石を取り出すのが面倒だから最初から砕いて倒すじゃん? 灰の中にドロップアイテム残ってるわけよ。倉庫に突っ込むかって提案したら、楽をし過ぎてもいい事ないからってやんわり断られた。素晴らしい……気分はボ卿。
つーわけで拾ったそれらを処理しにリヴィラの街へ向かったんだが、案の定封鎖中。フェルズはサボり、ハニトラは防げなかったらしい。Lv.4を失うってオラリオ的に見てもかなり損失でかいんだが。まぁこんな事態を想定できるかって考えたら難しいよなって話ではある。
換金だけさせてそのまま去ろうとしたが、事件の内容的にLv.4を殺せる相手がうろついてる可能性が高いって止められたし、アタシはリヴィラの街には世話になってるんで逃げるに逃げられなかった。仕方ないからベルたちには例えLv.5相当が相手でもかなり時間を稼げる魔力壁の発生装置と、念のため浮き輪になる
到着するタイミングで、女冒険者たちに我らが小人族の勇者殿が胴上げされながら運ばれて行ったんだが。帰っていいだろうか。
それを同じロキ派のアマゾネス姉妹が追い、アイズは何かに気づいて中央から離れていく。あとレフィーヤも。アタシもアイズ側に移動しようかと思ったんだが、ボールスに見つかったんでそっちに対応する。
「おう、【
「状況は? 今分かってる
「まず
うーむ。外伝の通りだな。じゃあそろそろ食人花の群れが来るか。極彩色の魔石を集めたいところだが、犠牲者減らして恩を売る方が得か。魔石砕くのメインだぁな。
「今いる面子に近ェ体格はいねェのか? お得意のスリーサイズ診断はどうしたよ」
「ローブ越しじゃなぁ。極上なのはわかったが細かい数値は無理だ、そこまで極めちゃいねぇよ」
「そうかい。他には?」
「あー、そうだな……フィンが言うには物盗りだが目的の物は手に入れられてねぇだろうって。あとは、ご覧の通りハシャーナの頭部は潰されてた」
「
「いねぇな。ハシャーナも普段から兜を着けてたから顔が分からねぇ」
「ガネーシャんとこのなら兜ってより仮面だろ? 髪色と体格だけでも絞れそうなもンだが。しかしそうなると一人一人頬をこねながら引っ張って確認するか? ここにいねー場合は適当に歩いて探すしかねーンだが……雉撃ちだの花摘みだので逃げたやついねェだろうな?」
「この人数で把握できるか、そんなもん」
「ごもっとも」
姉御がキレる前に事態が進んでくれるのを祈るしかねーんだよなぁ。時差のせいで夜になりかけだし。
つーかなんだっけ、ルルナ? ルルネ? ルルノ? ヘルメスんとこの小物っぽい女。アレがしくじってるせいで面倒が加速してんだよなぁ。せめてハデスの兜を持ち出すくらいしとけよと。
フェルズもフェルズなんだよな。極秘任務なら役立ちそうな
第一あの骨がアタシに頼めば万事解決してたと思います。つまりあの中二骨が悪い。多少迷惑かけるけど『
それ以前に信頼も信用もないわけだが。自分でもごめーん失敗しちゃったーてへぺろとか言って懐に入れる未来が見えるもんよ。他には一応
フェルズって研究者っぽいところあるから何でも自分でやらなきゃ気が済まなくて、人を使う能力は磨いてこなかったのかもな。研究者の特徴としては理屈っぽいのに感情的で、理解できないと簡単に取り乱す傾向もあるし、チート持ち転生者との相性は悪いよな。基本的に
まーそんな文句言うならフェルズに頼まれんでも自分から取りに行けって話ではあるわな、そもそも。それやらんかった結果がこれだし。でも【ヘスティア・ファミリア】あったけぇからしゃーないねん。こちとら思春期どころか幼年期すら殺した幼女(見た目)の
ぶっちゃけこの後で24階層の
そういやジャガーノートの名称ってどうなったんだろな。ウラノスとフェルズとアタシたちしか存在を知らんわけだが。つーか地味にダンジョン破壊してジャガノ出した事を叱られはしたが、禁止はされなかったんだよな。慌てて混乱してた部分もあるんだろうけど、なんていうか、脳を失ったせいなのかね。お労しや骨上……。
「とりま、ここ集まってねぇの上から探すわ」
「おぅ、早めに見つけてくれよ! 俺はもう飲んで寝てぇ気分だ!」
「アホ。探し物を見つけた後は逃げるために放火したり爆破したりがあンぞ。そこに運悪くモンスター襲撃まで重なったら記念すべき三百三十四回目の壊滅だ。最悪を想定していつでも動ける準備しとけ」
「うげ……か、勘弁しろよ。おうい! 【
なんだその警報。アタシがリヴィラの街を壊滅させた事はまだねぇだろ。おかげで屋根上で足滑らせてすっ転びかけたじゃねぇか。暗くて助かったわ。
気を取り直して屋根上から周囲をぐるっと。はい、アイズたち三人発見。
――うおっ、まぶしっ
――ネキ、今照明弾と重なって笛っぽい音が聞こえたっす
――マジで? さんきゅ
確か草笛なんだよな。FFTしか出てこねぇわ。どれどれ、確か湖から……うーわ、うじゃうじゃいるわ。崖を上って来てる。接敵まで二分程度?
「敵襲ーッ! 湖からLv.4相当の群れが来ンぞォ!」
「はぁ!?」
「ど、どどどどーすんだよ!?」
まぁ崖を上りきる前なら鴨撃ちなんですがね。爆弾使いの得意技は地形破壊なんよ。いやまぁ下手に崖を爆破したら街が滑り落ちて全滅コースだからやらんけど。
代わりにダマ鞭があるんよね。そーれ形状変化で先端尖らせてみんなまとめて串刺しにしていけーワハハ触手持ってるキャラを触手みたいな動きでまとめて早贄にしていくのたーのしー!
「なんだありゃ……」
「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」
「てめぇら! 馬鹿言ってねぇでバリケード組むの手伝えや!」
「悪ィー撃ち漏らしが行くぞー!」
「ホラ見ろ! テメーらが馬鹿やるから見逃しやがったぞアイツ!」
うーむ、古参連中はさすがアタシの性格をよく分かってるな。素で突破されたのもいるんだけど。
つーか中央を守ってるから端は普通に逃してんだよなぁ。街に影響ないからロケット弾モドキぶち込んでるけど、割とすり抜けてくるし。
端と言えばアイズたちはホラーや推理物のお約束『こんなところにいられるか俺は部屋に戻らせてもらう』の亜種をやらかしたから守ってない。てか、知らん内にイベント進んでレヴィスにも襲われてんじゃん。けどアイズは原作より少しばかり強化されてるし、レヴィスは気が逸ってる……焦りか? 食人花がサクサク狩られてるもんなぁ。でもアイズは後退しなかったり足手まといを囮にして隙を突いたりができない辺りまだまだ甘さが残ってるな。駆け引きが素直すぎる。モンスター退治しか頭にないから仕方ないか。
「ていやー!」
「武器があるなら、こんなやつら!」
アマゾネス姉妹は流石に戦闘民族だな、貫禄の処理速度。てか
「こいつら、硬いけどそれだけ、だねっ!」
「お姉ちゃんの鞭と比べると遅すぎて欠伸が出ます」
「ぺっ……えぐみが酷ぇ。食えねぇな、こいつは」
「魔力に引かれるようだな。まぁ、使うまでもないが」
確かに一昨日の内に食人花の情報は出しておいたけどさぁ。闘技場で見てるわけだし。だからって最適化が速すぎやしませんかね。まぁリヴィラ勢の好感度は上げとくに越した事はないからどんどん活躍してくれていい。
つーか早贄は形態変化で内側から全身を針で貫いて適宜始末してるんだが、極彩色の魔石が結構転がって目立ってんなぁ。