そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
次の日。モブ
エイジャのアニマルセラピーで回復させて色々となかった事にしたかったが、ダメだった。オラリオを揺るがす脅威は去ったって言っても聞き入れず、駄々をこねて参加を表明した彼女は――退行を引き起こしていた。
とりあえず相手はLv.7相当だろうからエイジャを主軸にするようにと言い聞かせておいた。
そのまま豊穣の女主人に赴いて、ミアさんにフレイヤへの手紙を届けてもらおうとしたら断られたのでシルに愚痴りつつ、外で
最後に【ロキ・ファミリア】の
ちなみに二次創作界隈で見かける【ロキ・ファミリア】の門番がベルを門前払い案件だが、この世界でもベル――正確に言えば一行は門前払いをされている。が、その裏にはとても深く悲しい事情があったりする。
具体的には肝心の
ちなみに門番は律儀に日を改めてくれとは返したのだが、ベルからは今日しかタイミングがないと返されてしまったので、縁がなかったと追い返さざるを得なかったわけである。仮にも最大派閥なので、周囲の耳目を気にする必要がある以上はへりくだるわけにもいかず、そこそこ高圧的な態度になったのは門番としても心労になったようだった。
追い返した少年少女の背中を見送る門番の目には哀愁とやるせなさが満ちていたからな。直後に現れたアタシのネタバラシで多少は胸の支えが取れたようだが。それはそれとして後日ベル一行とダンジョン内で偶然会った際はいい主神に出会えたらしい事を察して素直に祝ってくれたそうな。なお、その時点で既にLv.3集団だったベル一行の明らかに洗練された動きに金の卵を逃したと盛大に胃を押さえたのだとか。彼の今後に幸あれ。
そんで昼からは
まず牛が、
魔法に関しては、普通に使う雷撃は避雷針代わりに銀製の槍を荒れた地面に突き立てておくだけで避けれたが、牛部分を帯電させる
しかも更にそこから某キッスだのしょうゆだのをテーマ曲に持つ御方のサンダーなストームみたいな攻撃にまで派生した時は手加減しろ馬鹿と全力で泣き叫んだともさ。
最終的にメタを張らないと無理って結論に達したんで、セラミックの
牛側はそのまま上半身の繋がってた傷口から潜り込ませたダマ鞭で体内を抉り進めて機能を停止させた。外皮ドロップアイテムにならんかなと思ったけど灰しか残さなかったな……まぁ上半身が生きてる最中だったから倒した判定にならなかったんかもね。知らんけど。
無事とは言えないものの死なずに残った上半身だけで痛い痛いと嘆きながら自己再生する
人間の下半身生えるかなーって期待してたんだけど、そっちのアテは外れたな。その後で勝者の権利として浄化を実行したら下半身も人型な少女サイズになったけど。牛部分? ドナドナされたんじゃないかな。
しかし幼女脱却ですよ、これは人類にとって大きな一歩。しかし悲しいかな、それでもアタシより背が高い。そしてやっぱり記憶が欠けちゃってたんだよなぁ。微かにご飯をくれた気がする、遊んだ気がする、くらいの薄ぼんやりした感覚で懐いちゃくれるが。ちなみに鑑定したら種族は下位精霊だった。魔力残量のせいなのか、胎児の質なのか、どうにも不憫な個体である。でもまぁ下位だけど自我はハッキリしてるのでとりあえずヨシ!
帰り道、自分より大きな少女を肩車する幼女という色んな意味で悪い噂が立ちそうな状態で夕暮れの街を歩いていたら、教会に辿り着けず近くをウロウロしていた【
そして次の日の朝には同じように彷徨いていたアイズの姿。ロキ派の第一級冒険者と案の定レフィーヤが参戦希望だったので、自動で多重展開される魔力壁の
とりあえずこれでフレイヤ2ロキ1ガネーシャ1ヘスティア1の分配が終わったわけだ。人数の多い二大派閥はどうやっても負傷者が出そうなんだよなぁ。七年くすぶって後は偉業待ちなオッタルのが被害少ないまである。
しかしこの時期で参戦となると、アステリオス誕生のフラグは本格的に折れたかなぁ……最初の5階層フラグからして折れてるからしゃーないか。ベルがLv.1でタイマンした個体が光堕ちしてくれてるならワンチャンあるか? なんか最後の方は言葉を交わさずとも通じていた気がするらしいし。
でもそれで生まれた場合、格上狩りを達成してきたのに相手の情動を動かせなかった自分が惨めに思えて来なくもないんだよなぁ。いやまぁ別に奇妙な友情やら敬意やらを感じるモンスターとかいなかったから別に不思議はないんだが。それに考えてみたら
決行は二日後で、それまでは
地下の訓練場で将来的に第二の黒竜になれそうな竜の『
名前はそれぞれ黒竜候補がジータ。精霊の方がネーゼムとなった。ちなみに元牛型はでんきタイプのイメージが強かったのでコハクと命名した。現状では三者とも主従契約はなしの方向で考えている。
ジータはサイズがでかいのでダンジョンの
ネーゼムは中位精霊だけあって戦闘力や魔力は高いのだが、やや常識に欠け好奇心が旺盛なので目が離せない。ヘスティアが面倒を見ると張り切っており、ネーゼム自身も母力の高めなヘスティアのそばにいるだけで満たされるらしいので任せてよさげ。農作業の手伝いにも積極的だ……熟してるとか間引きとかわからずに収穫しちゃったりするけど。
コハクは……まぁ一番手のかかる新入りだな。人懐こいが欲望に忠実でもあり、やや頑固。言ってしまえばめっちゃ幼児。見た目は一番成長してるのに……そんなんだから長女を名乗る一番幼い見た目のルビスからお仕置きされるんだぞ。まぁルビスがヘッズなせいでコハクとしてはごっこ遊びの一種と捉えてるらしく、全く堪えた風がないが。当然改善もしない。つーか精霊って成長するんだろうか。
2023/12/03:ネーゼはアストレア・ファミリアにいるのでネーゼムに変更。イスマイルからネーゼリアになったぞー。