そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
こちら派閥対抗
相手は
『【火ヨ来タレ猛ヨ猛ヨ猛ヨ炎ノ渦ヨ紅蓮ノ壁ヨ業火ノ咆哮ヨ突風ノ
『【
『【閃光ヨ駆ケ抜ケヨ闇ヲ切リ裂ケ――』
『【闇ヨ荒ベ光ヲ呑ミ干シ夜ノ安寧ヲ――』
「詠唱速っ!?」
「【
『『『『――ッ!?』』』』
「こっちはもっと速かった!?」
響き渡る精霊魔法の詠唱。その速さに驚き焦るベル。それらを黙らせる荘厳な
なお、姉御の魔法――ぶつけられる音の魔力により詠唱が乱れ、
「喋ってねぇで走れ! 真ん中はもらうぞ!」
「リリは向かって左を!」
「あ、うん。残りの右側は任せて!」
会話だけだとのんびりしているようにも感じるが、ベルも含めた全員が全力で距離を詰めている。姉御に至っては詠唱の邪魔をするために並行詠唱しながらなんだが、超短文詠唱なのもあって速度低下は微々たるものでしかない。
途中から詠唱は無理だと判断したらしく床から木の根で反撃しているのだが、普通に避けられ、斬られ、弾かれる。
あるいは繋がってる六円環が全員ピンチで
「ならば私は
魔法を受けすぎて軽く意識を朦朧とさせている
それに先んじて担当の支柱に辿り着いた三人がそれぞれの方法で敵を葬らんと武器を振るう。
色々食って強さがおかしい
こっそり参加者の引率役で指揮官扱いなアタシが指揮下に入る事で全員を指揮下に置いた扱いとなり
右側はベルが特に何のスキルも魔法も使わずにナイフ二刀流だけで掘り進めて魔石を抜き取っていた。絵面は地味で他二人より時間は僅かにかかったが、こいつが一番おかしいのでは??? なんか【ステイタス】には載ってない魔力の感知能力持ち始めてるんよね。初見のモンスターでも魔石の位置や部位ごとの防御力をなんとなく見抜く鑑定じみた真似してる。
そうして三本あった支柱を体積的な意味でも半分以上失った
姉御の一撃は、しかし単なる斬撃ではない。武器に通した魔力を保持して、攻撃に
姉御の場合はルビスのスリケンが魔力を使えさえすれば理論上は誰にでも使える技術だと判明したせいであっさりそれを取得しただけじゃなく、何故か魔法の遠隔発動とかいう謎技術に発展させたんよね。いやホントわけわからん。もっと射程と範囲がヤバいルビスの
とりあえずそのせいで魔法の前段階な魔力を伴わせて威力の上がった攻撃をする→当たった場所に魔力が付着する→今 で す!→大抵は内側から爆散、相手は死ぬ。らしい。
元より
ちなみに予想できたと思うが、さっきの攻撃にはまだ魔力の残滓を用いた魔法の再起動が残っているわけである。というか散った範囲内の魔素が周囲の魔素を巻き込みながら複数箇所で新たな魔法となるまであるらしい。それにより魔力の続く限り範囲を広げながら魔法が連続するというアタシの【
「ふむ、こんなものか」
「お疲れ。なンか余裕じゃなかったか?」
「最初から最後までアスピナ様が魔法で向こうの詠唱を潰して下さったおかげかと」
「そうだね。最初の……特に上半身は魔力の高まりがすごかった」
「おっ、なんだベルの視線は女体に釘付けだったのか?」
「は?」
「ち、ちちち違うからね!?」
うん、本気で余裕そうだな。つーかこれ現状でも戦力的にアタシ負けてねぇか。この上もうじき
しかし決着も速かったな。戦力比を考えたら一番遅くてもいいくらいなんだが、現実は恐らく最速……いや、【
地面が揺れてるから終わってない場所は間違いなくある。つーか攻撃力不足が心配されるのは【ガネーシャ・ファミリア】だよな。合計値は最大だけど平均値は最低だし。
――というわけでどンな感じでしょう。現場のエイジャさーン
――はーい、エイジャっす。【ガネーシャ・ファミリア】は決定打が出せないんでひたすら削ってるっすね。魔法も根っこも危ないと思ったやつは僕がシャットアウトしてるんで、一番酷い怪我人は足を捻ったモナーカさんっす。多分終わるのは一番最後になるっすよ~
――りょーかいです、ありがとうございました。あとモダーカな確か
「ガネーシャ派は時間がかかるそうだ。負けもしないから後回しだな。どこか見たい場所は?」
「あのクソガキは
「あの行き遅れの集団にいるダンジョンの娘は気になるな」
「えっと、僕も【ロキ・ファミリア】が気になるかな。レフィーヤさんの事だからジル
「リリはお姉ちゃんと一緒にいますね」
「よし、じゃあ六円環と担当の印が全部載った地図渡しておくから各自で見学な。一旦解散、お疲れ様っしたー」
と、いうわけで余り物の【フレイヤ・ファミリア】が戦っている場所に向かったら、まだ戦闘中だった。
原作知識から考えられる
「これはひどい」
「リリの目には内紛が起きているようにしか映らないのですが……」
各自で担当部位を決めているのはベル一行と変わらない。が、魔法を止める手段がないので精霊の護布を使って弾くしかなく、その一手間により進軍が遅れる。
現在は取りついてガリガリ削っているが、何しろ幹部といってもオッタルが別行動なので、残るアレン、白エルフ、黒エルフ、四兄弟で人数に余裕がない。しかもバチバチに暴言が飛び交っている。仲良しなんだね。
アタシが到着して少ししたら、黒エルフがキレたのか魔法をぶっぱして、タイミング悪く根っこに弾き飛ばされて来た。支柱はキッチリ潰したようだが、詰めが甘いな。とりあえずキャッチアンドリリースして休ませておく。陰キャな黒エルフはワタワタしてるが、とりあえず
そんで真ん中を担当してた白エルフは味方を巻き込まないように遠慮してたようだが、黒エルフがいなくなったのでこれ幸いと黒エルフが担当していた方向に魔法を放ち担当する支柱を消し飛ばした。これエルフの担当場所を左右に振るだけでめっちゃ時短できたやつでは? 参謀の発言力低くない? 白エルフはこっちを見て黒エルフの無事を確認したら、そのまま四兄弟に向かう根っこの排除に動いた。支柱には手を出さない辺り、得物の横取りはNGらしい。いやそこは協力にならんのかい。
残る支柱は四兄弟が地道に削ってるが、やや火力不足か。やっぱり自然回復のある大型相手だと
で、魔法少女ヴァナディースリーの
とはいえ時間の問題ではあった。四兄弟の攻撃は魔石に届き、
猫は魔法を使わんでも勝ったのは成果として大きいようにも思えるが、弱さと向き合えない逃げにも映るんだよなぁ。上位の【
ちなみに途中からオッタルとオッサンが見学組に合流してた。向こうの現場に到着した頃には既に終わってたらしく、オッサンとしては不服そうでもあり嬉しそうでもありといった感じか。正体バラしてねぇだろうな。
あとはロキ派がどうなったか。開幕の精霊魔法を妨害できるとしたらフィンの槍投げくらいだが、一ヶ所だけだしなぁ。逆に上手く決まれば魔石を破壊して瞬殺になるが。
確か
あー、そもそも
その点を考えれば難易度は下がりそうだが、代わりにレヴィス乱入とかないだろうな? ルビスたちの操作してる個体含め
で、ガネーシャ派がもう少しかかりそうらしいんで、ロキ派の担当場所に向かったんだが……辿り着いた先では既に戦闘は終了していた。残念無念。
アイズはちょい元気ないな。
ちな、こっそり聞いてみた姉御とベルからの評価は割と辛口だった事を補足しておく。姉御は予想通りだが、ベルまでとは……見抜けなかった、この
で、軽く幹部と応答したらガネーシャ派の担当場所へ向かう。当たり前のようにエイジャが参加していたのを見て、後をついてきた戦闘狂共が驚いていたようだが、別に気にした事ではない。表向きはテイム済モンスターなんだし。
で、肝心の戦局は押し気味ではあった。集団の強みというかを活かして
いざ支柱が一つ落ちれば後は比較的早かったが、突出した火力のなさが課題っちゃー課題か。まぁ、元より憲兵は大型モンスターに対して討伐のために立ち向かうよりは避難誘導に尽力してほしいんで、その意味じゃエイジャから下されるどれくらい楽できそうかの評価が重要になるかね。人前じゃ喋れねぇから後だが。
とりあえず、こんな感じにレイドボス討伐イベントは終了した。報酬はヴァリスを提示していたのだが、案の定と言うべきか、動画撮影・再生の