そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
挨拶を済ませた後は軽く雑談をしただけで、そのまま愛しいリリの待つ本拠へと帰る事にした。ギルドからの
アストレアの案内で玄関まで進んだからか、すれ違った【アストレア・ファミリア】の面々からの視線が、こう、敵を見る目なんだよなぁ。いやまぁ
軽く挨拶したが、基本穏やかな塩対応。アリーゼの陽キャムーブが眩しかったくらいか。七割くらいはウザい感があったけど悪人では間違いなくないからなぁ。
ちなみに、二人ほどネットリ視線を向けてきたのを感じたが、叱られて堪えたのか手も口も出して来なかった。アストレアバリアー! とか思ってたら当のアストレアから声をかけられて死ぬほどビビった。内容は対策済だから以後よろしくって感じだったが。でも主神に謝らせるって派閥単位で屈辱だろうし、団員からのヘイトが上がる行為なんで慎んで欲しいんだよなぁ。
そんなこんなでアタシのスケジュールには朝食後に【アストレア・ファミリア】の
向こうの監視は日替わりで、基本二人らしい。Lv.2以上の眷族しかいないのでこちらとしても安心だが、女所帯を理由にちょっかい出す冒険者は少なくないので防波堤としては弱かったりする。
結果、
ちなみに、二週間もすると問題児二人が毎回ボコボコにしてるのを見た他の団員まで模擬戦を挑んでくるようになってダメージは更に加速した。なんでさ。
「だって、アーデの戦い方って綺麗なんだもん」
「そうそう。強いってより巧いんだよね」
「言ったでしょう。仮にも長く続く一族が磨き上げて来た技とほぼ同じものを使っていると」
よくわからんが、そういうことらしい。特に徒手空拳というか投げ技はオラリオじゃ珍しい部類なので、格上だろうと反応できる範囲ならぽんぽん決まる。合気となれば最早理解不能な段階らしい。無意識に経験を基にした目分量で膨大な量の物理計算を瞬時にしてるわけだからなぁ。ところで教えろ教えろうるさいんだが授業料の請求はアストレアでいいんだろうか。でもあのゆるふわ系頑固ゴッデスが曇るとこいつら全員が暗殺者に早変わりすっかんな。アタシは制空圏だとか結界だとかのオート迎撃技能は持ってないし、円だとか見聞色の覇気だとかって感知能力の類も持ってないので、狙撃やそれに近い意識外の遠くから速く届く攻撃を受ければ死ぬ。格上を本気で敵に回すのは無理無茶無謀の欲張りセットなんだわ。
それはそれとして、アタシ自身は武器適性がほとんどないと思っていたが、第三者である【アストレア・ファミリア】の面々からすればむしろどれも平均以上に使ってていっそキモいと評価された。つまり親父やリリの才能が突出してただけってことか? これは……交遊関係の狭さが如実に表れたってわけだ。がっでむ。
しかも動きの方向がモンスターじゃなく対人に寄ってるみたいで、だからこそギルドや【アストレア・ファミリア】からの疑いが強まったんだとか。知らん……何それ……怖……。
力の伸びが残念傾向だし、格上狩りも視野に入る道具使いへ切り替える方針は変わらないが、今までしてきた
そうこうしている内になんだかんだ打ち解けたというか、軽い身の上話なんかもするようになった。
その中で
代わりにこっちも流れで愛しいリリの魅力を軽く語ったりもした。アストレアとアリーゼは感動してくれたぞ。他はドン引きだったが。この場合、正しいのは多数の方なんだよなって。まーそこそこ自覚はある。流れで【ソーマ・ファミリア】の内情についても話したので、うまくいけば眼鏡が割れるかもわからんね。
あとリヴィラの町にも連れていって貰えた。到達階層を一気に更新した事になるが、中層のモンスター相手はタイマンでも生き延びるのが精々だな。ミノタウロス無理。生前で例えると果物ナイフで丸太を斬る並の無理ゲー。皮膚なのに長巻きが弾かれた上に欠けたからな。
ダマ鋼ダートは刺さるが貫通はしないし、針が短いから致命傷にならんかった。スリンガーの限界は上層ってわけだ。シルバーバックにも貫通はしなかったが埋まったから、狙えば魔石砕ける。まー、本来の用途である補助には余裕で使えるから現役のままだ。
そんなミノタウロスは【アストレア・ファミリア】の面々にポンポン葬られていた。ベルみたいな成長速度がないし、条件満たしたら即【ランクアップ】安定かなぁこれ。
そうそう、アタシがいるとやはり出現率が体感できる程度に上がっているらしい。最近の予想はアタシの認識している前世のゲーム、それもレトロなJRPGの出現率を【
で、人格的な問題は少ないと判断されたので本性を徐々に出していこうと思う。具体的には火炎石を用いない、代替品で作った威力以外はほぼ同じな爆弾の使用である。対ミノタウロス用だと熱意を燃やした風を装えば許容してもらえるんでねーのって。
「
「内側から爆破するに決まってンだろ言わせンな恥ずかしい」
「そんな軽挙妄動が上手くいくとは思いませんがねぇ」
「知ってるか? 神を直に傷付けるのは忌避感ヤバいが、設置した爆弾の爆発にたまたま巻き込まれて送還されたとしても良心は一切痛まない」
「おいおい、アタシらの本拠に仕掛けてねぇだろうな?」
「だとしたら『
「本当に
と、まぁ評判は最悪である。懸念は理解できるがね。単純に『
んで、使った感想だが、やはり火炎石から作った物と比べれば弱い。が、アタシの狩場でなら十分以上に通じる。相変わらず体内の魔石も砕いちゃうし。
ダンジョン内部の広間でキラーアントの群れが吹き飛ぶ様はE.D.Fさながらであった。セントリーガンが欲しい。ジェノサイドガンでもいいぞ。礼賛下さい。おっと【