そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱)   作:夜月工房

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Ex2.アホ猫は甘い一夜の夢を見るか

「おいすー、酒持って来」

「確保ー!」

「ニャー!」

「覚悟しなさい」

「は?」

 

その日、豊穣の女主人に酒を卸しに行ったアタシは、入店の挨拶とほぼ同時に発せられた良質街娘(シル)の号令に従い妙に統率された動きを見せる店員(ウェイトレス)たちの手で捕獲された。解せぬ。

そうして案内さ(はこば)れた先は、何度か連れ込まれた経験のあるアホ猫(アーニャ)の寝室。そういやいなかったな。外の見張り(アレン)が感情抜け落ちてたのと関係あるんだろうか。シルへのセクハラが酷くて沈められたとかか?

 

「みんもまー!」

 

そこには何故か寝台の上に縛りつけられた部屋主(アーニャ)の姿。ついでに猿轡を噛まされており、くぐもった声を上げながら寝台(ベッド)ごとガタガタ……いや、小さくビッタンビッタンしてるわ。怖っ。いうてこの場合はLv.6を縛れちゃう縄と動きに耐える寝台のが恐怖の対象って気もするが。

 

「あー、なンでこンな事になってンだ?」

「それは今からお見せします……どうか気を強く持って下さい」

「それじゃ外すニャ」

 

疑問に対して直には答えにくいのか、先伸ばしするリュー。そしてクロエが猿轡を外した、次の瞬間。

 

「チ○ポニャ!」

「は?」

 

聞き間違いか? 聞き間違いだよな? いや、さすがに無理あるわ。めっちゃハキハキしてるし滑舌いいし。あるいは猫人(キャットピープル)特有の方言や外国語でいらっしゃる?

 

「チン○ニャ!」

「くっ、アーニャ……」

「こんな感じでアホ猫が壊れたニャ」

「……どうしてこうなった」

「○ンポニャ!」

 

まさか発情期か? いやそこそこ付き合い長いけど今までこんなんなかったよな。つーかアタシを連れて来る理由がわからんし。外の見張り(シスコン)があぁなってるわけだよ。

 

「それで? アタシにどうしろってンだよ」

「チ○ポニャ!」

「【芸術家(ファイアワーカー)】、貴女は優れた魔道具作製者(アイテムメイカー)だ。そんな貴女には「チ○ポニャ!」を作ってもらいたい」

「ぱーどぅん?」

 

今こいつチン○作れって言った? いやまぁアホの声が被さって聞こえんかっただけなんだが。タイミング完璧かよ。

 

「ぱー、ですか? いえ、とにかくアーニャのために作ってほしいのです……性転換薬を」

「お前頭沸いてンの?」

「ごふっ」

「リュー、ここからは私が」

 

どっから性転換薬が出てくるんだよ。つーか何に使うんだよ。発言内容に従ってご立派様でも見せるためか?

その場合使うのはどっちなんだ。本人(アーニャ)なのか他の店員なのか。

とりあえずめっちゃ帰りたい。汚れ役(こういうの)は基本的に【万能者(ペルセウス)】の仕事だろ。あっちを頼れよ。

 

「実は先日お客様から珍「チ○ポニャ!」お酒を頂きまして」

「はァ」

 

もうオチが読めたわ。一人でこっそり飲んだんだなこのアホ猫が。

 

「仕事終わりにみんなで飲んでみようって話だったんですけど、その置いた「チ○ポジニャ!」悪くてメイが料理(まかない)に使っちゃいまして」

「流れ変わったな」

 

なんかアホ猫の発言にバリエーションが出た気もしたが、ツッコんだら負けな気がするんで無視しよう。

 

「そしたら蓋を空けちゃったなら仕方ないとか言ってアーニャが一足先に飲んじゃいまして」

「流れ戻ったな」

「そうしたらご覧「チ○ポニャ!」これしか言えなくなって、しかも、その、抱きついてきて「チン○ニャ!」触ったり擦りつけたりしてくるようになっちゃいまして……」

「そりゃ縛り「チン○ニャ!」もするか」

「はい……被害に遭ったメイが、その、一瞬で腰砕けにされま「○ンポニャ!」ら」

 

なるほど、わからん。思わず天を仰いだアタシを世界よ許してくれ。

そんで【異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】さんや、アホ猫の鑑定を……わーお、状態欄に『発情(呪詛(カース))』とかあるわ。こうなると現物を押さえておかんと二次被害三次被害あるのでは?

 

「とりあえず、なンだ。口塞げ」

「チ○ポニャ!」

「……そう、ですね」

「チン○ニャ!」

「はいはい、もう一回黙るニャ」

「チンもごもご」

 

静かになったな、ヨシ! けど、根本的な解決にはなりませんよね?

 

「ところでその特級呪物はどォなったよ?」

「このアホが全部飲んだから残ってないニャ」

「飲んだっていうか、飲ませたんですけどね」

「嫌な……事件でしたね……」

 

なるほど? よくわからんが感染拡大(パンデミック)は避けられたのか。酒だけに……いや、なんでもない。

 

「犠牲者は辛うじて一人で済んだってわけか」

「アーニャとメイで二人では……?」

「リュー、しっ!」

「あァ、そうな。とりあえず酒のビン、つーかラベルにはなンて?」

「えっと、その」

「品目には媚薬(酒入り)と書かれていたそうです……【神聖文字(ヒエログリフ)】で」

「完全に愉快犯じゃねーか。それ他にも何かヤベー内容を堂々と書いてあるやつだろ」

 

媚薬入りの酒じゃなく酒入りの媚薬かーなるほどなーってなんだそりゃ。よく持ち込めたな。フツー検問で弾かれんだろ。ヘルメスか? それともまさかオラリオ内で作られたのか?

いやまぁ犯人捜しよりも治療が先か。とはいえバッチリ呪詛(カース)って出てる以上は治療院にぶち込んで【戦場の聖女(デア・セイント)】に任せるのが一番穏便に済むと思うんだが。

 

「……気になる相手と一夜限りの思い出を、がコンセプトだそうです。とある神が全力で呪いを込めた逸品だとも書かれていたようで……」

「はァ。で、そこから何で性転換薬とかいう話になったンだ? つーかコイツの気になる相手とか兄くらいじゃねェの?」

「「は?」」

「えっ」

「こ、こいつ鈍感系主人公だったニャ……?」

 

なんかシルとリューの声がめっちゃ低かったんだが。クロエは恐れおののいてるし。その反応からすると……いやいや、脳が理解を拒むわ。

確かに気絶させられてはベッドに引きずり込まれてたが、手は出されてないはずだし。いやまぁ気持ちが満たされるかどうかが重要な女性の性欲事情を考えたら相手の同意を得られないのはかなりマイナスだから踏み出さなかっただけなのかもしれんが。

つーか性欲と恋愛を直結させんな知的生命体。いやまぁ性快楽も恋愛で思い通りになった際の達成感もドバるのはドーパミンで、本質的には同じなんだけどさ。でもアタシの考える恋愛はオキシトシン側なんだよなぁ……求めるもんがドキドキやワクワクじゃなく最初から安らぎ(スヤァ)とか穏やかさ(マターリ)に寄ってる。

逆に言えば性行為は繁殖目的抜きならドーパミン目的で遊びの一種って認識ができるんで、同性愛や異常性欲にも一定の理解を示せちゃうんよね。許す許さないは別として。この辺は自分でもある種の精神疾患なんだろうな、とは思う。

 

「解呪は試したのか?」

「いいえ。けど、さすがに治療院であんな言葉を大声で叫んじゃったら社会的に抹殺されちゃうと言いますか……ね?」

「そもそも神の呪い……つまりは権能の可能性が高く、無理に解呪を試すよりは記載された解呪方法に従う方が安全だと判断しました」

「ふ、む……それもそうか。ただ一点、こんな手の込んだ悪戯する神が嘘を書かない可能性なンざ限りなく低いだろって事に目を瞑れるンならな」

「なん……ですって……」

 

書かれた内容を鵜呑みにする理由がわからん。いや、待てよ。アホ猫の症状に時間差っていうか潜伏期間とかあったら、こいつらその間にメイの賄い飯は食ったんじゃ……あかん(あかん)。全員状態異常になってやがる。

せめてもの救いは発情(呪詛)じゃなく呪詛(認識阻害:性知識)な事か。いやどっちも性質(たち)悪いわ。しかもリューがこっそり魅了されてやがるんだが。何やってんのシル。

 

「一応聞いとくが【女神の戦車(ヴァナ・フレイア)】を引っ張って来て下半身露出させるのを試すつもりは?」

「逃げるのですか?」

「勝利条件が不明なンでなァ」

「ダメですよ、アーニャの気持ちに向き合ってあげてください」

「この場合は向き合っても相手は飲んだやつじゃなく飲んだ薬なンだが」

「おうおう、ここはキッチリ男を見せる場面だろうニャ」

「女だよ」

 

帰りたい(切実)。こいつら正気に戻ったときの記憶どうなってるんだろ。

つーかなんでこいつらから集中攻撃されにゃならんのだ。普段から恋バナで同性愛を真剣討論してたわけでもあるまいに……してないよな?

あとアホ猫とか自分の気持ちを勝手に暴露(バラ)されちゃってるんだが、これ友情にヒビとか入らん?

 

「話は聞かせてもらったよ」

「お母さん!」

 

救世主かな? 状態異常ないから救世主だな? 頼むぞミアさん。いつの間にやって来たのかわからんが。あと無言で気持ち萎んでるルノアも。

 

「アタシの娘を相手するのが不満だって言うのかい?」

「そっち側かー」

 

思わず天を仰ぐアゲイン。夢だったりしねぇかな、これ。頬をつねっても普通に痛いわ。

つーかめっちゃニヤニヤ笑ってやがんじゃん。ミアさん楽しんでんじゃんこれ。諦めて覚悟を決めるしかないのか……?

 

「……とりあえず作れるか試すだけ試してみるわな」

 

いや普通に作れませんでしたで解散すればいいだけだな。動転してたわ。

 

「子供をかい? 気が早いね」

「Fu○k」

 

帰りたい(聖杯に託す願い)。キャラ崩壊が酷いけど、悲しい事にこの人だけは素なんだよな。誰かが化けてるとかない? ないか、そっかぁ……。

 

 

と、いうわけで調合に入る。周りは素人ばかりだし、騙すのは容易いはず。適当な材料を適当に処理して失敗するだけの簡単なお仕事……と思ってたんだがなぁ。

 

「……完成しました(白目)」

 

なんかできちゃったんだが。しかも寸胴鍋に並々と。どうしてこうなった。

いやまぁ例え【異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】が保証しているとはいえ、だ。治験もなしに使うほど無謀じゃないぞアタシは。

 

「一応、試験してからじゃねェと危ねェから何か適当な動物とかで」

「あ、意外とおいしいですね」

「確かに。素朴ですがどこか懐かしい……」

「って何飲んでンだテメーらァ!?」

 

普通に小皿に移して味見してやがる。リューはまだしも、シルはどうなるんだこれ。不変が売りの超越存在(デウスデア)が性転換しちゃったら……割と天界なら起きてそうだなTSは。

鑑定結果を信じるならもう一度飲めば戻るっぽいし、まぁえぇか。

 

「……なるほど、これは違和感がありますね」

「ふふ、生まれ変わったみたいですね」

 

本人たちも楽しんでるからヨシ!

 

「満足してもらえたみてェだし、アタシはこれで……」

「逃がすわけねーのニャ」

「ですよねー」

 

クロエがインタラプトしてきたので逃げるタイミングを失った。しかも捕獲されてるから逃げる選択肢まで潰されたっていうね。

 

「ところで思ったンだが、小人族(パルゥム)サイズで満足できンのか、他の種族?」

「「「……」」」

 

黙っちゃった! いやまぁ真剣に考えてるんだろうな。考えさせるのすげー罪悪感だけど。女性を神聖視してそうなベルには絶対に見せられない光景だぁな。

あ、でもハーレム願望とかは祖父(ゼウス)に仕込まれて手遅れ気味なんだったか。姉御の矯正で表向きナリを潜めちゃいるが、根っこの部分に埋め込まれた格言なはずだかんなぁ。

でも英雄譚にハーレムものってあったか? 基本的に結ばれるのは一人だし、ゼウスの記したエピソードって物語的な面白さのために改変されてない原典だから悲恋とかの結末も多いんだが。

まぁあのジジイ、神であって英雄じゃないもんなぁ……教えた当時は英雄にするつもりもなかっただろうし。アタシらが来てからは雄の生き方は茶化す感じに教えて姉御に天誅されるテンプレ展開になってたし。たまに生々しかったりエグかったりひどいのはアタシやリリに耳を塞がれてたしな。

 

「仕方ありません……【芸術家(ファイアワーカー)】、追加の依頼です。種族変更薬を作製して下さい。変更先は当然猫人(キャットピープル)、妥協してヒューマンです」

「テメーわかってて言ってンだろ。そんなポンポン簡単に作れるもンじゃねェからな、新薬はよ」

 

もうやだこの妖精(エルフ)。完全にエロフ化しちゃってんじゃん。しかも考え込んだだけで話し合ってないから個人の意見だぞ。なのにその結論かよ。

つーかまずテメーらは生えてきたブツを患者に見せて確認しとけや。

 

「諦めるんじゃねーニャ。おミャーなら犯れるってミャーは信じゅるりニャ」

「人を抱えながら涎垂らすなやアホ猫2号」

「2号……それはつまりハーレム築くって事でファイナルアンサーニャ?」

「ねーよ。沸いてンのかテメー。つーか下ろせ」

 

不幸中の幸いなのはクロエ(アホツー)が性転換薬を飲んでない事か。位置的に危険が危ない事になってたかもしれんからな。なんかこいつ男性だったら常に勃起してそうじゃね?

 

「クロエ、種族変更薬を作ってもらうためにも解放してください」

「ちぇー、仕方ないニャ」

「それじゃ、お願いしますね?」

 

TS済二名の圧が強いわぁ。TSベル捧げるから助けてって言ったら助けてもらえねぇかな? 未来の英雄に干物エンド迎えさせるわけにはいかんか。

つーか考えた事なかったけど、種族変更も性転換も極論すれば遺伝子操作で同系統だし、実現できなくはないのかね。発展させて『異端児(ゼノス)』の人化とかもいけんだろうか。

異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】の判定は……そんな事より若返り薬作ろうぜ、か。なるほど、ミアさん巻き込みだな? 噂に聞く超絶美少女ドワーフの姿を記録しておくのは必要な事ではあるな。シル大暴走しそう。どう足掻いても鎮圧されるだろうが。

 

 

「……できたぞ。試しに飲んでみろ」

「それでは失礼して……こ、これは!?」

「リュー!?」

「耳が丸くなったニャ!」

 

はい、ヒューマンに変更するのはできました。できちゃい、ました……猫人(キャットピープル)っていうか獣人は尻尾を生やす部分がクリアできんかったわ。人耳をケモ耳はいけるっぽいんだが。

ついでに小人族(パルゥム)に変更するのも作れたから後で【怒蛇(ヨルムンガンド)】に欲しいか聞いておくか。あるいはあえてのミニマム【猛者(おうじゃ)】実装とか。

 

「これは……画期的ですね。ちなみに戻るにはどうすれば?」

「えっ」

「えっ」

「まさか……」

「そんな、リューは、もう……」

「もう一度飲めばいいだけだが?」

「なーんだ。つまらんニャ」

 

エルフに変更する薬は、なんか神聖樹の枝葉が必要らしいので現状だと作れない。倉庫内に眠ってる気もするが、ここで取り出すわけにもいかんし。

 

「まァ、何度も飲むと耐性ができる可能は高いがな。早けりゃ一回目で終わりな可能性もあるぞ」

「ブーッ!?」

「汚ニャッ!? ってあー! ミャーのチャームポイントがー!?」

「……これがあれば、神も子供を産める……?」

 

薬なんだから耐性ができる可能性はあるだろ。何を吹き出してんだこのエロフは。飲み損ねた上に飛沫を飲み込んだっぽいクロエまでヒューマン化したし……この変化が起きてちゃんと可逆なら、ケモ耳と尾もできていいはずなんだがな。よぐわがんね。

そしてシルよ、落ち着くのです。早まってはなりません。ダンジョン潜ってる眷族がいたら恩恵消えて殺されるかもしれんのだぞ。

 

「つーかそこの二人、男性になったンだしテメーら先にアホの反応確かめてみ?」

「えっ、ちょっとそれは……」

「シル、任せてください」

「リュー!?」

「貴女に恩を返せるのです。いえ正直こんな事で返せるとも思えないのですが、貴女に恥を掻かせるわけにもいかない」

「リュー……」

「それでは、いきます」

 

促したら割とすんなり動いたな。どっちも渋ると思ってたんだけど。そして口の拘束が解かれたアホ猫による運命の判定結果は!?

 

「……チ◯ポじゃないニャ!」

「は?」

「大きなチ◯ポが伸びたり縮んだりしているニャ……チ◯ポはもっと、ビーンってなってるもんニャ」

「何言ってっか全くわかンねェわ」

 

最早いっそ聖なる五文字みたいな状態になってる定型句(チ◯ポニャ)以外の言葉を吐いたから、これはこれで前進って事なんかね。否定されたからには何かしら駄目だったんだろうが。

 

「要はリューのリオンを立派にしろって話ニャ」

「あァ、そういう……」

 

さすがアホ2号、同レベルだから解析できたらしい。しかし、デカくした状態でないと駄目な理由とかあるんかね。とりあえず発端の薬を作ったやつ真性のアホだろってのはわかる。

 

「ば、馬鹿な、できるはずが……」

「リュー」

「シル……ですが、私は、正義は……」

「大丈夫、私がお手伝いするから」

「……ッ!?」

「チ◯ポニャ!」

 

はえーよ。これはリューの残念エロフ振りを嘆けばいいのか、シルの小悪魔振りに驚けばいいのか。つーか効果音がブッピガンだったんだが。せめて大地に立つ方にしたげて。どっちにしろ風評被害が酷すぎんだわ。

いやもうどうでもいいから帰りたい。こっそり【異界信仰(スキル)】で作った若返り薬をミアさんに飲ませて撮影したら帰って眠りたい。

 

「でも、ここからどうすればいいんでしょう」

「そりゃ、先に進むしかないんじゃない?」

「先に……というと?」

「当然、リューのリオンからルミノス・ウィンドする事ニャ」

「なぁ……ッ!?」

 

酒場の主だったアホ共の感じだと、ここから新薬作れーとはいかんだろうし、ちょっと席を外す振りして逃げんべ。

 

「大きなチ◯ポ、小さなチ◯ポ、そんなの人の勝手ニャ。本当に強いチ◯ポなら同じタイミングで達せ(イケ)る様に頑張るべきニャ」

「……哲学!?」

「ちょっと便所行ってくる」

「連れションするニャ」

「いらねーから同僚を手伝ってやれ」

「まーまーそんな言わずに行くニャ」

 

猫人(キャットピープル)からヒューマンになってて尻尾がないせいかどこか動きがぎこちないアホ二号に押されつつ、辿り着いた従業員用のトイレ。しかし個室というか一部屋しかない空間なのに後からついて入って来た二号を蹴り出して一息吐く。

 

「ふぅ……そういやトイレ(ここ)窓なかったわ」

 

ここに来て痛恨のミス。こうなるとアホ二号の監視は妥当だったのか。アホよりアホな自分に嫌気が差すわ。

とりあえず間取り的に考えて……うん、いけるな。いざ【異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】。壁を取り払って向こうに行ったら壁を元通りにして、と。壁の中が天井裏というか隙間空間だから問題なく外壁に到達、再度【異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】で外に出て、壁伝いに天井へ。

普段なら襲撃して来そうな兄猫は使い物にならん絶望モード入ってるし、このまま帰ろう。アタシはもう何も見なかったし聞かなかった。超絶可憐美形ロリドワーフのミアさんは次回のお楽しみって事で。

 

 

なお、リューの奮闘も空しくアホーニャが正気に戻らないってんで実の兄が犠牲になり、それでもダメだったんで結局アタシが引っ張り出されて……まぁ、なんだ、やる事やらざるを得ない状況になったよ。

いうて小人族(パルゥム)の仕様で身長は成長が止まってて、筋肉とかも『神の恩恵(ファルナ)』で機能が圧倒的に水増しされてるんだし、これもう全盛期って脳の機能優先でしょ……なんて話が『神の恩恵(ファルナ)』の中であったかはさておき、こちとら十二歳辺りで肉体の成長が止まって初潮もまだ迎えてない胸を張ってもまっ平らな合法ロリぼでーやぞ。性転換しようが種族変更しようがショタショタの実を食べた全身ショタ人間でしかなかったわ。覚醒して周りみんなショタにしようぜ! アホ二号(クロエ)が得するだけだからやらんけど。

もう面倒だから【異界信仰(ヴェルト・グラオブ)】で抽出しようとしたけどなんでか乗り気じゃないらしくて、代わりに【終憶(ビス・モーゲン)】で神の呪詛を転生させるとかいう異能バトルの概念干渉的な屁理くげふんげふん、応用で解決する事になった。

ちな、対価の【ステイタス】は魔力1だけだった模様。公式に年齢制限ありそうなネタはないだろうし、妥当ではあったんかね。

 

なお、犯神は不明のままであり、そのまま事件は迷宮入りする事となった。あるいは今日もどこかで憐れな犠牲者が生まれている……かも知れない。




UA90k達成感謝。なのにこんなん考えてたの、ものっそい申し訳なさを感じる!
完結表記にも関わらずお気に入り300突破もしてました。ありがてぇ、ありがてぇ……なのにこんなん考えて(ry
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