そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
大型連休。それは途中の平日は普通に休ませてもらえない場合も多い悲しき行事である。まー、そんなん言い始めたら夏休みも冬休みも当たり前に講習だ部活だで休みにならんわけだが。
いやホント、過去に戻る系のフィクションは少なくないが、アタシはもう一度学生生活とか絶対に無理。周りが年相応とは言え調子に乗ってる世間知らずな馬鹿にしか見えんから馴染めずに孤立するし、授業とか給料も貰えないのにやりたくない事をやらされる時間だぞ。拷問じゃん。発狂するわ。
まぁ今じゃ手に入らない本やゲームをリアルタイムでってのは魅力的だし、競馬で手堅く稼いだ資金でモンスターをストライクしたりパズルをドラゴンする関係で跳ね上がった某社の株を買って売って悠々自適な暮らしくらいはさせ……って年齢の壁ぇぇぇぇ!
逆にありがちな未発表作品をパクって先行するのはどう考えても苦労に見合わないから無理だな。絵にしろ音楽にしろ才能までパクれるわけじゃないからパクリ元がなくなったら何もできなくなって自分で自分に失望して心病むだろ。まぁ名前さえ売れたら凡作でも売れるしそこそこの質があれば消費者は金払った自分の価値を保つために満足してくれるからしばらく安泰ってのも事実なんだろうが。
代わりにってのもおかしいが、青田買い的な感じで有名どころを最初期から応援して古参ファン振りたい気持ちはめっちゃある。作者に響く
何気ない一言でショック受けて筆を折られたら罪悪感がヤバいし、そりゃ見守る安牌切るのもわかるよ。それはそれで反応ないからって心ごと筆が折れちまうわけだが。どないせーっちゅうねん。
とりあえず燃料になりそうなお気に入りと高評価とここすきしときますね。ハーメルンサイコー!
「そんなわけで来週から一週間は自由に過ごして貰おうと思う。アタシは倉庫から突き出た大聖樹見習いの前で人呼んで宴会するから。もちろん、参加や顔出しは歓迎すンぞ。酒を飲まされる危険性はあるンで覚悟は要るがな。飯は別途こっちのリビング側でも作っておくが、個々で好きな時に好きなもンを好きなだけ食っていいぞ。風呂も浄水と循環の
「ちょ、ちょっとラジルカくん!? 一体どうしたって言うんだい?」
「………………気分だ!」
「それ、溜める意味なかったよね?」
「うっす」
いやね、こっそり旅行を企画してたら予約してた宿が潰れちゃったらしくてお知らせと謝罪が来たんよ。せっかくギルドも脅げふんげふん、説得して許可を取ってたのに。全部パァよ。事前の根回しというか首を縦に振らせるための
何なら現地に行って建物と土地を買い取って別荘に改造しながら自給自足のキャンプ生活してもらうのでもよかったんだが、ふと大聖樹見習いに桜咲かせて貰って気分だけでも遅めの春をとか思いついてですね。
まぁ一週間あったら日替わりで知己は呼べるだろ。シルとフレイヤで別枠にするべきか悩むが、思い切ってフレイヤ派は呼ばない方がいいのかね。風流とは無縁の脳筋揃いだしな。関係もヘスティアの従属神であってアタシとは……取引相手なんだよなぁ。
いや、ここはあえての女子会的な感じでフレイヤと女性団員だけを招待すれば解決だな。
とりあえずお知らせのチラシを渡して来るか。学区は出立しちゃったから第三小隊は呼べんな。イグリンはヘファイストス派の試験受けるって言ってたんだが、事実として学区に残留する事を選んだらしい。何があったかは知らん。
初日は開会式で身内だけ。二日目以降は各派閥や個人で親交のある面子に対して定めた招待日が一応あるものの、有名無実で事前に来たり後で来たり、居座りも可。
喧嘩はしてもいいが場所を移す事を強制。具体的には地下の訓練場を開放。映像は中継で見られるようにするんで見世物にされたいならどうぞって感じか。酔っ払いの場合は【
会場は分ける事になるが『
『
そもそもアタシの予想だとそんな深くまで潜る人間がいなくなったから『
そんなこんなで一週間かけて招待状を作って各所に渡し、大聖樹の開花用に色々と準備して、一応ギルドに花咲くけど気にすんなって連絡はしといた。ギルド長は仮にもエルフだし大聖樹の異変とか泡吹きそうだよなぁ。知らんけど。
「てなわけで騒ぎたいようなまったりしたいような微妙な気持ちなんで察しろ。かんぱーい!」
「乾杯しにくいわぁ!」
「「「「かんぱーい!」」」」
「あれぇー!?」
開幕ヘスティアのツッコミが冴え渡る。素晴らしいな。スルーされるところまで含めて。愛されキャラはこうあってほしいを地で行く女神だわ。
さて、ホストとしちゃ招待に応じてくれたお客様に挨拶回りだな。
「本日はドーモ」
「おぉ、ラジルカ」
「楽しませてもらっている」
「ソイツは良かった。タケミカヅチ様もミアハ様も普段は騒ぐ印象ないしな。せっかくの催しだ、交流を深めるのにも使ってくださいよ」
まぁ初回は身内なんでルビスやヴィトーが世話になったタケミカヅチ派や春姫に【
「ドーモ、イシュタル様。正直、来てもらえるとは思わんかったンで驚いてますわ。ありがとうございます」
ただでさえ外出の珍しいイシュタル様がお伴少なめで出歩いた先は微妙に馴染みのない面子だからアウェー感から居心地悪そうなの良き。それとも単に露出の少ない服を着せたから落ち着かないだけか? いつもの格好じゃ意識せんでも魅了がね。あるいは
「ふん、我が【ファミリア】としてもお前の功績は認めねばならんからな。妹の偉業もある……本当に、よくやったよ。お前達は」
「光栄です」
ツンデレだ! 貴重なのかよく分からんイシュタル様のデレだぞ! 後でタンムズだったかに音声データ売ってやろう。
いやはや、知己に話し掛けられて一瞬ホッとした顔を見せたのを撮影し損ねたのが痛いな。監視カメラの性能を信じろって事か。
崇められ尽くされてが当然な立場から引っ張り出されて孤独感。冥界下りで装飾を外してった時はこんな感じだったのかね。借りてきただけじゃなく迷子になった猫って感じ。かーわーいーいー。だから他のところに移ろうとするアタシを気持ち寂しそうな目で見るんじゃない。ギャップ萌えの女帝かな?
「Heyヘッス、飲んでるか〜?」
「テンション高いな君!?」
さっきのツッコミといいツインテールの調子は良好なご様子。うねりながら鎌首をもたげていらっしゃる。
つーかこれアタシも髪伸ばしたらできるんだろうか。洗うの面倒だから伸ばしすぎる気はねぇが、腕が増えるようなもんだから会得しておきたい技術ではある。再現するとしたらヒントは魔力操作か?
「仮にも主催だしな。上げていかんと」
「そういうもんかい? 大変だねぇ」
「まーたまにはな。あとイシュタル様が孤立しそうだから気にかけてくれると嬉しいンだが」
夏にオラリオ巻き込んで喧嘩したワガママ娘を叱りつけたからギクシャクしてそうなのはあるんだが、ママ力で何とかしてくれるだろ。丸投げってやつだぁな。
「うん? 春姫君やアイシャ君は……おぉう、見事に輪に入ってるね。それに比べてイシュタル、君ってやつは……」
ツインテールを落ち着かせつつ、遠い目をするヘスティア。うむ、確かに美神が生娘の如く引っ込み思案だから何事か言いたくなる気持ちはわかるよ、うん。
「まぁ、話はわかったよ。それとなく気にかけておくからラジルカくんは安心して挨拶回りをしておくれ」
「サンキューヘッス! 愛してるー!」
「はいはい、ボクも愛してるぜ〜」
うーん、この気安さはオンリーワンなんだよなぁ。引き取った甲斐があるってもんだ。なんといっても害意が欠片もないから安心できるし、処女神だから周囲の肉食系から警戒される事もない。
原作のベルに陥落してる小娘状態ならあるいは違ったかもしれんが、ここじゃいつでも暖かく迎えてくれる帰る場所って感じだし。ベルハーレムに入っても独占欲とかないし
今更だがゼウスが知ったらどうなるんだろうな。血涙流しそう。あとポセイドンとアポロンは過去を遡って誅滅されんよう気をつけとけよ。ベルの暗殺者適性は隠形ありのアタシより上だから。しかもヘスティア・ナイフって『
つーか【
その場合、血液型の違う相手に輸血するような感じになるんだろうか。でもそうなると今度は『
オッサンと姉御の武器もだけど、あっちは成長の邪魔になるって死蔵されてるしな。なお模擬戦で使われるんでナイフほどじゃなくてもバチクソに鍛えられている模様。
つーか原作でナイフ一本でもギリギリだったのに、三人分とかよく間に合ったよなヘファイストス。ヘスティアが事前に働いてて動きが良くなってたからサポートとして役立った分か? それともヘスティアには通りがかりで死人が出そうなとき用で
「母ちゃん! 新しい皿持って来たニャ!」
「こっちに置きな! メイ! アンタも酒ばっか飲んでないでしっかり料理の味を盗みな!」
「フニャ〜」
「お代わり追加だよー」
「遠くの席からも持って来たニャ」
なんかここだけ戦場なんだが。シルとリューはベルに突撃して不在だな。モブ店員も各テーブルから色んな品を少量ずつ持って来てる。にしても話しかけ辛ぇなオイ。
よし、後回しにしよう。忙しそうだしな。つーか巻き込まれて解説というかヒント要求させられそうだし。でも満足したら帰って試作し始めたりもするか。タイミングの見極めが難しいわぁ。
「で、精霊としては騒がしくされるのどんな感じよ?」
『伝わって来るのが明るく楽しい感情だから……悪くはないわね。木々を切り倒そうとする醜い欲望を垂れ流すやつがいなくて幸いだわ』
「そんなんいたらアタシが
こちらは元
そも、精霊化したアルテミスとコイツの影響で周囲から低位精霊が集まり始め、更に高まった精霊力というかで植物もハッスルした結果が
『フフフ、頼もしい事。ところで、しばらくはこっちにいるって本当かしら?』
「風呂や出迎えで途中抜ける事はあるが、睡眠もここで取る予定だぞ」
『そう、なら気温とかは調整しておいてあげるわね。感謝なさい』
「程々にな。消耗で枯れられたら困るぞ」
『何を言ってるのかしら? この子はそんなヤワじゃないわよ。失礼しちゃうわ』
「ハイハイすごいすごい。心配くらい素直に受け取っとけ」
当初は無口だったが、あるいは消耗が大きかったせいなのだろうか。段々と喋るようになって、性格もどことなく悪女っぽくなってきたんよね。その内に婚約破棄から追放されんか心配。
しかし、エルフの里に一本はあるという大聖樹だが、果たして近辺を半ば異界化させて環境を操作する機能は持っているのだろうか。予想だと多分ない。
ちょうどオラリオにはエルフの王族がいるんで確認したい気持ちはあるんだが、そんな機能あるわけねーよってなった場合は色々と問題になりそうで怖い。
仮に接ぎ木用の枝を寄越せとか言ってきたら精霊ガチギレからソイツの故郷にいる精霊全員引き上げでそのまま精霊の恩恵を失った里が終わるまであるしな。
そもそも精霊は人間より上なんだし、大聖樹も生物の格で考えたら人間よりは上だろう。少なくとも必要以上に略奪した
大聖樹への敬意は丸きり
この後は豊穣の女主人に改めて挨拶して、あとは適当に飲み食い駄弁る時間が過ぎていった。一発芸とか模擬戦もあったが、酔っ払いのテンションがいかに恐ろしい物かを伝えるための教材として優秀すぎるのであえて詳しくは語るまい。なお二日目以降も繰り返しやらかす模様。記憶残ってるのに。そりゃ受話器片手にどうしてって呟くし、どうしてちゃんだって叫んだりするわ。
初日は身内を招いてって事だったんで、特に問題なく終わった。
二日目はフレイヤ派というか
ヘスティア派には個人で誘ってもいいって言っといたんで、エイナさんは誘われると思われる。が、ギルドの中立性を理由に断る可能性も高い。現に本来四日目に考えてたガネーシャ派はそうだったし。でもギルド長の耳に入ったら偵察してこいって命令しそう。普段から冷遇してる相手だけが関われるってNDK案件だよね。逆に嫉妬とかで立場悪くなる可能性もあるんでフォローは必要かねぇ。レポートくらいは提出してやるか。料理の感想とか宴会風景の。
ちな、ガネーシャ派は『
ゼノリンガルのおかげで普通に意思疎通できてしまいモンスターへの認識が崩れる団員も出るだろうが、一見して判別可能な要素のないモンスターは普段通りに片付けろって言っておけば大丈夫だろ。基本的に武装してるし、群れて連携取るし、他のモンスターに襲われるしで一目瞭然だかんな。活動場所も中層下層がメインだし。
まぁ生まれたてかつ邪悪なタイプの可能性がある事は念頭に置いてもらう必要があるか。結局は精神性の問題で人間と変わらんのだが、その意味じゃ
なお、イシュタルはヘスティアからバブみの概念を学んで行った。が、それが意味するのは年下女性というか少女の醸し出す母性なので、大人の色気が自然と漏れ出るイシュタルには有効活用できなかったらしく、二日目午後に再来してそのまま最終日まで居座り続けていた。
若返り薬を求められて説得するのにめっちゃ苦労したわ……最終的に飲ませたけど。幼女イシュタル可愛かったです。不変とはいったいなんだったのか。コレガワカラナイ。