そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
ウーズを倉庫に収納して、黒剣も倉庫に詰めて、エイジャをリュックに詰めたら準備完了。
ウダイオス討伐の目的は達成したが、ここから引き上げて遠征組と鉢合わせしたらまずいので一旦38階層へ。そして正規ルートを外れた場所へ向かう。まぁ例の如く
この辺りになると、目的が到達階層の更新だったりカドモスが守る泉の水やら当のカドモスの皮膜やらといったアイテムの入手だったりするので、
そのため
つーか、むしろ
ゲーマーなら何もない場所にこそイベントやアイテムが眠ってないか気にするもんだが、悲しいけどこれ現実なのよね。
「そういやエイジャよォ」
『なんすかー?』
「詳細は不明なンだが、契約ってのに興味あるか?」
ウーズの『
当時ぼんやり送られてきたイメージが分厚い契約書だったので、その場は半ば投げ捨てる気分で後回しにしたが、エイジャとの関係は契約に頼らずとも良好なので対応を間違えたとは思っていない。
それはそれとして、今回ウーズに試す前にエイジャの意見を聞かなかったら、こう、拗ねるまではいかないけどちょっぴり淋しいって思うんでないかなー、と。
もしもそれでストレスから毛並みが悪くなったとしたら、アタシは後悔でしばらく睡眠の量・質とも落ちてしまうだろう。そしたら体調不良に繋がって、万一それがリリに伝わって心配させるなどが起きてしまったら……なんもかんも
『んー、契約っすか。内容が知りたいところっすけど、ちゃんとした形の繋がりには惹かれるものがあるっすね』
「内容なー、ちょっと確認するわ。周囲警戒よろ」
『了解っす! 警戒、開始ーっす』
どれどれ。【
・契約者間の魂に繋がりが生じる。重複契約――互いに互いを主にして従とする関係を結ぶ事も可能。破棄、再契約の条件は任意。
・契約者間で念話ができるようになる。従者は【
・主は従の行動から【
ほうほう。メリットデメリットがわかりにくいな。まず魂の繋がりis何。
一方が傷付くともう一方も傷付くみたいなパターンだと迂闊にできないな。アタシは耐久のためにわざとボコられる場合があるし、エイジャや魔道具を伏せなきゃない状況で強敵から逃げられずにボコられる可能性もある。
重複契約とか言ってるけど、【
念話は素直に嬉しいしウーズに対する本命でもあるが、サトリサトラレの関係でない事を祈る。垂れ流しはまずいですよ! 主に情操教育的な意味で。
倉庫内の活動は……時流をいじってるから内外でのズレが気になるかな。まぁ今までも気絶してただけでズレが生じてるから今更か。
保護した『
で、ポイントと強化。ド級チートの気配がビンビンなんだよなぁ。いやまぁ元の【ステイタス】や
つーかこれ初期の強化がない代わりにどこでも更新できる『
神って眷族が死んだらわかるらしいし、その意味じゃ何か繋がりあるんよな。多分
ソーマ大丈夫かこれ。原作と性格違ったりアタシやリリに甘かったりするのって、実はファイアウォール突破されて軽く洗脳されたりしてないよな?
よーし、落ち着けアタシ。クールになるんだ。一クールは三ヶ月。三ヶ月になるってどういうことなの……人の身を捨てて時間という概念になる? つまり神になるのか。いっぱいちゅきとか言えばいいんだろうか。
「よし、わかったぞエイジャ」
『おぉー』
「よくわからないってことがな!」
『おぉ……』
いやもうね、開き直るしかないわ、これは。
情報の取捨選択は大事だが、他者に任せたら結局は価値観の相違で自分にとっての大切な部分を省かれてる可能性もあるわけで。つまり後でじっくり読み直すしかない。時間を置くと内容が更新されてる可能性もあるし、ちゃんと時間を取って一括で確認せんと。
「と、いうわけで後回しだな」
『了解っす。僕としてはネキと離れるつもりないから後回しで全然問題ないっす』
えぇ子や……とりあえず破棄と再契約の条件は任意ってあるけど、固定でデメリットが付いてないかだけ確認して、後は試行錯誤が一番早いかな。契約破棄しても繋がった記録とか影響が残ってないかの確認も必要か。
何にせよ後で……と思ったけど、今って【ロキ・ファミリア】の遠征組が通りすぎるの待たなきゃだしな。ちょっと読み込むか。
「まぁアタシも自分から手放すつもりなンざねェがな。やっぱもう少し調べるから引き続き警戒頼むわ」
『わかったっす!』
「うーむ、色々とわかったが……」
『どうかしたっすか?』
「アタシに都合が良すぎて怖ェ」
『ほへ?』
「デメリットらしいデメリットがねェのよ。まァ、互いにある程度の信頼あってこそなンだが」
『……? よくわかんないっす』
内容を自分なりに噛み砕いた結果、判明したのは主従といっても条件はひたすら緩くもできる事。ネトゲのギルドだのクランだのみたいなもんが近い。
条件を設定しない場合、スパイ行為はやり放題だし唐突な
そして特典が盛りだくさん。
まず契約者間で遠く離れても念話で連絡が取れるようになる。これは主従だけじゃなく同じ主を持つ従同士も可能。この時点で軍事的な価値が天井届いた。ヤバい。
次に各個体の各種パラメーターごとに貯蓄できるポイントを消費して強化できる。効果のほどはやってみないとわからんが、【ステイタス】の更新に近いから嫌な予感しかしない。なおデフォルトでは一定値が貯まるごとに自動で強化されるもよう。設定変更の方法? 知らん。
そして完全な厄ネタがこちら、主従間で能力値に相互の
契約で理知を持たない系モンスターを縛れないかなーとか期待してたけど、魂経由のフィードバックと来たか。人類の敵になったら洒落にならんから無しだわな。
ところで『
「まァそんなわけで、大した害はねェっぽい」
『なるほど、つまり……どういうことっすか?』
「簡単、便利、しかも安い」
『最高じゃあないっすか……』
このあと滅茶苦茶主従契約した。