そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
さて、休憩所を建ててはみたものの、このままでは未完成である。そう、内装が整っていない。
というわけで早速お邪魔しまーす……出迎えも返事もなし、と。アタシが作ったアタシが休むための場所だからあっても困るんだが。
むしろ扉を開けても罠が発動しなかったけど、センサーがちゃんと機能してアタシだと判断したから起動させなかったのか、実は罠自体が不発になる不具合を起こしているのかがわからない。由々しき事態だ。盗まれたり壊されたりしたら困るもんを置かなきゃいいだけの話ではあるが。
こんなときは適当な第三者に頼むのが一番なんだが……おっ、向こうからヴィーヴル来てんじゃーん! はい宝石確保ォからの槍で首スパーン!
……ちゃうねん。罠起動して吹っ飛ばしたら
罠が発動しないとしても、20階層のモンスターで
つーかその【ロキ・ファミリア】は遠征中……確かアイズを拾った場所は明言されてない気がしたが、まさか
精霊の分身がいる以上、精霊がダンジョン内で散る事態なんてのが起きた時代があるのは確定だ。精霊食ってからダンジョンに出戻りする可能性は低いだろうし。で、原作時間軸までオラリオの冒険者が遭遇せずに済んでる以上、事が起きた場所はどれだけ地上に近くても深層にあるはず。
ついでに言えば、精霊を連れていたのは古代の英雄で、今のオラリオほど盤石な補給線は築かれてなかったはずだ。大穴に到達してる時点で原型はあっただろうが。
なら、拠点をダンジョン内に作らないはずがない。おあつらえ向きに
つーか神との契約前だとしたらダンジョンが割とポンポン漆黒のモンスターを産んでた可能性もある。なんせ今の地上でも第一級冒険者達の手に負えない強力なモンスターはいるわけだし。
例えば複数の精霊が集まる場所なんてのを察知したら、脅威と感じて排除するために漆黒のモンスターを産み出して差し向ける可能性は十分にあって、それが黒竜だったとしても矛盾はない……のか? アイズが時を越えてる問題があるか。でも時間の精霊とか特別な封印とか色々手段ありそう。なまじ【
とか色々考えつつ、通信用の
クックック、今や発泡スチロールもポリエステルも、ナイロンだって思うがままよ。無駄にテカる黒ストッキング作って雌エルフ共に履かせようぜ! 肌の露出をするなんてはしたないとか言いくるめてさ! これ使えば男神を味方に出来る気がするな。記憶する価値のない思いつきだが。
「あー、あー、マイクテスト、マイクテスト。本日は鯖が安い」
『おぉー、念話じゃなくても聞こえるっす』
――ハラ↑ショウ↓!
一応音声通話のできる魔道具を作ったので、倉庫内のエイジャと通信出来るか試験してみた結果がこちら。エイジャの声は鮮明に聞こえているので、倉庫内のエイジャ達と隠れ里の『
「これはこれで完成だな。後は個別に使える――聞こえてくる声が外に漏れないタイプが必要か」
『そんなに種類が必要なんすか?』
「念話みてーな周囲にバレない方法は持っとかねェと困るんだわ。わざと音漏れを聞かせて、実際は漏れない方で本命の指示を出すとかもできっし」
『ほへー』
――なるほど……伝説、伊達ではなかったか
アタシの口に出した考えにエイジャが疑問を呈して来たので、その理由を話す。
あとは単純に人混みの中で『
騙しの技術は無垢な『
猜疑の目を向けてくるやつなんてのは、結局のところ騙されるのが怖い、どうすれば騙されないのか知らないしわからないから怖い、その上で敵を知るつもりは無いってワガママキッズだから無視安定だし。
まぁ、無関係な連中なんぞどうでもいい。エイジャとラピスはアタシの都合で大事にしたいから多少は仕込むし、他の『
「あとはアタシらも念話が
原作時間軸まで耐えてきたフェルズからすれば、アタシのやり方は性急に過ぎると考えて反目する可能性はある。なんせ
傍から見たらオラリオに密接したすぐ側でモンスターの脅威をちらつかせてるわけで、扱いは多分
まぁ行動的な反対派への牽制として
発表時点で侵入者向けに浅い層はエロトラップダンジョン化させておくんで、裏でこそこそされても笑い話とグロ画像が増えるだけだ。もちろんその様子は録画して複製してリヴィラの街とかで流してやるんだ。
外の貴族に流してもいい。オラリオを疎ましく思ってる国は多いし、武力に物を言わせてる冒険者の情けなくて恥ずかしい映像とかめっちゃ需要あるっしょ。黒竜討伐は人類共通の悲願だからって最大戦力にちょっかい出しにくい連中も多少は溜飲を下げれんべ。
その上で孤児を引き取り育成してから冒険者なり商人なりに仕立てて埋状の毒にしてやるわ。将来的には質の暴力で経済を牛耳るつもりだし。各分野で競争になって技術の底上げになればなお良し。
つーか、
それにある意味では差別問題だから、それっぽい身分や種族の差を越えた友情活劇とか演じてやれば簡単に同情を誘えて上から目線ではあるが受け入れを許容される可能性もある。
反対派は当然いるだろうが、連中に突ける程度の問題点なんぞ痛手にはならんし、感情論者なんぞは最初から相手にならん。むしろそいつらが喚き散らすのを論破してやるほどに冷静な民衆は頭のおかしい反対派と一緒にされたくないからって消極的な賛成派に流されていく。
『そのときって、ラピスはどうするんすか?』
「あー、今の段階だとエイジャから離れねーようにしてもらうくらいか。後は魔石食わせていったらまだ変異するかもしンねーからそれに期待でもするか」
――我が名にかけて!
「そいつはフラグだからよすンだ」
――後は頼む
「早えーよ」
ラピスに限らず喋れない『
『それじゃ魔石はラピスに優先して食わせるっす』
「ほどほどになー。って、どうやら出番だぞ」
『っす?』
――遅かったじゃないか……
さて、ようやくリド達が来たっぽい。けど、なんか、すげー変な物を見るような視線を……あぁ、休憩所か。そうだよな急にこんなもんができてたら不思議に思うか。しかも外壁からカリカリが排出されてこんもり山になってるし。そりゃ怪訝な表情の一つもしたくなるわな。
でもこれくらいで驚いてたらラピスとかどうなるんだろうな。経緯を話しても納得してもらえる気がしねぇし、グロス辺りは保護させろとか言ってきそう。やらんが。