そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
ママ力は別としてもリヴェリアの矯正が必要に思えるけど、立場的な問題というかエルフってクソ面倒な
まー今はアイズだ。子供の内に矯正できるところはしておかないと、このままじゃ体の大きな子供になるぞ。それはそれで原作だから下手に変えれんな。よし、マイルドにいこう。
「子供じゃねェとか言い張るンならまずは敬語を覚えろ。この際だ、使えとは言わねェからよ。いいか、普段から粗野で横暴なやつが敬語を使った時の恐怖は並大抵じゃねェンだぞ」
「……でもそれは、モンスターを殺すのに必要ない」
「このお馬鹿!」
「ぴぃ!?」
思わず二度目の拳骨を降らせる。アタシだって
スキルになるくらいのモンスター絶対殺すガール振りにはおぞましさを覚えるが、まぁそんなん言ったらアタシはどう足掻いても転生特典が本体なチート出力箱だしな。それはいい。
だがこいつの脳筋は周囲の迷惑を考えられないタイプの脳筋だから、いつか仲間を殺す。原作とか外伝じゃ描写なかった気がするけど、アタシって異物の存在がバタフライエフェクトをどう起こすかわかんねぇからな。こうやって接触した時点で負け確だが。我慢できんかったんや……。
現時点でも【
アタシが狂言で滅亡シナリオ書いてもいいけど、普通に滅亡する方に上手く転がる未来が見えるからパスで。でも
まぁ、そもそも『
つーか神々の降臨と『
なんとなく人間よりは上位の存在で、神と違って一緒にダンジョン潜れる、身近な力の象徴である精霊のが神よりもちやほやされそうだからって理由で止めた部分もありそうなんだわ。だから余計に『
「他派閥だから強くは言わねェがな。ダンジョンの中で同じ人間に襲われるなンざめずらしくねェのよ。人間相手に無力化する方法もちゃんと覚えとけ。モンスターよりモンスターだぞ、冒険者ってのは」
「人間、が? そんなこと……」
「そりゃテメーが【ロキ・ファミリア】だから復讐を怖がってるだけだよ。だがそれを気にしねェやつだっている。その内に【ランクアップ】して知名度が上がってみろ。お前が【ランクアップ】できたのは派閥の手厚いサポートがあったからだーって喧嘩売ってくる馬鹿は絶対ェ出てくンぞ。ついでに言うならアタシだって納得できねェ理由で喧嘩売ってくるなら最強派閥だろうが買うし」
この辺りは嫌われたくないとか寝言ほざく我が身可愛い系の身内ほど言えない内容だろうな。モンスターは何も考えずに殺していいが、人間は傷つけるだけでも面倒な事態に発展する可能性がある。一方で殺さなかったばっかりに犠牲者が増える場合だってある。その辺を教え込まないと、意思の有無に関わらず道具として使えないと評価を下さなければないだろう。つーか現時点でもリリに贈ったメカーバンクルのが賢い(確信)。
「話を最初に戻すか。強くなるにはどうしたらいいかって話だが――」
「ッ!!」
「覚える事と考える事だな」
「え……」
この世の終わり見てぇな顔してんだけど、なんだこいつ。アタシを加虐趣味に目覚めさせてぇのか?
「剣の素振りだって体……神経に覚えさせてンだろうが。お前、その辺を意識してやらねェと効果落ちて時間の無駄だぞ」
「じ、時間の……無駄……!?」
「一回で一だけ上がるのを十回繰り返したら十だが、最初の一回で二だけ上がるようにしたら残り九回で上がるのは十八になる。最初の二回で三だけ上がるようにできたら残り八回で二十四だ。わかるか? 最初と倍以上違うようになったぞ」
「わか、らない……」
そっかーわかんないかー。かけ算というか九九は暗記するものだからなぁ。そう考えたら小学二年生の素直で好奇心の強い時分にカリキュラム組んでくれてありがとうって感じだわ……二年生で合ってるっけ? 周囲が
「そうか。じゃあ一生そのまま一しか上がらないのを続けてればいいンじゃねェの? 他のやつが二も三も上がるようになって、一しか上がらないお前を追い越して行くけど」
「それは、嫌……」
うつむいて力なく呟くアイズ。四則演算はできないと素材の売買とかで詐欺られるぞ。それが単なる店員のミスだったとしても気づかず指摘できないなら同じだし。売り上げが合わねぇと店にも迷惑がかかるし。
少しして、顔を上げたアイズは何かを決心したらしくキリッとした表情を浮かべていた。視線で何かを訴えてきてるけど、なんもわからん。が、とりあえず知った風を装うため満足そうに頷いてみせる。向こうも通じたと思ったのか小さく頷く。すまんな、これがアタシの言った人間の怖さってやつなんだ。
そうして背後に立つリヴェリアへ振り返ったアイズは、決意を表明した。
「リヴェリア……私、勉強、頑張る」
「な……ッ!?」
驚きすぎだろハイエルフ。そんなこいつ頭アイズだったのかよ。
でもそんな驚いて固まってたら「ダメ……かな……」ほれ見ろ言わんこっちゃない。一大決心を受け入れてもらえないのかって子供の心配を汲んでやれよ大人ダルォォ!?
「あ、ああ……いや、もちろん歓迎するとも。一歩一歩、しっかりと共に歩んで行こう」
「うん……!」
イイハナシダナー。
とりあえず巻き込まれたアタシは帰りたいんだが、未だに裾を掴まれてるんだよな。服がしわになるから人によっちゃ、それこそエルフ辺りには嫌われるぞ気を付けろよマジで。
つーか隠形って
しかしまぁ、非常時に発覚しなくて良かったと思おう。普段は姿隠しや神酒の芳香剤の効果がつよつよなんだって考えれば納得だし。
「あー、帰っていいか?」
「え……」
「えぇ……」
なんでって顔してこっち見んな。我、他派閥ぞ?
「強くなる方法、もっと教えて」
「
「そうなの?」
思わず視線を