そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
朝、というか未明に起きたので二度寝しようと思い適度な疲労を今ここにとスリンガーの性能を鑑定してみたら、なんと言えばいいのか、こう、コスパが良い?
材料やサイズから考えると破格の性能だが、あくまでもアタシの身の丈にあった範囲というか、機構の問題で力と無関係なので今後【ランクアップ】を果たせば火力は期待できず補助器具でしかなくなる……本来の用途だから問題ねぇわ。なんでスリンガーを武器に考えてんだ。それが視野に入るくらいアタシが弱いからですねわかります。ぐぬぬ。
ここでさらに詳細を知りたいと思ったところで限界が来た。今回のドロップアイテムから造ったダーツは威力がやや高めな以外は特別な能力を持たない外れ枠だと分かったのを最後に、アタシは意識を手放した。
そんで朝を迎えたが、本日はダンジョンに潜らない休養日だ。代わりにリリと満足いくまで遊んだ。一緒に昼寝もした。英気を養い充電完了、これで明日からもまた戦える。そんな一日だった。
そこから時は流れ、ようやくウォーシャドウに挑む覚悟が出来たので六層へと進んだ。とはいえ一度倒せばいいボスではなく、単なる今まで出て来た連中よりは活きの良い雑魚である。わらわら出て来るので苦戦する様なら諦めて前の階層に逆戻りだ。
しかしながら新米殺しの異名を持つこのウォーシャドウ、原作で
ラジルカ・アーデ
Lv.1
力:I44→I99 耐久:H184→G253 器用:H109→G291 敏捷:H101→H150 魔力:H189→F333
最初のランクアップに三年は必要と言われているし、半年でこれは早いっちゃー早いはず。同じ半年でも改宗直後の原作リリは一桁前半の変化しかなく悲しいくらいに伸び悩んでいた。雰囲気的には冒険者から日常的に暴力を振るわれたはずだし、キラーアントにもボコられたりしてたのに。そう考えると自力で帰還できる程度の損傷だけでこの伸びは有望なのだろう。
とりあえずファンタジー要素のほとんどない練習用武器を作りダンジョンで練習して殴り合っててこの力の伸びは納得がいかないが、代わりに技巧は磨けた気がするので良しとしよう。
そういえばその適性確認の過程で、実は槍適性が余り無いことが分かった。相対的には、であり、どんぐりの背比べではあるんだが。ぶっちゃけ、アタシは武器という武器に対して適性が押し並べて低い。S~Fの7段階評価なのにD以下しかない感じだと思う。一番適性ある武器? ハンマーとかメイスとか、要は槌。ただし力依存なんだな、これが!
何故分かったかと言うと、成長著しい愛しのリリのおかげである。リリを崇めよ。
ある時、
意識を失っている最中に前世の記憶が走馬灯みたいに流れていくのを眺めてたんだけど、後付け設定なのか知らんがリリって不自然なんだよな。
原作を考えると、リリはサポーターであり、指揮官としての才能を花開かせていく縁の下の力持ちだ。その一方で、彼女の前世は神々が降臨するまでは女神フィアナとしてパルゥムの信仰先にすらなった、英雄の時代に活躍したフィアナ騎士団の団長、フィアナその人なのである。こちらは自力で――『
で、判明しているキャラの前世と今世を比較すると、基本的には性格や適性のような傾向が同じだ。大体その環境で育てばこうなるだろうな、と納得がいく立場にいる。エルフに転生した勝ち組のロイマンくんオッスオッス。
しかし前世で第一級冒険者もかくやな活躍をしていたフィアナの転生後は、冒険者としての才能がないとされるリリルカである。運のなさから来る悲劇のヒロイン属性は共通してるんだろうが……ここまで極端に戦闘力が変わるキャラはアルゴノゥトとベルくらいか? でもこっちはベルが『
あるいは、フィアナがどこまでも悲劇的な前世を儚んで自ら封印したとか、前世を憐れんだ神が願いを汲んで封印したとか……どちらかといえば擬神化されて生意気だから運命はそのまま戦う力には消えてもらうって感じに無力化して踊らせようって邪悪な企みのがしっくり来るけどさ。後はフィンが魔法として受け継いでる瞳の関係もあるんだろうか。戦いを望まず他人になりたいと願ったリリは、あるいはその時に冒険者としての才能を手放したのかもしれない。
まぁ、そんな疑惑を抱え解消してやりたいもんだと思ったままこっそり新生ブリューナクくんをリリに使わせてみたら……手足の様に~とまではいかないが、今までの自分が恥ずかしくなる程度には扱えていた。もうブリューナクが勝手にリリの使いやすいサイズに縮んだとかが気にならないくらいの衝撃だった。未使用時はペンダントになって自動的に装備されるとか知らん……何それ……怖……。ガチの神器化してないかお前。でもリリが安全ならオッケーです。
そんな感じに才能の無さを痛感したので新しい戦闘スタイルを考える事にした。辿り着いたのは、スリンガー、クロスボウのような直接的な腕力とは無関係な威力を叩き出せる、科学の力。
理想はゲームでありがちな固定ダメージを与える爆弾のようなアイテムだ。ゲームでは序盤以外だと火力不足になるのがお約束ではあるが、その辺は強くなってから考えれば良い。確かリューさんの友達が一般人の自爆に巻き込まれて死んだから、つまりそこまでは最低でも実現可能な威力ってわけだ。Lv.3って原作で見ると心許ないかも知らんけど、オラリオや世界の規模でみれば上澄みに属するので、狙う価値はある。
しかしそこへ辿り着くまでには高い壁が立ち塞がる。そう、金である。実際に製造を機材なしにスキルが
とまぁ、到達階層を深める必要があり、そのためにはソロじゃキツいとも思っているので、パーティーを組む事を視野に入れたい。そのためには女パルゥムのハンデを吹き飛ばす必要があり、まず新米殺しを殺れる程度になって新人を卒業したと言える様になろうというわけだ。何段論法だよお使いクエストじゃねぇんだぞ。
それまでに使う武器は悩みに悩んだが、力不足を補う速さや遠心力を利用して、力よりも器用が反映されそうなできれば中距離くらいまで射程も確保できる欲張りな武器種……というわけで鞭だ。吸血鬼退治の一族も使う信頼と実績の武器だぞ。一族の名にベルが入ってて縁起も良い。
常人の腕力でも先端が音速を超えるのはファンタジーが現実に負けた瞬間な気がしてならない。そんな鞭をファンタジーの住人が振るうのだから、威力はそれなりに高いはず。
なお肝心の実物は