そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
前衛というか囮を任せるLv.3相当の
で、話し合いの結果アタシの特訓は逃げを中心に行う事になった。なんでも二人が言うには黒竜は圧倒的だったそうだ。Lv.9もあっさり返り討ちと聞かされてしまえば、こちらとしても受けようなんて気は薄れる。
とはいえ、黒竜に至る道程では役に立つだろうと受ける技術も文字通りに叩き込まれた。
ちなみに、黒竜戦の様子を語る二人の表情は悔いもあり怒りもあり嘆きもありとマイナス感情のオンパレードだった。特に神へ寄りかかっていた自分達への失望は最早底値を抜けて計測不能の域に達してて、だからこそ『
理屈としては間違ってないんだよな。トップに君臨してた連中が駄目だった事実は重い。が、そこには色々と抜け――まだ試してない事があったのもまた事実なわけで。既存の組み合わせ――精霊と恩恵の併用だとか、応用――馬や武具への『
ちなみにその二つを聞いた二人は、その、アホ面晒してた。これは単純に自分達は何故考えつかなかったんだって顔なのか、あるいはアイツ以外に考える馬鹿がいたのかって顔なのか。まぁ前例あるならそれ失敗したぞって反応来るはずだから、考えつかなかったんだろうなぁ。神に寄りかかってた感あるねぇ。単に頭のいい脳筋揃いだった可能性も高いが。
「そういや戦場跡はどんな事になってンだ?」
「さて、な。私が見た景色は一面の血の海だったが」
「俺も似たようなものだ」
「あー、地形がそんな変わってねェなら威力高めの爆弾のが強ェ事になるンだよな。黒竜だって自分の中の爪や牙でなら自傷するだろうし、その上で大地にドでかいクレーター作ったり割って渓谷にしたりしてねェなら飽和攻撃で押し切れる可能性はあるぞ」
「「……なんだと?」」
「声揃えンなよ、怖ェよ」
残念ながら跡地を見に行くのは自殺行為だと止められたんで、その内にカメラ仕込んだ
ここで上げた威力高めの爆弾は、火炎石を圧縮した上で爆盛りして
でも58階層の
むしろ感知能力が便利すぎるからいい感じに死闘を演じたり餌付けしたりでこいつの『
はて、そういやオッサンと姐御は『
「武装し、言葉を話し、取引までできる敵対的でないモンスターか……」
「種族にもよるが、迷宮探索での大きな助けになるだろうな」
思った以上に好感触でびっくり。さすがに現物とは会わせるつもりねぇけど、こんだけ柔軟な考え方ができるなら是非とも生き延びて尽力してほしかったな……Hey【
まずはGNドライヴを製造しますじゃねーんだわ。宇宙の卵is何。メガテン4Fはいいぞ。シェーシャってインド系だな。ソーマ持ってねぇかな。つーかトランザムバーストで治せる範囲はGN粒子の毒性由来じゃねーのか。そもそも脳量子波とか……えっ、主従契約の念話って脳量子波による通信だったりするん? あ、冗談なのね。HAHAHA殺すぞ。
「へェ、意外だな。常識を覆されて取り乱すかと思ったが」
「常識など、それこそ黒竜に破壊されたさ」
「そういう反応に困るコメント止めて欲しいンだが」
「だが事実だ」
ちなみに今は食事休憩中。当たり前に倉庫から調理済みの、ちょっとだけ冷めた料理を取り出して食ってる。Lv.5になってるから時流は最遅で1/50まで調節可能に。二日経っても倉庫の調節した区画に突っ込まれた物は一時間くらいしか経ってない状態なんで相当便利。
まぁ倉庫に突っ込んだ食料の正確な保管温度は不明なんで菌の繁殖とかすげー不安になるけど、その辺は【
最悪ラピスがおいしく頂いてくれるから無駄にはならない。なお毒を取り込むと抗体は作られるが、それはそれとして普通に一度はダウンする模様。毎回光が逆流したり面倒な事になったりしてるラピスに幸あれ。
「ついでに言えば何故か同じモンスターから襲われる謎特性持ちだ。ここまで来たら敵の敵は味方理論で仲良くなった方がお得だろ」
「心を許したところで騙し討ちするようダンジョンに設定されている可能性は?」
「それも含めて検証中ではあるな。特に仲良くしてンのはカーバンクルだし」
「カーバンクル……なるほどな、逃げ回る方向に特化した種族なら危険も少ないか」
もっともな疑問、そして氷解。理解が早い。いやマジ惜しいな。偵察のひとつもしねぇで甘い見積りのまま突っ込ませた神の犠牲者だぞこいつら。いやまぁ文句や愚痴を言いつつも主神への感謝や好意みたいな情は節々ににじんでるんが。
――特に仲良く……ポッ///
――戦場、こういうものだ
――ラピスを紹介すンのは音声会話できるようになってからだなァ。警戒されたままは面倒だ
――いいか、俺は面倒が嫌いなんだ
――アタシも面倒はごめんだ
――僕も同意っす。それとラピスはトークスキルを磨くっす。ネタが通じない相手は辛いっすよ?
――燃える……燃えてしまう……
内側は内側でテンションがおかしいし。でも『
「さて、興味深い話題ではあるが残り時間は少ない。休憩を終わりにして訓練に戻るぞ」
「あいよ」
使用済の食器を手早く倉庫に収納し、ひたすらボコられるために立ち上がる。四桁近い数の、年単位の在庫だったはずの
「後ろにも目をつけろと言った!」
「グワーッ!」
「立て直しが遅い」
「グワーッ!」
「「イヤーッ!!」」
「アバーッ!?」
あえて、あえて言おう。
「さて。頃合いだな」
「うっす、ありがとうございました」
きっかり三日間。アタシは最強達の指導を受け、適宜与えられた課題についてもやり遂げる事ができた。
なんだかんだで姉御とも一騎討ちしてみたが、こちらは魔法の連射で爆弾を無効化してきたしアタシも吹き飛ばされまくった。が、潤沢な
まぁ、そのせいで以後の特訓におけるサンドバック化が進んだ可能性は高いんだが……個人で消費した回復薬の量ランキングエリクサー部門とかあったらアタシは上位に食い込めると思う。最上級品質一本500kヴァリスと考えれば500Mヴァリス近く飛んだ計算か。ヘスティアナイフ二本ちょいと考えたら贅沢だな。それでも本当ならその程度で済む経験じゃねぇし、得したのは確かだわな。
とはいえ、この後オラリオの街全域を舞台にドンパチ起きるらしいのに