そっちがリリカルならこっちはラジカルだ!(錯乱) 作:夜月工房
「こちら、収穫物の一番良いところを収める契約で雇ってる炉と利の神――縮めてロリ神にして孤児の保護者でもある
「しょ……!?」
「なんつー説明をするんだい君は!?」
処女の下りで赤面するベル、プライスレス。あんまりな紹介内容に怒るヘスティアのツインテールが触手のごとくうねうねしてるが、無害なので気にしない。ハリセンツッコミくらいなら甘んじて受けるんだがな……作って渡すか、スタン・ハリセン。
ヘスティアがここにいる経緯だが、まずゴブニュが情報漏洩したところに酔っ払った団長たちが乗っかって駄々漏れになったせいでヘファイストスの知るところになった。
そんで素材の交渉することになったけど、もしやと思ったんで立場的には逆だけどこっちから向こうの
そしていざ交渉してたら、なんと来客中にも関わらずノックもなしにお小遣いをねだりに来るという痛恨の威厳損失ムーブをかましてくれたよね。さすヘス。後は大目玉を食らっているところを捕獲して、これ下さいって言ったら、ヘファイストスはものすごーくいい笑顔で快諾してくれた。
なお、その際ヘファイストスから神殺しに最も近い子供って紹介を受けたヘスティアはガチで涙を浮かべ震えてた。解せぬ。いやまぁ、ベルの村に行ってる間にまだ人払いとかなかった頃の教会へ足を踏み入れようとした
こうしてヘスティアは教会に連れて来られ、地下とそこから繋がる地上倉庫内の畑を世話する事になった。持ち出し禁止なはずの魔石をふんだんに使って改良した土で迷宮産の果物を育ててる非合法なやつだがなぁ!(※ウラノスとデメテルに相談し、特別な許可を受けています)
そんで通常の給与とは別に収穫物の使用許可も与えてて、ついでで料理を覚えさせたんで自活できる女神に仕上がっている。ちなみに、同じく料理の面倒を見ているシルと比較した場合、上達速度はヘスティアのが断然上だった事を記しておく。何せレシピにねぇアレンジを無許可でしない素直さがある。
こうしてここで働いている以上、ヘスティアを象徴する要素であるジャガ丸くん屋台でバイトはしてないが、それらしい屋台とはジャガイモの販売契約を結んでるし新作の開発にも参加してるんで縁はあったりする。
いやね、神との恋愛はありかなしかなんて問題は黒竜と関係ないからさ。ラキアとの戦争で起きる不幸はスキップしようかなって。黒竜信仰の村長さんはごめんね。
ラキアで思い出したけど、多分【
アタシは後ろ暗い
現状でも【ソーマ・ファミリア】じゃなく【
つーか派閥の等級も一気にAにまで上げられたんで税金ヤバイしな。ここでアタシが抜けたら冗談抜きに【ソーマ・ファミリア】は干からびて滅びるぞ。等級戻されて首の皮一枚繋がるかもしれんが。神酒が一応の目的を達成したから、いつでも帰れる心積もりなんだよなソーマ。とっくに渡せる知識ないから模索する楽しみを味わってもらってる最中。ここでこちらから何かしらの働きかけをしないとソーマは天界に自主送還されてしまいます。だから迷宮産の果物が必要だったんですね。
「で、ヘスティア様。こちら眷族候補の入団希望者ベル・クラネル。こっちがアルフィアだけど愛称はスーテラ。で、あっちがザルドだけど愛称はバブさん」
「何事もなかったかのように流すなぁー! って、バブさん?」
「なぁ、今からでも遅くねぇから変えようぜ」
「じゃあ氷ノ皇子と九尾吊りお紺」
「君のネーミングセンスはどうなってるのさ……」
「まぁ落ち着けよディアンサ」
「だ・れ・だ・よ・そ・れ・は!?」
ヘスティアのツッコミ力が高まって巨大化して見えるが幻覚だろう。髪の毛も蛇みたいに細い無数の束になってうねってるがこっちは現実だな。ややこしいやっちゃで。まぁ楽しいから止めないが。
「まー呼び間違え対策でガルドとガルミラでいいかとも思ったんだが「却下だ」……な?」
それだとまるでオッサンと姉御の間に産まれた子供みたいで嫌だって話だった。まぁ、オッサンには悪いが気持ちは分かる。ヒューマンだし年齢差がね……。
まぁ、そもそも姉御は設定的には実の妹の子供なんでオッサンとは血の繋がりは見出だせないわけだが。瞳の色とかあるし。
「えーと、ちなみになんだけど、ザルド君はガルドって偽名に文句はあるのかい?」
「いや、ない。むしろバブさんよりずっといい」
「だよねぇ。ならガルド君とスーテラ君でいいんじゃないかい?」
「なん……だと……」
あっという間に解決された件。でもスーテラ呼びはいいのか姉御。そんな視線をやれば……感情が読み取れん。不服そうでもあり、満更でもなさそうであり……そうだ。
「ちなみにベルは何か考えがあったりしねェのか?」
「えぇっ!? ぼ、僕ですか?」
秘技、仲間を呼ぶ! 残念とまではいかなくとも中二的なセンスの持ち主だが唯一の血縁である肉親の言葉なら姉御とて納得するに違いない……ウィーネの下りからするにアタシよりはマシだよ。ヴェルフ関連で不安を覚えるが。
「えーと、そういうのは本人の意志が大事なんじゃないかな~って」
「日和ったな」
「日和ったね」
「日和りましたね」
「お得意の英雄譚から何かねェのか?」
総ツッコミ入りました。残当。
「……ふん、いや、そうだな。ベル、お前が考えて決めろ」
「うっ、わ、わかったよ。う~ん」
本人の希望もあり、観念したように考え始めたベル。妹の頼みは断れない……いいぞ、実にシスコンだ。しっかりお兄ちゃんしてるな。姉御が女帝すぎて上下関係はむしろ逆転しちゃいるが。
「……アスピナ?」
――いかん、そいつには手を出すな!
「うォう!?」
「え、ダメでした?」
「あー、いや。少し静電気的なサムシングでビビっただけだ。水差して悪ィな」
体は闘争を求める
なんか名前の由来とか本人の意思とか確認してるけど頭に入って来ねぇわ。強いて言うならアスフィと似てる名前だなってくらいか? まぁ姉御を名前で呼ぶ機会って早々ないだろうし、大丈夫か。周囲はポンポン呼ぶって事に目を瞑れば……耳を塞げば、か?
「それじゃ改めてよろしくするぜベル君! ガルド君! アスピナ君!」
「「「よろしく」頼む」お願いします」
「よーしそれじゃ早速『
うーむ、ベルは最速兎。オッサンことザルド改めガルドはリミッター解除でスピードの向こう側へ行っちまいそう。姉御ことアルフィア改めアスピナは白栗やフラジールに関連。なんだこのスピードに定評ありそうな連中。
こうして結成された【ヘスティア・ファミリア】が原作以上にオラリオを揺るがす大旋風を巻き起こすのは最早確定事項であり――
「な、何じゃこりゃああああ!?」
――その第一段が発生したようである。良かったな最近のゲームならトロフィー獲得だぞ、きっと。
その後は一応【ソーマ・ファミリア】なアタシたちと【ヘスティア・ファミリア】なベルたちは別派閥なんで詳しい【ステイタス】は秘匿される……なんて事にはならなかった。
「ラジルカくん、僕は彼らの所属する【ファミリア】の主神としてやっていけるか不安でいっぱいだよ」
どうやらポンコツ系
まーベルですら英雄を目指すって気持ちが原作のキラキラした感じじゃなくどっちかってーとギラギラした感じあるし。英雄譚やおとぎ話とは違う冒険者の生話を聞かされて育ったからなぁ……いやゼウスとヘラのエピソードが基本的に血生臭いんだわ。アタシはアタシで
ついででオッタルやガレスといった現最強派閥上位陣の恥ずかしい過去話を盛大に暴露されてるんで、ベルがオラリオを軽く見ないかって心配はある。とはいえ英雄譚の中には何度も挫折を味わうが折れずに立ち上がる泥臭さを記してる物も一定数あるし、バロールソロRTAの話もしたから威厳は保てたとは思う。先輩二名も怠ってはいない、けどまだ足りんな的な感じだったし。ガレスの評価? なんていうか、すまん。
それに、こちらのベルは嘘設定とはいえ生き別れの妹であるアスピナと再会なんて劇的な出会いしてて、ガルドだって祖父の子の子……つまり親戚な上に頼れる兄貴分。そこにリリとアタシって異種族まで追加されてるんで、原作に比べると孤独感は薄れてるけど優しさの根源が幸せのお裾分けになってて絶対量は跳ね上がってるんじゃなかろうか。つまり天然ジゴロ力はむしろ高い可能性。しかもお兄ちゃん属性と弟属性とが合わさって全対応型である。勝ったな。
orz状態のまま頭と言わず全身から煙を出しているヘスティアだが、まぁなんだかんだ善の極みにいるような神なんで上手くやるだろう。むしろ普段の親しみやすさは神らしくないのでアスピナとの相性もかなりいい……グータラや独占欲が発動したら叱責されるだろうが、それすら手のかかる妹概念に発展する可能性ワンチャンでねーかな。姉御ってもっと甘えてほしかった願望は秘めてると思うんよ。
「安心しろ。どンだけ能力が高かろうが性格が大人びていようが、こいつらは孤児だ。ならアンタが立ち上がれねェ理由はねェ。だろ?」
「ラジルカくん……そうだね。最初から上手くやれるやつなんて少数だ。なら失敗しながらでも一緒に歩いて行こうじゃないか!」
萎れてたツインテールが瑞々しさを取り戻し、元気に揺れ始めた。チョロチョロやん君。
ちなみにアタシとリリも孤児判定ではあるらしく割と、いやかなり親身だ。こちとら21歳のいい歳した大人やぞ。オラリオの納税額ランキングに何故か個人でカウントされとる大富豪やぞ。そりゃ見た目は度重なる【ランクアップ】の影響でリリよりも幼いというか平たいが。未だに生理も来ねぇから長期遠征も深層生活も余裕ですことよオ◯ホホホ。何故伏せた。
11/10誤字修正。報告ありがとうございました。