「はぁ~やっぱり見つからないな」
夢を見つけてから約3ヶ月。ニヒルは機械龍を見つけることなく、ただ毎日遺跡平原に採取ツアーにいくという単調なことを繰り返していた。
「最近大型モンスターと戦っていないからな……腕が落ちてきたかな?」
いつ機械龍にあってもいいように、ポーチの中はしっかりと準備がしてあった。
ニヒルは全ての武器を使うことができる。しかし、特に突出して得意な武器もなく器用貧乏だった。
今装備している武器はライトボウガンの獄弩リュウゼツ。ジンオウガ亜種の素材を使ったボウガン。
もちろんそう簡単に会えるはずもなく、一応とっている鉱石だけが集まっていくだけだった。
「やっぱり通常のフィールドにはいないのかな?」
ニヒルが機械龍を見つけた場所は、ハンターギルドが狩り場に指定してない場所。そのため、ニヒルは前のように適当に突き進もうかと考えたのだが。
「でも、前はうんよく帰れただけだしな~どうしよっかな?」
ニヒルの欠点その1。方向音痴。
常人の非ではないぐらいニヒルは方向音痴。新人時代はよくアイルーや、ギルドに助けてもらうことも。
ついでに大きな声で独り言を呟いているニヒルの周りには、モンスターは一匹もいない。メラルーがさっきはうろついていたのだが、ニヒルの独り言に怯えて潜っていった。
日が傾いてきてクエスト終了時刻が迫る。これもギルドがハンターの安全を守るためや、フィールドの生態系をハンターがモンスターを殺しすぎたり、植物を無駄に多くとったりしないようにするためだ。
「また見つけれなかった……こんな日を毎日続けてもいいんだろうか?」
もっともな疑問を口に出すニヒル。実力がなければ機械龍には勝てないことを、ニヒルは完全に忘れている。
「こうなったら最後のあがきだ!適当に突っ走る」
はじめの一歩を踏みぬいたその時。地面が崩壊。必然的にニヒルは重力によって落ちていく。
「うわあぁぁぁぁ!!」
ニヒルは瓦礫と共に遺跡平原の地下へと落ちていった。
ヤバいヤバいヤバいこのままじゃ地面に叩きつけられて死ぬ!
最悪の状況が頭をよぎる。
だが実際はイメージとは違った。
ニヒルの落下地点には、たくさん敷き詰められた草が衝撃を吸収してダメージはほとんどなかった。
「助かった……けどどうしよう」
地上は遥か彼方。とても登れるような壁ではない。
周りを探っているうちにニヒルは穴を見つけた。
「ここしか無さそうだな」
極限までしゃがんで小さな穴を通り抜ける。するとそこには。
「着いた。ん?ここだけ妙に明るいな」
洞窟の中とは思えないほどの明るさ。さらに、もう一つ異変があった。
「あれは……アイルー!?どうしてこんなところに?」
奥にはアイルーと思われる物体が倒れていた。
「大丈夫か?……意識がないな。えっーとどうすればいいんだ」
鉱石の影響か緑色の優しい光がそのアイルーを包んでいた。
ニヒルは直感で食料がいること、ここからアイルーを動かしてはダメなことを悟った。
「どこからか地上に出れるところは、あれ?ここにも穴がある」
さっきのよりは少し大きめの穴。それでもしゃがまなければ通れなかった。
「待ってろよ。今何かとってきてやるからな」
そう言ってニヒルが潜り抜けた先は。
「ここはエリア9?なんでこんなところに」
ニヒルはエリア9のジャギィの巣から出てきたのだ。
「今はそんなこと気にしている場合じゃない。急がないと」
ニヒルは遺跡平原へと消えていった。
…………数分後。
「はぁとってきたぜ」
ニヒルが持ってきたのは生焼け肉1つ。コゲ肉9つ。
ニヒルの欠点その2。肉焼きが下手くそ。
100個やってやっとこんがり肉が1個できるか程度。とにかく下手くそ。
「これで我慢してくれ」
そういいながらアイルーの口に生焼け肉を強引に突っ込む。
「フニャッ!?」
目が覚めたアイルー。
「おっ意識が戻ったか」
「何するニャー」
「いや、お前がここで倒れていたから」
「寝てたんだニャ。そんなときに生焼け肉なんて」
そう言いながらもアイルーのお腹は悲鳴をあげていた。
「腹、へってんだよな?」
「別にへ、へ、へ、へってなど」
「おとなしく食えって」
またも強引に渡す。今度は渋々受け取り口にする。
「ありがとうニャ。決して美味しくはないけど……」
「まあ我慢してくれ」
苦笑するニヒル。
「そういえば名前は?」
「僕ニャ?僕はラボ、ニャ」
そういえばお気に入り登録してくれた人ありがとうございます。なんか感想欄で呟いてくれたら嬉しいです。もちろん無理にではないです。
アドバイス、感想、誤字の指摘、批判はできたらやめてほしいです。
批判をするときはしっかりと根拠がありながらやさしいコメントをお願いします。
ありがとうございました。