今回は短さBEST3に入ります。
「で?記憶が全部ないと?」
「そうニャ。名前以外さっぱりニャ」
ここは病室。あの後急いで帰還し、ハンターギルドの医師に見せたのだ。
結果は特に悪いところはなく、腹に何も入っていないということがわかっただけだった。
「それにしても大丈夫なのか?」
「全然大丈夫ニャ」
着ている服の状態からして、とても長い年月同じ服を着ている、それも何の手入れもせずに。
野良のアイルーだったらラボが着ているような立派な服は着ていない。
手入れもされておらず記憶もない。
考えようによっては長い年月をあそこで過ごしたことになる。
不思議な場所にいた不思議なアイルー。
ニヒルの頭にも変な効果音とともに謎しか浮かんでこない。
しかし、ニヒルは何かを感じていた。このアイルーが機械龍の秘密をひもとく存在ではないかと……
目の前にいるのはのんきに毛繕いをしているアイルーだが。
「はぁこれからどうしよっかニャ~」
その言葉を待ってました。
「だったらさ、オトモアイルーになって俺と一緒に狩りに行かないか?」
よし、まずはこれを言って、それから記憶を戻すためにはこれが一番だとか言えば……
「それはいい考えニャ。じゃあ今日から僕はお前のオトモニャ」
……えっ?
「そんな簡単にいいの?」
思わず本心が出た言葉だが、ニヒルは気づかない。
「今僕は記憶を失って思い出、性格、身長、体重、性別がわからないのニャ」
「いや、身長体重は計ればいいし、性別ぐらいはわかるだろ?」
「そうニャ。確かに僕にはt……」
「それ以上言うのはやめようか」
「……ついてるニャ」
気にせず言いあがった、下品な奴だな。
「まあともかく記憶を取り戻すためにはたくさんの物と触れあうのが一番ニャ」
卓越しすぎているだろ思考が……絶句しながらも内心は歓迎していた。パートナーとの出会いを。
「それなら話が早い。俺のオトモアイルーになってくれ、ラボ」
「わかったニャ、ご主人様……」
急にラボの元気がなくなる。
「どうかしたのか?」
「なんか、ご主人様って……言い覚えのある感じニャ……」
「そうか、もしかしたら言ってたのかもな」
喜ぶこともなく、むしろ何か恐怖の色が目に現れている。
「何でもないニャ」
恐怖の色が浮かんだのは一瞬ですぐにいつも……普通のラボへと戻った。
ここでニヒルに素朴な疑問が。
「ところで、お前は記憶を失っているのにオトモアイルーが何か知ってるのか?」
「オトモアイルー?何それ美味しいのかニャ?」
HA!?いやお前宣言したよな今!
「この世界はノリでできているのニャ」
うわ、記憶失っている猫に世界について語られた……なんかむかつく。
こっちは浮かぶのにな~