「大丈夫か?ラボ?」
「大丈夫なニャ、だてに鍛えてはいないのニャ」
火耐性が強い防具をつけていたニヒルはそこまで傷を負わず、早さに重点をおいていたラボの方が大きな怪我となった。
「すまない、僕の判断ミスで……」
頭を下げるニヒル。
「ミスは誰にでもあるニャ。それをどう繋げるかが重要ニャ」
「ありがとう」
「おう、帰ったかニヒル。大丈夫か」
何かを加工していた父が、わざわざ出てきて気遣ってくれた。
「僕は大丈夫だ。この防具のお陰で……」
そう言って腕をあげたとき、防具のスキマから何かが落ちてきた。
「ん?何か落ちたぞ?なんだそれ」
「えっ?」
ニヒルが拾ったそれはなんと機械龍の欠片だった。
「これは機械龍の?代償のわりにはあわないな……」
その欠片はとても小さく、破片と呼ぶにふさわしいものだった。
「ん?これで何か実験できないかな」
そう思ってすぐに防具を脱ぎインナー姿となり、ハンマーを片手に鍛冶場へと入る。
「まずは強度から」
と言って思いっきりハンマーを降り下ろす。
ガキン!
「うおぉぉぉ!!俺のハンマーがぁ!」
「うるさい、ちょっと黙って。それにこれは俺のハンマーだ」
「そ、そうなのか?」
金属音の正体は機械龍の破片からではなく、ハンマーがおれた音。
「このフルクライト鉱石でできたハンマーを、破壊するほどの強度があるとは……考えてみればそうか武器をあそこまで簡単に弾くからな」
折れたハンマーを置いといて、次はリオレウスの堅殻を持って炉へと近寄る。
「今度は何をするんだ?」
堅殻と破片をそれぞれ別の入れ物に入れて炉の中へと投入する。。
「よしどこまで耐えるかな?」
しばらく時間が過ぎ……
「おおっ溶け始めた!」
じっと眺めていたニヒルは汗だくだが、そんなことも気にせず子供のようにはしゃぐ。
機械龍の破片は少しずつ溶け始めている。一方リオレウスの堅殻はもちろん溶ける気配もない。
「比べる物がわるかったかな?」
でも、熱には弱そうだ。火属性で溶けるだろうか?いや、一転集中で熱を加えた方がいいかな?
「よぉーしこれから忙しくなるぜ!」
「おい、ところでこのハンマーをどうするんだ?」
「置いといてくれ、今から忙しくなるから」
どうやって熱を集中させようかな?モンスターの素材は何を使った方がいいだろうか、一から武器を作るのは難しいよな……
「あぁニヒルが自分の世界に入っちまった」
……それから1ヶ月後……
「よし、ラボ、リベンジマッチだ!」
「ニャ!」
そう言って武器を取り出す。
パット見るとそれは『飛竜刀「銀」』
それの刀身にいくつかのモンスターの素材と、持ち手に爆炎袋が入ったホルダーのようなものが取り付けられている。
「これの効果を試してみるはじめての機会だ。どうなるかはわからないが」
機械龍リオレウスの目がニヒルたちを見据える。
飛竜刀の刀身はまるで熱を帯びている鉄の如くに赤く輝いていた。
前書き書くことがなかったんです……