私が売国ならぬ売世界して植民地女帝になる話   作:公家麻呂

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02 背面服従

 

 

聖王国の儀式の間。

 

神官たちが集まり召喚の陣に魔力を注ぎ込む。

それを見守る聖王国の王女。

 

きらきらと召喚陣が輝きだし、部屋全体が光に包まれる。

そして、光の中から一人の少年が姿を現す。

 

「ん?ここは?」

 

少年が目を開けると目の前には綺麗なお姫様みたいな女の子がいて

 

「勇者様!どうか世界をお救いください!!」

 

 

 

 

 

 

 

「魔王様、人間どもが何やら勇者を召喚したとのことで。」

「ほう、人間どもめ。小賢しい真似をする。」

 

 

 

 

聖王国での勇者召喚の儀式成功の知らせが駆け巡った。

それは魔王の耳にも入っていた。

そして、彼らの下にも

 

「アジアの黄色いサルが勇者だ?程度の低い連中だ。」

「彼らは貴国の偉大さを知らないのです。だから、あんなただ強いだけの個人を国宝のように扱うのですよ。所詮は未文明人と言うことです。」

 

わたしは執務室のエアコンの温度を上げるように指示を出す。

 

「まぁ、まぁ少将殿。冷蔵庫にワインが入っていますので軽く一杯いかがです?」

「おぅ、これはこれはお気遣い感謝します。そうですな、未文明人どもにはその程度の低いおもちゃで騒いでいるのがお似合いだ。」

 

 

 

 

 

 

勇者は恐らく日本人の少年の様だ。

名前は神代優斗(かみしろゆうと)と言うらしい。

聖王国では以前より勇者の同行者を募っており、その結果聖王国主催の武闘大会の優勝者であるドワーフの戦士ガルド、魔法塔の塔主の娘ルーチェの3人らしい。古き伝説ではこれに聖女が加わるのだが聖女=聖王国王女アルテミシアなので魔王討伐には終盤参加になるのだろう。まあ、終盤が来るのか謎だが…。

 

勇者御一行は今日も各地で有力魔族と小競り合いを繰り返しているらしい。

 

それはさておき、我々妖精の王国たるエイリア王国も魔王軍との戦争に加わった以上は実際多々戦っておかなくてはなりません。

 

軍事顧問団の協力を受けてエイリア王国は魔王軍を退ける。

攻略対象がアメリカが喉から手が出るほど欲しがった鉱山であった。

魔族といえどもアメリカ様の鉛球をたらふく召し上がって満足だったことでしょう。

 

鉱山の中に籠城した魔族でしたが、さすがはアメリカ様です。

鉱山に毒ガスを流し込んで魔族たちを毒殺したのでした。

たしか、サリンだったかな前世でもカルト教団がテロに使ったのを覚えている。

現在は鉱山を洗浄しているらしい。

 

 

魔族と言えども化学兵器は有効なのはエリア51で実証済みです。

エリア51では捉えた魔族でいろんな実験をしているそうで魔法のメカニズムを解明しようとしたり、魔族の弱点を探ったりしているそうです。

 

 

それはさておき、その魔王軍から奪った鉱山ですがもとは魔王軍に侵略された我が国の隣国(亡国)の領土でして当然聖王国保護下で亡命政府があったりする。

 

聖王国が亡命政府経由で鉱山を寄越せと言ってきてるそうで、幸いにも亡命政府へのポーズの一環ではありますがエイリア王国としても何かしら返答して置かないといかない訳で…。

 

さて、馬車に乗って聖王国に向かうわけですが馬車は腰に来ますね。

スプリングを入れた馬車はまだ出来上がっていないので既存の馬車を使っています。

 

「本当にめんどくさいですね。とは言え、今は聖王国と事を構えるのは拙いですからね。わたしがご機嫌を取っておかないとですね。貴方方が使っている車を使えれば非常に楽なのですが…。」

「女王陛下。それは我々の機密にあたりますので…。」

付き添いとしてアメリカの政務顧問官が我が国の政務官に紛れて同乗していた。

「わかっていますよ。だからこのジェルマットでしょ?これすごいのよね?生卵を間に挟んでも割れないのよ?敷物一つとっても隔絶したものを感じるわね。それにくらべて・・・」

 

わたしは馬車の窓から聖王国の城壁と王城を見つめる。

 

「古臭くてかび臭いから嫌になっちゃうわ。そのうち内の王城を建て替えてエンパイアステートビルみたいなのにしたいわ。高いところから相手を見下ろすというのは一番優越感に浸れるもの。さてと・・・。」

 

馬車が止まって聖王国の迎えの騎士たちが整列し向こうの使用人が扉を開ける。

 

「お招き預かり光栄ですわ。聖王女アルテミシア様。」

「こちらこそ、遠路はるばるようこそいらっしゃいました。エイリア王国エクリュアレ女王陛下。」

 

 

 

さて、聖王国との交渉がはじまるのですがこの辺の内容は既定路線なので基本定型文の応酬だ。

特に聖王女アルテミシアの言葉など何ら記憶する価値はない。

かび臭い古い宗教の教えに従っているしょうもない連中の首魁だ。

 

「聖戦連合としては貴国が奪還してくださったビルド王国旧領の返還を求めます。」

「我が国としてはかの地を手に入れるために相応の犠牲を払っているのです。いくら昔領有していたと言っても実効支配をしなくなってから何十年たったことか。」

 

 

この世界に転生して何百年、この世界への愛着はほとんどない。

前世世界に比べて圧倒的に劣る生活水準、世界情勢だって世界大戦が千年いているクソの様な環境。世代交代を繰り返した名前だけの亡命政府がいくつもある。今回話題に上がっているビルド王国だって国土を失陥してから200年以上経過してい長命種もない限り亡国前のかの国を知っている人間もいないくせに何をいまさらしゃしゃり出てきやがって・・・。

 

クソがっ!

 

わたしが心の中でアルテミシアに罵声を浴びせかけているうちに交渉は終了した。

 

「ささやかながら、宴席を用意しました。ぜひお楽しみください。」

「アルテミシア聖王女殿下の心遣いに感謝いたします。」

マク〇ナルドのバーガーにも劣る豚の飯を楽しませていただきますわ。

 

「まぁ、うれしゅうございますわ。楽しいひと時になりそうですわ。」

エリア51で大統領と簡単な会食をした時の方が有益な時間だったけどね。

 

 

 

 

 

 

 

帰りの馬車

「シャネルの5番だして!胡散臭い聖教の臭いが付いてしまうわ!!鉱山周りは確保したけど。ビルド王国の難民が周りにこびり付いてしまったわ!」

「女王陛下、その程度は想定の範囲内です。」

「そうは言うけど、不快なものは不快なのよ。それはそうとギルゴス少将とビルド王国に関して協議しておかないと・・・」

 

 

 

 

 

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