虚の穴は何故閉じない?   作:エア_

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やぁ、また会ったな。

他の作品の話はまた今度にしよう。今はそういう気分ではないのだ。

さて、時系列的には、織姫さんが捕まる数日前って感じです。





さて、守はハーレムを築けるのか(無茶


第十三話~修行

まっちょな守(略してまちょる)事件から一ヶ月経とうとしている。十刃たちは全員、力の向上のために全力で手合わせを続けていた。勿論帰刃や即死などは使わず、純粋な力を使っていた。あの引きこもりのアーロニーロやザエルアポロでさえも拳で殴り合ってる始末だ。こいつら一応ゲームとかで言う魔法職のはずなのだが何故物理を極めようとしているのか全く持って謎である。

 

だが何故こんな事になった理由は誰もがわかる。

 

そんなの守の所為に決まっているだろう。

 

まちょる君状態の彼の放つ無駄オーラ、そしてその機動性能をみて皆感化されたのだ。そしてどういう訳か、皆何故かむかついたのだとか。負けたと思ってはいないがなんとなくむかつくのだ。まぁハリベルはトラウマだからそもそも思い出さないし、バラガンは孫の成長を喜ぶおじいちゃんと化していたし、全体の五分の一は該当しないのだが残りはむかついていたのだ。

 

所詮皆こんな所は子共なのだ。ドヤ顔一つにむきになる体だけ育ったまだ子供だったのである。こういうことに関しての競り合いだけは大人になれない馬鹿集団。それが破面十刃、通称【虚園広場仲良し連合】(イールフォルト命名)である。

 

とは言ったものの、流石のバラガンは自前の腰痛やらでそもそも参加できていない。今は時折守に腰を揉んでもらっている。習った霊圧も巧みに使い、腰へ霊力を贈り、ヒーリングもしている。この瞬間だけバラガンはゾマリに感謝していた。というか段々守が万能になっていっている。

 

さて、視点を他十刃に向けてみよう。今、十刃メンバーにグリムジョーはいない。残念な事に前回の無断な行いが流石にまずかったのか十刃落ちになってしまったのだ。そのため数字を消さなければいけないのだが、こいつがしているのはタトゥーではなくタトゥーペイントであるため簡単に取れる仕様となっている(守への悪影響だとハリベルがタトゥーをやめさせた。勿論そのときの顔は御想像に任せる)。それは別にいいのだが、それまでに考えることがなかった問題が一つ増えたのだ。

 

ルピ・アンテノールである。

 

性格に難ありな十刃集団ではあったが彼はそれよりも酷かった。

別に壊れているとかではないのだが。相手の神経を逆撫でしていくことに問題があった。

 

彼は基本他人を自分より下にみる性格だ。特に自分より番号が後の破面に関しては特にそうなのである。なのでこういう訓練のようなものにも参加する事はなかった。彼にとって残りの十刃は糧なのである。

 

そしてさらにこの性格からもわかるように、人間を完全に下等生物だと決め付けている。別にそれだけなら他十刃にもそういう考えを持つもの入るが・・・・・・彼らの場合守は例外なのである。

 

つまり、いつ守を後ろから刺すかわからないのだ。

 

そういった事もあるからか十刃は余計に力を高めあっていた。気がついたら虚閃をその場に残したまま響転で消え、相手周囲に無数の虚閃を張り巡らせる鬼道(物理)のようなものが使えるようになったり、相手の霊圧の攻撃を自身の刀に沿わせ相手に撃ち返すという某チートライダーのバイオブレードのような事も出来る様になったり、虚弾の威力とその数を格段と増加させたり、鋼皮の硬さが全力虚閃を数十発以上受けても傷一つつかなくなったりと、彼らの技術の向上や力がついた事は十分わかるだろう。勿論、十刃落ちをしたグリムジョーもいる。実際力が劣ったからの処分ではなく行動に対しての処罰なため別にここにいても問題ない。実力は6刃として十分ある。でも強くなりすぎ。加減を知らないらしい。

 

ちなみにこの間に崩玉が盗まれそうになったがウルキオラが斬られ下手だったため泳がせるのがとても目も当てられない三文芝居だったとか。

 

では、修行に夢中になってるそんな彼らが、本来監視するはずだった守はどこにいるか。

 

それは、現世の浦原商店に視点を移すと分かることである。

 

 

 

 

「いやぁ~、助かりますよ~東悟さん」

 

「別に大丈夫っすよ~。俺重いもんとか運ぶの得意だし」

 

「お、俺よりも力持ち・・・・・・だと・・・・・・」

 

「別に張り合わなくていいんだぜ~チャド」

 

視点を浦原商店に移すと、そこに映ったのは隣で荷物を運ぶ大男の3倍ほどの大きな包みをスキップしながら抱えている守の姿があった。浦原商店を横切っているとちょうどパシらされたのである。快く手伝いを了承した守はパシリとして連れてこられていたそこの居候その1の【阿散井恋次】、居候その2の【茶度奉虎】と出会い、協力して仕事をこなしていた。ちなみに互いに死神だとか一護に霊圧が似ているとか分かってはいない。というか大きすぎて感知できないのである。守も死神とか分からないため警戒など全くせず仕事を手伝っているのだ。

 

余談だが守が浦原商店を横切った理由は夜一と砕蜂なのは皆分かってると思う。完全に女狙いなのである。ばれたらハリベルに絞められるのがおちだろう。

 

「にしても、お前すげえな。そんな量普通は持てねぇよ」

 

「ふっはっはっは、鍛えたからな」

 

「・・・・・・なんか納得いかねぇ」

 

死神、さらには副隊長の自分がどことも知らない若造に劣るなど納得以下内の端かたがないだろう。だが残念なことにこの男の師匠は破面、しかも十刃なのだ。死神の力を解放してない彼では流石に勝てないのも仕方がないというもの。そう、守はゾマリ並みの速さをその生身で行えてしまっているのだ。それほどの霊圧の扱いに長け、その広大な量を有しているのだ。

 

だがそんなことはどうでもいい。重要な事じゃあないんだ。

 

「ところで浦原さん・・・・・・夜一さんと砕蜂さんは」

 

「はて、何のことでしょうかねぇ・・・・・・もう店前にいますよ」

 

「ふっ、浦原さん。貴方は中々の悪ですねぇ」

 

「いえいえ、お代官様程ではございませんよ」

 

「・・・・・・何してんだよ」

 

仕事も終え、一息付こうとした頃。恋次が目にしたのは、こそこそと話をしている守と浦原の姿だった。もう二人がこそこそしてたら悪巧みしているようにしか見えない。というかコソ泥にしか見えない。そろそろこの二人は警察に御用されるべきではないだろうか。

 

さて、警察へ連絡しようかと恋次が悩んでいると、守が勢いよく店を飛び出す。襖を開け、靴をはき、思い切り飛び出した。そしてそこに広がっている桃源郷へと駆け寄るのだった。

 

片やその身はシャープで、淡い綺麗な素肌晒している若干お下げな、簡単には靡かないと言いたげな鋭い視線。そんなところが高ポイントの可憐な女性、砕蜂。

 

片や自己主張が激しい胸囲、色黒く健康的に焼けた肌。ポニーテールがとても似合っていて、人懐っこい顔立ちの絢爛な女性、四楓院夜一。

 

守の目的の二人の女性である。

 

「なっ、お前は東悟守!?」

 

「なんじゃ守じゃないか。どうしたんじゃ、こんなところで」

 

「いやぁ、あの時はさっさと帰ってしまったものでしてね。はっはっは―――この瞬間を待っていたんだぁー!!」

 

勢いよく夜一へ飛びつこうとした守だったが、頭に手刀を受けてしまい地面に叩きつけられてしまう。勿論犯人は砕蜂である。躊躇のないその一閃は光の煌く美しき直線だったとか。

 

「・・・・・・何をしとるんじゃお主は」

 

「・・・・・・ふっ、今抱きつこうとしたのだが、頭に手刀を受けてしまってな」

 

どこかで聞いたことのあるような台詞を吐いた守は、何事もなかったように立ち上がり夜一の手を握って大きく上下に振る。再会がとても嬉しいのか顔は満面の笑みだった。砕蜂はそれが気に食わないのか足を思い切り踏んづける。涙目になりながら足を庇うように片足立ちをする守を彼よりも低い身長の彼女は三白眼で睨み上げる。何か意地らしくて可愛い。

 

「東悟守。貴様、また夜一様に抱きつこうとしたな。それが重罪であるというのをまだ分からぬか」

 

「ふっふっふ、つまり夜一さんはダメでも、砕蜂さんはOKということですねぇ~!!」

 

再び抱きつこうと跳びかかる。それはまさに蛙のようなガニ股跳び。綺麗に曲線を描きながら砕蜂へと落下していく。

 

「ふん、遅い」

 

が、普通に横に避けられ、顔面を地面に叩きつけてしまった。間抜けである。

 

「だ、だぎつごうどじだが、顔面にだいぢをうげでじまっでな」

 

「何をいっとるのか分からんぞ。ほれ、しゃっしゃと起きんか」

 

流石に道路に置いておくのもアレなため、夜一は子供を抱きかかえるように横腹に触れ、守を持ち上げた。

 

そして持ち上げたときの彼の重さに内心驚嘆した。触れたその服の上からも分かる鍛え上げられた肉体、分厚い筋肉が服の中に詰まっていたのだ。以前はその姿を視認したが、実際に触れてない。そのため見かけだけでしか判断できなかった。それほどまでに守の身体は洗練され精練されたような肉体だったのだ。可能性も何もゾマリズブートキャンプのせい。

 

(以前みた時から鍛えておるのは見て取れたが、なるほど確かに素晴らしい肉体を持っておる。砕蜂の攻撃に耐えられるだけはあるのぅ)

 

夜一はそんな彼に感心していた。しかし残念だが、高感度が上がっている時だというのに顔面は陥没しており、絶賛「前が見えねぇ」状態なのだ。見るからに痛そうだけど本当に勿体無いことをしている。

 

「それにしてもお主、また霊圧が上がったのぅ? 範囲が前よりも広大になっておるぞ」

 

「!? 夜一様、それは本当ですか!?」

 

「うむ。守のことじゃ、悪いことには使わぬとは思うのだが・・・・・・お主どんなことをしたらそんなことになる」

 

「家族と鬼ごっこ」

 

若干言葉が足りないのだが実際に間違ってないし彼自身隠すことなどないためか、二人は守が真実を語っているとしか認識できなかった。暗部の存在だからと言ってこんな純粋な馬鹿の思考など読めやしなかったのだ。そのせいで、いったい守の家族はどんな勇次郎なのか想像が出来なかった。鬼ごっこしたら霊圧が上がるとかおかしいにも程がある。砕蜂なんて頭を抱えるほどだ。

 

「守・・・・・・お主の霊圧は以前まではギリギリわしでも捉える事が出来た。ざっと町四つ分の空間を埋め尽くすくらいのな。だが今はその霊圧すら多すぎて分からぬ。以前も誘ったがお主、わしに鍛えられぬか?」

 

「なっ!? いけません夜一様! このようなどこの馬の骨ともわからない奴に教えることなんて」

 

「え、馬の骨って流石に酷くないですか砕蜂さん」

 

「お前は黙ってろ」

 

「しょぼんぬ」

 

「・・・・・・砕蜂、流石にわしも理不尽と思ったぞ」

 

流石に辛かったのか、守はいじけてしまい道の端っこでしゃがみこんでしまった。しかも地面に螺旋を書き始める始末。それを見た夜一は砕蜂を少しジト目で睨んだ。砕蜂としては自分の慕う夜一を取られたくなかったからの言葉ではあったため、そんな視線を送られたことが少しショックだった。が、流石に言いすぎたと理解できるくらいには頭は冷めていたのか、ため息をはきながらも守に近づいてしゃがんだ。

 

「す、すまん。少し言い過ぎた」

 

「・・・・・・いいし、俺馬の骨だし」

 

(め、めんどくさい)

 

拗ねてしまった守。顔を向けることすらしない。若干イラッとしたが自分が悪いのは明白。仕方がないと砕蜂はこれ以上拗ねないようと言葉を選んで声をかけようと顔を近づける。

 

「・・・・・・はぁ、馬の骨とは言葉の綾だ。私や夜一様とお前はまだ出会って一度か二度ほどだろう。そういう意味だぞ」

 

「・・・・・・他意はない?」

 

思い切り縮こまっている守が顔だけをむける。元に戻った顔が砕蜂の記憶に焼きついた。歳相応に整ってきている顔、若干の涙目、そして痛みによる顔の紅潮。それをみた瞬間、砕蜂は保護欲と言うか親の気持ちと言うか、そんな何かに駆られそうになった。だが夜一への忠誠(と言う名の欲望)のおかげ(?) なのか寸でのところ何とか耐えてみせた。しかし、一瞬の出来事だった何が起こったのか彼女自身分からずにいた。心臓はその鼓動を速くしている。

 

(なんだ・・・・・・今の感覚は・・・・・・!?)

 

今までにない初めての感覚に戸惑いを見せる砕蜂。夜一に手刀を受けやっと我に返るが、そうでもしない限り暫くはその場で自分の心臓の音をずっと耳にする羽目だっただろう。

 

ちなみにだが、これがハリベルと同じ感情だと知るのは少し後のことだったりする。

 

「おい砕蜂。いきなり何をボゥっとしておる」

 

「はっ?! も、申し訳御座いません夜一様」

 

「ふふっ、そこまで怒っとらんわ・・・・・・それで? どうする守。わしに教えをこいてみらんか?」

 

「手取り足取りお願いします」

 

「お主が欲望に忠実なのがよぉーくわかった」

 

「な、なら私もお供します!」

 

何故か張り合う砕蜂と欲望に一直線な守。また新しく弟子を手に入れた彼女はふとあのオレンジ頭の弟子を思い出す。

 

そして感じたのだ。東悟守と黒崎一護はどこか似ている(・・・・・・・)と。

 

だが、他人の空似だろうと簡単に思考を終了させた。

 

似ていようが別に大丈夫だろうと長年培われた女の感がそう言っていたからだ。

 

「よぅし、では早速修行と行こうかのぅ。まずは勉強部屋に行ってわしら三人で鬼ごっこをするか」

 

「鬼ごっこ・・・・・・高速移動・・・・・・うっ、頭が」

 

勿論、守がよく鬼になったのは砕蜂の性格を考えれば察した内容になったのは言うまでもない。

 

 

 

 

「ふぅー!! 流石に息が上がるのぅ!!」

 

「はぁっ、はぁっ・・・・・・人間のはずなのにっ!・・・・・・おかしいくらいっ・・・・・・はぁっ・・・・・・速いっ!・・・・・・」

 

「(響転って技があるんだけど黙っとこ)・・・・・・」

 

勉強部屋の中でも遠くに存在する森林バイオームゾーン。オレンジ頭にもその一味にも出会うことのない場所にて数時間にわたる鬼ごっこをやらされた守と砕蜂。まともに声も出せないくらい疲れた守は仰向けになり、日差しを浴びながらその汗を拭っている夜一の南半球を見つめていた。とても健康的な形である。倒れてもただでは起きない男だった。

 

しかし、流石に限定されて力が5分の1になってしまっていたからか、砕蜂は若干息切れを起こしていた。というか守が粘ったのだ。限定とかされてない夜一に食らいつき、砕蜂の機動に追いつこうと頑張ったのだ。その速さに驚きを隠せないでいた。

 

というか好印象だったらしい。すぐに音を上げるかと思えば最後の最後まで食らいついてきたその根性に、夜一と同じく好感度を上げていた。

 

だが残念な事に彼の視線は夜一の胸へ一直線。即効でばれ、顔面を踏まれてしまう。馬鹿である。

 

「わしは先に上がっておくぞ~」

 

「夜一様、お供します・・・・・・お前はそこで果ててろ守」

 

「辛い」

 

「おう、お疲れさん」

 

瞬歩によって二人が消えたと同時に入れ替わるように恋次が顔を出す。流石に心配になったのだろう。相手は元二番隊隊長と現二番隊隊長なのだ。しごかれまくったと思ったのだ。本当にその通りである。

 

「電子レンジ肋骨さん」

 

「阿散井恋次だ。態々難しく覚えなくていいんだよ馬鹿」

 

ふぅと一息をついて地面に座り込む。自身も修行をしていたのか、若干汗をかいていた。守は数秒もしないうちにひょいっと立ち上がり、座りなおす。その動作に恋次は守のタフさが羨ましく感じた。

 

「お前すげぇな。あの人たちと修行してすぐに回復するなんてな」

 

「何か霊圧が多いらしいからな。もうドーピング並みだよ」

 

「ルール違反じゃないドーピングとかアバレかよ」

 

「レギュレーション違反じゃないから余計にたち悪いのは若干自覚ある」

 

そう言って二人は同時にため息をはいた。片や破面との戦いにて自分に力が付いたのかの心配から、片や美しい南半球を見つづけていたかったと言う願望から。雰囲気ぶち壊しである。

 

「「はぁっ・・・・・・もう少しなぁ・・・・・・ん? ・・・・・・分かってくれるか!!」」

 

しかし、何とも言えない何かがそこにあったのだとか。戻ってきた夜一達が目にしたのは肩を組み馬鹿騒ぎしてる二人の姿があったとか。

 

 

 




電子レンジ肋骨さんも守が一護に似ているってのを気がつきません。というかあれですよ。遊戯王の遊矢とユーゴとユートとユーリの顔見て同じって言われて同じに見えます? 僕は一切同じに見えなくて最初から最後まで「は? 何ほざいてんだこいつら、視力Dか?」って思ってました。

まぁ守と一護は霊圧がとても近いってだけで顔とかは違いますよ多分。面倒くさくて顔なんて描いたことないけど。

まぁ後姿はテキトーに描きましたがあくまであれは想像できるようにと描いただけなので別に髪色が虹色でも良いんですよね。でも日本人なのでそこを踏まえていただけたらどんなのでも・・・・・・あ、顔は整えてください。流石に二番隊副隊長みたいな顔に恋する話とか書きたくないです。
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