虚の穴は何故閉じない?   作:エア_

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明日から旅行行くんで、これだけは投稿しようと思ったエアです。

こっちは簡単な分を書くため地の文が少なくて文字数も4000字しかないです。

すんませんね。これ息抜きと言う名の以前から書きたかったタイトルなので許して


第二話~三人

虚園に構えられた巨大な城、虚夜宮(ラス・ノーチェス)。その巨大な城のとある一室にて、先ほどまで世の理不尽を訴える叫びを行っていた青年、東吾(とうご)(まもる)が項垂れていた。まるでそれは学校でモテない奴等がバレンタインデーの日に学校に登校し、結局何も貰えず昼休みが終わった。ような感じの表情をしている。

 

「まぁ、そんな気を落とすなよ。いいじゃねーかよ女なんてごまんといるぜ?」

 

そう言って慰めているのが我等がどたばたトリオ二枚目、グリムジョー・ジャガージャックである。しかし、全然説得力がない。なぜなら彼が相当なイケメンだからである。

 

「おいそれってモテるやつが言う言葉だからな? そうてめぇみてぇなやつのことを言うんだよグリムジョー君?」

 

「HAHAHA モテた例がねぇよ」

 

「つってもまぁ、恋文は貰っているらしいが。ソースはこいつの部屋の戸棚の右隅。丁寧に立てかけられてた」

 

「ぶっふぉ!? お前は何で知ってやがるんだよ!」

 

ナチュラルに自分の隠し事を暴露されたグリムジョーは、その原因であるノイトラに詰め寄る。ノイトラはニヤニヤと悪代官な笑みを見せながら、話を続けた。

 

「[拝啓 グリムジョー様。私はNo194を頂いております――――]」

 

「てめぇ! 今ここで言うことかよ!」

 

「じゃあ何時言うんだよ!」

 

「“今でしょ!”じゃねぇよ! いわねぇよ! 何でそんな恥ずかしいもん赤裸々に公開されなきゃなんねぇんだよ!」

 

何故か持っている恋文を朗読するノイトラ。それを必死に阻止しようとするグリムジョー。先ほどの慰めがただの嫌味に変わって更に落ち込んでいる守。何とも言えない三人が一つの部屋で馬鹿騒ぎしていた。

 

すると、ドアが開き破面の一人が入ってきた。

 

「守。今日の騒ぎでヤミーが探しているが・・・・・・ん? 誰もいない」

 

入ってきたのは一人の女性、破面で現在唯一の女性破面の十刃であるNo3、ティア・ハリベルだった。実はここの部屋は何を隠そう守の部屋なのだが、もともとは男のいる西側の宮の部屋に住むはずだったが何所も空いておらず、十刃のハリベルとその従属官(フラシオン)の彼女らの監視の下でならと許可されて住んでいる場所であった。

 

「可笑しいな、さっきまで声が聞こえたと思ったんだが。気のせいか」

 

ハリベルそう言うと踵を返し、部屋から出て行った。彼女が出て行ってから十数秒後、部屋の隅にある箪笥。通称たけし城(命名:ノイトラ)から三人が出てくる。三人は等しく大汗を掻いており、息を潜めていたためか息を荒くして深呼吸をしていた。

 

「はぁっ! はぁっ! し、死ぬかと思った」

 

「ヤミーに殺される。実にやばい」

 

「たけし城がなければ即死だった」

 

三人は各々そんなことを言いながらバテバテな体を起こした。未だヤミーがきれている事に対して言いたい事があるが、そんな事言っている暇があるなら逃げるべきだ。きりもみシュートを食らう確立は間違いなく避けては通れないだろう。あれは非常に痛い。いや、守にとっては痛いですむとは思えない。

 

「つーか凄くねたけし城。やっぱ俺のネーミングセンスが冴えてたからだろ」

 

「おいノイトラ。夢ってのは、寝てみるもんだぜ?」

 

「だけどよぉ、やっぱ箪笥に名前をつけること自体が可笑しいんじゃないのか?」

 

バテてはいるが、三人とも良い笑顔だった。なんやかんやで仲の良い三人と言えよう。

 

「本当に、お前が来てから毎日面白ぇぜ。なぁグリムジョー」

 

「まあな。でもムッツリなんて言われるのは負に落ちねぇ」

 

破面の二人がそんな事を当然のように言っている。そう、もともとはここの住人じゃなかった守は何故かこの虚園に迷い、それをここの頭目である愛染惣介が保護したのち、部下である十刃の二人とであった。そこから色々いざこざはあったが、今はもうお騒がせトリオとして有名になるほどよくつるんでいた。

 

「ってもさ、やっぱり俺達(さんにん)だからこんな盛り上がるんだろうさ。アーロニーロの旦那だったら多分今頃みんな欝になってんぜ?」

 

「カカカッ、違ぇねぇ! 確かあいつパソコン手に入れてからニヤニヤ動画に入り浸ってるらしいからよ。あれはマジもんのオタクだぜ」

 

守の言葉にノイトラが爆笑しながら合いの手のように言葉を続けた。ちなみにアーロニーロは妹系が好きらしい(守情報)。知りたくはなかった。ちなみにニヤニヤ動画、略してニヤ動は、株式会社ニヤンゴの動画サイトだ。さらにはいくつか動画を投稿しているらしい。本当に知りたくはなかった。

 

「まぁ、退屈からは完全に脱却したのは確かだぜ?」

 

グリムジョーも満更ではないらしく、守の意見に同意を見せる。彼も彼で今の変化が気に入っているようだ。

 

「おうよ! てかハリベルくらいだぜ? あんなお堅い性格のままなのはよぉ。いい加減肩抜かなきゃ禿げるっての」

 

「ほう、お堅くて悪かったな、ノイトラ=ジルガ」

 

「そうそうこうやって・・・・・・え゛?」

 

何故か男しかいない空間にソプラノ近い女性の声がする。しかし、彼等にとっては良く聞きなれた声だった。

 

金糸のように輝く透き通るような髪、シミ一つない美しい茶色の肌。エメラルドを彷彿とさせる宝石のように綺麗な瞳。

 

「それで? 誰が禿げると?」

 

ティア・ハリベル。本日二度目の登場であった。背中から鬼が出てきそうなオーラを放つ彼女は、今の印象を言うとそうとう怒っていらっしゃる。その一言で事足りるような表情だった。仁王立ちのその姿は何故か様になっている。

 

「「守です」」

 

「俺ぇ!?」

 

早速裏切った破面二人。守は謂れのない罪に問われる。

 

「そうか、ならば二人はこの場より去れ。私は守に話がある」

 

ハリベルの言葉を聞いた瞬間、破面特有の高速移動、響転(ソニード)を使って逃げる二人。それほど怖かったのだろう。怒ったハリベルは。しかし、彼女も抜かりは無い。

 

「さて、ヤミー。お前の言った奴らは東の宮から出たぞ。守の件は私がしておく」

 

[しかたねぇ。あいつらですますか。世話なったぜ]

 

窓辺から急に顔を覗かせる巨大化したヤミーの姿が部屋の外から見えた。守は若干涙目で見ている。その表情の絶望感から流石のヤミーも可哀想になったのだろう。渋々とだが、ご愁傷様と言いたげな視線を彼に送り、その場から去っていった。待って、行かないでと言いたくなった守だが、目の前の悪魔はそれを許してはくれないのだろう。

 

「さて、守。覚悟はいいか?」

 

「ちょ、止めて。なぁ!? 話し合いをしよう! そうとも人類は話し合いによって解決していくことの出来る高等生物だ!」

 

「ならば戦争は起こらん!」

 

「ストレートど真ん中な台詞頂きましたヒャッホイ!」

 

彼女の前ではもう、守はなす術はなかった。もう駄目だ。お終いだ。どこかで聴いたことのあるような台詞を心の中で呟きながら、眼前の恐怖を目の当たりにしていた。

 

「安心しろ。一瞬で終わらせはしない」

 

「頼む、するんなら苦しまないよう一撃で沈めてくれ!」

 

「それでは、あの二人に申し訳がたたんだろ?」

 

彼女がそう言うと狙ったかのように外から二人の断末魔と、ヤミーの笑い声が響き渡る。あぁ、もう二人はやられたのかという気持ちと、裏切り者めざまぁないという悪魔な気持ちが彼の中で入り乱れていた。

 

「・・・・・・膝が笑ってやがる」

 

「守、最後に一つ言い残す言葉はあるか?」

 

その頬に触れながら優しく囁くハリベル。そう、怒っていなければこれほどまでに可愛らしいのに、残念だが今は絶賛大激怒中と言うわけだ。

 

「・・・・・・み」

 

「み?」

 

「ミラローズの姐さんの胸揉みたグハブホッ!?」

 

彼の言葉はついには叫ぶことなく終わらされた。そう、ティア・ハリベルの鉄拳制裁によって。

 

ちなみにその後、ミラローズが数回ほどハリベルに脛を蹴られたのは怒っていいと思われる。

 

 

 

 

「・・・・・・なぁ」

 

「あん?」

 

「俺あいつがもてないの分かったわ」

 

「・・・・・・それは俺も気がついた」

 

あれから数時間後、三人は意識を取り戻した。二人は砂漠の上で、一人は自室で。守の部屋に戻った二人は、そんなことを述べていた。

 

目の前にはアームロックをかけられている守と、何故か涙目に見えなくも無いハリベルの姿があった。

 

「「あいつ、ハリベルのだって思われてんじゃね?」」

 

「ぼさっとしてないで助けギィイヤァアアアアアアアアアアアアアアッ!?」

 

「ほらどうした! 私の方があるとは思わんか!? ん!?」

 

守へかけられているアームロックの力が増したようにも見られる。ハリベルがきつく締め上げる都度にその豊満な胸が背中にあたるのだが、激痛の前には何も感じていなかった。むしろ意識が飛びそうに辛そうに思える。そんなだからだろうか、彼等の声は二人には届いていない様子だった。だがそれで良かったのかもしれない。だって聴かれたら十中八九ハリベルに殺される。ツン殺されてしまうのが目にみえているのだ。

 

守の叫びを肴に、二人は彼が現世で買ってきたキ○ン、グリーンラベルを冷蔵庫から出して飲む。もう何も考える気は無いのだろう。喉を鳴らしながら旨そうに飲んでいる。ノイトラは酔いが早いのかすぐに顔を赤くしていた。

 

結局二人が酔って十刃全員を誘って飲み会が起こったのはまた別の話で書くことだろう。

 

「にしてもよぉ」

 

「あン?」

 

「絶対ェ、告りゃあ一発だろ。あいつの場合。両方きがあんだし」

 

「何言ってやがるグリムジョー。てめぇは分かってねぇよ」

 

酔っ払いながら、ノイトラは二本目を飲む。一気に飲み干すとプハァーッ、と息を深く吐き出す。グリムジョーも二本目をゆっくりと飲んでいる。二、三度缶をふり、中身が無いか確認しながら彼は告げた。

 

「それがギャルゲーってやつだろ」

 

「お前最後までしまんねぇのな」

 

彼の返しにノイトラはゲラゲラと笑う。それはそれは楽しそうに笑う。なんに対して笑っているのか質問したいくらいに笑っていた。

 

「・・・・・・まぁ、そうなのかもな」

 

「んア? 何か言っタか~? グイルジョー」

 

「グリムジョーだっての」

 

呂律の回らない完全に出来上がったノイトラとグリムジョーは二人の仲睦まじさを見ながら、楽しそうに飲んでいた。

 

 

 




おぉーおぉー、思春期しちゃってもう、エアさんはニヤニヤがアーロニーロですわ。

すまねぇアーロニーロの旦那。俺あんたを一目で見たときから整然オタクだったと思ってましたサーセン。

ティアの姐さんはちょっと機能美を活かしたいがために痴女ってますがいたって純粋天然な子だとおっさんエアは思ってます。いや、可愛いね。ちなみにティアが出るまで一番好きだったのは夜一さんだね。完全に褐色肌好きだとバレたわこれ。


感想コメントは返信できますが、次話は少し遅いです。

まぁ、元から遅いんですがね?
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