どきなさい!私は「お姉ちゃん」よッ!!   作:とろねぎ

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R-15タグ付けるべきかこれ...?


「人の振り見て我が振り直せ」とはよく言うけどさ...

「今日の...チンピラ集団...超キツかった...」

 

ウルサスで発生した中規模の感染者集団による過激な武装蜂起の鎮圧、という任務から帰ってきたばかりのギョクソウ。

 

聞くからに一筋縄にはいかなそうな任務を他のエリートオペレーターが居ない状態で終えたギョクソウ。すごいね。

 

「不利だと見るやいなや自爆特攻かましやがって...覚悟キマり過ぎでしょ薩摩藩かよ...もしかしてウルサスの一部って昔は極東出身が住んでた場所だったりしない...?」

 

珍しく疲弊しているギョクソウはいつにも増してよく分からないことを言う。しかし、疲弊している中でも確かに誰かの声を捉えた。

 

「はぁ...はぁ...ガヴィルさん...!」

 

「...気のせいかしら。そうよ、今のはきっと『ガヴィルサン』って妖精ね。ビンに捕まえて持っておいたら死んでも一度蘇るヤツよ。きっと。」

 

これまた意味のわからないことを言いながら、気のせいだと思いつつも気にはなるので声の方を覗いてみることにした。

 

「今日も...いや、ガヴィルさんは毎日素敵です...!」

 

変態がいた。

 

物陰からガヴィルを覗いて息を荒らげる変態がいた。

 

「(...あなたも苦労してるわね...)」

 

心の中でガヴィルに同情し、ガヴィルを観察する変態の観察を始める。

 

「(かなり幼そうな子ね。尻尾ふっと...種族はアダクリス...よね。どう見てもいや尻尾ふっと...一体どういう関係で尻尾ふっといなぁ!!)」

 

「太すぎんだろ...!」

 

「えっ誰ですか...!?」

 

ギョクソウは思わず声が出てしまい、変態に気づかれる。もっとも、この二人を知っている職員からすれば、「変態同士が出会っちまったよ...」ぐらいのものである。

 

つまり、どっちも変態。対象が違うだけ。

 

「お、お嬢さん。見ているだけじゃなにも起きないわよ。私は、そういうのにも理解がある方だと思ってるから、今回のことは誰にも言わないわ。」

 

「ちっ違います!そういうのじゃなくて、ただガヴィルさんを見守っていただけで...」

 

少し前にした言い訳そっくりなそれに思わずギョクソウの目が死ぬ

 

「(龍門の方...ごめんなさい。これ確かにダメだわ。)」

 

「私はガヴィルさんの...お友達、じゃないなぁ...知り合いのトミミ...です。」

 

「(友達じゃないのかよ!悲しいな!)」

 

「あー、うん。私はギョクソウよ。」

 

「ギョクソウさんですね。よくよく考えると私、あなたのこと知ってましたっ...」

 

「本当?あは、私も有名になったもn「よく健康診断から逃げてガヴィルさんを困らせてた人ですよね?」

 

さっきまでの小動物感はどこへ行ったのか。突然、語気を強めて詰め寄ってくる。

 

「 ガヴィルさんがよくその事を話していました。」

 

「エ...いやっ...今はケルシー先生に診てもらうことになったから...迷惑はもうかけてないから...」

 

思ってもみなかった返答にしどろもどろになりながらも答え、答える中でなにかに気づく。

 

「...ん?よく話すのなら、知り合いとかじゃなくて友達でいいんじゃないの?」

 

「いいえ、私が勝手に...聞いてるだけなので...」

 

「(怖いなこの子!)」

 

「あ、トミミって...」

 

「...?」

 

「たまにガヴィルちゃんから聞くわぁその名前!」

 

「ほ、本当、ですか!?」

 

「うんうん、あなたのこと『凄いやつ』って言ってたわよ。」

 

「え、が、ガヴィルさんが...私にそんなことを...!」

 

「(そりゃ、ドクターの乗ってるヘリにロケランぶっぱなす子は凄ぇでしょうね。いや、これで『ヤバいやつ』って言わない辺りガヴィルちゃんもなかなか...)」

 

「えへへ...ふふふ...」

 

「(悪い子じゃなさそうだし...)そうだ!」

 

「い、いきなりなんですか?」

 

「あなたも中々に拗らせてるみたいだし、今日の深夜...そうね、11時頃に私の部屋に来なさい。」

 

「えっ...あの、ごめんなさい。私、ガヴィルさん一筋なので。」

 

「勘違いするんじゃないわよムッツリアダクリス。頬赤らめてまで言うことじゃないわよそれ。」

 

「じゃあ一体何をするつもりなんですか?」

 

「ふっふっふ...トミミちゃんは気づいてないかもしれないけど、ロドスには色々拗らせた子が多いの。」

 

「そう...なんですか?」

 

「えぇ、それにいつの時代も紳士の社交場は必要なものなの。」

 

「紳士...?」

 

「...紳士淑女の社交場ね。まぁ、男女問わずに拗らせた子は多いわけだし。」

 

「あの...」

 

「ん?どうしたの。」

 

「お誘いは嬉しいですけど...その...変に思われたら...」

 

「何言ってんのよ、人の癖を否定したらその先は戦争よ。その事はみんな分かってるのだから気にする必要は無いわ。語りたいだけ語りなさい。」

 

「...!」

 

「ま、来てみようと思ったのなら深夜の11時に私の部屋に来なさい。待ってるわ。」

 

「はい...!」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

時刻は変わり、深夜11時。

 

「(さて、11時を過ぎたわけだけど...来るかしら。)」

 

ギョクソウは一人部屋でトミミを待っていた。

 

こんこんこん

 

「はーい。」

 

「や、夜分遅くにこんばんわ!」

 

「静かに静かに。ほら、まずは入りなさい。」

 

「失礼します。」

 

トミミを部屋に招き入れ、話を振る。

 

「来たってことは、そういうことよね?」

 

「はい。」

 

「じゃあ...あそこ入ってね!」

 

そう言ってギョクソウは部屋の壁の方を指さした。

 

「...あの、間違えてませんか?そっちは壁...」

 

「間違えておらんわい。そこの、豪邸?屋敷?が描いてある掛け軸、そこに入りなさい。」

 

「...はい?」

 

「掛け軸に入りなさい。」

 

「...やっぱりこの話はなかったことに...」

 

「おい待てムッツリアダクリス。」

 

「その言い方辞めてください!?」

 

「詳しいことは省くけど、その掛け軸は昔に友人が自分の力を使って作ってくれたものよ。」

 

「えーっと...」

 

「いいから入りなさい!」

 

「いや無理ですって!」

 

我慢の限界を迎えたギョクソウが、トミミを無理やり掛け軸に押し込もうとするが、トミミは未だに疑っているようで必死に抵抗する。

 

「入りなさいって!時間がもったいないでしょうがッ!」

 

一瞬の隙をついて掛け軸にトミミを押し当てると、するすると掛け軸に吸い込まれていった...訳じゃなかった。

 

「...あ。」

 

「ギョクソウさん!今私どうなっているんですか!?」

 

「うん...私も最初はそうなったわ...」

 

トミミの上半身はスムーズに入っていった。上半身()

 

通り抜けようとした時に、トミミ特有の大きな尻尾が引っ掛かってしまっていた。

 

「(モチモチお尻が喋ってる...可愛いわね...)ファッ!?」

 

「な、なんですか?」

 

「あなたなんて格好してるの!?」

 

「え?い、いや普通じゃないですか?」

 

「そんな最低限大事な所を隠すような服、いやもはや布!そんなのが普通であっていいわけが無いでしょう!?ちょ、ちょっと無理やりだけど押し込むわよ!」

 

「は、はい。」

 

「(待って、私これ...どこを触れば...!?)」

 

「(私これ、どこを掴んでもまた警察のお世話になる!)」

 

「(いや、緊急事態なのだからどこを掴んでも罪にはならないのでは!?そ、そうと決まれば...よし!)」

 

ガチャ...

 

「ガチャ?」

 

扉が空けられる音がしたため、そちらを向くと...

 

「ギョクソウさん、少し遅れてしまいました...わ...!?」

 

ギョクソウですら初めて見る顔をしたパゼオンカが立っていた。

 

それもそうであろう。

 

掛け軸から出してい裸(に見える)の少女の下半身、それを見ている息の荒い親友、そして深夜

 

用事があって尋ねた部屋がこんな状況になっているのだから。

 

「...わらわ、人の趣味にとやかく言うつもりはありませんが...友人が犯罪者になるのを黙って見ているなんてことも出来なくてよ...!」

 

「誤解よ!むしろ助けてちょうだい!」

 

「わらわに共犯になれと!?」

 

「違うってぇ!」

 

 

 

その後、誤解を解いたパゼオンカに協力してもらい、なんとかトミミを向こうへ押し出すことが出来た。





トミミ...クンカクンカハァハァガヴィルサマァ。元ネタわかる人いたら面白いなこれ。
拗らせてるとは言ったけど、現実で考えてみると共感するかも。「クラス・職場での人気者が自分を助けるために致死率100%の病に感染した」みたいな状態なわけだから曇るか拗れるかの二択なんだよなぁ...
それを拗らせにしたトミミは強いってことで。
いや尻尾ふとっ!?
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