どきなさい!私は「お姉ちゃん」よッ!!   作:とろねぎ

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志望動機なんかねぇよぉぉ!!ファァァァァァァァァァァwwwwww

あ、チラッと他作品ネタが出ます。ほんとにチラッと。
コンビニ弁当の具くらいチラッとです。


プレゼントを質屋におろす人の気持ちがしれないのだけど...私だけ?

トミミをパゼオンカと協力して押し込むことで、なんとか三人とも掛け軸の中へ入ることが出来た。

 

「やっと...通った...」

 

「とても大変な...作業...でしたわ...」

 

「あの、ありがとうございます...」

 

息も絶え絶えな二人にトミミは感謝を述べると辺りを見回し初めた。

 

「す、すごい...大きいです...!こんなものを作るなんて、ギョクソウさんのお友達って凄いアーツの使い手なんですね!」

 

「...そうねぇ、凄い力だと思うわ。」

 

「ギョクソウさん、もう入りませんこと?」

 

「そうね、こんな所で立ち話もアレだし。」

 

パゼオンカに言われ、トミミを誘導しながら二人は歩き出した。

 

「えっと、パゼオンカさん?」

 

「なにかございますの?」

 

「パゼオンカさんってここに来たことがあるんですか?」

 

「はい、ギョクソウさんと知り合ってしばらくしたらここを教えてくださいましたの。自分の好きな物を皆様と語り合う...そのような素敵な体験に病みつきになってしまいましたの。」

 

「好きな物を語り合う...」

 

「だから言ったじゃない。誰もトミミちゃんの『好き』を否定しないわよ。むしろガヴィルちゃんなら幾らか同志が居るんじゃないかしら...

 

「では、パゼオンカさんは何が好きなんですか?」

 

「ドゥリンですわっ!」

 

「どぅ、ドゥリン...?それってあの術士の...」

 

「それドゥリン違いね。あの子が言ってるのは種族のドゥリンよ。」

 

「はいっ!穢れを知らぬ無垢な種族!どうです、あなたにもドゥリンの魅力について語って差し上げましょうか!?」

 

「えっ!?えっ、えっと...」

 

「コラやめなさい。困ってるでしょ。」

 

後ろからパゼオンカの頭目掛けて容赦なく手刀を振り下ろした。

 

「いっ!?」

 

「この子はガヴィルちゃん推しなんだし、まずまずここ初めての子にそんなに圧をかけるんじゃないの。」

 

「...そうですわね。わらわとあろうものが冷静さを失っていたようですわ。」

 

「ドゥリコンアヴドーチャがごめんなさいねトミミちゃん。ほら行くわよ。」

 

「ありがとう...?」

 

「ですから!ドゥリコンなどという品のない言い方はやめてくださいまし!」

 

「はいはい。」

 

反応するパゼオンカを軽くあしらい、また歩みをすすめる。

 

屋敷に入るまでの道中、トミミが歩幅の差によりはぐれかけたり、覗き込んだ池に落ちそうになったりとあったが、無事に玄関に到着した。

 

「ようやく玄関ですね...うぅ、ごめんなさい。」

 

「気にしないでくださいまし。まだまだ時間はありますわ。」

 

「そうそう。それにアヴトーチャなんかあの池落ちたんだから全然いいのよ。景色を書きまとめようとして迷子になるわ、よそ見して転ぶわ...」

 

「そ、その話はやめてくださいまし!?」

 

「あはは...」

 

苦笑いするトミミを横目にギョクソウは扉を開ける。

 

しかし開けると、先程までの神秘的な雰囲気はなんだったのか、大勢の人々が賑やかに話す声が聞こえてきた。

 

「クールで仲間思いのテキサスさん...いいよね...」

「もっとエクシアと絡んで、どうぞ。」

「ペン急見てるだけで楽しいのなんなん?」

「バイソンくんprpr」

 

「ケルシー...あぁ、ケルシー...やはり良い名だ...」

「心の底から同意するわ。またあの格好してくれないかしら...」

「その話...詳しく。」

 

「素ペクターさん可愛いよ素ペクターさん。」

「前に廊下ですれ違った時、笑顔で挨拶してくれたんだよ...あの笑顔...嗚呼!ハハハ!ゴース!あるいは...」

「誰か、彼に薬を。」

「貴公、獣性に呑まれてはいけない。啓蒙を高めたまえ...」

「虫は全て潰せ。」

「アレが高めた結果なのでは?」

 

「ドロシーママでオギャりてぇ...」

「でも、たまにはドロシーママ休んで欲しいわ...もっと体を大事に...」

「いっそ私たちがドロシーママをおギャらせる...!?」

「「それだ!」」

 

「...えぇ...?」

 

ざっと聞き取れただけでもこれほどの情報量にトミミはあっけに取られる。

 

「ふふっ...やはり、この空気良いですわね。ギョクソウさ...」

 

「ごめん、私あそこの『ドロシーちゃんおギャらせ計画』が気になる。行ってくるわ。」

「私もその話に入れなさーい!」

 

「ちょっと!誘った方が何を言って...あ、もう遅いですわね。」

 

「え、えぇ...?」

 

「...仕方ありません。わらわがご案内いたしますわ。」

 

「は、はい。ありがとうございます。」

 

「まずなにか...聞きたいことはあるのかしら?」

 

「えっと...ガヴィルさんの話が出来るところってどこですか?」

 

「あぁ、確か...」

 

「あ、待ってください!ここって、どこで誰の話をしてる、とかは決まってるんですか!?」

 

「そのような決まりはありませんが...結局固まるんだから場所決めた方がいいか、みたいな風に場所はある程度固定されてますわ。」

 

「...私、てっきりスズランさんやドクターさんの話をする方が殆どだと思ってたのですが...」

 

「ある程度人数の居る所は上の階に行くことになってますわ。ですので、心配には及びませんわ。」

 

「なるほど。」

 

「そうしないとここが大勢の方で埋め尽くされますわ...身動きが取れないほどに...」

 

「(埋め尽くされたんだ...)」

 

どのような場所なのか、どのような人がいるかなどを一通り聞いたあとでもう一つ疑問が湧いた。

 

「これ...帰りはどうするんですか?こんなに人がいるのに...」

 

「それでしたら、時間をずらしてもらうしかありませんわ。ですが、ここは夜の9時から2時の間に入って、そこから2時間で出てもらうようになっておりますわ。ほら、そうこうしている間にドクター派の方々がおかえりですわ。」

 

そう言われたトミミが見たものは、上階に続く階段から降りてくる大量のオペレーターたちだった。

 

「えぇ...ドクターさんって...」

 

「男女問わず人気ですわよ?それもなぜかエリートオペレーターの方たちから特に。」

 

「えっあれ、カランドの...!?」

 

「トミミさん。この場で身分を問うのは野暮な事でしてよ。わらわたちは、ただ自分の好きを語り合いに来ただけですのよ。」

 

「...あれ?アーミヤさんは居ないんですね。」

 

「えぇ、あの方は拗らせておりませんので。」

 

「そうそう、アーミヤちゃんのドクターへの思いは至って純粋よ。」

 

「戻ってきたのですわね。」

 

「うん!今週の土日がドロシーちゃんの休みだから、そこで遊びに行くなりなんなりすることになったわ!」

 

この瞬間、週末のドロシーは否が応にもゆったりとすることが決定した。食事?もちろん三食しっかり摂らせますが?

 

「朝は最悪不法侵にゅ...お部屋にお邪魔して作って、昼と夜は連れてったところで食べさせて...」

 

もちろんドロシーに払わせようなどとは考えていない。大方、お手洗いに行くフリをして会計をすまそうとでも考えているのだろう。

 

オン(仕事)とオフ(甘やかし)はしっかり分ける女。それがギョクソウである。

 

「えっと...あの?」

 

「あぁごめんごめん。ガヴィルちゃん推しはあそこよ。あの医療部の子たちが居るところ。」

 

「そ、そうなんですね。でも、私は知ってはいますがあの人たちは私の事...」

 

「恥ずかしがってんじゃねぇですわ!」

 

「アヴドーチャがキレた!あははっ、連れてっちゃって〜」

 

しり込みするトミミをパゼオンカがお米さま抱っこで運び、その集団の中に連れていった。

 

「それで、もうその時のガヴィルさんといったら...!」

「シンプル裏山。いやもうその状況は惚れるわ。」

 

「失礼するわよ〜」

 

「ギョクソウさん!どうしたんですか?」

 

「例の新人を連れてきましたわ。こちらです。」

 

「え、あの...」

 

「あら!」

「おやおやおやおや。」

「トミミちゃんじゃないか!ガヴィルさんがよく話してたよ!」

 

驚きながらもすんなりと受け入れ歓迎してくれたのを見て、トミミは少し恥ずかしいのかパゼオンカの少し後ろに下がった。

 

「あれ?『例の』ってどういう事ですか?」

 

「いやーギョクソウさんから、今日は『ガヴィルさんを語る会』に期待の新人を連れてくるって言われててね!」

 

「(そんな名前だったのね。)」

「(安直...ですわね...)」

「(シンプルで良いな〜!)」

 

「ではでは?こっちにおいで!」

 

「...はい!」

 

「うん!いい笑顔ね!」

 

「連れてきた甲斐があったというものですわ。」

 

「うん主に案内したの私だけどね?」

 

「こまけぇことはいいんですわ。」

 

「細かいかぁ...?」

 

トミミはあのグループの中で楽しげに会話をしたり、また自分でも知り得なかったことに目を輝かせていた。

 

「子供は笑顔がナンボよね。(拗らせ集団の集まりってことを除けば。)」

 

「今なにか失礼なことを思っておりませんでしたか?」

 

「...気のせいじゃないかしら...」

 

「ならなんで目が泳いでいますの!?」

 

「えーいうるさい!私はもう帰る!」

 

「今日は皆様とお話はしないのですか?」

 

「あーうん。前回お姉ちゃんマウント取ったらちょっとボコボコにされたから...今回は休むわ。」

 

「そんなマウントを取らなければよろしいのでは?」

 

「え、無理。」

 

「見事なまでの即答ですわね...」

 

「あはは、じゃあそういう事で私外で待ってるから。何かあったらその子に伝えて〜」

 

「そうですの、では良いよr「あ、トミミちゃん連れてきてね。迷子になられちゃたまらんのよ。」

 

「???」

 

「そんな顔すんなやい。じゃ、楽しんで〜」

 

ギョクソウは狐をつくり、帰って行った。

 

その後、狐は出入口のそばに行き、キレイな姿勢で座った。

 

 

 

 


 

 

 

ギョクソウの部屋には彼女の作った狐がおり、ベッドの上で体を丸め眠っていた。

 

壁にかけてあった掛け軸から部屋主の上半身が現れる。

 

「狭いの...どうにかっ!なんないかしらねっ...!縦は良くても...横がっ...!」

 

少し苦戦しながらも脱出する。

 

「はぁ...私はまだ尻尾柔らかいからいいけど、一部の子には苦労かけてるわよね...」

 

『...?』

 

ぶつくさと文句を言っていると狐が目を覚ます。

 

「あぁ、起こしちゃったかしら。」

 

不満気な声を出す。

 

『グゥ...!』

 

「起きて早々怒るんじゃないわよ。私がその気になれば今すぐにでも消してやれるのよ?」

 

『ガウッ!』

 

「『やったら次覚えてろよ』って...なんで私が脅されてるの?全く...力関係私のが上だからね?」

 

『ギャアッ!』

 

「...ふふ、冗談よ冗談。いつも助かってるわ。ありがとう。」

 

『キューン...?』

 

狐も冗談だとわかっていたのか、すぐに穏やかな雰囲気に戻る。

 

「どう?向こうで変わりはないかしら。」

 

『キャン!』

 

「ん、おっけーありがと。もし何かあったら教えてくれるかしら。」

 

『キャンッ』

 

「良い子ね。ふう...おやすみ。」

 

眠る直前、ギョクソウは少し逡巡する。

 

「(贈り物が...今や同好の士の集会場になってるって知ったら...どう思うのかしら...いえ...)」

 

 

 

 

 

「(あの子もきっと覚えていないわよね...)」

 


 

 

 

 

ペン急推しの皆様...大半が、テキサスで拗れる→テキサスを推してる間に「ペン急みんないいよね...」みたいになる。

要するに個人推しから箱推しになってるってこと。

 

スペクター(アビサル)推しの皆様...最近は寝付き・寝覚めが悪いことが悩みの種だそう。あとみんな何故か豚が大嫌い。もはや憎悪。豚を許すな

 

ドロシー推しの皆様...やってること・やってたことはともかく、凄まじいママ味で拗れた。誰だ今ママのこと花粉症って言った奴。

 

ガヴィル推しの皆様...最初はそこまでだったが、厄介な患者を有無を言わさずノして検査をしたのに不覚にも惚れた。

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