どきなさい!私は「お姉ちゃん」よッ!!   作:とろねぎ

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あぁ...!あぁ!筆が止まんない!
メインの小説があるのにッ!
描きたいシチュがどんどん湧いてくるッ!


サバなんて読むものによってはむしろ悪手になるのね...

向き合っているギョクソウとメランサを眺めているドクターとアーミヤがいた。

 

「ドクター、メランサさんは見たところ彼女の剣を使っている様なのですが...」

 

「あぁ、あれね、ただの模造刀。」

 

「あっそうなんですね。少し安心しました。」

 

「でも、本来は刃の部分に当たったら少し強めの電流が流れるけどね!」

 

「...あまり電流が強くないことを祈ります。」

 

「ダイジョブダイジョブ!めちゃくちゃ痛い程度で済むものだったから!」

 

「もうだれか試したんですか?」

 

「あぁ、ガヴィルが試してくれたよ。」

 

ガヴィルがめちゃくちゃ痛い、と言ったという事実にアーミヤはすぐさま気付いた。

 

「ちょっとドクター、ガヴィルさんが痛いって言うって相当じゃないですか!?」

 

「...あ。」

 

「何やってるんですか!?」

 

「...今月の予定外の治療費が一人分増えるかもなぁ。スズランにも謝らないと。」

 

「何を呑気なことを言ってるんですか!?ちょっと!?」

 

「もうこれ以上は彼女が頑張ってくれることを祈るしかないよ。」

 

「ギョクソウさん頑張って下さい...!」

 

 

 

 

 

「これより、模擬戦闘を開始する。メランサの武器は模造刀だが、電流が流れているため、本物の刀と同じようなものだと考え、動くこと!」

 

「...ちなみにどんぐらいの電流?」

 

「ドクターが言うには...めちゃくちゃ痛い...ぐらいだそうです。」

 

「うへぇ、ヤダなぁ...」

 

「では、二人とも20m以上離れ、開始の合図を待つように!」

 

「わかりました。」

 

 

 

「(うーん、メランサちゃん、だっけ。)」

 

「(私が戦闘経験一年って書いたからあの子だけなんだろうけど...失敗だったかなぁ、一年って書いたの...三年とかの方が良かったかなぁ...だって...)」

 

「はじめッ!」

 

ドーベルマンの号令を聞くとメランサは飛ぶようにこちらへ詰めてくる。

 

「(補助オペレーター志望...ということは距離を開けるのはマズイ...!)」

 

それをギョクソウは首を、肩を鳴らしメランサを見据え迎え撃つ。

 

「(そうすれば部隊全員で来てくれたかもしれないじゃん?一人で私を止められるとでも。)」

 

「(動かない...?飛び道具は無い...?)」

 

動かないギョクソウを見て、メランサは不審に思うがひとまずは、と思い振り下ろす。が。

 

「あははっ、ざぁんねんっ!」

 

振り下ろされ、当たる直前にギョクソウは刀の腹を殴り、弾く。

 

「(素手で弾かれた!?)」

 

それでも、弾かれたその勢いのまま一回転しまたもや斬りかかる。

 

ギョクソウはそれを前方宙返りでかわし、メランサの頭を飛び越える。

 

と、同時にメランサの両脇に手を回して掴み、宙返りの勢いのまま投げつけて壁に激突させる。

 

「よーいしょっと!」

 

「かはっ...!」

 

「まだイケるかい?」

 

「もちろんです...!」

 

「(距離はまた離れてしまったが...至近距離の戦闘は危険、リーチを活かして近中距離で...!)」

 

「そろそろお見せしようか。私のことをアピールしないといけないしね。」

 

そう言い、指を鳴らすとギョクソウの傍らに二匹の青白い炎で出来た狐が現れる。

 

「(補助オペレーター志望ってこれがあるから...!)」

 

「そーら、行ってこーい。」

 

なんだか気の抜けた号令を出すと、狐は牙をむきだし、メランサへと突撃していく。

 

「くっ!」

 

メランサはどうにか狐を処理しようと躍起になるが狐たちは自分たちから攻めずに、相手の隙を見つけようとしているような、はたまた時間を稼ぐ様な動きをしているため中々当たらない。

 

「そろそろね。」

 

そう言って片腕を掲げると力強く握り込むような動作をし、

 

「爆砕せよ!」

 

その声とともにメランサの近くに居た狐たちはけたたましい音とともに爆発した。

 

コータス・ヴァルポ・ペッローの少女はあまりの爆音に目を回し、サンクタ・ヴァルポの少年は耳を塞ぎなんとか耐えていた。

 

「(爆発...!なぜ...!?)」

 

思案するメランサだったが、爆発によって起きた土煙が晴れると、目の前には...

 

「はぁい♡ご機嫌いかがかしら?」

 

ギョクソウが来ており、メランサの周りには四匹の狐が取り囲んでいた。

 

「...それまで!」

 

明らかに決着は着いたと判断したドーベルマンが終了の合図を下した。

 

それと同時に取り囲んでいた狐は霧のように霧散していった。

 

「ふぃー...だいじょーぶかい、お嬢ちゃん?」

 

「ふむ...少し医務室へ行った方が良いな。」

 

返事をしないメランサの代わりにドーベルマンが答えた。

 

「あっれぇ、どうしたの。」

 

「両肩の脱臼だな。あれほどの速度で投げられれば無理もないだろう。」

 

「ありゃ、脱臼した状態で剣振ってたんだ、すごいね。いや皮肉とかじゃなくて。...脱臼ぐらいなら何とかなるよ。」

 

「なんだと?」

 

「どういうこと...ですか...?」

 

「ケガ人は大人しくしときなさいねー」

 

そう言うとふたたび狐を出した。

 

「何をする気だ?」

 

「*なにやら古風な極東の言葉*」

 

ギョクソウは何かを呟き狐がメランサに寄り添うとメランサの肩からゴキッ、グキッなど痛々しい音が鳴る。

 

「...大丈夫なのか?メランサ。」

 

「は、はい。不思議と痛みはありません。」

 

「言ったでしょ?『なんとかなる』って。」

 

「...な、治り...ました...」

 

「どういうことだ?」

 

「うーん...私のマジカル☆ヴァルポ☆パワーって所かしら。」

 

「「...」」

 

「いやごめんって。そんな目で見ないで?」

 

「...まぁ、これについてはおいおい聞かせてもらうとしようか。二人とも、よく頑張った。」

 

「だが、メランサ。考える時に動きが止まるのは直せ。」

 

「はい...!」

 

「やぁ、ギョクソウ。」

 

「ドクターさんですか。どうかしましたか?」

 

「そんなに大したことじゃないよ。ただ、ちょっとさっきの部屋でまた話をしようか。」

 

「...あら、随分と情熱的なお方なのネッ!?」

 

「どうしたんだ?」

 

「い、いえ。少し寒気がしただけだわ。」

 

「そう、なの。」

 

「(なんかめっちゃエグい殺意向けられたんですけど...!?)」

 

「(確か向こうの方から...)」

 

少し目線を向けてみると、そこには赤い目をした二人の女性がこちらを笑顔で見つめていた。

 

ただ、目は笑ってなかったけど。

 

「(ヒェッ...エーギル人かしら。なんか言ってる...き、を、つ、け、な、さ、い...?)」

 

「ヒュオッ」

 

「どうしたの!?」

 

「ドクターさん。あそこのエーギルの女性たちは...?」

 

「うん...?あぁ、スカジとスペクターだね。君を見に来たのかも、珍しいこともあるね。」

 

「あっあああの二人ってどういう...」

 

「彼女たちは、あー...至って普通の...エーギル人だね。」

 

「(嘘つくなよ!絶対ただのエーギル人じゃないでしょー!?)」

 

「(いや、もし絡まれてもただじゃやられないけどさぁ!)」

 

「(隣のピザカッター(ver.R-18G)持ってる人もなんか言ってる...き、つ、ね、な、べ...)」

 

「コフュッ」

 

「ギョクソウ!?大丈夫!?」

 

「ドクターさん...私の骨は、例え海を漂っていても、拾って極東に埋めてくださる?あと出来ればリサには私のことは旅に出たと伝えておいてください。」

 

「なんでいきなりそんなこと言うの!?」

 

「...ごめんなさい。少し取り乱しちゃいましたわ。」

 

「えっと...じゃあ行こうか?」

 

「ふぁい」

 

「ふっにゃふにゃだな!?」

 

 

 


 

 

 

さっきいた部屋にドクター・アーミヤ、ギョクソウの三人は向かい合っていた。

 

「さて、ギョクソウ。」

 

「...どうだったかしら。」

 

「さっきのを見た限りなら問題なくオペレーターになれると思います!でもいいんですか?」

 

「なにが?」

 

「先程のギョクソウさんを見ている限り、前衛オペレーターとしても十分活躍できると思うのですが...」

 

「言ったでしょ、補助オペレーターを補助するオペレーターになるって。それに...」

 

「「...?」」

 

「いや、こっちの方がわかるかしら。アーミヤちゃん...だっけ、こっちに来てくれるかしら。」

 

「え、は、はい。」

 

今から何をするのか、そう不安を感じているアーミヤをギョクソウの尻尾が呑み込んだ。

 

「アーミヤの霊圧が消えた...!?」

 

「いや死んでない死んでない。これで分かったかしら?私、尻尾大きすぎ、多すぎでとても前線で戦えないわよ。」

 

「なるほど...あれ?さっき...」

 

ドクターは先程の見事な前方宙返りを思い出した。

 

「あれちょっと当たったからね!?ていうか、どんだけ電流強くしてるのよ。ほら、この尻尾なんて、ちょっと先が焦げてるじゃない!」

 

「あはは...」

 

「なにわろとんねん!」

 

「イヤ〜!アーミヤ助けて〜!」

 

「ド...クター...私はもう...ダメです...ギョクソウさんの尻尾...とっても安心して、まるで...おばあちゃん...」

 

「おばっ...!?」

 

アーミヤの何気なく放った一言にギョクソウは膝から崩れ落ちる。

 

「...そんなにショックだった?」

 

「はい...ドクターから見て、私はそんなに老けてるかしら?」

 

「...いや...20代前後に見える。」

 

「へぇ...そうなの...」

 

「(もしかして間違えた...?)」

 

「...よ゙がっだぁ゙ぁ゙!!」

 

「!?」

 

「ドクター。私が今一番恐れていることがなにかお分かりですか?」

 

「...スズランが居なくなること?」

 

「は?そんなことさせませんが?答えは...」

 

「スズランに『ギョクおばさん』って言われることなのよ!」

 

「...?」

 

「あっあぁぁ...考えただけでも恐ろしい...!」

 

「...えっと...」

 

「くだらないですって!?どこがよ!どこがくだらないって言うのよ!」

 

ギョクソウはドクターに近づき、胸元を掴むとドクターの首を激しく前後に揺らす。

 

「いいい言ってななないいい」

 

「口ではなんとでも言えるんですのよ!」

 

こんこんこんっ

 

「ドクターさん?ギョクお姉ちゃんは、ここに居ますか?」

 

「リサ!」

 

「ハァ...ハァ...入っていいよ...」

 

「ありがとうございますっ!」

 

スズランが入室するとギョクソウは先程までの荒ぶり様がまるで幻覚だったかのように無くなった。

 

「あら、どうしたの。リサ。」

 

「ギョクお姉ちゃん!さっきの試合、凄かったです!がきんって守ってびゅんって投げて...!私もギョクお姉ちゃんみたいになりたいです!」

 

「ウッスゥ-...(リサには危険なことはして欲しくない思い、リサが憧れているという優越感、どっちもある!)」

 

「リサはアーツ制御の方が得意なんだし、そっちを伸ばした方がいいわよ。(ごめんねぇぇ!!リサぁぁ!!)」

 

「そう...ですか。そうですよね。」

 

「(ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!誰か私を殺してぇぇ!!)」

 

「と、ところでスズラン。どうしてここだと?」

 

ギョクソウの心情を察し、ドクターが助け舟を出す。

 

「さっき、スカジお姉さんとスペクターお姉さんが教えてくれたんです。『この部屋にドクターと一緒じゃないかしら。』って!」

 

「そ、それってさっきいたエーギル...!?」

 

「うん。そうだよ。...どうして?」

 

「ドクター!あんな見るからに危険な人物にどうしてリサとの接触を許可しているの!?」

 

「お、落ち着いて!」

 

「そうですよ、落ち着いてください!スカジさんもスペクターさんも、最初は怖かったんですけど、任務で私が危ない時、助けてくれるとっても優しい人たちなんですよ。あまり酷いことを言わないでください!」

 

「ヤサ...シイ...?」

 

「(つまり...スカジ&スペクター=イカれエーギルは違くって、スカジ&スペクター=リサを守護り隊...ってコト!?)」

 

二人のアビサルハンターが訳の分からない組織に所属させられた瞬間であった。

 

「( ◜ᴗ◝)」

 

「えっどういう顔...?」

 

「(え、まって今リサ。私にもしっかり意思表示してきた...!?あれだけ私の後ろを付いて歩いていたあのリサが...!)」

 

「まじむりもうとうとミ゚ッ!」

 

「ギョクお姉ちゃん!?」

 

「(いつ、「もう君明日からオペレーターね」って言えるんだろう。)」

 

こうして波乱を呼んだ不審者来訪は終わりを迎えた。

 

しかし、忘れないで欲しいことが一つ。

 

「ふわふわ...あったかい...ですぅ...」

 

ギョクソウの尻尾に呑み込まれたコータスの少女のことを。





メランサ...明らかに酷いことになった両肩がエグい音出しながら、それでいて痛みなく治っていくから内心めちゃくちゃ怖かった。あとでカーディに慰めてもらった。
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