どきなさい!私は「お姉ちゃん」よッ!!   作:とろねぎ

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そうカリカリしないでよ

 

 

 

スズランママァ...出てこないつもりでこの小説書いてたのに...

 

そんなの...

 

 

 

 

 

 

 

 

実装までエタれないじゃないの.........

 

 

 

 

 

あ、あといつもの事ですがパゼオンカ推しの人ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

なんで?

 

極東に帰るなんて、ドクター以外に言ってなかったはずなのに。

 

どこからバレた?

 

...いや、相手がニェンちゃんなら、ある意味仕方が無い...のか?

 

それでも、こんなのって無いわよ。

 

「...あのね、私、リサと二人きりの予定だったのよ。分かる?そりゃ、何も言わずに行ったのも少しは悪いと思ってるわよ?でも...これはちょっと...」

 

「なんでそんな顔してやがんだ。ほれ、マグロやるから元気出せって。」

 

「いいわよマグロは!」

 

「んだよ...じゃあコイツもいらねぇか?いらねぇなら返すけどよ。」

 

「...土に?」

 

「えっ!?わらわ土葬されますの!?」

 

「いや土に還すわけじゃねぇけど。」

 

パッと手を離されて、アヴドーチャはよろめきながらも直立した。

 

「だっ、大丈夫ですか?パゼオンカお姉さん...?」

 

「えぇ...とりあえずは問題なくてよ...」

 

「......それで、何しに来たの?ていうか、あなた達これ密航じゃない?そっちの方でも心配なんだけど。」

 

「経費で落ちるし、ちゃんと払って乗ってたぞ?お前らに会う機会が無かったってだけでよ。」

 

「いや...えぇ?」

 

「うぇっぷ...ゼルウェルツァと地上を、紅茶とコーヒー1:1の飲み物を口に含みながら反復横跳びしているような気分ですわ...」

 

地下と地上を反復横跳びするんじゃないわよ。重力に逆らうな。

 

「よ、酔い止め、飲みますか?」

 

「あ゙り゙がだぐい゙だだぎま゙ずわ゙...!」

 

ガビガビの限界ギリギリな声でリサからの施しを受けるアヴドーチャ...恥ずかしくないの?

 

いや、今回は状況が状況だったから仕方ないけども。

 

まともな準備もしていないまま、極東行きの船の上。

 

「あっやべ...ちょ、離れてくださいましっ...!わ、わらわの口からっ...滅びの、ば、爆裂疾風弾(バーストストリーム)っ...!」

 

あぁ...ギリギリを超えちゃったか。

 

珍しくアヴドーチャが可哀想に思えてきたわ。

 

魚に餌やりを始めたアヴドーチャの背中をさする、これまた小さな背中を見ながら思う。

 

......向こうに着いたら、着替えぐらいは買ってあげるか...そして、私のセンスに任せてもらおうかしら。

 

「...ふふっ。」

 

「なんだよ、楽しそうじゃねぇか。実の所、同行者が増えんのは満更でも無かったりしてな?」

 

「いいえ、全くよ。呆れて笑えてきちゃっただけ。」

 

「ふうーん?」

 

「第一、私の決意を反故にするような事されちゃあ、そりゃ機嫌も悪くなるわよ。あぁもう、アヴドーチャ?もうそのまま全部出しちゃいなさい。」

 

「お、お姉ちゃん!?そんなに強く叩いたら...!」

 

「いやっ、えっ...?た、叩くのは、ちが...ぉっぷ...!」

 

八つ当たりみたい...というか八つ当たりそのもので申し訳ないけど、後で色々してあげるから。

 

ぜえぜえ荒い息で、顔色が少しずつ良くなっていく親友の顔を覗きながら、心の中で謝る。

 

「...この御恩、いつか必ずお返し致しますわ。もちろん遠慮なんてなさりませんわね...!?」

 

「や、ごめんって。後で美味しいの奢ってあげるから。」

 

「わらわがそのような事に釣られるような軽い女だとでも!?」

 

「あっはは、そんなこと思ってるわけないじゃんやだなぁ。」

 

...あぁ、やめて欲しいな。

 

手放すのが、惜しくなってくる。

 

一度、こんなに穏やかな日常を覚えてしまったら、私はもう一人に戻れない。

 

でも、それでいいのかもしれない。

 

身勝手に全てを捨てて、後悔しながら一人苦しんで、陽の光の入らない陰湿な穴の中で死ねばいい。

 

「.........決意したやつの顔は、あんな寂しそうじゃねぇよ。はあ...私もだいぶ変わっちまったかぁ...?」

 

「ニェンちゃん何か言った?」

 

「...ハッ、なんでもねぇよ。」

 

神妙な面持ちで何か呟いていたから気になったんだけど、隠されてしまった。

 

まあ、教える義務なんてものは当たり前に無いのだから、いいんだけど。

 

「それで...本当に着いてくるつもり?本音を言うと、今すぐそこで酔ってるループスを連れて帰って欲しいのだけど。」

 

「え?やだ。もう金は払っちまったし、部屋だってあるんだぜ?」

 

「...でしょうね。」

 

がっくりと肩を落としたとして、船が急にUターンをする訳でもなし。

 

...仕方無い。

 

「まあまあ、言ってくれりゃアイツ連れて適当に観光してっからよ。何も最初っから帰省するわけじゃねぇんだろ?着いたらそこら辺歩こうぜ。」

 

「......」

 

「...マジ?」

 

黙りこくって額から水滴を垂れ流す私を見て、さすがに呆れたような声色で事実確認された。

 

「お前っ...はあ〜お前なぁ〜...何をそんなに焦ってやがるんだよ。あの堅物フェリーンから余命宣告を受けたわけでもねぇだろ?」

 

「.........まあ、そうね。」

 

私の曖昧な返事。

 

「...は?」

 

それへの反応は、今までに無いぐらいに圧があった。

 

「おいおいおい...お前...それ、本気で言ってんのか?巫山戯るのも大概にしとけよ。あんまり笑えねぇぞその「ニェンお姉さん...?ど、どうして、怒ってるんですか...?」

 

「おっ?あぁ、なんでもねぇよ。ただこのバカがせっかくの旅行なのに観光の計画を立ててなかったってだけだ。リサはなんか行きてぇトコあるか?」

 

「わ、私ですか?そうですね...あ!お姉ちゃんの行きたいところに行きたいです!」

 

「そうかそうか!極東で暮らしてたヤツなら、良いところ知ってるだろうからなぁ!......な?」

 

色々と含みのある視線が浴びせられて心の中でひたすら謝ることしか出来ない。

 

たぶんだけど、観光のことはこの際あまり気にしてないんだと思う。

 

どちらかと言うと、『リサはどうすんだ?』って顔。

 

でも、当のリサは観光のことで頭がいっぱいらしい。

 

「心配しないで。ちゃんと考えてあるから。」

 

「本当!?楽しみにしてるね!」

 

喜びが溢れるあまり、ぴょんぴょん小さく跳ねるリサ。可愛い。

 

ニェンちゃんは相変わらず呆れているけど、とりあえず口を出す気にはならないようで、黙って見ている。

 

...でも、話はあるみたいね。

 

「アヴドーチャ、少しリサを見ていてくれないかしら。」

 

「...どうして?」

 

「ちょっとニェンちゃんと話があるのよ。まあ、主に今後のことについて。」

 

『今後のこと』を、極東に着いてからのことだと上手く誤解させると、アヴドーチャは首を縦に振ってくれた。

 

ちょろくて助かるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが今の私...あ、私らの部屋だ。」

 

今サラッとアヴドーチャを追い出したわね?

 

「なんだっていいだろ?ほら、座れ座れ。なんか飲むか?即席のもんだけど紅茶と珈琲あんぞ。」

 

「私たちの部屋にもそれは備え付けてあるからいいわよ。」

 

「いんや?私が持ってきたやつ。」

 

「......もしかして、だいぶ楽しみにしてた?そうだとしたら...ごめんなさいね、こんな空気にしちゃって。」

 

「もう勝手に紅茶入れたからな。自覚があるならまだマシか。それで?どっか調子でも悪いのか?」

 

「もう少しだけ待てよな」と湯気を出すカップを二つ置いてから、彼女の眼が私を覗き込む。

 

普段喜色を多分に含んだ眼をしているけど、今は...

 

「悪いと言えば...たぶん、そうね。感覚だからはっきりとは分からないの。ただ最近、無性に...」

 

「消えてしまいたい」そう言おうとして口を噤んだ。

 

「無性に、なんだよ。」

 

「......そうねぇ...焚き火、みたいなものかしら。最初こそ火花を弾けさせて周囲を照らす炎でも、今となっては...分かる?未だに『炎』だとあの子に慕われている『灰混じりの火の粉』の気持ちが。」

 

「んー、全くわかんねぇな。私の目にゃ、少なくとも変わってないように見えるからよ。どこをどう見たら燃えカスなんだぁ?」

 

「ちょっと?痛いんだけど...いたっ、いたたた!」

 

ビシビシ、私の額に指を何度も突きつけ、骨に当たる軽い音が何度も響く。

 

「だ・い・い・ち!おめーが居なくなったらリサはどうすんだよ。説明すんのもそうだし、その後もそうだ。『私居なくなるから』つって、『私一人でも頑張ります!』なわけねぇだろ?アイツが誰に寄りかかってるか分からねぇとは...言わねぇよな?」

 

「...あの子はあなたが思っているよりも強いわ。もしかしたら...いいえ、むしろ、私が思う以上に...何はともあれ、年寄りがいつまでも鎖になっちゃいけないのよ。」

 

「へえ、それをタメに近い私の前で言うわけだな?」

 

「あなたの事を年寄りとは思わないわ。生まれながらそういう存在なのだもの。でも私は......」

 

言い訳がましい次の言葉。それを口に出す前に、固まった。

 

「誰か来る。まだ文句があるならまた今度聞かせて。」

 

私が扉に歩く途中にノックが聞こえた。

 

そのまま二秒と経たず開くと、ノックの犯人は驚いたように小さく跳ねた。

 

「...リサ...」

 

「も、もうお話は、終わった...?」

 

「えぇ、ちょうど今終わったところ。」

 

「なに、話してたの?教えて欲しいな...」

 

不安がっている?

 

私とニェンちゃんが部屋に充満させている張り詰めた空気に充てられたのかしら。

 

「極東に着いた後のことを話してたの。ニェンちゃんも来たことがあるらしいから、どこ回ろうかって。」

 

「あ...そ、そうなの?」

 

「そうよ。でもごめんなさい、二人とも来たのが随分前だから、行き当たりばったりになっちゃうかも。」

 

「う、ううん。謝らなくていいよ。お姉ちゃんと旅行って事だけで、嬉しいから...!」

 

あー...可愛い。

 

「それでどうかしたの?」

 

「...寝る時間だから、おやすみなさいって、言いに来たの。」

 

「あら、それはごめんなさいね。じゃあ戻りましょうか。ブラッシングはもうした?」

 

「まだ...」

 

今にも目を閉じて倒れてしまいそうなリサがたまらなく愛おしい。

 

「なら早く戻らないとね。寝るのが遅くなっちゃう...そういう事だから、私はもう戻るわね?」

 

「...おう。」

 

「アヴドーチャも。」

 

ずっと私の視界にあまり入らないよう壁によりかかっていた彼女は相変わらず、何も分かっていない様子。

 

「はい、おやすみなさい。」

 

「随分落ち着いてるじゃない。」

 

「えぇはい...もうこの際、あなた達との旅行を満喫するしかないと思いまして。」

 

「...あぁそう。おやすみ、アヴドーチャ。」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

ギョクソウ...マジでこれからどうしよう...

 

スズラン...ずっと尻尾がヘリコプターみたいにブン回ってた。たぶんそろそろ飛べる。

 

ニェン...別れに耐性はあるけどそれはそれとして寂しいとは思う

 

パゼオンカ...はあ、全く苦労することになりそうですわね......あらっ?と、扉が開きませんわー!ニェンさん!入れてくださいまし!!一晩中ここで叫び続けますわよ!?ちゃんと連れてきた責任を取ってくださいましーっ!!

 

 

 

 

 

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