この素晴らしい世界に法則を! 作:ベビーカステラ食べたい焼き
カズマが他の冒険者と話しているのを見て、ズッコケ3人組は不安そうである。あ、俺にも野菜スティックくれ。···何か自らよってきてないか?。
めぐみん「やはりリュウセイは野菜に好かれてますね。」
龍星「野菜に好かれてもな。」
ほんと困惑しかないわ。あ、カズマが帰ってきた。どうやら魔王幹部の情報を聞いてきたらしい。
カズマ「···どうした?、俺をそんな変な目で見て。」
アクア「別にー?。カズマが、他のパーティーに入ったりしないか心配なんてしてないし。」
カズマ「?。いや、情報収集は冒険の基本だろうが。」
カズマはそう言いながら、野菜スティックを、あ。避けられた。
アクア「なにやってんのよカズマ。」
アクアがテーブルを叩くと野菜スティックがビクリと跳ねる。一瞬動かなくなった野菜スティックを、アクアが1本つまんで口に運ぶ。
めぐみん「楽しそうですね。楽しそうでしたねカズマ。他のパーティーのメンバーと、随分親しげでしたね。」
めぐみんも同じように怯ませた野菜スティックをつまんで口に運んだ。
ダクネス「何だこの新感覚は?。カズマが他所のパーティーで仲良くやっている姿を見ると、胸がもやもやする反面、何か、新たな快感が。もしや、これが噂の寝取られ?。」
龍星「あんたがやられたいだけだろ。」
ダクネス「ふっ、良くわかっているじゃないか。」
···。あ、また避けられた。
カズマ「だああああらっしゃあああああ!。」
ゆんゆん「だ、駄目ですよカズマさん!。それはアクアさんの···。」
アクア「や、やめてええ!。私の野菜スティックに何すんの!。た、食べ物を粗末にするのはよくないわ!。」
カズマ「野菜スティックごときに舐められてたまるか!。てゆーか今更突っ込むのもなんだが、何で野菜が逃げるんだよ。ちゃんと仕留めたやつを出せよ!。」
アクア「何言ってんの。お魚も野菜も、何だって新鮮な方が美味しいでしょ?。活き作りって知らないの?。」
龍星「カズマ、これがこの世界だ。どんなことに対しても、異世界だからで納得しないともたないぞ。あと野菜が逃げるのは日頃の行いの気がするぞ。」
カズマ「何だと!。···まあ、野菜なんてどうでもいい。それよりお前らに聞きたいことがあるんだよ。レベルが上がったから、次はどんなスキルを覚えようかと思ってな。お前らのスキルってどんな感じなんだ?。」
ダクネス「私は『物理耐性』と『魔法耐性』、各種『状態異常耐性』で占めてるな。後は『デコイ』という、囮になるスキルぐらいだ。」
カズマ「···『両手剣』とか覚えて、武器の命中率を上げる気はないのか?。」
ダクネス「無い。私は、必死に剣を振るうが当たらず、力及ばず圧倒されてしまうというのが気持ちいいんだ。」
カズマ「もういい、お前は黙ってろ。」
ダクネス「んんっ!。自分から聞いておいてこの仕打ち···だがリュウセイの方がいいな。」
なんでこんなのに目をつけられないといけないの。
めぐみん「私はもちろん爆裂系スキルです。爆裂魔法に爆発系魔法威力上昇、高速詠唱など。最高の爆裂魔法を放つためのスキル振りです。これまでも。もちろん、これからも。」
カズマ「···どう間違っても、中級魔法スキルとかは取る気はないのか?。」
めぐみん「無いです。」
アクア「えっと、私は···。」
カズマ「お前はいい。」
アクア「なんでよー。」
だろうな。
カズマ「そうだ、リュウセイ!。お前の能力や神器を教えてくれ!。俺も『鉄』とかやりたい!。」
めぐみん「神器!?。何ですか、それは!。あの木だけではなく、まだ奥の手があるのですか!?。」
龍星「お前、俺からアイデンティティを奪うつもりか?。あと無理じゃないか?。」
カズマ「そうなのか?。」
アクア「ええ。それはリュウセイしか使えないスキルだもの。習得しようとしても大量のポイントが必要かもしれないし、習得事態できないと思うわ。」
めぐみん「残念です。」
カズマ「そうか、使いたかったなー。ゆんゆんは?。」
めぐみん「私は中級魔法と上級魔法が少しです。」
カズマ「おお、やっと、まともで取れそうなのがきた。」
めぐみん「おい、私がまともじゃないとはどういうことか説明してもらおうか。」
今日、キャベツ狩りの報酬が支払われたのだが。
ダクネス「カズマ、リュウセイ、見てくれ。報酬が良かったから、修理を頼んでいた鎧を少し強化してみた。···どう思う?。」
カズマ「なんか、成金趣味の貴族のボンボンが着けてる鎧みたい。」
龍星「似合ってるぞ。」
ダクネス「···カズマはどんなときでも容赦ないな。私だって素直に褒めて貰いたい時もあるのだが、リュウセイはありがとう。」
あのダクネスが珍しくへこんでいる。それよりも、
カズマ「今はお前よりも酷いのがいるから、構ってやれる余裕はないぞ。お前を越えそうな勢いのそこの変態を何とかしろよ。」
龍星「めぐみーん、戻ってこーい。」
めぐみん「ハァ、ハァ、ハァ。た、たまらない、たまらないです!。魔力溢れるマナタイト製の杖のこの色艶。ハァ、ハァ!。」
ゆんゆん「め、めぐみん。落ち着いて。」
めぐみんが新調した杖を抱き抱え頬擦りしていた。さすがに止めるか。
龍星「おいめぐみん。」
めぐみん「ワプッ。」
帽子越しに撫でている。
龍星「顔がヤバイことになってるから落ち着け。」
めぐみん「···はい。」
ゆんゆん「···。」ジー
アクア「なんでよー!。」
今度は何だってばよ。
アクア「何で5万ぽっちなのよ!。どれだけキャベツ捕まえたと思ってんの!?。軽く見積もっても20万はあるはずよ!。」
ルナ「そ、それが、申し上げにくいのですが、アクアさんの捕まえた殆どがレタスでして。」
アクア「何でレタスが交じってるのよ!。」
ルナ「わ、私に言われましてもっ!。」
レタスいたんだ。あ、こっちにきた。カズマは、
カズマ「コツゼン」
あいつ、潜伏使って逃げやがった。
アクア「リューウセーイさん!。今回の報酬はおいくら万円?。」
言いたくねぇー。こいつ絶対借金してるだろ。ん、アクアの足元に紙が、
アクア「なにこれ?。!?。リュウセイさん、今回の報酬、250万なんですってね!。」
ダクネス·めぐみん·ゆんゆん「にひゃっ!?。」
何でばれた。その紙か!。
龍星「アクア、その紙を見せろ。見してくれたら金のことは考えてやる。」
アクア「えっ、ほんと。はい。」
···。あの野郎。
龍星「おいカズマ、さっさと出てこい。さもないとドリアンを鼻に詰めるぞ。」
カズマ「はいっ!、すいません!。」
龍星「謝るぐらいならやるな。アクアの金の問題は今後お前が何とかしろ。あとアクアはもっと先のことを見据えて行動するように。分かったか?。」
アクア·カズマ「はい。すみませんでした。」
ウィズ魔道具店
カズマ「おし、着いたぞ。いいかアクア。今の内に言っとくが、絶対に暴れるなよ。分かったか?。リュウセイ、もしアクアがやらかしたら頼む。」
龍星「お前も止めろよ。」
アクア「ちょっと、2人して私を何だと思ってるの!?。女神よ。女神。神様なのよ。」
俺達の後ろで騒ぐアクアを引き連れ、店のドアを開け、中に入った。カランカラン
ウィズ「いらっしゃ···ああっ!?。」
アクア「あああっ!?。出たわねこのクソアンデット!。あんた、こんなところで店なんか出してたの!?。女神であるこの私が馬小屋で寝泊まりしてるってのに、あんたはお店の経営者ってわけ!?。リッチーの癖に生意気よ。こんな店、神の名の下に燃やしていだいっ!?。」
店に入ってすぐに暴れだしたので、頭を叩く。
龍星「お前が馬小屋生活なのは、お酒とご飯に使い過ぎてるからだろ。自業自得だ。」
アクア「ううー、だってだって。」
龍星「久しぶりウィズ。約束通り来たぞ。」
アクア「···お茶も出ないのかしら?、この店は。」
ウィズ「あっ、す、すみませんっ!!。今すぐ持ってきますっ!。」
龍星「持ってこなくて大丈夫です。」
カズマ「持ってこなくていい!。いや、客にお茶出す魔道具店なんてどこにあるんだよ。」
アクア「ズズー、美味しい。リッチーの癖に。」
ウィズ「すいません、すいません。」
龍星「アクア、いい加減にしないと怒るぞ。」
ウィズ「あっ、それは強い衝撃を与えると爆発しますから気を付けてくださいね。」
カズマ「げっ、マジか。」
と、それからも連続で爆薬を触り、
カズマ「この店には爆薬しか置いてねーのかよ!。」
ウィズ「ちちち、違いますよ!。そこの棚は爆発シリーズが並んでいるだけですよ!。」
そりゃそうだろ。ボンバーマンじゃあるまいし。と、ここで本題の、
カズマ「ウィズ。以前言ってたろ?。何かリッチーのスキルを教えてくれるって。スキルポイントに余裕ができたからさ。何か教えてくれないか?。」
アクア「ぶー!。」
龍星「···。アクア。」ビシャッ
ウィズ「リュ、リュウセイさん!?、今、ハンカチを!。」
アクア「ちょっとなに考えてんの『てめえがなに考えてんだよ、この駄女神。』な、なによ。」
俺はアクアの頭をつかむ。(アイアンクロー)
龍星「人の顔に吹き掛けておいて謝罪も無しか。」
アクア「そ、それはごめんなさい。でも、私が吐いたものだから浄化されてきれいなはずよ。だ、だから手を緩めて欲しいなー。なんて。」
龍星「安心しろ。これは今までの分だから。」ニッコリ ハイライトオフ
アクア「あああーっ!?。」
成敗完了。
ウィズ「スキルなら、『ドレインタッチ』なんてどうでしょう?。ああっ、も、もちろんほんのちょっぴりとしか吸いませんので!。スキルを覚えて貰うだけなら、ほんのちょっとでも効果があれば覚えられると思いますので!。」
アクア「待ちなさいカズマ。あなたはいわば女神である私の使徒なのよ!。だから薄暗くてジメジメしたところが大好きな、いってみればなめくじの親戚みたいな連中のスキルを覚えるなんて許さないわ!」復活
ウィズ「ひ、酷い。」
カズマ「いや、なめくじの親戚でも従兄弟でもいいんだけどさ。リッチーのスキルなんて普通は覚えられないだろ?。そんなスキルを覚えられたら結構な戦力になるんじゃないかと思ってな?。あと誰が使徒だ。」
お前も大概酷いな。
ウィズ「『女神である』?。その、ひょっとして、本物の女神様だったりするのですか?。」
···まあ、駆け出し冒険者がリッチーを消し去るなんて芸当出きるわけ無いよな。
アクア「まあね。あなたには言っておくけど。私はアクア。アクシズ教団で崇められている女神、アクアよ!。」
ウィズ「ヒイッ!?。」
ウィズがこれ以上無いぐらいに怯えた顔で俺の後ろに回り込んだ。やっぱリッチーにとって神は天敵なんだな。
龍星「おいウィズ、そんなに怯えなくてもいいぞ。アンデットと女神なんて水と油みたいな関係かもしれないけど。」
カズマ「おい、そこ代われ。」
ウィズ「ヒイッ。」
龍星「そろそろ警察に突き出すぞお前。」
小動物みたいでかわいいのは認めるけど。
ウィズ「あ、アクシズ教団の人達は頭のおかしい人が多く、関り合いにならない方がいいというのが世間の常識なので、アクシズ教団の元締めの女神様と聞いて。」
アクア「な、何ですってぇっ!?。」
ウィズ「ごごごご、ごめんなさいっ!。」
カズマ·龍星「話が進まねぇ。」
龍星「とりあえず、ドレインタッチは俺に使ってくれ。アクアにやったらどさくさに紛れて浄化しかねないし。」
カズマ「うん、容易に想像が出来る。」
ウィズ「で、では失礼します。···何かあたたかいです。」
龍星「?。カズマ、どうだ?。」
カズマ「おっ、あったぞ。···いつまで手を繋いでいるつもりだ?。」
龍星「あ、ウィズ。もう大丈夫だぞ。」
ウィズ「あ、は、はい!。」カー
リッチーって風邪ひくのか?。あとカズマ。その人を呪い殺せるぐらいの目をやめろ。俺がなにしたってんだ。その時、
『緊急クエスト!、緊急クエスト!。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!。繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!。』
龍星「今度は何だ?。またキャベツか?。」
ウィズ「キャベツの時期は終わったはずですが。」
アクア「何にせよ。私は行かないわよ。ここからギルドまでは結構距離あるし。」
カズマ「だな。」
『緊急クエスト! 、緊急クエスト!。 街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!。 繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください! ···冒険者の皆さんっ!!』
アナウンスの人が息を吸った。
『宝島ですっ!!』
アナウンスのその声に、アクアとウィズが店から飛び出し、脇目もふらずに駆け出した。
カズマ「おい!、どういう事だよ、説明を···って速っ!?。」
カズマが説明を求めるが、2人は外に飛びだして行った。 2人を追いかけて外に出てみると、すでにアクアとウィズの後ろ姿は小さくなっていた。 とりあえず、ウィズの店の札を裏返して、準備中に変えた。
龍星「おい、カズマ追いかけるぞ。」
カズマ「おう。てか、どうする?俺達も走るか?」
龍星「仕方ない、俺に乗れ。」
カズマを俺の背中に乗せて、天界力を体全体に!。
カズマ「!?、体から黄色いオーラみたいなのが!。」
龍星「しっかり捕まってろよ。」
そう言い、俺は全速力で走り出した。
カズマ「うおっと、速いな。これなら追い付けるぞ!。」
ヒロアカのフルカウルを真似してみたがいいな、これ。今の最大出力は5%ってところか。
走ることこと15分、冒険者ギルドに着いた。 だが、アクアとウィズには追いつけなかった。カズマを乗せなければいけたか?。
カズマ「なぁ。リュウセイ、気づいていると思うが…。」
龍星「ああ。」
そう、ギルドに向かう道中、ヘルメットと大きなリュックサックとツルハシを持った冒険者が続々とギルドに向かっていたのだ。
アクア「おーい!リュウセイ!、カズマ!遅いわよー!。」
ウィズ「そうですよ!。」
俺達よりも先に飛び出したアクアとウィズがツルハシとヘルメットといった先程の冒険者達と同じ装備してギルドから出てきた。
アクア「リュウセイ、カズマ、あなた達の分も確保してきたから急いで!。ギルドにいるはずのダクネスとめぐみんとゆんゆんは居なかったから、きっと先に行ってるわ。ほら、私達も急いで街の外に行くわよ!。」
と、言いながら、アクアは俺達にツルハシとヘルメットに鞄を渡してきた。 どうやら、街の外に行けば分かるみたいだ。 ていうか俺に鞄は必要ないだろう。
龍星「アクア、とりあえず説明してくれ。さっきの放送で流れた宝島ってなんだ?」
カズマ「そうだぞ、アクア。俺達には、何が何だか分からないし。一応、名前とお前等の反応から随分と割の良いクエストなんだろうけど。」
俺らはアクアから道具を受け取って、アクアに訪ねながら2人の後を付いて行った。
ウィズ「宝島とは、玄武の俗称です!。 街の外に玄武という名の巨大モンスター現れたのです!。 玄武は、十年に一度甲羅を干す為に地上に出て来ると言われています。これは、普段は地中で生息している玄武が、甲羅に繁殖したカビやキノコや様々な害虫を日干しにする為だと言われていますが、定かではありません。言えるのは、玄武は暗くなるまで甲羅を干す事。そして玄武は鉱脈の地下に住み、希少な鉱石類をエサにする為、その甲羅には希少な鉱石が地層の様にくっ付いている事です!。」
興奮気味にウィズが走りながら教えてくれた。 話を聞くに、割が良いクエストみたいだ。何事もなければいいんだけど。
龍星「なぁ、アクア。玄武は背中を掘られて攻撃とかしてこないのか?。」
アクア「大丈夫よ、リュウセイ。よっぽどの事がなきゃ攻撃はしてこないわ。」
龍星「ならいいけど。」
カズマ「つーか、すでに凄い人数が行ってるけど、俺達が付く前に掘り尽くされちまうじゃないか?」
確かに。
アクア「なに言ってんのカズマ?。名前を思い出して、宝島よ!。宝『島』!。まぁ、とりあえず見てもらった方が良いわね。それよりも、アンデット!。なんで、人類の敵が来てんのよ!。」
ウィズ「酷い!?。いいじゃないですか、リッチーが宝島登ったって!。それに、私も一応元人類何ですから、人類の敵扱いしないで下さい!。今月も、赤字でキツいんです…み、店の借金が…。」
今度、互いの店の話し合いでもするか。
カズマ·龍星「…おい。マジかよ…。」
俺達2人が声を揃えて驚愕した。 アクアの言ってた通り、島だった。いや、山と言った方がいいか?。すでに冒険者達がその背を登り、岩石みたいなその背中にツルハシを打ち付けていた。宝島は気持ちよさそうにしていた。宝島自身は、背中のゴミを取って貰ってるような感じだろうか?。
アクア「行くわよ、リュウセイ!、カズマ!、タイムリミットは、日が沈むまでなんだから!。リュックがパンパンになるくらいまでやるんだから!」
アクアは、すでに張られていたロープを使って登り始めていた。
龍星「それじゃ、お先に失礼。」
わざわざロープを登らずとも木を生やせば1発である。
アクア·ウィズ「ああー!?。」
カズマ「俺も連れてけー!?。」
アクア達を抜かした俺は、
龍星「さて、取りまくるか。刀のためにも。」
そう、このクエストで取れた鉱石を刀の材料にしようとしていた。
カズマ「…なぁ、この石1つがどの位の価値があるか分からないんだが、こんな簡単に儲けられるもんなのか?ていうか、同業者しかいないんだが、こんなに簡単なら街の人達も掘りに来ればいいんじゃないか?」
おっと、カズマ達も登ってきたみたいだな。まぁ、確かにそうだが、
アクア「そんなの決まってるじゃない……危ないからよ。」
その瞬間、誰かの声が轟いた。
冒険者A「うぎゃああぁぁぁ!。鉄石もどきを掘り起こしちまった!。」
悲鳴が聞こえた方向を向くと、1人の冒険者がタコみたいにぐにゃぐにゃした生き物と対峙していた。 やっぱりいたか。
カズマ「うぇ、なんだありゃ?気持ち悪っ!」
龍星「確かにな。とりあえず、助けに行かなくていいのか?」
カズマと俺が、タコの姿をしたモンスターを見て引いていた。 周囲の鉄石に溶け込むように擬態化していたのだろう。
アクア「ほっときなさい!。ここにいるのは、仮にも冒険者しかいないんだから!。冒険者っていうのは、いつなんどきも、死ぬ覚悟で来ているのよ!。そんな覚悟している冒険者を助けるなんて、覚悟を踏みにじるのと一緒よ!。」
物は言いようだな。単純に助ける時間を割きたくないだけだろうに。
ウィズ「全くです!。たとえ、力及ばず果てるとしても、冒険の最中に果てられるというのは冒険者冥利につきます!。そ、それに借金が!。」
ウィズ、お前もか。鉄石もどきに襲われている冒険者が叫ぶ。
冒険者A「た、助けてくれぇぇぇぇ!。」
カズマ「おい……助けてくれって言ってるぞ、自称女神様。」
アクア「あははははははっ!。やったわ、高純度マナタイトよ!。こっちにはフレアタイトっ!。ふふふ…これならキャベツの分を取り戻せる!。」
やっぱりか。ウィズは、
ウィズ「ハァハァ…くっ…!。お店なら、私が今月の食事を我慢すればなんとかなる…っ!。大丈夫っ、私は死なないんだから…うふふ…。」
こっちもダメそうだな。 ···これ終わったら、ご飯をご馳走してあげよう。
龍星「はぁ…カズマ、俺が助けに行ってくる。ウィズはそのまま掘っててくれ。」
幸い、材料は十分、と言うより取りすぎたぐらい取ったしな。
カズマ「お、おう!頼んだぞ。」
俺の呼びかけに、ウィズが微笑んだ。
ウィズ「…ねぇ、リュウセイさん。ウィッチーの爪って高く売れるんですよ。爪には魔力が集まっているので。」
龍星「···後でご飯奢るので大丈夫ですよ。」
ウィズ「いいんですか!。よーし、頑張りますよ!。」
さて、行きますか。
カズマ達と分かれた後、襲われている冒険者を助けまくった。ゆんゆん達はどこにいるんだ?。と、その時
ドガーン
冒険者B「な、なんだ!?。」
???「なるほど、宝島か。」モクモク
冒険者B「おい!、いきなり現れて何なんだよ。お前は!。」
冒険者C「そうだそうだ。マナー位守りやがれ!。」
???「···。」ヒュッ
龍星「!、危ねえ!!。」
ガキンッ
俺は咄嗟に剣を抜き、庇った。どんな爪をしてやがる。
冒険者C「なっ。···た、助かったぜあんた。」
龍星「ここから離れろ。こいつは俺が相手をする。」
こいつは今まで戦ってきた中で1番強い!。
冒険者B「く、分かった。」
冒険者C「なっ、こいつ1人にやらせるのか!?。皆でかかればこんなやつ。」
B「さっきの攻撃を気付けなかった俺等になにが出来る!。かえって邪魔になるだけだ!!。」
C「!、くそ!。あんた、死ぬんじゃねえぞ!。ちゃんとお礼がしたいんだからな!。」ダッ
龍星「分かった。」
???「加減をしていたとはいえ、私の攻撃をみきるとは。お前、名前は?。」
龍星「人に名前を聞くときはまず自分からって知らないのか?。」
クロス「···私の名はクロス。魔王軍幹部候補のヴァンパイアオーガだ。」
龍星「幹部候補だと!。それにヴァンパイアオーガ?。」
クロス「ヴァンパイアとオーガの間に生まれた者のことだ。」
だからこいつは日光に当たっても死なないのか。しかも力が強いオーガと魔法と速さが売りのヴァンパイアの混血か。
龍星「なるほど、とんでもないやつと対峙しているわけだ。」
クロス「今引けば、苦しまずに殺してやる。」
龍星「はっ、笑えない冗談だな。」
クロス「そうか、なら。···死ね。」
こうして、魔王軍との初めての戦闘が幕を開けた。
次回、クロスとの戦闘。そしてとある者との出会い。