この素晴らしい世界に法則を!   作:ベビーカステラ食べたい焼き

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お待たせしました。一巻の内容が終わったら、主人公の設定を書きます。では、本編をどうぞ。今回は長めです。


この素晴らしい世界に勇者と幹部を!

カズマside

アクア「ドナドナドーナードーナー。」

カズマ「お、おいアクア、もう街中なんだからその歌は止めてくれ。ボロボロのオリに入って膝抱えた女を運んでる時点で、ただでさえ街の住人の注目を集めてるんだからな?。というか、もう安全な街の中なんだから、いい加減出て来いよ。」

アクア「嫌。この中こそが私の聖域よ。外の世界は怖いからしばらく出ないわ。」

すっかりオリの中に引き篭ってしまったアクアを、馬で引きながら、ギルドに向かっていた。あの後、アクアをオリの中に入れ、湖の中に置いて浄化を始めた。途中まではよかったが、ワニが襲ってきたのだ。浄化が終わった頃にはどこかへ行ったのだが、それがトラウマになってしまい、今に至る。俺達にしては珍しく大した事も無くクエストが無事すんだんだな。

???「め、女神様っ!?。女神様じゃないですかっ!。何をしているのですか、そんな所で!。」

いきなり現れたそいつは、ブルーアリゲーターが齧りついても破壊できなかったオリの鉄格子を、いとも容易くねじ曲げ、中のアクアに手を差し伸べた。

ダクネス「おい、私の仲間に馴れ馴れしく触るな。貴様、何者だ?。知り合いにしては、アクアがお前に反応していないのだが。」

いつもこんな感じでいてくれたなら···。男はダクネスを一瞥すると、ため息を吐きながら首を振る。いかにも、自分は厄介事に巻き込まれたく無いのだけど仕方がない、といった感じで。その態度にダクネスがイラッとした。

カズマ「おい、あれお前の知り合いなんだろ?。女神とか言ってたし。お前があの男を何とかしろよ。」

アクア「···ああっ!。女神!、そう、そうよ、女神よ私は。それで?。女神の私にこの状況をどうにかして欲しいわけね?。しょうがないわね!。」

アクアはようやくオリから出てきた。

アクア「···あんた誰?。」

こいつマジか。男は知ってるみたいだぞ。

ミツルギ「何言ってるんですか女神様!。僕です、御剣響夜ですよ!。あなたに魔剣グラムを頂いた!!。」

アクア「?。」

こいつは俺より先にアクアに強力な装備を貰い、ここに送られたやつなのだろう。茶色い髪をしたかなりのイケメンだ。そして、2人の美少女を連れている。むかつく。漫画の主人公っぽいやつだな。

アクア「ああっ!。いたわね、そういえばそんな人も!。ごめん、すっかり忘れてたわ。だって結構な数の人を送ったし、忘れたってしょうがないわよね!。」

俺とミツルギの説明で、ようやく思い出したアクア。若干表情を引きつらせながらも、ミツルギはアクアに笑いかけた。

ミツルギ「ええっと、お久しぶりですアクア様。あなたに選ばれた勇者として、日々頑張ってますよ。職業はソードマスター。レベルは37にまで上がりました。ところで、アクア様はなぜここに?。というか、どうしてオリの中に閉じ込められていたんですか?。」

俺のほうを見ながら言うな。覚えてなかったことから、アクアはこいつを適当な事を言ってこの世界に送ったんだろうな。とりあえず、俺は自分と一緒にアクアがこの世界に来る事になった経緯や、今までの出来事をミツルギに説明し。

ミツルギ「バカな、ありえないそんなこと!。君は一体何を考えているんだ!?。女神様をこの世界に引き込んで!?、しかも、今回のクエストではオリに閉じ込めて湖に浸けた!?。」

俺はミツルギに胸ぐらを掴まされていた。それをアクアが慌てて止める。

アクア「ちょちょ、ちょっと!?。いや別に、私としては結構楽しい毎日送ってるし、ここに一緒に連れてこられた事は、もう気にしていないんだけどね?。それに、魔王を倒せば帰れるんだし!。今日のクエストだって、怖かったけど結果的には誰も怪我せず無事完了した訳だし。しかも、クエスト報酬30万よ30万!。それを全部くれるって言うの!。」

その言葉に、ミツルギは憐憫の眼差しでアクアを見る。

ミツルギ「アクア様、こんな男にどう丸め込まれたのかは知りませんが、今のあなたの扱いは不当ですよ。そんな目に遭って、たったの30万?。あなたは女神ですよ?。それがこんな。因みに、今はどこに寝泊まりしてるんです?。」

アクア「みんなと一緒に、馬小屋で寝泊まりしてるけど。」

ミツルギ「は!?。」

ミツルギの、俺の胸ぐらを掴む手に力が止められた。その腕をダクネスが掴む。

ダクネス「おい、いい加減その手を放せ。お前はさっきから何なのだ。カズマとは初対面のようだが、礼儀知らずにもほどがあるだろう。」

ミツルギは手を放すと、興味深そうにダクネス達を観察する。

ミツルギ「クルセイダーにアークウィザードが2人?。それに、随分綺麗な人達だな。君はパーティーメンバーには恵まれているんだね。それなら尚更だよ。君は、アクア様やこんな優秀そうな人を馬小屋で寝泊まりさせて、恥ずかしいとは思わないのか?。さっきの話じゃ、就いている職業も冒険者らしいじゃないか。」

カズマ「なあなあ、この世界の冒険者って、馬小屋で寝泊まりなんて基本だろ?。」

アクア「あれよ、彼には異世界への移住特典で魔剣をあげたから、そのおかげで、最初から高難易度のクエストをバンバンこなしたりして、今までお金にこまらなかったんだと思うわ。まあ、能力か装備を与えられた人間なんて、大体がそんな感じよ。リュウセイは別だけど。」

アクアの返事を聞いて、俺は何だか無性に腹が立ってきた。なんでタダで貰った魔剣でこの世界で苦労もせずに生きてきたやつに、なぜ一から頑張ってきた俺が、上から目線で説教されなきゃいけないんだ。そのミツルギは同情でもするかのようにアクアやダクネス、めぐみんやゆんゆんに対して憐れみの混じった表情で笑いかけた。

ミツルギ「君達、今まで苦労したみたいだね。これからは、僕と一緒に来るといい。もちろん馬小屋なんかで寝かせないし、高級な装備品を買い揃えてあげよう。というか、パーティーの構成にもバランスが取れていいじゃないか。ソードマスターの僕に、僕の仲間の戦士と、そしてクルセイダーのあなた。僕の仲間の盗賊と、アークウィザードの2人にアクア様。まるであつらえたみたいにピッタリなパーティー構成じゃないか!。」

おっと、俺が入っていませんが。いや、性格が自己中勇者様な感じのこいつのパーティーに入れたいとも思わないけれども。ただ、待遇は悪くないんだよな。俺の仲間の会話に聞き耳を立てると。

アクア「ちょっと、ヤバいんですけど。あの人本気で、引くぐらいヤバいんですけど。ていうか勝手に話進めるしナルシストも入ってる系で、怖いんですけど。」

ダクネス「どうしよう、あの男は何だか生理的に受け付けない。攻めるより受けるのが好きな私だが、あいつだけは何だか無性に殴りたいのだが。」

めぐみん「撃っていいですか?あの苦労知らずの、スカしたエリート顔に、爆裂魔法を撃ってもいいですか?。」

ゆんゆん「私もあの人とは仲良くなりたくはないかな。」

おっと、大不評ですよミツルギさん。

ミツルギ「それに、確かもう1人仲間が居るらしいじゃないですか。その仲間はどうしたんです?。まぁ、居たとしても役に立たないでしょ。居ても居なくても変わりませんか。」

めぐみん·ゆんゆん「はっ?。」

···やりやがった。こいつ、やりやがった。地雷を踏むどころか、油をひいて火をつけやがった!。···死んだな。

ミツルギ「では皆さん、こち「ライトニング」えっ?。」バリバリ

ゆんゆんがミツルギの足下に撃ちやがった。

ゆんゆん「リュウセイさんのこと、悪く言わないで貰えます。」ハイライトオフ

めぐみん「カズマはともかく、リュウセイを悪く言うのだけは許しませんよ!。」

アクア「そうよ。カズマはいいけどリュウセイをバカにするのは許さないわ!。」

ダクネス「そうだ、カズマはいいが、リュウセイはだめだ!。」

何だとお前ら!。

ミツルギ「アクア様や美人達から擁護されるとは。まさか、洗脳を!、洗脳をされて!。」

その時、ミツルギの近くまできためぐみんが、杖を大きく振りかぶりミツルギの顔にフルスイングを、ゆんゆんが股間に蹴りを入れた。。

ミツルギ「がっ、····ああっ!。」

俺は、その光景を目の当たりした途端に下半身の方がブルっときた。

ゆんゆん「次そんなことを言ったら魔法を当てますよ。」

めぐみん「いい加減にしてください。リュウセイに洗脳なんかされていませんし、バカにするなと言いましたよね?」

地面で悶え苦しんでいるミツルギに対して、めぐみんとゆんゆんはゴミを見るような目で見下ろしていた。 なにあの子達!?、めちゃくちゃ怖いんですけど。

ミツルギ「うぐっ…あっ、あっ、うく…。はぁはぁ…。」

ミツルギは、何とかその場で立ち上がった。 めっちゃ足をプルプル震わせながら。

ミツルギ「はぁはぁ…。よくもやってくれたな。お前だけは許さないぞ。」

ミツルギは、俺に向かって言ってきた。 おい、やったのはめぐみん達だろ!。俺は関係ないだろ!。

ミツルギ「アクア様だけではなく、こんな幼子まで。」

めぐみん「誰が幼子ですか!」

めぐみんとゆんゆんはもう一発撃つ準備をしている。そんな光景を見て、アクアは止めに入った。

アクア「わ、私達は洗脳なんかされてないわ 。自分の意思で仲間になったのよ。」

ミツルギ「で、ですが!。」

アクア「あー、もうめんどくさい!。だったら、あなたとカズマが勝負して、カズマが負けたらあなた達の仲間になってあげるわ!。」

ミツルギ「アクア様、いいんですか?。そんな提示をしても?。相手は、初期クラスの冒険者ですよ?。しかも、装備も、ぷっ。大した装備もしてませんですし。どうせスキルなんかも初期魔法しか覚えてなさそうですが。」

あーん?、今のはイラッとしたぞ?。さっきからネチネチネチネチ言いやがって。 コイツら(ゆんゆん以外)の事はどうでもいいがぶっ飛ばしてやりたくなったぞ。

アクア「ふん!、女神に二言はないわ!。」

ミツルギ「分かりました、後悔しないで下さいね。では、もし、君が勝てたらなんでも言うことを聞いてあげましょう。」

カズマ「よし、分かった!。行くぞ、コラっ!。」

俺は、速攻で襲いかかった。 卑怯?、姑息?。それがどうした!?。勝てばいいんだよ!、勝てば!。腰に装備している短剣を右手に持ち、左手をワキワキさせながら斬りかかった。 勝てる見込みは無いが、やるからには勝つ気で行く!。 そして、そのスカかした顔に1発入れてやる!。 ミツルギも、合図もなく始まった決闘に困惑をしていた。

ミツルギ「えっ、ちょっ!、待っ!?。」

奇襲をかけたが、そこは流石にオレよりも高レベルだけの事はある。 咄嗟に背中携えた魔剣を構えては、短剣の攻撃受け止めようとした。 オレは魔剣に短剣が当たる寸前に、左手を突き出し叫ぶ!。

カズマ「スティールッッッ!。」

叫ぶと同時に、左手にずしりとした剣の重みを感じる。ミツルギの手にはなにもなかった。よって、

カズマ「おっと。」ガゴンッ

ミツルギ「ぐおっ!?。」バタッ

その魔剣で殴ることになり、ミツルギの頭にクリーンヒットした。

 

フィオ「卑怯者!。卑怯者卑怯者卑怯者ーっ!。」

クレメア「あんた最低!。最低よ、この卑怯者!。正々堂々と勝負しなさいよ!。」

いや、低レベルの冒険者、それも武器もどこでも買えるショートソードに対して、高レベルのソードマスター、武器はアクアから貰ったチート武器が勝負を挑んだんだぞ。明らかにそっちの方が卑怯だろ。

カズマ「俺の勝ちって事で。こいつ、負けたら何でも1つ言う事聞くって言ってたな?。それじゃあ、この魔剣を貰っていきますね。」

クレメア「なっ!?。バ、バカ言ってんじゃないわよ!。それに、その魔剣はキョウヤにしか使いこなせないわ。魔剣は持ち主を選ぶのよ。既にその剣は、キョウヤを持ち主と認めたのよ?。あんたには、魔剣の加護は効果がないわ!。」

カズマ「マジで?。この戦利品、俺には使えないのか?。せっかく強力な装備を巻き上げたのと思ったんだけど。」

アクア「マジです。残念だけど、魔剣グラムはあの痛い人専用よ。装備すると人の限界を越えた膂力が手に入り、石だろうが鉄だろうがサックリ斬れる魔剣だけど、カズマが使ったらちょっとよく斬れるぐらいよ。」

なんてこった。でもまあせっかくだし貰っておこうか。

カズマ「じゃあな。そいつが起きたら、これはお前が持ちかけた勝負なんだから恨みっこなしだって言っといてくれ。···それじゃアクア、ギルドに報告にいこうぜ。」

言って踵を返す俺に、ミツルギの仲間の少女達が

武器を構えた。

クレメア「ちょちょちょ、ちょっとあんた待ちなさいよっ!。」

フィオ「キョウヤの魔剣、返して貰うわよ。こんな勝ち方、私達は認めない!。」

カズマ「真の男女平等主義な俺は、女の子相手でもドロップキックを食らわせられる公平な男。手加減して貰えると思うなよ。公衆の面前で俺のスティールが炸裂するぞ。」

そう言いながら俺は、手を滑らかに動かしながら、振り返った。

クレメア·フィオ「ヒッ、あ、ああ。いやああー。」

4人「うわぁ。」

仲間の視線が痛い。

 

冒険者ギルド

 

アクア「な、何でよおおおっ!。だから、借りたオリは私が壊したんじゃないって言ってるでしょ!?。ミツルギって人がオリをねじ曲げたんだってば!。それを、何で私が弁償しなきゃいけないのよ。」

なるほど、それでうるさかったのか。今回ばかりは同情するわ。完全なとばっちりだし。

アクア「今回の報酬、壊したオリのお金を引いて、10万エリスだって。あのオリ、特別な金属と製法で作られてるから、20万もするんだってさ。···あの男、今度会ったら絶対ゴッドブローを食らわせてやるわっ!。そしてオリの弁償代払わせてやるから!!。」

俺としてはもうあいつに会いたくないんですが。

ミツルギ「ここにいたのかっ!。探したぞ、佐藤和真!。」

言ったそばから来るなよ。てか、何で教えてもないのに俺のフルネームを知ってるんだ。

ミツルギ「佐藤和真!。君の事は、ある盗賊の女の子に聞いたらすぐに教えてくれたよ。パンツ脱がせ魔だってね!。他にも、女の子を粘液まみれにするのが趣味な男だとか、色々な人の噂になっていたよ。鬼畜のカズマだってね。」

カズマ「おい!。誰がその噂を広めてたのか詳しく!。」

盗賊は仕方がないとして、俺の知らないところで、鬼畜だのとあらぬ噂が!。

ミツルギ「アクア様。僕はこの男から魔剣を取り返し、必ず魔王を倒すと誓います。ですから、この僕と、同じパーティ「ゴッドブローッ!!!。」ぐええっ!?。」

···いいぞアクア!。もっとやったれ!。なぜ殴られたのか分からないといった表情のミツルギに、アクアはツカツカと詰め寄りその胸ぐらを掴みあげると

アクア「ちょっと、あんたが壊したオリのお金出しなさいよ。30万よ、30万!。」

さっき、20万って言ってなかったか?。

ミツルギ「あ、はっはい。···あんなやり方でも、僕の負けは負けだ。だが、頼む!。魔剣を返してくれないか?。君が使っても、そこらの剣よりは斬れる程度の威力しかでない。剣が欲しいのなら、店で1番良い剣を買ってあげてもいい。返してはくれないか?。」

随分と虫の良い話だな。だか、そんなに魔剣が大事なら、最初に気付くことがあるだろう。そんなミツルギにめぐみんが袖を引く。

めぐみん「まず、この男が既に魔剣を持ってない件について。」

ミツルギ「!?。」

やっと気付いたのかよ。

ミツルギ「さ、佐藤和真!。魔剣は!?。僕の魔剣はどこへやった!?。」

カズマ「売った。」

ミツルギ「ちっくしょおおおお!。」

探せるもんなら探してみろ。俺が売った場所は穴場中の穴場だ。

 

ダクネス「一体何だったのだあいつは。ところで。先ほどからアクアが女神だとか呼ばれていたが、一体何の話だ?。」

まあ、あれだけ女神だ何だと騒げば当たり前か。この際、パーティーメンバーには言うべきか?。

アクア「今まで黙っていたけど、あなた達には言っておくわ。私はアクア。アクシズ教団が崇拝する、水を司る女神。そう、私こそがあの女神アクアなのよ!。」

ダクネス·めぐみん·ゆんゆん「っていう、夢を見たのか。」

アクア「違うわよ!。何で信じてくれないの!。」

まあ、こうなるわなぁ。俺が言っても変わらないだろうし。あいつなら、信じてくれるのかね。···こんなことにも差を感じるな。

『緊急!、緊急!。全冒険者の皆さんは、直ちに武装し、戦闘態勢で街の正門に集まって下さいっっ!。』

カズマ「またかよ?。最近多いな、緊急の呼び出し。」

『緊急!、緊急!。全冒険者の皆さんは、直ちに武装し、戦闘態勢で街の正門に集まって下さい!。特に、冒険者サトウカズマさんとその一行は、大至急でお願いします!。』

···今なんて?。

 

俺達は慌てて正門前に駆けつけた。重装備のダクネスだけは到着がおくれている。

カズマ「お、やっぱりな。またあいつか。」

そう、あの魔王幹部のデュラハンである。今日は先日とは違い、背後に多くのアンデッドを引き連れている。

???「なぜ城に来ないのだ!、この人でなしどもがああああっ!!。」

カズマ「ええっと。なぜ城に来ないって、何で行かなきゃいけないんだよ?。あと、人でなしって何だ。もう爆裂魔法は撃ち込んでないぞ?。」

俺の言葉に怒ったデュラハンが思わず左手に抱えていた物を地面に叩きつけようとして、それが自分の頭である事はに気付き、慌てて脇に抱え直すと、

???「爆裂魔法を撃ち込んでない?。撃ち込んでないだと!?。何を抜かすか白々しいっ!。そこの頭のおかしい紅魔の娘が、あれからも毎日欠かさず通っておるわ!。」

カズマ「えっ。」

俺はそれを聞き、隣のめぐみんを見る。めぐみんが目を反らした。

ゆんゆん「めぐみんなにやってるの!?。」

カズマ「お前、行ったのか。もう行くなって言ったのに、あれからまた行ったのか!。」

めぐみん「ひたたたたた、いた、痛いです!。違うのです、聞いてくださいカズマ!。今までならば、何もない荒野に魔法を放つだけで我慢出来ていたのですが!、城への魔法攻撃の魅力を覚えて以来、大きくて硬いモノじゃないと我慢出来ない体に···。」

カズマ「もじもじしながら言うな!。大体お前、魔法撃ったら動けなくなるだろうが!。てことは、一緒に通った共犯者がいるだろ!。一体誰と。」

めぐみんの頬を引っ張っていた俺の言葉を聞いて、アクアがふいっと目を逸らす。

カズマ「お前かああああ!。」

アクア「わああああーっ!。だってだって、あのデュラハンにろくなクエスト請けられない腹いせがしたかったんだもの!。私はあいつのせいで、毎日毎日店長に叱られるはめになったのよ!。」

それはお前の仕事振りのせいだろうが!。

???「この俺が真に頭にきているのは何も爆裂魔法の件だけではない!。貴様らには仲間を助けようという気は無いのか!。不当な理由で処刑され、怨念によりこうしてモンスター化する前は、これでも真っ当な騎士のつもりだった。その俺から言わせれば、仲間を庇って呪いを受けた、騎士の鏡の様なあのクルセイダーを見捨てるなど···!。」

と、その時

ダクネス「や、やあ。」

遅れてきたダクネスがようやく来た。

???「あ、あれぇーーーーーっ!?。」

アクア「何々?。ダクネスに呪いを掛けて1週間が経ったのに、ピンピンしてるから驚いてるの?。私達が呪いを解くために城に来るはずだとおもって、ずっと私達を待ち続けてたの?。帰った後、あっさり呪い解かれちゃったとも知らずに?。プークスクス!。うけるんですけど!、ちょーうけるんですけど!。」

あー、デュラハン。すごい怒ってるな。ただ、呪いが解かれた以上、危険を冒す必要もないしな。

???「おい貴様。俺がその気になれば、この街の冒険者を1人残らず斬り捨てて、街の住人を皆殺しにすることだって出来るのだ。いつまでも見逃して貰えると思うなよ?。疲れを知らぬこの俺の不死の体。お前達ひよっこ冒険者どもでは傷もつけられぬわ!。」

アクアの挑発に流石に限界だったのか、不穏な空気を滲ませる。だが、アクアの方が速かった。

アクア「見逃してあげる理由が無いのはこっちの方よ!。今回は逃がさないわよ。『ターンアンデッド』!。」

???「魔王の幹部が、プリースト対策もなしにせんじょぎゃあああああー!!。」

アクア「ね、ねえカズマ!。変よ、効いてないわ!。」

カズマ「いや、結構効いてたように見えたんだが、ぎゃーって叫んでたし。」

ベルディア「ク、ククク。この俺はベルディア。魔王軍幹部が1人、デュラハンのベルディアだ!。魔王様からの特別な加護を受けたこの鎧と、そして俺の力により、そこら辺のプリーストのターンアンデッドなど全く効かぬわ!。効かぬのだが、。な、なあお前。お前は今何レベルなのだ?。本当に駆け出しか?。駆け出しが集まる所だろう、この街は?。···まあいい。本来は、この街周辺に強い光が落ちてきただのと、うちの占い師が騒ぐから調査に来たのだが。面倒だ、いっそこの街ごと無くしてしまえばいいか。」

どこぞのガキ大将か己は。

ベルディア「フン、わざわざこの俺が相手をしてやるまでもない。さあ、お前達!。この俺をコケにしたこの連中に、地獄というものを見せてやるがいい!。」

カズマ「あっ!。あいつ、アクアの魔法が意外に効いてびびったんだぜきっと!。自分だけ安全な所に逃げて、部下を使って襲うつもりだ!。」

ベルディア「ちちち、違うわ!。最初からそのつもりだったのだ!。いきなりボスが戦ってどうする、まずは雑魚を片付けてからボスの前に立つ。これが昔からの伝統と『セイクリッド·ターンアンデッドー!』ひああああー!。」

アクア「ど、どうしようカズマ!。やっぱりおかしいわ!。あいつ、私の魔法がちっとも効かないの!。」

カズマ「ひあーって言ってたし、凄く効いてる気がするけど。」

いや、本来は、一撃で消滅させてしまうのだろう。

ベルディア「こ、このっ!。セリフはちゃんと言わせるものだ!。ええい、もういい!。おい、お前ら!、街の連中を。皆殺しにせよ!。」

それを合図として、アンデッドナイトが襲い始めた。

冒険者「おわーっ!?。プリーストを!、プリーストを呼べー!。」

冒険者「誰かエリス教の教会行って、聖水ありったけ貰ってきてくれえええ!。」

ヤバイ!って、あれ?。

ベルディア「クハハハハ、さあ、お前達の絶望の叫びをこの俺に···。あれ?。」

アクア「わ、わああああーっ!。なんで私ばっかり狙われるの!?。私、女神なのに!。神様だから、日頃の行いも良い筈なのに!。」

ダクネス「ああっ!?。ずっ、ずるい!。私は本当に日頃の行いは良い筈なのに、どうしてアクアの所にばかりアンデッドナイトがっ!。」

なぜかアンデッドナイト達はアクアだけを追いかけ回していた。

ベルディア「こっ、こらっお前達!。そんなプリースト1人にかまけてないで、他の冒険者や街の住人を血祭りに!。」

なぜアクアがアンデッドに追いかけ回されているのか分からないがチャンスだ!。

カズマ「おいめぐみん、あのアンデッドナイトの群れに、爆裂魔法を撃ち込めないか!?。」

めぐみん「ええっ!。街中ですし、ああも纏まりがないと、撃ち漏らしてしまいますが!。」

まじか、ゆんゆんは魔法で応戦してるし、どうすれば。

アクア「わああああ、カズマさーん!、カズマさーん!!。」

カズマ「このバカッ!。おい止めろ、こっち来んな!。向こうへ行ったら今日の晩飯奢ってやるから!。」

アクア「私が奢るから、このアンデッドをなんとかしてえ!。このアンデッド達おかしいの!。ターンアンデッドでも消し去れないの!。」

畜生!、ベルディアが言ってた、加護ってやつか!。いや、待てよ。

カズマ「めぐみん、街の外で魔法唱えて待機してろー!。」

めぐみん「ええっ?。りょ、了解です。」

すべてのアンデッドナイトを引き連れながらベルディアの近くに。よし今だ!。

カズマ「めぐみん、やれーっ!。」

めぐみん「何という絶好のシチュエーション!。感謝しますよカズマ!。我が名はめぐみん!。紅魔族随一の魔法の使い手にして、爆裂魔法を操りし者!。魔王の幹部、ベルディアよ!。我が力、見るがいい!。『エクスプロージョン』ッッ!!。」ドゴーーン

よし!。一体残らず消し飛んだぞ。

めぐみん「凄く、気持ち良かったです。」バタリ

カズマ「おんぶはいるか?。」

めぐみん「あ、お願いします。」

未だもうもうと爆煙が上がる中、街中の冒険者から歓声が沸き上がる。

冒険者A「うおおおお!。やるじゃねーか、頭のおかしい子!。」

冒険者B「頭のおかしい紅魔の子がやりやがったぞ!。」

冒険者C「名前と頭がおかしいだけで、やる時はちゃんとやるじゃないか、見直したぜ!。」

めぐみん「すいません。今の人達の顔を覚えておいてください。後で撃ち込んで来るので。」

カズマ「もう魔力は使い果たしてるだろうが。今日は大仕事したんだ、自信を持って胸張って休んどけよ。ご苦労さん。」

ベルディア「ク、クハハハハ!。面白い!、面白いぞ!。まさかこの駆け出しの街で、本当に配下を全滅させられるとは思わなかった!。よし、では約束通り!。」

まじか、めぐみんの爆裂魔法をくらって生きてるなんて。て、ちょっと待て。

ベルディア「この俺自ら、貴様らの相手をしてやろう!。」

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