この素晴らしい世界に法則を! 作:ベビーカステラ食べたい焼き
カズマside
ベルディアを、多数の冒険者が取り囲んでいる。
ベルディア「ほーう?。俺の1番の狙いはそこにいる連中なのだが。クク、万が一にもこの俺を討ち取ることが出来れば、さぞかし大層な報酬が貰えるだろうな。さあ、一攫千金を夢見る駆け出し冒険者よ。まとめてかかってくるがい!。」
冒険者A「おい、どんなに強くても後ろに目は付いちゃいねえ!。囲んで同時に襲いかかるぞ!。」
何と言う死亡フラグ。
カズマ「おい、相手は魔王軍の幹部だぞ、そんな単純な手で簡単に倒せる訳ねーだろ!。」
俺も援護を···。いや、待てよ。超低レベルの俺が斬りかかったところで意味はないだろう。それよりもめぐみんを安全な所に···。それからどうする?。めぐみんは魔力がない。アクアの魔法も致命打にはならない。このまま逃げた方がいいんじゃ。俺がそう考えていると。
冒険者A「時間稼ぎが出来れば十分だ!。緊急の放送を聞いて、すぐにこの街の切り札がやって来るさ!。あいつが来れば、魔王軍の幹部だろうがてめえは終いだ!。おい、お前ら、1度にかかれば死角が出来る!。四方向からやっちまえ!。」
この街の切り札?。誰だ?。いや、それよりも。ベルディアはなんで首を空に···。はっ!?。まさか。
冒険者B「止めろ!。行くな。」
気付いたのは俺だけではないようだ。だが、ベルディアは一斉に斬りかかってくる冒険者の攻撃を、まるで背中に目が付いているかの様に身を躱す。
冒険者A「えっ?。」
ベルディアは、斬りかかってきた冒険者全員を、瞬く間に切り捨てた。分かっていた。分かっていた筈だった。ここは異世界だ。少し前まで生きていた人が命を落とす。それを目の当たりにし、やっと思い知った。この世界の現実を。
ベルディア「次は誰だ。」
その言葉に、居合わせた冒険者達が怯む中。
冒険者C「あ、あんたなんか!。あんたなんか、今にミツルギさんが来たら一撃で斬られちゃうんだから!。」
···えっ。
冒険者D「おう、少しだけ持ちこたえるぞ!。あの魔剣使いの兄ちゃんが来れば、きっと魔王の幹部だって!。」
冒険者E「ベルディアとか言ったな?。いるんだぜ、この街にも!。高レベルで、凄腕の冒険者がよ!。」
皆さん、すみません。その人の魔剣、売ってしまいました。ダラダラ
ベルディア「ほう?。次はお前が俺の相手をするのか?。」
俺がどうしようと、冷や汗を流しながら悩んでいたとき、ダクネスが俺達を庇うように立ちふさがった。俺はダクネスを止めるかどうか迷っていた。さっきの冒険者達も鎧をきていたのだ。日頃、誰よりも硬いと言ってはいたが、耐えられるのだろうか。
ダクネス「安心しろカズマ。私は頑丈さでは誰にも負けない。先ほど斬られた冒険者を見る限り、ベルディアは強力な攻撃スキルがある筈だ。私の防御スキルとどちらが上か、勝負してやる!。」
防御できても、攻撃が当たらないんじゃ意味ないだろう。
カズマ「止めとけよ。あいつ、攻撃だけじゃなくて回避も凄かっただろ?。不器用なお前が当てられる訳ないだろ。」
ダクネス「聖騎士として、守ることを生業とする者として。どうしても譲れないものがある。」
そう言うと、ベルディアに向かって駆け出した。
ベルディア「ほう!。来るのか!。首無し騎士として、相手が聖騎士とは是非も無し。よし、やろうかっ!。」
ベルディアはダクネスの攻撃を避けようと身を低く落とし、回避の構えを見せている。ダクネスはベルディアに叩きつけるように大剣を···ベルディアの足先数センチほど前の地面に叩きつけた。
ベルディア「···ふぁ?。」
···やだもう、動かない相手ですら外すなんて恥ずかしいっ!。分かってたけど!。この子、俺の仲間何ですけど!。
ベルディア「なんたる期待外れだ。もういい。」
ベルディアはそんなダクネスに興味を失くしたのか袈裟斬りに剣を一閃させた。
カズマ·ゆんゆん「ダクネス(さん)ー!。」
くそ、アクアはなんで死体をペタペタ触ってんだよ!。
ベルディア「さて、次の相手···。はっ?。」
ダクネス「ああっ!?。わ、私の新調した鎧がっ!?。」
よかった。鎧に傷は付いたものの、ダクネスの体には届いていないようだ。
ベルディア「な、何だ貴様は?。俺の剣を受けて何故斬れない?。いや、それにしても、アークプリーストといい、爆裂魔法を放つアークウィザードといい、お前らは。」
何かブツブツ言い出したが今がチャンスだ!。
カズマ「魔法使いのみなさーん!。」
ダクネスの防御力なら大丈夫だろ。だが、ベルディアは魔法を唱え始めた魔法使い達を指差すと、
ベルディア「お前らまとめて、1週間後にィィィ!死にさらせェェ!!。」
死の宣告をした。死の宣告を受けた魔法使いは詠唱を止めてしまい、他の魔法使いは躊躇した。きったねえ手を使いやがって。
ベルディア「よし、今度は本気で試して見ようか!。」
ベルディアは首を高く放り投げた。
めぐみん「カ、カズマ!。ダクネスが!。」
後ろからめぐみんか、悲鳴を上げるが、あれをやられると死角が無くなるから、攻撃が出来ない。ダクネスがやられたら全員を皆殺しにされるだろう。それが分かっているから、ダクネスは1歩も退かないのだろう。
ベルディア「ほう、潔し!。これで、どうだっ!?。」
ベルディアがダクネスに連撃を浴びせる。落ちてきた首を受け止め、ダクネスのタフさに感心をしている。
カズマ「おいダクネス!、もういい下がれ!。冒険者全員で、バラバラに逃げてひとまず対策を練り直すぞ。」
だが、ダクネスは所々から血を流しているのだ。しかしダクネスは下がろうとしない。
ダクネス「クルセイダーは背に誰かを庇っている状況では下がれない!。こればかりは絶対に!。そ、それにだっ!。」
そう言いながら顔を赤くすると、
ダクネス「それにっ!。こ、このデュラハンはやり手だぞっ!。こやつ、先ほどから私の鎧を少しずつ削り取るのだ!。全裸に剥くではなく、中途半端に一部だけ鎧を残し、私をこの公衆の面前で、裸より扇情的な姿にしてはずかしめようとっ!。」
ベルディア「えっ!?。」
ダクネスの言葉にちょっとひくベルディアに、俺は魔力を手に込めながら、こんな時でもぶれない本物の変態を罵倒する。
カズマ「時と場合ぐらい考えろ!、この筋金入りのド変態が!!。」
ダクネス「くう!。カ、カズマこそ時と場合を考えろっ!。公衆の面前でデュラハンに痛め付けられているだけでも精一杯なのに、これでカズマまでもが私を罵倒したらっ!。お、お前とデュラハンは、一体二人がかりでこの私をどうするつもりだっ!。」
ベルディア「どうもしねーよ!。」
カズマ「どうもしねーよド変態!。『クリエイト·ウォーター』ッ!。」
大量の水が二人にぶちまけられる。ダクネスは頭から盛大に水を被り、そしてベルディアは、大慌てでぶちまけられる水から飛び退いた。
ダクネス「不意打ちで突然こんな仕打ちとは。や、やってくれるなカズマ、こういうのは嫌いじゃない。嫌いじゃないが、本当に時と場合を考えて欲しい。」
カズマ「ち、違う!、これは妙なプレイじゃない!。これは、こうするんだよっ!。『フリーズ』!。」
これだけじゃ何の効果もないが、クリエイト·ウォーターとあわせると、
ベルディア「!?。ほう、足場を凍らせての足止めか!。だが、」
こっちが本命だよっ!。
カズマ「喰らえ『スティール』ッッッ!。」
これ以上無い最高のタイミングのスティールは、
ベルディア「悪くはない手だったな。だが、レベル差というやつだ。もう少しお前との力の差が無ければ、危なかったのかも知れないが。」
ベルディアには何の効果も及ぼさなかった。くそ、また差かよ。ここ最近、いろんなやつに差を感じるって言うのに!。考えろ、俺の唯一の取り柄は、ネットゲームの対戦で、相手が嫌がる攻撃方法を即座に見抜くことだろ!。···自分で言ってて悲しくなってきた。そういえば、あいつは俺の出した水を大袈裟に避けたよな。なら!。
ベルディア「なかなかに楽しめたよクルセイダー!。元騎士として、貴公と手合わせ出来たことに魔王様と邪心に感謝を捧げよう!。さあ、これで!。」
カズマ「クリエイト·ウォーターッッ!。」
ベルディアはまたしても水を被らなかった。ダクネスが何か言ってるが、それどころじゃない。
カズマ「水だあああーっ!。」
魔法使いA「クリエイト·ウォーターッ!。」
魔法使いB「クリエイト·ウォーターッ!。」
魔法使いC「クリエイト·ウォーターッ!。」
ベルディア「くぬっ!。おおっとっ!。」
ゆんゆん「ウォーター·トルネイドッ!。」
ベルディア「あぶなっ!?。」
俺を筆頭に水をベルディアに浴びせるが、攻撃が全くあたんねえ。このままだと魔力が。と、そんな時。
アクア「ねえ、一体何の騒ぎなの?。なんで魔王の幹部と水遊びなんてやってるの?。この私が珍しく働いている間に、カズマったら何を遊んでるの?。バカなの?。」
こいつ、引っ叩いてやろうか。必死で水魔法を唱えてる俺に、アクアがこちらに歩きながらとぼけたことを言ってきた。
カズマ「水だよ水!。あいつは水が弱点なだよ!。お前、仮にも一応はかろうじてとは言え、水の女神なんだろうが!。水の一つぐらい出せるだろ!。」
アクア「!?。あんた、そろそろ罰の1つでも当てるわよ。一応でもかろうじてでもなんちゃってでもなく、正真正銘の水の女神ですから!。水?、水ですって?。あんたの出す貧弱なものじゃなく、洪水クラスの水だって出せますから!。謝って!、水の女神様をなんちゃって女神って言ったこと、ちゃんと謝って!。」
カズマ「後でいくらでも謝ってやるから、出せるならとっとと出せよこの駄女神が!。」
アクア「わあああーっ!。今、駄女神って言った!。あんた見てなさいよ、女神の本気を見せてやるから!。」
売り言葉に買い言葉。アクアの周囲に、霧のようなものが。
ベルディア「この雑魚どもめ、貴様らの出せる程度の水など、この俺には···?。」
ベルディアがアクアを見て動きを止める。さすが、魔王軍幹部、不穏な気配を感じたのだろう。て言うか、魔法を使える連中も、アクアを見ていた。
アクア「この世に在る我が眷属よ、水の女神、アクアが命ず。」
嫌な予感が。この感じ、めぐみんの爆裂魔法を撃つときのものに似ている。ベルディアもその危険性を察知したのだろう。アクアに背を向けて逃げようとするも。ガシッ
ベルディア「なっ!、離さぬかこのド変態が!。」
ダクネス「ご褒美だ!。」
ダクネスが足をつかんでいる。アクアは両手を広げると
アクア「セイクリッド·クリエイト·ウォーター!。」
水を生み出す魔法を唱えた。確かに言ってたよ。洪水クラスの水も出せるって。だけど本当のことだと誰が信じる。
冒険者F「ちょっ!、待っ!。」
冒険者G「ぎゃー!。水、水があああー!。」
ベルディアやダクネスや冒険者。そして離れていた俺やめぐみんにゆんゆん、魔法を唱えたアクアまでもが。
めぐみん「あぶ!、ちょ、おぼ、溺れま!。」
ゆんゆん「め、めぐみ、ぶっ!。」
突如現れた水に、その場の全ての人が押し出された。そして街の正門前に盛大な飛沫をあげ、街の中心部へと流れていく。水が引いたその場には、ぐったりと倒れる冒険者と、
ベルディア「ちょ、ちょっ、何を考えているのだ貴様。ば、馬鹿なのか?、大馬鹿なのか貴様は!?。」
同じく、ぐったりしていたベルディアがヨロヨロしながら立ち上がった。ものすごく同意したいが、今がチャンスだ!。
アクア「今がチャンスよ、この私の凄い活躍であいつが弱っているわ。この絶好の機会に何とかなさいなカズマ!。速く行って。はら、速く行って!。」
このアマー!。後でスティールしてやる。絶対にだ!。
カズマ「今度こそ、お前の武器を奪ってやるよ!。これでも喰らえぇ!。」
ベルディア「やってみろ!。弱体化したとは言え、駆け出し冒険者のスティールごときで俺の武器は盗らせはせぬわ!。」
弱っている筈なのに、足が震える。だが!、
カズマ「スティールッッッ!!。」
俺は全魔力を込めたスティールを炸裂させた。それと同時に両手に重さが伝わった。
ベルディア「あ、あの。」
ん?。俺の両手から声が?。
ベルディア「あ、あの。首、返して貰えませんかね?。」
···。ニヤリ
カズマ「おーい、お前ら。サッカーしようぜ!。」
冒険者H「サッカー?。」
カズマ「サッカーていうのはなあああぁ!。」ゲシッ
ベルディア「なああああ!。ちょ、おいっ、や、やめっ!?。」
カズマ「手を使わず、足だけでボールを扱う遊びだよおおお!。」
冒険者H「手を使わずか。よっ、ほっ、それ。」
冒険者I「ひゃははは!、これおもしれー!。」
冒険者J「おい、こっちこっち!。こっちにもパース!。」
ベルディア「やめっ!?。ちょ、いだだだ、やめえっ!?。」
まるでおもちゃのようだ。さてと、
カズマ「おいダクネス。一太刀喰らわせたいんだろ?。」
俺は落ちていた大剣を拾い上げ、ダクネスに渡してやると、荒い息を吐きながらあちこちから血と水を滴らせていたダクネスは、それを構えてベルディアの体の前に立った。その間にアクアを呼ぶ。ダクネスは大剣を大きく振り上げて、
ダクネス「これはっ!、お前に殺された、私が世話になったあいつらの分だ!。まとめて受けとれぇっ!!。」
思いっきり振り下ろした。
ベルディア「ぐはあっ!?。」
おー。痛そう。
カズマ「おし。アクア、後は頼む。」
アクア「任されたわ!。『セイクリッド·ターンアンデッド』ー!。」
ベルディア「ちょ、待っ!。ぎゃあああー!。」
アクアの魔法を受けたベルディアの悲鳴が、冒険者の足元から聞こえる。ベルディアの体が消えていく。
カズマ「とりあえず、一見落着か。後はリュウセイを見つけるだけか。」
こうして、何が目的でこの地にやって来たのかも明かす事無く、魔王の幹部はこんな所で浄化された。
筈だった。
ベルディア「ぜえぜえ。まさか本当だったとはな。」
カズマ「えっ。」
な、何でだ?。アクアに浄化させられた筈じゃ。
アクア「な、何でよぉー。今回はちゃんと浄化した筈なのに!。」
そうだ、完全に消滅した所を見たのだ。生きてる筈が。
ベルディア「さて、先ほど俺の頭を蹴り飛ばした者共よ。覚悟はいいか?。」パクッ
そう言うと、先ほどサッカーをした奴らは顔を青くしている。そして、怪しげな玉をベルディアが食べると。
ベルディア「ぐ、おお。あああああーっ!!。」
突然叫びだし、次の瞬間圧倒的なオーラを放った。思わず目をつむると、
ベルディア「ほお。まさかここまで強化されるとは。」
そんな声が聞こえ、再びベルディアを見る。そこには、ボロボロのデュラハンの姿は無く、腕が4本に増え、新たな剣を2本持ち、体が2回りほど大きくなり、首が浮遊しているベルディアがいた。
冒険者K「あ、ああ。」ガタガタ
冒険者L「か、勝てるわけない。」ガタガタ
冒険者M「逃げなきゃ。」ガタガタ
これは駄目だ。よくある第2形態ってやつだが、もう誰も戦えないのに。くそっ!。
カズマ「本当にどこ行ったんだよ。速く帰ってこいよ!。リュウセイ!!。」
ベルディア「フッ、哀れな。」
そんな俺の言葉にベルディアは反応した。
ベルディア「死んだ者に助けを求めるなんてな。」
はっ?。···今。何て言った。こいつは。
リュウセイが、死んだ?。
ゆんゆん「···どういう事ですか。」
ベルディア「そのリュウセイと言う男は緑色の髪で木を操る者の事だろう?。その男は今から13日前に幹部候補であるクロスが殺した。」
嘘だろ。
ゆんゆん「そ、そんな。」
めぐみん「あ、ああ。」
めぐみんやゆんゆん以外にもリュウセイと交流があった冒険者は動揺していた。
ダクネス「嘘をつくなっ!。」
ベルディア「嘘ではない。13日前、宝島にてクロスと交戦し、やつは死んだ。ただ、そいつは誇っていい。1人で幹部候補随一の実力者であるクロスを1度倒し、俺と同じように復活したあと、油断も慢心もない本気のあいつに対し1歩も退かず、それどころか左腕を吹き飛ばしたのだ。俺も戦ってみたかったがな。」
ハハッ、そうか。だから帰って来なかったのか。···あの時引き留めていればこんなことには。ちょっと待て。
カズマ「お前ら、一体どうやって復活したんだよ。」
ベルディア「···新たな魔王軍幹部のおかげ、と言っておこう。」
そいつがいなければ。
ベルディア「さて、話はここまでだ。この力を試してみたいが、誰も相手になりそうもないな。仕方がない、皆殺しとしよう。まずはお前からだっ!。」
そう言ったベルディアはめぐみんに剣を振り下ろした。ゆんゆんやダクネスも気付いたが間に合いそうもない。
アクア·ゆんゆん·ダクネス「めぐみんっ!。」
めぐみん「···今そっちに行きますね。リュウセイ。」
ガキーン
ん?。誰だ、誰かが庇ったのか。ダクネスか?。ダクネスがまた壁になったのか?。そう思いいつの間にか閉じていた目を開けた。そこには血まみれのめぐみんも壁になって倒れているダクネスもいなかった。そこにいたのは、
リュウセイ「めぐみん。そう言うのは俺が死んでから言うもんだぞ。あと、」ドゴッ
ベルディア「グオッ!。」
リュウセイ「お前が寿命以外で死んだら許さないからな。」
リュウセイだった。
リュウセイ「遅れてすまない。ここからは俺がやる。···おい、デュラハン、よくも俺の仲間を殺そうとしてくれたな。覚悟は出来てるんだろうな?。」
遅すぎるんだよ、この野郎。かっこいいなんて思ってねえからな!。
龍星side
何とか間に合ったな。ガバッ ん?。
めぐみん「リュウセイ、リュウセイ!。」ポロポロ
リュウセイ「···よく頑張ったな。ヨシヨシ ···ゆんゆん、頼む。」
ゆんゆん「···良かったです。生きててくれて、本当に。私、ずっと心配で!。」ポロポロ
リュウセイ「···ごめん。」
めぐみんをゆんゆんに預けて、
ベルディア「お前、死んだはず。何で生きている。」
リュウセイ「死体をちゃんと確認しなかったあいつに言うんだな。」
だからあの時、視界が悪くなるような技を使ったんだからな。
ベルディア「フ、フハ、フハハハハ!。なるほどなるほど、それはもっともだ。確かにお前が生きているのは想定外。だが、今この力を試すことができる者が現れたのだ。それも剣を扱う者と。だが、その剣で俺に挑むと言うのは俺に対しての侮辱と受け取るぞ。」
そうだった。あいつとの再戦でこいつもボロボロだった。···今までありがとな。
龍星「ウッドメイク·刀。」
そう言い、俺は木刀を作り出した。
ベルディア「木の棒で俺とやるつもりか。」
リュウセイ「これは今、俺が作り出せる最高の1品だ。少なくともさっきのショートソードよりはいいものだ。」
実際、天界力で作られたもんだから、アンデッドには多少は効くだろ。
ベルディア「なら、始めるとしよう。俺は魔王軍幹部が1人、デュラハンのベルディア。」
龍星「天界人の木山龍星だ。」
フルカウル60%!。
ベルディア「フンッ!。」
大振りの打ち下ろしを紙一重で避け、続く横なぎの一撃を屈んで避ける。
龍星「自然流、風の舞、竜巻!」
下から上への回転しながらの5連撃。
ベルディア「グウッ。」
硬いな。一旦距離を、
ベルディア「逃がさん!。」
どうも、無理そうだな。なら、
龍星「自然流、水の舞、激流!」
打ち合いといこうか!。ガガガ
カズマside
カズマ「すげえ。」
俺は目の前の光景に圧倒された。先ほどよりも大幅に強くなったベルディア、死んだと思っていたリュウセイがとんでもないスピードで打ち合っている。一撃一撃が先ほどとは比べ物にならないベルディアの攻撃をリュウセイは水の流れのような剣技でさばき、そして攻撃を当てている。
ダクネス「···美しい。」
そうダクネスが感嘆の声をあげたとき、流れが変わった。リュウセイが連撃を止め木刀を構え直し、
龍星「自然流、水の舞、滝壺流し」
ベルディアの攻撃を外にさばいた。そしてそのままがら空きになった所に、
龍星「自然流、蟲の舞、スズメバチ」ズガン
ベルディア「グワァッ!。」
まるで大砲を思わせる突きを繰り出した。これにはさすがのベルディアも効いたようだ。
カズマ「これなら、勝てるんじゃないか?。」
ダクネス「いや、まだ分からない。」
そこは肯定してくれよ。
めぐみん「なんでですか。リュウセイの方が優勢ではないですか!。」
ゆんゆん「めぐみん落ち着いて。でも、なんでですか?。」
他の冒険者も疑問のようだ。
ダクネス「ベルディアはアンデッドだ。あいつが言った様に奴の体力は底無しだ。その上、私達が与えたダメージも見られないだけではなく、パワーアップもしている。それに対してリュウセイはここに来たときに既に怪我をおっていた。一撃でも喰らえば動けなくなるだろう。私でもあれを耐えられるかは分からない。」
その説明に一同が暗くなる。
カズマ「アクア、何とかリュウセイを回復出来ないか?。」
アクア「あんなに動きまわれたら無理よ。」
めぐみん·ゆんゆん「リュウセイ(さん)。」
リュウセイside
鎧にひびがはいっただけか。素の威力でさえ岩も粉砕出来るんだが、あまり効いてなさそうだな。
ベルディア「ハハハッ、なかなかやるな。先ほどの奴らより戦いがいがあるわ!。しかもその棒、対アンデッドの仕掛けもあるようだな。」
龍星「随分と余裕だな。」
ベルディア「今までこうやって俺と互角に剣を交えることが出来るやつはいなかったからな。この状況とはいえ、楽しいのだ。貴様こそ、もうヤバイのではないか?。」
龍星「なんのことやら。」
ベルディア「ここに来る前に、クロスと戦闘をしてきたのだろう?。」
龍星「チッ、ばれたか。」
ベルディア「少し前に呼び掛けても反応がなかったのでな。お前が怪我をしているのを見て、確信したよ。···リュウセイ、魔王軍に入る気はないか?。」
龍星以外「!?。」
ベルディア「魔王軍幹部候補を倒しただけではなく、その後にこの俺と同等の勝負をしている。お前ならすぐにでも魔王軍幹部になれるだろう。俺からも推薦をしておく。どうだ?。」
条件としては破格だろう。まあ、
龍星「寝言は寝て言え。嫌に決まってんだろ。」
受ける気はないが。
ベルディア「そうか。なら、続きといこうか。」
龍星「···。お前、俺のことはクロスから聞いているのなら、違和感に気付かないのか?。」
ベルディア「違和感だと?。···!?っ、まさか!。」
龍星「悪いな。俺も久しぶりに剣の勝負が出来ることにテンションが上がったが、実際ヤバイんでね。だから、」
ベルディア「させるかぁっ!。」
今さら止めようとしてももう遅い。脳、そして神経に天界力の強化を集中。
龍星「森界」
俺はクロスを攻略した技を発動させた。俺を中心に木が地面を覆い尽くす。 ヒュッ スカッ
ベルディア「!?っ、何処にいった!。」
龍星「悪いが、ここからは俺のターンだ。」
地面の木に体を吸収した俺はベルディアにそう告げた。
ベルディアside
やられた。奴が木の能力を使うことをすっかり忘れていた。しかし、剣の腕もさながらここまでやるとはな。しかし、この木、俺の魔力や生命力を吸うとは···。速く離れなければ。ダッ
龍星「逃がすか。掴め!、『威風堂々』っ!。」
そう聞こえると木で出来た巨大な腕が出現し俺を捕えた。いくらなんでも技の出が速い。まさかこれの効果か!。
龍星「木龍」
そう考えていたとき、真下から木の龍が俺に突進してきた。
ベルディア「グハッ!。」
重い。強化する前に喰らってたらヤバかった。だが、その瞬間、
龍星「海竜の咆哮」
俺を吹き飛ばした木龍が頭上から水の竜を放ってきた。空中で身動きがとれない俺は直撃し、地面に叩きつけられた。
ベルディア「く、っ!?。舐めるなっ!。」ブンッ
よろけながらも立ち上がった俺は空中にある頭により、背後からの奇襲に気付き剣を振るった。しかしそれは木で出来た人形だった。気が付けば辺りは木で作られた狼や熊、人間の大群がいた。
龍星side
クロスのミストボディでの分身を真似てみたが、ベルディアには決め手に欠けるか。タラ
ふと自分を見てみれば、目、鼻、耳といったいたるところから血が出ていた。1日に2回使ったからか、連戦で体にきてるかのどっちかか。なら、
龍星「『鉄』!。そして、『木龍·八岐大蛇』!。」
神器を使いながら木龍を9体に増やした。物量でおして速攻で倒す!。
カズマside
リュウセイが地面に消えたと思ったら、木の龍や動物がベルディアに襲い掛かった。だが、ベルディアはその攻撃にもなれてきたみたいだ。
龍星「『鉄』!。そして『木龍·八岐大蛇』!。」
その時、龍星が神器を使い、木龍を9体に増やしながら地面から出てきた!。
めぐみん「カズマ、カズマ!。あれは何ですか!。凄くかっこいいです!。」
カズマ「あれは神器の鉄ってやつだな。」
めぐみん「鉄···。」
俺も漫画でアニメで初めて見たときは興奮したっけ。
ゆんゆん「あっ!?。」
急にゆんゆんが声をあげ、視線が集まる。みんなの視線が集まったからか頬がほんのり赤くなってるな。
アクア「どうしたのよ、ゆんゆん?。」
ゆんゆん「リュウセイさん、いろんな所から血が···。」
よく目を凝らして見ると確かに血みたいなのが飛び散っていた。
ダクネス「クッ、近づこうにも攻撃が。」
ダクネスの言う通り戦いは激しくなっていた。互いの攻撃を避けたりさばいたりしてる膠着状態に陥っている。俺達も何か出来ないか考えるも、あの中に入れる者がいなかった。そしてとうとうその時が来てしまった、
龍星「ッ!?。ゴハァッ!。」ビチャッ
突然リュウセイが血を吐いたのだ。やっぱり限界だったのか。血を吐いたからか木の動物や龍は崩れ始めた。
ベルディア「やはりか。だが、久々に楽しめたぞ。」
ブンッ
龍星「威風堂々!。」ズバンッ
威風堂々と木刀で受けたお陰で何とか致命傷は避けたが腹に傷をおったみたいだ。
ダクネス「ハァッ!。」
冒険者N「あのぼうずを守れー!。」
ダクネスや冒険者達が間に入るも
ベルディア「邪魔だ。」ブン
ダクネス·冒険者達「うわぁー!?。」
ベルディアの一振で吹き飛ばされる。いまなら、
カズマ「スティールッ!!。」
ゆんゆん「ライト·オブ·セイバー!!。」
アクア「ターンアンデッド!。」
だが俺のスティールは不発、ゆんゆんとアクアの魔法は避けられてしまった。しかも、
ベルディア「鬱陶しい。先にそちらから片付けるか。」
こちらに狙いを変えてきた。そんなベルディアの前に、
龍星「待てよ。ハァ 俺はまだ、ハァ 死んでねえぞ。」
木刀は折れ、至るところから血を流し腹に大きな傷をおったリュウセイが立ちふさがった。
ゆんゆん「もうやめてください。それ以上は本当に死んでしまいますっ!。」
ゆんゆんが叫ぶ。
ベルディア「···もういいだろう。お前はよくやった。諦めろ、その怪我で何が出来る。」
龍星「お前こそ、表には出してないがもう限界だろ。」
ベルディア「フン、まあいい。」
ベルディア·龍星「次で最後だ。」
そう言い、2人は構えた。
ベルディアside
さて、何で来る。こんな所で「死の宣告」を使うという無粋な真似はしない。俺の一撃で沈める。
龍星「纏え『快刀乱麻』。」
すると、奴の折れた棒から先ほど腕についていた時より小さい剣が出来た。
カツンッ ゴォッ
俺は大きく振りかぶり✕字に斬りかかった。
龍星「月牙天衝」
その言葉が聞こえた時、俺の剣や鎧は斬られていた。
ベルディア「負けたのか。」
その言葉に答えるが如く俺の体は消え始めていた。奴が近づいてきて止めを刺すのかと思った。
龍星「···お前と戦えてよかった。」
···フッ、それはこちらの台詞だ。いい戦いだったキヤマ リュウセイよ。
龍星side
···逝ったか。
冒険者「···勝った。勝ったぞおおおー!!!。」
冒険者達「おおおおおおー!!。」
ハァ、ヤベッ体が。グラッ
カズマ「おっと、お前が倒れたら格好つかないぞ。」
龍星「カズマ···。」
カズマ「いろいろと言いたいことがあるが···、お帰り。」
龍星「···ハハッ。ああ、ただいま。」
俺はカズマに肩を借りながら仲間の下に向かうのであった。
???side
???「···流石だね、植木耕助くん。いや、植木耕助の皮を被った転生者くん。」
戦いは始まったばかりだ。
???「楽しみだなぁ。君と戦うの。」
技解説
風の舞···広範囲(花の舞よりは狭い)に高威力の技が多い。鬼滅の刃の風の呼吸
竜巻···下から上へ回転しながら5連撃を喰らわせる技。遠心力が上乗せされるのでだんだんと斬撃が強くなっていく。
水の舞···受け流しや連撃の技が多い。鬼滅の刃の水の呼吸
激流··途切れることなく相手を斬りまくる技。
滝壺流し···自分の目の前で刀を円を描くように回し、相手の攻撃を外に流す技。
蟲の舞···一撃の技。他の舞に比べて威力の高い技。
スズメバチ···思い切り踏み込み、強烈な突きを喰らわせる技。
ウォーター·トルネイド···水の上級魔法。水の竜巻を相手にぶつける技。
ウッドメイク···木で様々な物を作る技。この日以降はお店の商品作りで使われることが多くなった。
森界···自分と相手の地面を木で覆い、その木から神器や木の技のタイムラグを無くし、その技の威力が上がる。呪術廻戦の領域展開(未完成)嵌合暗翳庭
海竜の咆哮···木龍の口から出す竜の姿をした激流をぶつける技。ブラッククローバーの海竜の咆哮
木龍·八岐大蛇···木龍を9体出す技。
月牙天衝···快刀乱麻から天界力を斬撃としてはなつ技。
BLEACHの月牙天衝
お久しぶりです。諸事情あって投稿できませんでした。
次回は短めです。