この素晴らしい世界に法則を!   作:ベビーカステラ食べたい焼き

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遅くなりました。


第2章
この素晴らしい世界に雪山を!


ベルディア戦からだいぶ経った今日。俺は

店主「おお、来たか。出来たぞ、渾身の一振が!。」

刀を作ってもらうと約束した店主から刀をもらいに来ている。宝島で取った鉱石等全てとテンコと別れる時にもらった天界獣の爪を渡して作ってもらったのだ。店主も鉄でいくつか作って練習してくれたみたいだし。

店主「ほら、これだよ。」

おおっ!。その刀の刀身はまさしく夜空をイメージさせる物だった。(犬夜叉の冥道残月波を撃つときの刀身)

店主「材料を揃えてくれたら作るとはいったが、あんな貴重な鉱石を持って来るとは思わなかったよ。まあ、あれらを使って武器を作るのは鍛冶屋冥利につきるってもんだ。あとはこの札に銘を書いて柄に貼れば完成だ。」

刀の銘か。なら、

龍星「夢月。」

これからよろしくな。

 

冒険者ギルドに向かう途中、カズマと出会ったので一緒に行くことになったのだが。

子供達「ジャンケン···ポイっ!。」

子供a「やった!。俺はリュウセイ!。」

子供b「あー、リュウセイ役とられた。じゃあデュラハンでいいか。」

子供c「私は爆裂魔法を使ったお姉さん。」

子供d「私はあの黄色のクルセイダーの人。」

子供e「じゃああたしは魔法使いのお姉さん。」

子供f「僕は···青髪のプリースト。」

子供g「えー、嫌だよ。残ったのゴミみたいな緑の冒険者じゃん。それなら、アンデッドナイトがいい。」

子供a「駄目だよ。あんなのでも大事な役だよ。」

子供g「ちぇ、後で変わってよ。」

子供って意外と残酷だよな。そう、今子供達のマイブームはデュラハン戦ごっこ遊びが流行っているのだ。俺の役は人気らしい。次に人気なのはめぐみんのようだ。だがカズマだけ外れ役らしく、カズマはギルドについてそうそう、その場にいたパーティーメンバーに愚痴を言いまくっている。

カズマ「くそっ!、なんでっ!。オレだけ外れ役なんだよ!。あのデュラハンこそ外れ役の筈だろ!。」

めぐみん「カズマ、子供にとって戦闘員と非戦闘員では人気の差があるのは仕方がない事です。」

カズマ「おいっ、オレも戦っていたぞ!。」

めぐみんはあの戦いではヒロイン枠なので喜んでいた。そんなめぐみんをゆんゆんはジーっと見つめていたが。

アクア「確かに、カズマは戦っていたわ。でも、役割が地味なのよ、じーみ!プッ、ハハハッ!。」

カズマ「あ''あ''ぁ?。」

ダクネス「アクア、そう言ってやるな。カズマがあの戦闘でデュラハンの弱点を見つけたおかげで1回は倒せたのだからな。」

俺は、ダクネスのフォローに関心していた。

ダクネス「時に、カズマ。子供達からバカにされるのはどんな感じなのだ?。私も、純粋な子供からゴミと蔑まれたい!。」

やっぱりか。こういうところさえなければ間違いなく他のパーティーでも人気があっただろう。 ダクネスを残念そうに見ていると、ダクネスはそれを待っていたと言わんばかりに、にんまりして頬を赤らめていた。 カズマ代われ。

カズマ「だぁ!、もう我慢ならねぇ!。リュウセイ!、俺と一緒にチート級の武器探しに行くぞ!。」

1人で行ってくれないかな。まあ、流石にかわいそうだし行ってやるか。

龍星「はぁ、分かった分かった。一緒に行ってやるから落ち着け。」

カズマ「よし、行くぞ!。」

 

龍星「んで、カズマ。」

カズマ「なんだ、リュウセイ?。」

龍星「チート級の武器を探しに行くけど当てがあるのか?」

ギルドを出て、疑問だったことを聞いてみると、自信ありげな顔をしていた。

カズマ「あぁ、もちろんないぞ!。」

龍星「さて、早速暇になったがどうしようか。」

歩く方向をギルドに変更して、歩き始めると、カズマは俺の足に縋り付いてきた。

カズマ「待って!。待って下さい!。」

泣きながら懇願するカズマ。 だが俺は気にすることなく、カズマを引きずり歩き始めた。

カズマ「リュウセイさん、お願いやめて、これでも全体重掛けてるの!。普通に歩くのやめてください!、痛たたた!。」 ズルズル

カズマを引きずり歩いていると、見慣れた女性がいた。

ウィズ「リュウセイさん。こんにちわ。」

龍星「こんにちわ、ウィズ。」

ウィズさんと挨拶を交わすと、足が急に軽くなった。 後ろを向くと、何事もなかったように服の砂を払い、すました顔をしたカズマがいた。 こいつ。

ウィズ「あら、カズマさんも居たんですね。」

カズマ「はい、さっきまでリュウセイと戯れてました。」

ウィズ「そうなんですね。2人は、これから何処かに行くんですか?」

カズマ「俺の新しい武器を探してるんだ。」

ウィズ「あっ、それならウチのお店で買いませんか?いいの、揃ってますよ。」

···それ本当か?。不安しかないんだが。

カズマ「なぁ、リュウセイ行ってみようぜ。」

龍星「他に当てもないしな。分かった。頼むよウィズ。」

ウィズ「はい、もちろんです!。」

こうしてウィズの店に行くことになったのだが。道中、子供達から握手を求められたりポーズ取ってと言われ、ポーズを取ったりなどしてお店に着いた。

ウィズ「リュウセイさん、すごい人気ですね。」

龍星「まあ、前々から遊んであげたりしてましたし。」

ウィズ「ふふっ。リュウセイさんはいろんな人を助けてますからね。子供達にとっては憧れなんだと思いますよ。」ニコッ

龍星「あ、ありがとうございます。」

ほんとこの人リッチーとは思えないな。アクアより女神してるよ。と、そんなとき、カズマに嫉妬や怨恨が混じったような目で見られている事に気づいた。 原因は、俺が握手などしている隣で同じように子供達に握手してあげようとしたところ、

子供『触るな、ゴ緑!。』

と言われて伸ばした手を弾かれ、それを見ていた周りの女性達からは、ヒソヒソと何かを言われていたからだろう。

龍星「カズマ、とりあえず中に入ってマジックアイテム買おうぜ。きっと、お前にあったアイテムがある筈だ。」

ウィズ「そうですよ、カズマさん。ウチのマジックアイテムは、自慢の品々が多いんですから。」

それってあなたの感想ですよね。

カズマ「···。」スタスタ カランカラン

今日の夕飯は奢ってやるか。

 

カズマ「俺でも使えそうな強い武器とかないか?。」

ウィズ「そうですね···。あっ、これはどうでしょう。」

それは狼の被り物のようだった。

龍星「それはどんな効果があるんだ?。」

ウィズ「はい、これは被った人の五感や身体能力を大幅に上げるものです。」

カズマ「おお!。いいなそれ。」

分かってないなカズマ。ここからが本番だぞ。

ウィズ「ただ、デメリットとして、知能が狼レベルまで下がり、自分で外すことが出来なくなります。」

やっぱりか。カズマも唖然としてやがる。

カズマ「えっと、じゃあこれは···。」

カズマが取ったのは腕に装着するタイプの盾だった。

ウィズ「その盾は相手の攻撃を受けると、その攻撃を跳ね返す盾です。デメリットとして、その倍のダメージを受けます。」

カズマ「···まともなものはないんですか。」

カズマよ、これがウィズクオリティーだ。

ウィズ「ええと、ええと。」アタフタ

龍星「ウィズ、空気に触れたら爆発するポーション、あるだけ買うよ。」

ウィズ「あ、ありがとうございます!。ああ、1ヵ月ぶりに固形物を食べられる。」パアッ

カズマ·龍星「···。」

次来るときは食べ物買ってから来るか。そうして木の壺に収納しているとウィズがお茶をいれてくれたので飲むことにした。

ウィズ「そう言えば私、最近知ったのですが。リュウセイさん達があのベルディアさんを倒されたそうで。あの方は幹部の中でも剣の腕前に関しては相当なものだったはずなのですが、凄いですねえ。」

龍星「ああ、カズマ達で1回、俺単独で1回倒し···ベルディアさん?。」

カズマ「あのベルディアさんって、なんかベルディアを知ってたみたいな口ぶりだな。あれか?。同じアンデッド仲間だから繋がりでもあったのか?。」

ウィズ「ああ、言ってませんでしたっけ。私、魔王軍の幹部の1人ですから。」カランカラン

···世間話を言うように言っていいのか。あと、誰が来

アクア「確保ーっ!!。」

お前かー!。なんて間の悪い。

ウィズ「キャアアア。誰!?、誰ですか!?、って、アクア様!?。待ってください、お願いします、話を聞いてください!。」ジタバタ

取り押さえられたウィズがアクアにのしかかられたまま悲鳴を上げる。アクアはいい仕事したとばかりに汗を拭い、

アクア「やったわねカズマ!、リュウセイ!。これでリュウセイから借りたお金はチャラよ!。それどころかお釣りがくるわ!。」

嬉々としてそんなことを言っていた。俺とカズマはウィズへとしゃがみこみ、

龍星「おいアクア、一応事情位は聞いてあげろよ。ウィズ、もしかしてスパイかなにかで来てるのか?。誰も襲ってないとはいえ、幹部って聞いたらな。···話してくれないか?。」

ウィズ「は、はい。魔王さんに頼まれたんです。魔王城の結界の維持だけを頼めないかって。私、幹部って言っても賞金もかかってないなんちゃって幹部ですから。」

ウィズの言葉に俺達は顔を見合わせると、

アクア「よく分かんないけど、念のために退治しておくわね。」

ウィズ「待ってくださいアクア様ーっ!。」

だから待ってやれって。

カズマ「つまり、幹部を全部倒すと魔王の城への道が開かれるとか、そんな感じか。」

ウィズ「そういうことです!。人里でお店を経営しながらのんびり暮らすのは止めないからって!。魔王の幹部が人里でお店やってるって思わないだろうから、人間に倒されないだけでも助かるって!。」

アクア「つまり、あんたが生きてるだけで人類は魔王城に攻め込めないし、私達には十分迷惑って事ね。退治しときましょう。」

ウィズ「待って!、待ってください!。アクア様の力なら、幹部の2、3人位で維持する結界なら破れるはずです!。魔王の幹部は元々8人。私を倒したところで、後6人も幹部がいたなら流石にアクア様でも結界破りはできません!。せめて、アクア様が結界を破れる程度に幹部が減るまで生かしておいてください!。私には、まだやるべき事があるんです。」

取り押さえられたまま泣き出すウィズに、アクアも微妙な表情を浮かべた。

龍星「別にいいんじゃないか?。どのみち、今ウィズを浄化したとしても結界は破れないんだし、それに幹部全員を倒さなくてもアクアがいれば結界を破れるんだろ?。なら、倒さなくてもいいだろ。」

流石に知り合いになったこの人を消すのを見てるのは嫌だし。

ウィズ「ありがとうございます!。」パアッ

カズマ「でもいいのか?。幹部の連中は一応ウィズの知り合いとかなんだろ?。ベルディアを倒した俺達に恨みとかないのか?。」

ウィズ「···ベルディアさんとは、特に仲が良かったとか、そんなこともありませんですからね。私が歩いていると、よく足元に自分の首を転がしてきて、スカートの中を覗こうとする人でした。」

 

ベルディア『あーと、手が滑ったー。ハアハアハア ストラーイク!、いろんな意味でドストラーイク!。ハーハッハッハ!。』

 

あの野郎。

ウィズ「幹部の中で私と仲が良かった方は1人しかいませんし、その方は···。まあ、簡単に死ぬような人でもないですから。それに、」

そういった後ウィズはちょっとだけ寂しげに笑い、

ウィズ「私は今でも心だけは人間のつもりですしね。」

そう言った。はぁ。

龍星「···別にウィズがリッチーだろうが、魔王軍の幹部だろうが、俺は気にしないぞ。」

ウィズ「えっ?。」

龍星「ウィズが優しいのは知ってるし、何事にも一生懸命だしな。(うまくいってるとは言ってない。)お前はお前だろ。」ニッ

ウィズ「!?。···あ、ありがとう、ございます。」ホロリ

 

カズマ「なんでリュウセイばっかり。」

アクア「ニートにはこういうのは画面の向こう側の世界だものねー。」

カズマ「黙れ、駄女神!。」

アクア「なんですってヒキニート!。天罰当てるわよ!。」

 

ウィズとの出来事から数ヶ月。冬が近づいている。そんなとき俺たちは、

カズマ「···金が欲しいっ!。」

···いきなりどうした。

アクア「そんなの誰だって欲しいに決まってるじゃないの。仮にも女神であるこの私を、毎日毎日馬小屋なんかに泊めてくれちゃって、恥ずかしいと思わないんですか?。分かったら、もっと私を贅沢させて!。」

カズマ「お前は俺がどうして金を欲しがっているのかが分からないのか?。」

アクア「元引きこもりの汚れた頭の中なんて、清く正しくも麗しい私に分かるわけないでしょ?。」

カズマ「借金。」

ビクッ

カズマ「借金だよ!。リュウセイが払ってくれたとはいえ俺達はリュウセイから借りているようなもんなんだぞ!。そろそろ冬だ!。今朝なんて、馬小屋の藁の中で目が覚めたらまつ毛が凍ってたんだ!。他の冒険者は既に宿屋で部屋を借りて寝泊まりしてんだぞ!。本格的な冬にでもなったらどうすんだよ!、馬小屋の寝床じゃ凍え死ぬわ!。はっきりいって、魔王を倒して帰るどころの話じゃ無いんだよ!。」

そう言い、耳を塞いで目を瞑りそっぽを向くアクアに、カズマはテーブルを叩きながら食って掛かった。いや、まあ、少しずつではあるものの、返してくれてるからいいんだけどさ。前に返さなくていいから冬越し用の宿代を渡そうとしたら、

カズマ·アクア『受け取れません!。これ以上あなたに迷惑をかけられないので!。』

って、言われたからな。と、みんな揃ったみたいだな。

龍星「みんなが揃ってから話そうと思ってたんだが、拠点欲しくない?。」

俺以外「拠点?。」

龍星「そう、さっきカズマ達が言っていたがこれからの冬越しのためにも家を買わないかと思ってな。」

めぐみん「確かに。馬小屋では寒さで死にますし、私達の場合、宿をとるためにもクエストを受けないといけませんから。」

ダクネス「だが、金がかかるのではないか?。アクセルは魔王の城から最も離れた街だ。物件は高いぞ。」

龍星「お前らは少し出してもらえればいいよ。これでも結構持ってるし。」

アクア「ちなみにおいくら?。」

誰が言うか。

龍星「ただ、不動産屋が留守だったんだ。だから、しばらくはクエストを受けてお金を貯めておこう、ということでクエスト受けるぞ。」

そんなわけでギルドの掲示板に来た訳だが、

カズマ「報酬はいいんだが、ロクなのがないな。」

めぐみん「リュウセイ、カズマ。これはどうでしょう。白狼の群れの討伐。大勢の敵に我が爆裂魔法を撃つのです!。」

カズマ「却下。」

ダクネス「リュウセイ、カズマ。これはどうだろうか。冬眠から目覚めてしまった一撃熊が畑に出没。討伐なら200万、追い払うなら50万エリス。攻撃が重くて強いモンスター。そんなモンスターに私はなす術もなく、んうぅ。」

カズマ「却下だ。却下。 俺達でも出来るやつにしろ。あと、それならリュウセイだけで行ったほうがいいだろ。」

他にいいのは、ん?。これは、

龍星「機動要塞デストロイヤー接近中につき、進路予測の為の偵察募集?。デストロイヤーってなんだ?。」

ダクネス「デストロイヤーはデストロイヤーだ。大きくて高速機動する要塞だ。」

めぐみん「ワシャワシャ動いて全てを蹂躙する、子供達に妙に人気のあるヤツです。」

なるほど、大きい危険な機械ってことか。後は、

カズマ「なあ、この雪精討伐ってなんだ?。名前からしてそんなに強そうに聞こえないんだけど。」

何々、雪精を1匹討伐する毎に10万エリス。

ゆんゆん「雪精はとても弱いモンスターのことです。雪深い雪原に多くいると言われ、剣で斬れば簡単に倒すことが出来ますが···、」ビリッ

おい、カズマ。まだ説明の途中だぞ。

アクア「雪精の討伐?。雪精は、特に人に危害を与えるモンスターって訳じゃないけども、1匹倒す毎に春が半日早く来るって言われるモンスターよ。その仕事を請けるなら、私も準備してくるわね。」

張り紙を剥がしたカズマに、アクアがちょっと待っててと言い残してどこかに向かった。めぐみんとダクネスはこのクエストを請ける事に文句はないようだが、

ダクネス「雪精か。」

ダクネスが嬉しそうな所、ゆんゆんの説明が途中、冬のクエストにしては美味しすぎる内容、絶対に裏がある。

 

カズマ「おまえ、その格好どうにかならんのか。」

気持ちは分かる。なぜって?。アクアは蝉を取りに来たのかと思えるような装備だからな。

アクア「これで、雪精を捕まえて、この小瓶の中に入れておくの!。で、そのまま飲み物と一緒に入れておけば、いつでもキンキンのネロイドが飲めるって考えよ!。つまり、冷蔵庫を作ろうってわけ!。どう?、頭いいでしょう!。」

夏になったら消えて失くなりそうだが大丈夫なのか?。

龍星「ダクネス、鎧はどうしたんた?。」

ダクネス「修理中だ。」

ダクネスは私服に大剣といった感じだ。

カズマ「こないだ、魔王の幹部に鎧をボロボロにされてたからなあ。でも、そんな格好で大丈夫なのか?。まあ、雪精は攻撃してはこないみたいだけど。」

ダクネス「大丈夫だ、問題ない。ちょっと寒いが、我慢大会みたいでそれもまた···。」ハアハア

そうだそうだ、こういうやつだった。

カズマ「そういえばリュウセイ、ノアはどうしたんだ?。」

龍星「修行に行ってくるって。」

カズマ「ほーん。」

 

ノア⦅パパ!、これから私修行に行ってくる!。⦆

龍星『それはいいんだけど、なんでパパ?。』

ノア⦅?。パパはパパだよ。⦆コテン

龍星『···そっか。』

俺は考えるのを止めた。

 

カズマside

カズマ「めぐみん!、ダクネス!。そっちに逃げたの頼む!。くそっ、チョロチョロと!。」

近づかなければゆっくり漂ってるくせに、攻撃すると突然素早い動きで逃げる雪精。俺は3匹目の雪精を仕留め、ほっと息を吐いた。

アクア「4匹目の雪精捕ったー!。カズマ、見て見て!。大量よ!。」

俺も捕虫網の方がよかったかな。もしあまり討伐数が振るわなかったら、あいつの捕まえた雪精も退治してしまおう。ゆんゆんは

ゆんゆん「ファイアボール」

問題なく順調だな。リュウセイは水の玉を辺りにちりばめ

龍星「睡蓮花」

そう言うと、その水の玉が勢い良く弾け、弾丸のように雪精を貫いた。あんな魔法あったか?。まさかあいつのオリジナル!?。

めぐみん「カズマ、私とダクネスで追いかけ回しても、すばしっこくて当てられません。爆裂魔法で辺り一面ぶっ飛ばしていいですか?。」

敵感知には反応はないな。

カズマ「おし、頼むよめぐみん。まとめて一掃してくれ。」

めぐみん「エクスプロージョンッッッ!。」

冷たく乾いた空気をビリビリと振動させて、轟音と共に、白い雪原のど真ん中に茶色い地面を剥き出させたクレーターを作り上げた。

めぐみん「8匹!、8匹やりましたよ。レベルも1つ上がりました!。」

おお、やるなあ。あれ、リュウセイが走ってくるな。

龍星「爆裂魔法撃ったのか!?。」

どうしたんだ、そんなに慌てて。

カズマ「あ、ああ。そうだけど。」

龍星「雪崩は?。」

あっ、···。ふー。

カズマ「大丈夫そうだ。」

龍星「そうか。頼むから、一言声をかけてくれ。」

めぐみん「すいません。」

龍星「おんぶいるか?。」

めぐみん「お願いします。」

最近、めぐみんのリュウセイに対するスキンシップが激しいような。ん?。

ゆんゆん「ジー。」

めぐみん「···フッ。」

ゆんゆん「!?。」

これは!、ラノベでしか見ることのなかった修羅場じゃ。あ、そういえば

カズマ「リュウセイ、今何匹倒した?。」

龍星「えーっと。ガサゴソ 27匹だ。」

俺が3匹、めぐみんが9匹、ゆんゆんが12匹で、リュウセイが27匹。アクアの分も取り上げれば55匹で、550万エリス。6人で割って、1人91万と少しか。なんでこんな弱くて美味しい雪精討伐を誰もやらないんだ?。そう考えていると、

ダクネス「ん、出たな!。」

ダクネスがそいつを見て、大剣を構えて嬉しそうにほくそ笑む。

めぐみん「···。」

先程までリュウセイの背中を満喫していためぐみんは黙っている。ゆんゆんとリュウセイはすぐに動けるようにし、俺達の前に立つ。

龍星「カズマ、めぐみんを頼むぞ。」タラリ

あのリュウセイが冷や汗をかいている事態に俺は驚くと共に、アクアが1歩後ずさるのを見る。

アクア「カズマ、リュウセイ。なぜ冬になると、冒険者達がクエストを請けなくなるのか。その理由を教えてあげるわ。」

とりあえずめぐみんを受け取り、雪を巻き上げながら来たそれを見る。

アクア「あなた達も日本に住んでたんだし、昔から、この時季になると天気予報やニュースで名前くらいは聞いたでしょう。雪精達の主にして、冬の風物詩とも言われている、そう。冬将軍の到来よ。」

カズマ「バカッ!、このクソッタレな世界の連中は人も食い物もモンスターも、みんな揃って大バカだ!!。」

全身を白く染め上げた重厚な鎧姿のそれは、恐ろしく斬れそうな抜き身の刀を煌めかせ、俺達に殺気を浴びせながら襲いかかってきた。

 

龍星side

この殺気、下手すればベルディアか、それ以上だぞ!。

冬将軍は一番近くのダクネスに斬りかかった!。

ダクネス「くっ!?。」バキンッ

ダクネスはそれを受け止めようとするも、ベルディアの猛攻にすら耐えた大剣があっさりと真ん中で叩きおられた。

ダクネス「ああっ!?、私の剣がっ!?。」

まずい!。俺は冬将軍とダクネスの間に入り、

龍星「滝壺流しっ!。」

冬将軍の攻撃を受け流すと、ダクネスを掴み距離をとった。

アクア「冬将軍。国から高額賞金をかけられている特別指定モンスターの一体よ。元々精霊は決まった実態をもたないわ。出会った人達の無意識に思い描く思念を受け、その姿へと実体化するの。でも、冬の精霊はちょっと特殊でね?。危険なモンスターが蔓延る冬は、街の人間どころか、冒険者達ですら出歩かないから、冬の精霊に出会う事自体が稀だったのよ。···そう、日本から来たチート持ち連中以外はね。」

アクアがそんなことを言ってるが、気にしてる場合じゃないんだよな。アンデッドならまだしも、精霊に天界力は効くのか?。

カズマ「つまり、こいつは、日本からこの世界に来たどっかのアホが、冬といえば冬将軍みたいな乗りで連想したから生まれたのか?。なんて迷惑な話なんだよ、どうすんだこれ。冬の精霊なんてどう戦えばいいんだよ!?。」

炎系統の魔法撃ちまくるか?。そう考えているとアクアが雪精達を解放していた。

アクア「カズマ、リュウセイ、聞きなさい!。冬将軍は寛大よ!。きちんと礼を尽くして謝れば、見逃してくれるわ!。DOGEZAよ!、DOGEZAをするの!。ほら、皆も武器を捨てて早くして!。謝って!。カズマも早く謝って!!。」

俺この中で一番雪精倒してるけど大丈夫···いや、無理だな。こいつ、俺の事をガン見してやがる。逃がす気なさそう

ゴォ

龍星「シッ!。」ガキンッ

重い!。フルカウル60%!。

龍星「おらぁっ!。」ゴゥ

なんとか押し返したが、雪崩もあるし、20%が限界か。

カズマ「おい何やってんだ、早くお前らも頭を下げろ!。」

龍星「出来るもんならとっくにやってるよ!。こいつ、俺だけを狙ってんだよ!!。って、あぶねっ!。」

あーもう。やってやんよ!。

龍星「纏え、快刀乱麻!。」

夢月に快刀乱麻を纏わせ、ベルディアを倒した技を繰り出す。

龍星「月牙天衝!。」

天界獣の爪を使った刀だからか、ショートソードに纏わせた時よりも、馴染んでいる上に、天界力の消耗も少ないな。だが、受けるのは危険と察知したのか、避けられた。

冬将軍「···。」

斬撃が取ったあとを見ていた冬将軍は俺を一瞥すると、刀を納め構えた。

龍星「···分かった。」チャキ

抜刀術での勝負で決めようってわけだろ。

 

パキッ

 

龍星「自然流、雷の舞、奥義、火雷神。」

バキンッ クルクルクル ポスッ ドサッ

冬将軍の刀は折られ、遠くの地面に刺さり、冬将軍自体は肩から腹にかけて斜めに斬られていた。そして、そのまま消滅した。

アクア「···、勝った?。勝ったわ!。これで冬将軍の賞金はいただきよ!。」

あー、残念なお知らせです。

龍星「あー、アクア?、」

アクア「よくやってくれたわリュウセイ!。これであなたにお金を返すことが出来る上に家も買えるわよ!。」

龍星「その事なんだけど、俺。冬将軍倒せてないぞ。」

俺以外「···はい?。」

ゆんゆん「え?、だって消えてるじゃないですか。」

龍星「どうも、体の維持を放棄しただけで倒せてはないんだよ。」

第一、物理攻撃で精霊は倒せるのか?。魂にダメージが入る系のやつじゃないと無理じゃないか?。

アクア「なんでよー!。リュウセイ、こうなったら雪精倒してまた戦うのよ!。今度こそ倒して頂戴。」

カズマ「バカッ!。死ぬかもしれない戦いを引き起こそうとしてんじゃねえ!。」

ゴゴゴゴ ん?、なんだ?。この音。 あっ。

全員「雪崩だぁぁぁぁっ!?。」

龍星「ご、ごめん!。俺が戦ったせいで。」

カズマ「いや、しょうがない。あれはしょうがない。だから大丈夫だ。」

めぐみん「どうするんですか!?。このままではカズマ辺りは死にますよ!。」

カズマ「おい!。なんで俺だけなんだよ!!。」

ゆんゆん「そんなことを言ってる場合じゃないですよ!。」

アクア「あっそうだ。みんなで私をおんぶして!。私だけでも助けて!!。」

カズマ·龍星「ふざけんな!。」

ダクネス「ああ、冬将軍はリュウセイにとられてしまったからな。このまま私は雪崩に巻き込まれてそれはもう···んうぅ。」

ほんとこの変態は!。

龍星「みんな俺に掴まれ!。大木を生やして上に避難だ!。」

そうして俺を抱き締めるように掴まった訳だが、

カズマ「おい、ダクネス!。早くこっち来い!。」

ダクネス「クルセイダーは目の前の脅威から決して逃げたりはしない!。それに、ハアハア こんな冷たい雪にハアハア 身体中を刺激されて···。」

ブチッ 俺の何かが伐れた音がした。

龍星「いい加減にしやがれっ!、なにとち狂ったことしようとしてんだ!!、このドM変態発情クルセイダーがあぁぁぁぁぁーーーっっっ!!!!!。」

俺·ダクネス以外「リュウセイーーーっ!?。」

ダクネスを木でグルグル巻きに縛り、急いで大木を生やして、難を逃れた。

アクア「た、助かったぁぁぁー。」

カズマ「ほんとだよ。リュウセイ、ありがとな。」

ゆんゆん「ありがとうございます。」

めぐみん「助かりました。···ゆんゆん、リュウセイから離れてカズマに掴まっててください。」

ゆんゆん「えええ!?。なんで、私落ちちゃう。落ちちゃうから!。」

めぐみん「ならその贅肉を剥がすのです!。」グイグイ

ゆんゆん「やめてやめて!。」

頼むから暴れないでくれ。

ダクネス「·····だ。」ボソッ

今度はなんだ。

ダクネス「最高だ!!。今までも何度か罵倒されたが、今のは今までで一番だ!!。しかも、木できつく縛るのと同時に!!。ああ、やっぱりいいものだな!!。」

···。

ゆんゆん「リュ、リュウセイさん、落ち着いて。目が、目がとんでもないことに!。」

ダクネス「おお!、過去最高の冷たい目だ!。成長しているな、リュウセイ!。」

めぐみん「リュウセイ、ここは山です。大きな声を出すのにはうってつけですよ。」

すぅぅぅーー。

龍星「くっっっそがあぁぁぁぁぁーーーっっっ!!!!。」

アクア「カズマカズマ。今日の報酬はリュウセイを多めにした方がいいと思うの。」

カズマ「今回ばかりはお前の意見に賛成ズルッ あっ。」

カズマ以外「あっ。」

ズボッ

カズマ以外「カズマぁぁぁーーっ!?。」




技解説

雷の舞、奥義、火雷神···鬼滅の刀、雷の呼吸、七の型、火雷神

睡蓮花···圧縮した水の玉を辺りにちりばめ、破裂させ、水滴が弾丸のように敵を貫く技。呪術廻戦、赤血操術、超新星

次回、女神が登場、そしてまさかの事態発生?。
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