この素晴らしい世界に法則を!   作:ベビーカステラ食べたい焼き

38 / 40
この素晴らしい世界に旅を!

翌朝

アクア「朝よ!。ほら、いつまで寝てるの!。皆、準備は良い!?。起きて起きて、ほら早く!。」

早朝にもかかわらずアクアの騒がしい声が屋敷に響く。そんなに楽しみだったのか。まあ、俺達が人の事言えないが。

カズマ「もちろん、既に準備はできている!。まったく、日頃、俺達にダメ人間だのいうクセに、いったい何時まで寝てるんだ!。」

アクア「まったくよね!。私、起こしてくるわ!。カズマ達は乗合馬車の待合所に行って、1番良い席を確保しておいて。」

カズマ「おし、任せろ。というか、その前に俺とリュウセイは寄りたい所があるんだけどな。」

 

バニル「へいらっしゃい!。おや、アンデッド族の様な昼夜逆転した生活を送る小僧に仲間の誰よりも早く起き、鍛練をする小僧よ。こんな朝早くからどうした?。店主なら、我が仕置き光線で奥で焦げている。勝手に会いに行くがよい。」

俺達は何時帰って来れるか分からないため、しばらく留守にする事をバニルに伝えておこうと思ったのだが、そのバニルは何かを箱詰めしているようだ。そして奥には焦げて倒れているウィズの姿。

龍星「···またか。」

バニル「その通りだ。このガラクタ店主、我輩が計上した黒字を使い潰してこんな物を仕入れてきたのだ。」

カズマ「これは?。て言うかウィズが焦げてるのと関係あるのか?。」

バニル「これはそこの生焼け店主が、」

 

バニル『なん···だと。』

ウィズ『これはとても素晴らしい物ですよ!。売れます!。絶対に売れるんです!。だからバニルさん、殺人光線を撃つ構えでジリジリとにじりよって来ないで下さい。あ、ああ、ああああーっ!?。』

 

バニル「と、先ほど半泣きで我輩に見せびらかしてきた物だ。返品しようと思って箱詰め中なのだが。···買うか?。」

龍星「買わないが、一応どんな代物でどんな欠点があるのか聞いておく。」

バニル「冒険者を悩ませる、旅先での野外におけるトイレ事情が解決できるらしい。箱を開ければ即座に完成する、魔法で圧縮された簡易トイレである。用を足す際にプライバシーを守るため、音まで出る水洗仕様であるのだが、消音用の音がデカ過ぎてモンスターを呼び寄せ、水を生成する機構が強力過ぎて、辺りが水で大惨事になる。」

カズマ「···この店にはちゃんとした魔道具はないのかよ。」

カズマの言葉に何を今更といった感じにため息を吐き。

バニル「当店のポンコツ店主は、使えない物を仕入れてくる事に関しては、類い希なる才能を持っておってな。我輩がちょっと目を離すとよく分からない物を仕入れて···、そういえば何の用で来たのだ?。」

カズマ「ああ、ちょっと温泉旅行に行く事になってな。例の商売の話を帰ってくるまで待ってて欲しいんだよ。」

するとバニルは考えだし。

バニル「なら、このポンコツ店主も、一緒に持って行ってくれまいか。貴様らとの商品を量産するために、近々まとまった金がいるのだが。コレが店にいると、またおかしな物を勝手に仕入れて散財してしまうのだ。この店主はリッチーとしての力だけは強くてな。一見万能な我が見通す力であるが、我輩と実力が拮抗する相手の未来は見る事はできぬのだ。なに、安心するがよい、意外と着痩せするタイプのこの店主は、実は大の風呂好きなのだ。」

カズマ「俺に任せろ、責任持って連れていく。」

龍星「カズマ、ウィズに変な事したら、分かるな?。」

カズマ「···ハイ、モチロンデス。」

覗きとかしなきゃいいけど。

バニル「そうだ、緑の方の小僧、店主が起きたらコレを渡してもらいたい。」

そう言ってバニルは掌にのる小さな石を渡してきた。

バニル「簡単にいえば密書の様な物だ。···以前に頼まれた物はまだ時間がかかるのでな。旅行を楽しんでくると良い。」

 

俺がウィズを背負って馬車の待合所に着くと、そこには既にアクア達が待っていた。

アクア「ちょっと、先に行って席取っておいてって頼んだのに···って何を背負ってるの?。」

俺とカズマはバニルとのやり取りを説明した。

アクア「ふーん?。まあいいけど。でもこの子、何だか薄くなってるんですけど。」

カズマ「おお、おいこれ大丈夫なのかよ!。回復魔法···は、アンデッド相手じゃ逆効果か!。」

龍星「落ち着けカズマ、ウィズなら···。」

ウィズ「あら···?。リュウセイさんじゃないですか、ここは···?。」

龍星「回復しといたから。」

カズマ「もうお前が何をしても驚かないと決めてたけどやっぱ無理だわ。」

配給で俺の生命力を分けただけなのに?。

龍星「ウィズ、立てるか?。」

ウィズ「はい、ありがとうございます。」

あっ、そういえば。

龍星「ウィズ、これバニルが起きたら渡してくれって言ってたやつ。」

ウィズ「これって···!?···うう、バニルさんの···!。」ピカッ

あれ?、これってもしかして···

ウィズ「バ ドカーン ···。」

ウィズ·あるえ以外「ウィズーっ!?。」

あるえ「大丈夫かい?。」

石からの伝言を聞いたウィズは顔を赤くし何かを言う前に石が爆発し、また生命力を分ける事になった。ちなみに爆発した後、紙が俺に飛んできた。それを読んでみると。

 

『この魔道具は伝えたい事を念じながら額にくっ付け、伝える相手に渡った時にその内容が頭に入ってくる物だ。だが、証拠隠滅の為に爆発をするのだが、威力や音が強く、受け取った側はこうなる。お一ついかが?。

バニル』

 

処分といつのも憂さ晴らしに使ったな。

 

ウィズを復活させた後、俺達は馬車に乗ろうとしたのだが、問題が発生した。

アクア「···ねえおじさん、何で既に1席埋まってるの?。これ何?、邪魔なんですけど。」

座席の1つが小さな檻に入れられたレッドドラゴンの赤ちゃんにより埋められていた。どうも違う馬車に乗っている人が1席分の値段を払っているらしい。なので誰か2人は荷台の方に移らないといけないとのこと。

龍星「んじゃ俺が行くわ。あと1人はじゃんけんで決めるなりしてくれ。」

そうして俺は先に向かった。

 

カズマside

さて、リュウセイが行ってくれたがまだあと1人決めなければならない。ここは自慢の運でのりきろうとしたその時だ。

ウィズ「あ、あの。それでしたら、突然参加させて頂く事になった私が荷台に行きます。」

あるえ「ふむ。それなら私が行くべきか?。」

いや、2人とも旅費はちゃんと払っている。そんな不公平な事はさせられない。

ゆんゆん「じゃあ私が行きます!。」

そうゆんゆんが言った。

めぐみん「!。待って『じゃあ先に行ってるわね!。』くっ、ゆんゆんのクセに···。」

穏やかじゃないな。まあ、決まったことだし乗るか。

あるえ「これは···ふむ、1人の男をめぐる譲れない戦い···。」

ぶれないなコイツも。しかし、リュウセイの奴、ここまで鈍感だとは。

 

龍星side

どうやらゆんゆんになった様だ。皆が来る間に座るところを少し改良させてもらった。いくらかマシになったとは思うけど。それはそうと、こうやって旅をするのも初めてだよな。

ゆんゆん「楽しみですね、温泉。」

···うん、最近ゆんゆんの距離が近く感じるんだよな。

龍星「だな。」

その頃中では。

アクア「へー?。あのヘンテコ仮面、悪魔のクセにそんな気遣いができるの?。どうせ、何か企んでるんじゃないの?。」

ウィズ「アクア様、バニルさんだって、ほんのちょっとは良いとこもあるんですよ?。最近じゃ、近所のゴミ捨て場に集まってくるカラスをマメに追い払って、ご近所の奥さん達に、カラススレイヤーのバニルさんとか呼ばれていましたし。」

バニルのご近所付き合いの話をしていた。それから数時間後、やはり問題は起こった。俺の第六感が反応したのだ。···おいそこ、別に頭がおかしくなった訳じゃないぞ。訳あって昔、サバイバル生活を余儀なくされた事があるんだ。まあ、この話はいつかするとして。カズマも千里眼スキルで気がついた様だ。遠くに見える土煙がこちらへと向かっているのだ。迎撃するにしてもまずは。

龍星「ゆんゆん、起きてくれ。」

俺の肩に頭をのせて寝ているゆんゆんを起こさなければ。

ゆんゆん「んん、リュウセイさん?、どうかしましたか?。」

龍星「戦闘になるかもしれないから起こさせてもらった。」

さすがに無防備すぎるというか何て言うか、心配になってきたぞ。いや、パーティー組んでから結構経つし、別に普通なのか?。

カズマ「リュウセイ、あれが何か分かるか?。」

龍星「分からん。見えないのか?。」

カズマ「土煙が邪魔で見えないんだよ。···すんません、なんかこっちに土煙が向かって来てるんですが。それも結構な速度で。アレ、何だか分かりません?。」

カズマはのんびりと手綱を引いていたおじさんに聞いた。

おじさん「土煙?。ここらで結構な速度で土煙を上げて移動する生き物って言ったら、リザードランナーの群れですかね?。しかし先日、群れを率いる姫様ランナーが倒されたって話ですから、きっと砂くじらが砂でも吹き上げてるんじゃないですかね?。他に考えられることと言えば、走り鷹鳶ぐらいでしょうか。」

ここはオリンピック会場じゃないぞ。

おじさん「おっと、お客さん止めて下さいよそんな目で見るのは。自分が付けた名前じゃないんですから。タカとトンビの異種間交配の末に生まれた鳥類界の王者ですよ。鳥のクセに飛べないモンスターでして、代わりにとんでもない脚力を持って高速で走り回り、獲物を見つけるとそのままジャンプしてかっ飛んで来る、大変危険なモンスターなんですよ。」

聞いた感じだとダチョウじゃないの?。

おじさん「大丈夫ですよお客さん。春は、リザードランナー達と同じく、連中の繁殖の季節なんです。繁殖期のこの鳥達は、メスの気を引くために、オス同士で勇敢さを競い合う、チキンレースと呼ばれる求愛行動を取ります。それは、激突すると大惨事になりそうな硬い獲物にかっ飛んで行き、ギリギリで回避するという変わった求愛行動です。中には勢い余って激突し、命を落とす事もザラですが。連中は、本能的に硬い物を探し出すと言われていましてね。きっとその辺の木や石にでも突っ込んで行きますよ。」

···じゃあこっちに近づいてきているあれは俺の見間違いなんだよな?。

龍星「こっちに凄い勢いで突っ込んで来てるんですが、あれは大丈夫なんですか?。」

おじさん「···おや、あれは走り鷹鳶ですね。ええ、間違いない。でも、こちらに向かってくるとしてもおかしな話ですよ。お客さん、もしかするとこの商隊の中に、アダマンタイトみたいな凄まじい硬度を誇る鉱石を積んでいるのかもしれません。連中は硬い物をおいかけますから。他の商隊の者も気づいたみたいです、安心して···なんか、こっちに来ますね。というか、この馬車に。というか···!。」

ここにはそんな硬い物なんて···。

ダクネス「リュウセイ!、カズマ!。物凄い速い生き物が、真っ直ぐこちらへ向かって来ている!。というか···連中が私を凝視している気がするぞ!。なっ、なんという熱視線!。はあ、はあ!。た、大変だ、リュウセイ、カズマ、大変だ!。このままでは私は、あの高速で突っ込んで来る集団に激しく激突され、蹂躙されてしまうのではっ!!。」

カズマ、龍星「お前かー!!。」

おじさん「お客さん、馬車を止めますよ!。そうすれば、他の馬車に乗っている護衛の冒険者達が、この馬車とお客さんを守ってくれますから!。」

ウチのクルセイダーがこの事態を招いたんです。自然現象ではないんです。俺が心の中で謝罪しているとカズマがダクネスに耳打ちした。

カズマ「おいダクネス、あのモンスターの狙いはお前だ。あいつらは硬い物を好んで突撃していくんだと。連中の標的はお前の硬い筋肉だ。」

ダクネス「おいカズマ、私だってこれでも乙女の端くれ、硬い筋肉だなどと言うな。あれだ、私の鎧はアダマンタイトも少量含んだ特注品だ。それに私の防御スキルも合わせれば···きっと、それでこちらに来ているのだろう。···ほ、本当だ。だから2人してそんな目で見るな、私の体はそこまで硬くない···!。」

気にしてるんだな。馬車は止まり、俺とカズマとダクネスは馬車から飛び降りる体勢に。

龍星「ゆんゆん、めぐみん、アクア、手伝ってくれ。本来は戦わなくてもいいが、今回は俺達が招いた様なもんだ。」

カズマ「たくっ、なんでこんな事に。まあ自分の尻拭いぐらいはするけどさ。」

ウィズ「私もお手伝い致します!。」

あるえ「私も手伝おう。」

俺達が参戦するのを見て、ウィズとあるえも馬車から飛び降りようとする。

カズマ「俺達はバニルから、ウィズの事を任されてる!。ウィズが強いのは知ってるが、今は馬車の中にいてくれ!。」

龍星「あるえも残っていてくれ。ヤバくなったら頼みます!。」

それにウィズとあるえが頷き、事情を知らないおじさんが叫んだ。

おじさん「お客さん!。お客さんは護衛を引き受けた訳じゃないんですから!。金払って馬車に乗ってるんですから、安全な所に隠れてください!。」

すみません!、原因はほぼ間違いなくウチのクルセイダーなんです!。

龍星「鉄っ!。」ドンドンドン

俺は走り鷹鳶に鉄を連射した。···神器を使うのいつぶりだ?。(←8話ぶりである。)奴らは避けられず大半が倒された様だ。

龍星「そうだ、コイツも試すか。」

そうして俺はミミミミからもらった雷光石を使った銃を取り出し、(←ありふれた職業で世界最強のドンナーの様な物。)試しに撃つと。

鷹鳶「ピッ!?。」

どうやら貫通して後ろの奴までやったみたいだな。腕の負担もあまりないし、大丈夫か。

盗賊風冒険者「やるなあの人!。···おい、お前ら!。客として金まで払っている上に、護衛料も貰っていない冒険者ばかり、危険な目に遭わせられるか!。残りは俺達がやるぞ!。くらえ『バインド』ッ!。」

ダクネス「なにっ!?。」

すると盗賊風の冒険者が負けていられないといった風に他の冒険者達に活を入れ盗賊のスキルであるバインドを使ったのだが、俺が攻撃をしたため、お預けをくらっていた変態が走り鷹鳶を庇う様に嬉々として飛び込んだ。

カズマ·龍星「何やってんだこのアホーっ!!。」

ダクネス「くうっ!?。何という事だ!。敵を目の前にして拘束されてしまった!。このままではっ!、このままではあのモンスターの集団に、蹂躙されてしまうっ!。」

盗賊風冒険者「まさか、俺がバインドを食らわせる事により、モンスターの群れのターゲットが俺に向かうのを心配して、代わりにバインドを受けたのか!?。すまない!、かえって邪魔しちまった、許してくれ、許してくれえええっ!。」

すいません!。ウチの仲間がすいません!。本当にすいませんっ!。俺とカズマは冒険者達に土下座をした。

 

ダクネス「カズマ!、リュウセイ!、来たっ!。次が来た!。今度こそは、今度こそはもうダメだ!。あああ、ぶつかるーっ!。」

俺が減らしたとはいえ、まだ結構な数がいる。ダクネスはやはりというか障害物となっていた。さっきからダクネスの上スレスレを高速で通過している。

ダクネス「これは焦らしプレイの一環なのだろうか!?。このギリギリでのお預け感がまた!。なんて事だ、私の上を次々と発情したオス達が通り過ぎていく!。」

龍星「黙れっ!。」

ダクネス「ハウッ!。」

めぐみん「ヤバいですね。リュウセイがキレそうです。」

ゆんゆん「そうだ!。『ボトムレス·スワンプ』!。」

ゆんゆんが魔法を発動した。ダクネスの前に巨大な沼が現れた。しかし、前の方を走っていたものはともかく後ろにいたのは沼を避けていき、速度を落とすことなく大きく旋回した。他の冒険者も魔法を撃ってはいたがそれでも全滅とはいかなかった。

カズマ「おっちゃん、この辺りに崖とかはないか!?。」

···なるほど。なら。

ダクネス「んあっ!?。リュ、リュウセイ!?。なんで木を?。いや、最高な事には変わりないのだがどうせならバインドを受けていない時に···。」

龍星「うるさい、奴らはお前を障害物に選んだんだ。だから誘導する事もできる。今のうちに馬車に乗せるんだよ。」スタスタスタ

俺はダクネスを木で持ち上げて馬車に乗せた。

カズマ「リュウセイナイス!。流石このポンコツと違って便りになるぜ!。」

アクア「いやーっ!。来てるわよ!、さっきよりも凄い速さでこっちに来てるわよ!。」

めぐみん「早く出してください!。」

おじさん「わ、分かりました!。」

しかし、先頭を走っていた2体が飛び掛かってきた。しかも、そのすぐ後ろにもいる。

あるえ「カースドライトニング。」

ウィズ「ボトムレス·スワンプ!。」

あるえが飛び掛かってきた2体とその後ろにいた3体を黒い雷で倒し、ウィズが先ほどゆんゆんが使った沼の魔法を使い、何とか距離をとることに成功した。

カズマ「急いで洞窟へ!。さっき言っていた洞窟へと向かってくれ!。」

龍星「めぐみんはいつでも撃てるように準備を!。アクアは馬に強化魔法を!、他は俺と近づいてきた奴を倒すぞ!。」

俺以外「はい!。」

 

カズマ「『狙撃』!、『狙撃』!、『狙撃』!。洞窟はまだか!。」

ゆんゆん「カズマさん、見えてきました!。」

めぐみん「私の方は、いつでも魔法が撃てますよ!。」

龍星「カズマが合図してくれ。俺はダクネスの設置と回収をする。」

カズマ「分かった、頼むぞ!。おっちゃん、洞窟が見えたらそのわきに馬車を止めてくれ!。」

あるえ「魔物からの逃走劇···よし。『カースドライトニング』。」

おじさん「お客さん、洞窟前です!。あの洞窟は雨でも降らない限りは人なんて近づきもしません、遠慮なくやっちゃってください!。急に止まりますから、何かにしっかり掴まっていてくださいよっ!。」

その言葉にダクネスを除いた全員が手近な物に掴まる中、馬車は勢い良く洞窟の入り口脇へ急停車した。後ろを見ると攻撃された怒りの為か、より一層速くなっている走り鷹鳶がいた。俺は急いでダクネスを洞窟前に設置した。

ダクネス「いいぞ、リュウセイ!。やはり成長しているな!。悪くない、悪くないぞこの仕打ち!。こうやってモンスターの餌にするなんて。」

龍星「···。」ゴゴゴゴゴ

アクア「あのー、ダクネスさん?。あんまり刺激しないでほしいんですけど。」

鷹鳶「ピィーヒョロロロローッ!。」

あんな鳴き声だったんだな。そして先程と同じようにダクネスをかわしていき群れはそのまま洞窟の中へと突っ込んで行った。あっという間に群れが洞窟の中に消えていき、最後の1匹が洞窟へと駆け込んだその瞬間。

カズマ「めぐみん!、やれっ!。」

俺はダクネスを思いっきり引っ張り、馬車に乗せた。引っ張る瞬間、何か聞こえた様な気がしたが気のせいだろう。気のせいだろう!。(←大事な事なので2回言った。)

めぐみん「エクスプロージョンッッッ!。」

カズマの指示を受け、洞窟の中へ必殺の爆裂魔法が放たれた。そして洞窟は、轟音と共に吹き飛んだ。

 

すっかり日が暮れた頃。俺達は今野営をしている。

商隊リーダー「さあ、どうぞどうぞ!。良い部分が焼けたので召し上がってください!。」

そう言って、俺達に良く焼けた肉を差し出すこの商隊のリーダーをやっているおじさん。昼間の活躍を見たからなのか、凄い歓待を受けていた。すいません、ホントに。ウチのクルセイダーのせいなのに。

商隊リーダー「しかし、お見事でした!。まさか、爆裂魔法をお使いになる程の大魔法使いがおられたとは!。しかも、あれだけの重症をおった負傷者を簡単に治療してしまったアークプリースト様に、走り鷹鳶の群れを不思議な武器を使い大量に倒しただけではなく、そちらの方と見事な判断で敵を洞窟へと導き、一網打尽にしたその機転!。残った敵を一身に引き受けた勇敢なクルセイダー様!。最後に上級魔法を使い完璧に援護をした魔法使いの方々!。いや、お見事です!。」

あれ?、そういえばよくよく考えてみれば俺達って行き当たりばったりの方が上手くいくんじゃ···。その後も俺達を褒めたり報酬を渡そうとしてきたのだが、褒められるのはともかく、報酬を受けとる訳にはいかない。だから、断ったのに。

商隊リーダー「なんという方々だ!。私は感銘を受けましたよ、この世知辛い世に、まだあなた達の様な本物の冒険者がいたとは!。」

違うんです、違うんです!、俺達はそんな聖人じゃないんです。その後、アクアがウィズを助手にして宴会芸を披露したり、あるえから俺の力に対しての質問攻めにあったりと少し疲れた。なのだが。

めぐみん「はい。寝るのは良いですが、いつでも起きれる様にはしていてくださいね。」

カズマがもう寝るかと言った時にめぐみんがそんなことを言ってた。一体何があるんだ?。

 

深夜、俺は目を覚ました。辺りを見てみると誰も気付いていないようだ。敵感知スキルにも反応がある。俺は天界眼を発動させ、反応のある方を見てみると。大量のゾンビがいた。

龍星「スゥーー、ゾンビが出たぞー!。起きろぉぉぉーっ!!。」

大声で全員を叩き起こした。

盗賊風冒険者「何だって!。!?。マジか、結構な数だ!。」

カズマ「ゾンビだって、て···。」

俺が試しに松明をその方向に投げるとところどころ腐った肉が崩れ落ちた見るもおぞましい姿が。

俺と寝ている者以外「なああああーっ!。」

寝起きにこれはきついか。

龍星「カズマ、アクアを呼んでくれ。あいつなら喜んで浄化しまくるだろ。」

カズマ「わ、分かった!。すぐに呼んでくる!。」

これで大丈夫だ···ろ···。ん?何だ、何かが引っ掛かる。何かを忘れているような···。

 

カズマ『違うんだよ。こいつがアンデッドに集られる体質でダンジョン内にいるアンデッドが襲ってきて。』

 

···あっ。

アクア「ターンアンデッドー!。」

ゾンビA「ボエェェ。」

ゾンビB「ボエェェ。」

ゾンビC「ボエェェ。」

ウィズ「ホエェェェ。」

ゾンビD「ボエェェ。」

ゾンビE「ボエェェ。」

ゾンビF「ボエェェ。」

ん?。俺は何やら違う声、と言うか聞いたことのある声の方を向くと。

ウィズ「···。」チーン

龍星「ウィズゥゥゥーーっ!!。」

あのバカがぁーっ!!。

商隊リーダー「いや、また助けられてしまいました!。今度こそは礼金を受け取って頂きますから!。」

胃が!、胃が痛い!。俺のキャパはボロボロだぁ!。




新しく小説を書き始めました。それは21票獲得した「僕のワンパンアカデミア」となりました!。ただこの小説を中心にやっていきますので投稿が遅いかもしれません。これからも私の小説をよろしくお願いします。

次回はとうとうアルカンレティアです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。