この素晴らしい世界に法則を! 作:ベビーカステラ食べたい焼き
あの後俺達はめぐみんの実力を計るためにカズマ達が受けているカエルのクエストに来ていた。
めぐみん「爆裂魔法は最強魔法。その分、魔法を使うのに準備時間が結構かかります。準備が調うまで、あのカエルの足止めをお願いします。」
龍星「分かった。」
ゆんゆん「あまり期待しない方がいいですよ。」
と、ゆんゆんが言った。だがカエルはこちらに気付いて向かってきた。更に逆方向からも別のカエルがこちらに向かってきている。
カズマ「遠い方のカエルを標的にしてくれ。近い方は「俺がやろうか?。」いや、大丈夫だ。おい、行くぞアクア。今度こそリベンジだ。お前、一応は元なんたらなんだろ!。たまには元なんたらの実力を見せてみろ!。」
アクア「元って何!?。ちゃんと現在進行形で女神よ私は!。アークプリーストは仮の姿よぉ!。」
涙目でカズマの首を締めようとしている。お前ら緊張感ってもんを知らんのか。
めぐみん「···女神?。」
カズマ「···を、自称している可愛そうな子だよ。たまにこういったことを口走ることがあるんだけど、できるだけそっとしておいてやってほしい。」
カズマの言葉に同情の目でアクアを見るめぐみん。あれ、前もこの光景見たぞ。あ、やけくそでカエルに向かっていった。
アクア「見てなさいよ。『ゴッドレクイエム』!!。」
ああ、落ちが見えた。
アクア「ゴッドレクイエムとは、女神の愛と慈しみの鎮魂歌!。相手は死ぬううぶるぁ!?。」
学習能力はないのか。
カズマ「流石女神、身を挺して時間稼ぎとは。」
龍星「お前ら···。」
ゆんゆん「助けないと!。」
と、その時、
めぐみん「···これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法、『エクスプロージョン』!!。」
平原に一筋の閃光が走り抜ける。思わず目を瞑り、凄まじい爆風が終わった後目を開けると、カエルの居た場所には20メートル以上のクレーターができており、その爆発の凄まじさを物語っていた。
カズマ「···すっげー。」
確かに、あの威力の技は誰も使えないな。
カズマがめぐみんの魔法の威力に感動していると、魔法の音と衝撃で目覚めたのかカエルが次々と這い出てきた。めぐみんの近くにも這い出ようとしているがその動作は遅い。
カズマ「めぐみん、一旦離れて距離を取ってから攻撃を···。」
そこまで言いかけて、めぐみんの方を向くと倒れているめぐみんがいた。
めぐみん「ふ···。我が奥義である爆裂魔法はその絶大な威力ゆえ、消費魔力もまた絶大。···要約すると、限界を超える魔力を使ったので身動き1つ取れません。あっ、近くからカエルが沸き出すとか予想外です。···やばいです。食われます。すいません、ちょっ。」
龍星「やばい。間に合え。」
カエルがめぐみんを食う前に助けないと。ゆんゆんが言ってたのはこのことか。
めぐみん「あっ。」
龍星「おらっ!。」ズバッ
間一髪、カエルを倒した。
龍星「ふぅ。大丈夫か?。立てるか?。」
めぐみん「はい。大丈夫です。すいませんがおぶってください。」
龍星「よっと。」
ゆんゆん「むぅ。」
俺がめぐみんを助けている間にカズマとゆんゆんはアクアが動きを止めたらカエルに止めを刺し、這い出てきたカエルを倒し、3日以内にジャイアントトード5匹討伐のクエストを完了させた。
アクア「うっ···うぐっ···。ぐすっ···。生臭いよう···。生臭いよう···。」
カズマの後を、粘液まみれのアクアがめそめそと泣きながら付いてくる。めぐみんはまだ俺の背中におぶさっていた。何でも、魔法を魔力のげんかいを超えて使うと、魔力の代わりに生命力を削ることになるらしい。魔力が枯渇している状態で大きな魔法を使うと、命に関わることもあるそうだ。
カズマ「今後、爆裂魔法は緊急の時以外は禁止な。他の魔法で頑張ってくれよ、めぐみん。」
カズマの言葉に、背中におぶさっためぐみんが方を掴む手に力を込めた。
めぐみん「···使えません。」
龍星「···パードゥン?。」
カズマ「···は?。何が使えないんだ?。」
驚いて英語が出てしまった。めぐみんが、俺に掴まる手に更に力を込め、(薄い)胸が俺の背中に押し付けられた。
めぐみん「···私は爆裂魔法しか使えないです。他には、一切の魔法が使えません。」
カズマ「···マジか。」
めぐみん「マジです。」
アクア「爆裂魔法しか使えないってどう言うこと?爆裂魔法を習得できるほどのスキルポイントがあるなら他の魔法を習得できない訳ないはずだけど。」
カズマ「スキルポイント?。龍星、知ってるか?。」
龍星「ああ、ルナさんに教えてもらった。」
カズマ「ルナさん?」
龍星「ギルドの受付の人だぞ。」
カズマ「もしかして、凄い美人でおっとりとした感じのウェーブのかかった髪と巨乳のお姉さんの名前か?。」
どうしたんだこいつ。
龍星「その人だけど。」
おい、何だその 恨めしい顔は。
アクア「スキルポイントってのは、職業に就いた時に貰える、スキルを習得するためのポイントよ。例えば優秀な私は初期ポイントが多かったからまず宴会芸スキルを全部習得し、それからアークプリーストの全魔法を習得したわ。」
カズマ「宴会芸スキルっていつ使うんだよ。」
龍星「順序逆じゃね。」
アクアは俺達の質問を無視して先を続ける。
アクア「スキルは、職業や個人によって習得できる種類が限られてくるわ。例えば水が苦手な人は氷結や水属性のスキルは普通の人よりも大量のポイントが必要だったり習得が出来なかったり。で、爆裂魔法は複合属性って言って、火や風系列の魔法の深い知識が必要なのよ。だから、爆発系の魔法を習得出来るなら、他の属性の魔法なんてかんたんに習得出来る筈なのよ。」
カズマ「上位の魔法が使えるなら、下位の魔法が使えない訳がないってことか。」
俺の背中でめぐみんがぽつりと呟いた。
めぐみん「···私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード。爆発系統の魔法が好きなんじゃなくて、爆裂魔法だけが好きなのです。確かに他のスキルを取れば楽に冒険が出来るでしょう。···でもダメなのです。私は爆裂魔法しか愛せない。たとえ今の私の魔力では1日1発が限界でも、たとえ魔法を使った後は倒れるとしても。それでも私は、爆裂魔法しか愛せない!。だって、私は爆裂魔法を使うためだけに、アークウィザードの道を選んだのですから!。」
アクア「素晴らしい!、素晴らしいわ。その、非効率ながらもロマンを追い求めるその姿に、私は感動したわ!。」
ふむ、爆裂魔法しか使えないか。リスクはでかいが、破壊力は目を見張るところがある。カズマはパーティに入れたくないみたいだな。
カズマ「そうか。茨の道だろうけど頑張れよ。ギルドに着いたらお前の分は多めにしてやるよ。また機会があれば何処かで会うこともあるだろ。」
その言葉にめぐみんは更に俺を掴んでいる手に力を込めた。
めぐみん「ふっ、我が望みは爆裂魔法を撃つとこ。食事とお風呂と雑費を出してくれるのなら、無報酬でいいと考えている。これはもう、長期契約を交わすしかないのではないだろうか。」
カズマ「いやいや、その強力な力は俺達には宝の持ち腐れだ。ほら、俺なんか最弱職の冒険者なんだからさ。」
そういうとカズマは俺からめぐみんを下ろそうとしている。
めぐみん「いえいえいえ、私は上級職ですけど、レベルは6ですから。もう少しレベルが上がればきっと倒れなくなりますから。だから、私を下ろそうとしないで下さい。」
首っ、首が!。首が決まってる!。
カズマ「いやいやいやいや、1日1発しか使えない魔法使いとか、かなり使い勝手悪いから。そもそもうちにはゆんゆんがいるしってこいつ魔法使いの癖に意外な握力を。おい離せ、お前多分他のパーティーにも捨てられた口だろ、ダンジョンに潜った際には、爆裂魔法なんて使えないし、役立たずだろ。お、おい離せって。ちゃんと今回の報酬はやるから!、離せ!!。」
い、意識が···。
めぐみん「見捨てないで下さい!。もうどこのパーティーも拾ってくれないのです!。ダンジョンの際には、荷物持ちでも何でもします!。お願いです、私を捨てないで···」
ゆんゆん「2人とももう止めて!。このままだとリュウセイさんが死んじゃう!。」
カズマ·めぐみん「えっ?。」
龍星「···。」白目+痙攣
カズマ「あああ!、戻ってこい!龍星!。頼む、戻って来てくれ。おれ1人でこの2人の面倒は無理だああ!!。」
めぐみん「ご、ごめんなさい。えっとえっとどうすれば。」
龍星「はっ!。」ガバッ
ゆんゆん「リュウセイさんー。」抱き締め
龍星「うおぅ。」
カズマ「大丈夫か!?あとそこ代われ。」
龍星「カズマか、あれっ?俺さっきまでなんか霧がかかった川の近くにいたんだが。」
カズマ「セーフ!。よく戻ってきた。」
アクア「回復魔法いる?。」
龍星「えっと何話してたんだっけ?。」
ゆんゆん「めぐみんをパーティーにいれるかどうかの話です。」
龍星「ああ、そうだったな。俺はいいぞ。」
めぐみん「!!。」
カズマ「なんでだよ!。爆裂魔法しか使えないんだぞ!。」
龍星「確かにそうだけど。俺達の攻撃が効かない敵や大勢の敵には有効だろ。」
カズマ「だけどさ。」
俺達が騒いでいたせいか通行人達がこちらを見てひそひそと話していた。街に入ってたんだな。
通行人A「やだ。あの男、あんな小さい子を捨てようとしてる。」
カズマ「えっ。」
通行人B「隣には粘液まみれの女の子を連れてるわよ。」
カズマ「ち、ちが、」
通行人C「あんな小さい子を弄んで捨てるなんて、とんだクズね。見て!1人だけだけど女の子はヌルヌルよ!?。一体どんなプレイをしたのよあの変態。」
カズマがあられのない誤解を受けている。アクアはにやにやしている。
通行人A「でもあの2人はヌルヌルじゃないわ。」
通行人B「多分あの子を背負ってる男が守ったのよ。」
通行人C「紳士だわ。」
あれ?俺は大丈夫なの。するとさっきの会話を聞いためぐみんは、口元をニヤリと歪め、
めぐみん「お願いです。カズマ様、どんなプレイでも大丈夫ですから!。さっきのカエルを使ったヌルヌルプレイだって耐えてみ」
カズマ「よーし分かった!。めぐみん、これからよろしくな!。」
めぐみん、恐ろしい子!。それも名前をばらすと言うおまけ付き。
冒険者ギルド
カズマが報酬を受け取っているうちに女達はお風呂に行った。俺は、
龍星「じゃあそういうことで、お願いします。」
???「こちらこそ、頑張ってくださいね。」
ルナさんに頼んだ人と話をしていた。
カズマside
カズマ「しかし、本当にモンスターを倒すだけで、強くなるもんなんだなぁ。」
こういうところは本当にゲームみたいだ。
ルナ「ではジャイアントトード6匹の買い取りとクエストの達成報酬を合わせまして、14万8千エリスとなります。ご確認くださいね。」
14万8千か、これでもリュウセイのおかげで普通よりも多いんだよな。1人当たりの取り分は2万9千6百エリスか、命がけの仕事にしては割に合わねぇ。事実、リュウセイ達がパーティに入ってくれなかったら全滅もあり得た。考えただけでもゾッとする。一応他のクエストにも目を通したが、俺には無理そうだ。冒険開始2日にして、もう帰りたくなってきた。
???「すまない、ちょっといいだろうか?」
異世界の現実を見せつけられ、ぐったりしていた俺は虚ろな目で振り向いた。
カズマ「なんでしょ···うか···。」
そこには、金髪碧眼の美人の女騎士がいた。って、見惚れてどうする。
カズマ「あ、えーっと、なんでしょうか?。」
年上の美人相手は初めてなので緊張し、若干上擦った声になってしまう。
???「うむ。この募集は、あなたのパーティーの募集だろう?。まだ募集はしているか?。」
そういえば、まだ剥がしてなかったな。
カズマ「あー、まだ募集はしていますよ。と言っても、あまりオススメはしないですけど···。」
???「ぜひ私を!ぜひ、この私をパーティーに!。」
えっ。
カズマ「い、いやいや、ちょっ、待って待って、色々と問題のあるパーティなんですよ、仲間のうち2人はポンコツだし、俺は最弱職で、さっきも仲間が粘液まみ、いだだだだっ!。」
???「やはり先ほどの粘液まみれの少女はあなたの仲間だったのか!。一体何があったらあんな目に!わ、私も!私もあんな風に。」
カズマ「えっ!?」
今このお姉さんは何つった?。
???「いや違う。あんな年端もいかない少女があんな目に遭うなんて騎士として見過ごせない。どうだろう、この私はクルセイダーというナイトの上級職だ。募集要項にも当てはまっている。」
なんだろう。俺の危機感知センサーがあの2人に通じる何かがあるタイプだと反応している。美人だが仕方ない、
カズマ「いやー、先ほど言いかけましたがオススメはしないですよ。仲間の1人は何の役に立つのか分からないし、もう1人は1日1発しか魔法が撃てないので。そして俺は最弱職。他の所をオススメしますよ。」
???「なら尚更都合が良い!。実は私は力と耐久力には自信があるのだが不器用でな、攻撃が全く当たらないのだ。」
やはり俺のセンサーは正しかったらしい。
???「という訳で、上級職だが気を遣わなくていい。ガンガン前に出るので、盾代わりにこき使って欲しい。」
顔が近い。女騎士のサラサラの金髪が頬に当たってドキドキする。て、駄目だ。落ち着け、色香に惑わされるな!。
カズマ「いや、女性が盾代わりだなんて、うちのパーティはほぼ貧弱なんで本当にあなたに攻撃が回ってきますって。毎回モンスターに袋叩きにされるかも知れませんよ。」
???「望む所だ。」
カズマ「毎日カエルに捕食されて粘液まみれにされるかも知れないんですよ!?。」
???「むしろ望む所だっ!。」
ああ、こいつも性能だけでなく中身までダメな系だ。
だんだんといつメンが揃ってきましたね。
次回は、エリうっうん、盗賊の女の子が登場