この素晴らしい世界に法則を! 作:ベビーカステラ食べたい焼き
翌日
カズマ「なあ。聞きたいんだがスキルの習得ってどうやるんだ?。」
俺達は遅めの昼食をとっていた。その時、カズマが話し始めた。
めぐみん「スキルの習得ですか?。」
龍星「おいめぐみん。こっち向け。」
めぐみん「はい?。ムグッ。」
めぐみんは俺達と会う前はろくな物を食べられなかったらしく、一心不乱に食べていた。それは良いんだが、口元が汚れている。
龍星「ん、終わったぞ。」
ゆんゆん「むぅ。」
めぐみん「ありがとうございます。確かカズマは冒険者でしたね。冒険者は誰かにスキルを教えて貰うのです。まずは目で見て、そしてスキルの使用方法を教えて貰うのです。すると、カードに習得可能スキルという項目が現れるので、ポイントを使ってそれを選べば習得完了なのです。」
カズマ「つまりめぐみんに教えて貰えば、俺でも爆裂魔法が使えるようになるってことか?。」
めぐみん「その通りです!。」
そう言えば、俺も結構ポイント貯まってたな。あ、爆裂魔法あった。
めぐみん「その通りですよカズマ!。冒険者は、アークウィザード以外で唯一爆裂魔法が使える職業です。爆裂魔法を覚えたいなら幾らでも教えてあげましょう。というか、それ以外に覚える価値のあるスキルなんてありますか?。いいえ、ありませんとも!。さあ、私と一緒に爆裂道を歩もうじゃないですか!。」
カズマ「ちょ、落ち、落ち着けロリっ子!。つーか、スキルポイントってのは今3ポイントしかないんだが、これで習得できるものなのか?。」
めぐみん「ロ、ロリっ子!?。」
カズマ、それはない。幾らなんでもそれはどうかと思う。ゆんゆんでさえ引いてるぞ。
めぐみん「ふ、この我がロリっ子。」
こういうのはそっとしておくのが1番だ。下手な慰めよりもずっと良い。この元凶のカズマはアクアからスキルを教えて貰うようだ。
カズマ「誰が宴会芸スキルを教えろっつったこの駄女神!。」
アクア「何よ。教えて貰えるだけ感謝しなさいよ!。」
はぁ、なんか疲れた。
???「あっはっはっ!。面白いねキミ!。ねえ、キミがダクネスが入りたがってるパーティーの人?。有用なスキルが欲しいんだっけ?。盗賊スキルなんてどう?。」
突然横から声がかけられた。見てみると、身軽な格好をした頬に刀傷のある女の子だ。その隣にはフルプレートメイルを着込んだ金髪ロングの美女がいた。カズマを見るとその金髪の美女の顔を見るや否や嫌な顔をしている。
カズマ「えっと、盗賊スキル?。どんなのがありますか。」
あのカズマが敬語を!。って、俺達の時もそうか。(詳しくは「この素晴らしい世界に話し合いを!」を読んでみて下さい。)
???「よくぞ聞いてくれました。罠の解除に敵感知、潜伏に窃盗と持ってるだけでお得なスキルが盛りだくさんだよ。キミ、冒険者でしょ?。盗賊のスキルは習得にかかるポイントも少ないしお得だよ?。どう?。今なら···、」
ん?、俺の顔を見てどうしたんだ?。別に珍しい顔でもない筈だけど。
???「決めた!、クリムゾンビア一杯と、ん!。」
顔を突き出してどうしたんだ?。
???「···もう。口元に付いたタレを拭いてよ!。」
龍星「···なんて!?。」
マジでどゆこと。
???「拭いてくれないなら、教えてあげないよ。」
カズマ「羨ましいぞ!、リュウセイ!。」
そんなこと言われたって。
龍星「分かったから、ほら。」
???「ん。」
龍星「終わったぞ。」
???「ありがとっ。☆」
カズマ「リュ" ウ" セ" イ"。」
コエーよ。
龍星「はあ。すいませーん、クリムゾンビアを1つ!。」
クリス「まずは自己紹介だね。あたしはクリス。見ての通りの盗賊だよ。で、こっちの無愛想なのがダクネス。昨日ちょっと話したんだっけ?。この子の職業はクルセイダーだから、キミに有用そうなスキルは無いと思うよ。」
カズマ「ウス、俺はカズマって言います。クリスさん、よろしくお願いします!。」
龍星「俺は龍星です。よろしく。」
クリス「そんな緊張しなくてもいいよ。早速教えてあげるから来て!。」
龍星「自分で歩けるので引っ張らなくても。」
クリス「いいから、いいから。」
と、クリスに引っ張られています。カズマ、そんな殺気を込めた目をしないでくれ。ゆんゆんにアクアとめぐみんを任せちゃったけど大丈夫かな。今度買い物にでも付き合ってあげようかな。
冒険者ギルドの裏手の広場
クリス「では、まずは『敵感知』と『潜伏』をいってみようか。『罠解除』とかは、こんな街中に罠なんてないからまた今度ね。じゃあ、ダクネス、ちょっと向こう向いてて?。」
ダクネス「ん?、分かった。」
ダクネスが言われた通りに反対を向く。すると、クリスはちょっと離れた所にある樽の中に入り上半身だけを出す。そして、ダクネスの頭に石を投げつけ、そのまま樽の中に身を隠した。···思ってたんと違う。石をぶつけられたダクネスは無言のまま、ポツンと1つしかない樽へ歩いていく。
クリス「敵感知、敵感知!。ダクネスの怒ってる気配をピリピリ感じるよ!。ねえダクネス!?。分かってるとは思うけど、これはスキルを教えるためにやってることだからね!?。だからあああああ!、やめてえええええ!。」
隠れていた樽ごと横に倒され、ゴロゴロと転がされ、クリスが悲鳴をあげている。
カズマ「これで本当にスキルを覚えられるんだろうか?。」
うん、俺も心配だわ。
クリス「さ、さてそれじゃあたしの一押しのスキル、『窃盗』をやってみようか。」
龍星「大丈夫か?。」
クリス「大丈夫、大丈夫。これは、対象の持ち物を何でも1つ奪い取るスキルだよ。相手がしっかり握っている武器だろうが、鞄の奥にしまい込んだ財布だろうが、何でも1つランダムで奪い取る。スキルの成功確率は、幸運値に依存するけど、色々と使い勝手のいいスキルだよ。」
思ってた以上に使えるな。それに成功率が幸運に左右されるなら、カズマにとってこれ以上ないスキルではないだろうか。
クリス「じゃあ2人に使ってみるからね。いくよ。『スティール』ッ!。」
クリスが両手を俺達に突き出し叫ぶと同時、その手に何かが握られていた。それは、
カズマ「あっ!俺の財布!。」
カズマの軽い財布と、
クリス「何これ?。布?」
あれ、何か股がスースーする?。まさか、いや。でもあの布、すごく見たことある。具体的に言うと今朝。確認するか···。うん、ない。
龍星「すいません、パンツ、返して下さい···。」
クリス「あー。うん、まあ、こんな感じで使うわけさ。それじゃ、返···。」
クリスは取ったものを返そうとして、そしてにんまりと笑みを浮かべた。え、返してくれないの。キミが持ってても何の価値も無いし、使えないよね。ねぇ!。
クリス「···ねえ、あたしと勝負しない?。キミ達、早速窃盗スキル覚えてみなよ。それで、あたしから何か1つ、『スティール』で奪っていいよ。それが、あたしの財布でも武器でも文句は言わない。この軽い財布の中身だと、間違いなくあたしの財布の中身や武器の方が価値があるよ。どんな物を奪ったとしても、キミはこの財布と引き換え。どう?、勝負してみない?。」
龍星「俺のパンツは?。」
クリス「···取れなかったら私のものね。」
龍星「ウソダドンドコドーン!。」
誰に需要があるんだよ!!。
『窃盗』はどこだ!。『敵感知』1ポイント、『潜伏』1ポイント、『窃盗』1ポイント、『花鳥風月』3ポイント、あったあああ!。って、なんで花鳥風月の方が高いんだよ!!。(彼は今、ある種の混乱状態です。)早速と3ポイント使い盗賊スキルを取った。
カズマ「早速覚えたぞ。そして、その勝負乗った!。何盗られても泣くんじゃねーぞ?。」
クリス「いいねキミ!。そういうノリのいい人って好きだよ!!。さあ、何が盗れるかな?。今ならこのマジックダガー、質屋で40万エリスは下らない1品だよ。そして残念賞は、さっきダクネスにぶつけるために多めに拾っといた石だよ!。」
カズマ·龍星「ああっ、きったねえ!!。」
俺達はクリスが取り出した石を見て、思わず抗議のこえを上げた。
クリス「これは授業料だよ。どんなスキルも万能じゃない。こういった感じで、どんなスキルにだって対抗策はあるもんなんだよ。1つ勉強になったね!。さあ、いってみようか!。」
龍星「頼むカズマ。俺の幸運値じゃパンツ盗れないかもしれない!。だから、俺のパンツを狙ってくれ!!。」
カズマ「ええー。記念すべき俺のスキルが男のパンツを盗るって。」
ああもう、背に腹はかえられない。
龍星「盗ってくれたら、今日のご飯奢るから。」
カズマ「ヘッヘー。覚悟しろよ、エリス。」
カズマ·龍星「スティール!!。」
同時に発動。さあ、どうだ。俺は、マジックダガー。
龍星「違うお前じゃない。なんで1番欲しいのが来てくれない!。こんな状況じゃなきゃ喜べたのに!!。」
いや、まだだ。まだカズマがいる。カズマは、
カズマ「おお!、当たりも当たり!。大当たりだあああああ!!。」
クリス「いやあああああ!。ぱ、パンツ返してえええええええ!!。」
違う違う、それじゃ、それじゃなあい♪
カズマ「ヒャッハー!。」
···。
カズマ「はーは···(バキッドーン)、ウオッてなんだ。」
おれは無言でカズマの足元から木を生やした。
龍星「残念だよ、カズマ。」
カズマ「え、えっと。リュウセイさん?。」
龍星「まさかパーティーを組んで間もない仲間をブタ箱にいれなきゃならないなんて。」ハイライトオフ
カズマ「ガタガタガタ。で、でもよ。クリスが言ったんだぞ。何を盗ってもいいって。」
龍星「チッ。」
ダクネス「やはり私の目に狂いはなかった!。それに、」
龍星を見る
ダクネス「あ、あんなゴミを見るような目で、罵られたら、···んにゅう!。溜まらない。」
俺達がギルドへ戻ると、
冒険者A「アクア様、もう1度!。金なら払うので、どうかもう1度『花鳥風月』を!。」
冒険者B「ばっか野郎、アクアさんには金より食い物だ!。ですよね!?。アクアさん!、奢りますから、ぜひもう1度『花鳥風月』を!。」
冒険者A「それもそうだな!、アクア様!。」
アクア「あのね、あんた達!。芸ってものわね?、請われたからって何度もやるものではないの!ウケたからって同じ芸を何度もやるのは3流の芸人よ!。そして私は芸人じゃないから、お金を受け取るわけにはいかないの!。ほら解散、解散!。」
冒険者ズ「はい!。」
アクア「全く、ん?、その子とリュウセイはどうしたのよ?。」
人だかりを押し退けながら、異世界に来て1番の落ち込みを見してる俺と、涙目で落ち込んでいるクリスにアクアが疑問を抱く。
ダクネス「うむ。クリスとリュウセイはパンツを剥ぎ取られた上に有り金むしり取られて落ち込んでいるだけだ。」
カズマ「おいあんた何口走ってるんだ!。」
クリス「グスッ、幾らでも払うからパンツを返してって頼んだら、我が家の家宝として奉られることになるって、それが嫌なら自分のパンツの値段は自分で決めて払えって!。」
カズマ「待てよ。おい待て。間違ってないけど、ほんと待て。」
アクア「カズマ、あんた。」
めぐみん「最低です。」
ゆんゆん「カズマさん···。」
カズマ「ああー、ほんとに違うんだ!。」
あの後、クリスが持ってる金全部出したが足りなかったため俺のパンツを買うことでクリスはパンツを取り返せたのだった。その後なぜかまた俺のパンツをスティールしたけど。なんで、普通カズマじゃない、俺何かあなたにしましたか?。て言うかなんでそこまで的確に俺のパンツを狙えるのですか?。
リュウセイ「俺、一旦宿に戻っていい?。股がスースーして気持ち悪いんだよ。なぁ。」ホロリ
あれ?、なんで涙が。
アクア·めぐみん·ゆんゆん「リュウセイ(さん)にパンツ返して上げて(下さい)!。」
みんな、この状況だと仕方ないけど、クリスに言って欲しかったな。
カズマ「おい。ほんとにそれは俺じゃなくて『あーあ。公の場でパンツ脱がされたからって、いつまでもめそめそしててもしょうがないよね!。よし、ダクネス。あたし、悪いけど臨時で稼ぎのいいダンジョン探索に参加してくるよ!。下着を人質にされて有り金失っちゃったしね!。』おい、待てよ。何かすでに、アクアとめぐみんとゆんゆん以外の女性冒険者の目まで冷たい物になってるからほんとに待って。」
今の会話を聞いていたらしい女性冒険者の冷たい視線に怯えているカズマにクリスはクスクス笑い、何かを言い残して
カズマ「このくらいの逆襲はさせてね?。後もしばらしたら···。それじゃあ、ちょっと稼いでくるから適当に遊んでいてねダクネス!。じゃあね。」
と言い、掲示板に行ってしまった。
龍星「俺、宿に戻るな。」スタスタ
そうして戻ろうとする俺を
アクア「嫌よ、こんな変態と一緒にいるだなんて!。」
めぐみん「そうですよ。カスマと一緒にいたくありません!。」
ゆんゆん「私も今のカズマさんの近くは嫌です。」
俺の腕や腰に抱きつかないでくれ。早くはきたい。
カズマ「だーかーらー。」
ダクネス「まあ、少しの間だ。リュウセイはカズマがクリスのパンツを盗った後それを振り回して興奮しているのを止めようとしたんだからな。」
カズマ「お前はもうこれ以上しゃべるなあああ!。」
なんとか宿に帰らせてもらった。パンツってほんとに大事なんだな。この短期間で偉大さを感じてしまう羽目になるとは。
龍星「戻った···、」
めぐみん「うわああん、リュウセイー。」
めぐみんが飛び込んできた。何があった。ヨシヨシ めぐみん泣いてる→女性冒険者(アクアとゆんゆん含む)の冷たい目線→カズマの手に黒い布、ポクポクチーン
龍星「カズマ、1度警察のお世話になった方がいいんじゃないか?。」
カズマ「違うんだ!。『スティール』はランダムの筈なんだ!。これはわざとじゃ、」
めぐみん「うるさいパンツハンター!、私のパンツを返せ!。」
龍星「後なカズマ、わざとじゃなかったら何をしても許されると思うなよ。まず謝ったのか。」
カズマ「···。」フイッ、タラリ
龍星「···めぐみんに返して、謝れ。その後正座。」
カズマ「あのリュウセイさ『正座。』いやだから『正座。』ほん『正座。』···はい。」
龍星「説教する前になんでダクネスは挙動不審なんだ。正直に言えば説教の時間を減らしてやらないこともないぞ。」
カズマ「いや、本当に知りません。」
龍星「初対面にも関わらず『スティール』をしたのか、それともセクハラ発言か。」(注、パンツのときの反動が一気に来ています。)
カズマ「お願い、信じて!。俺泣くよ!。」
ダクネス「···やはり、やはり私の目に狂いはなかった!。こんな幼気な少女の下着を公衆の面前で剥ぎ取るなんて、なんと言う鬼畜っ、そしてその男を大勢の前で説教っ!。一体どんなお仕置きをするのだろうか。ハァハァ 是非とも!、是非とも私を、このパーティーに入れて欲しい!。」
何を言い出すんだこいつは。
龍星「ごめん、カズマ。正座はしなくていい。さっきまでの俺は少し正気じゃなかったら。」
カズマ「別にいいさ。これを見たらそうなるから。」
ダクネス「私を無視するなど、はっ、これも一種の放置プレイ!?。」
龍星「うるさい、帰れ、この変態。この小説を読んでいる人に悪影響だ。」
カズマ「メタ発言はやめろぉー!。それが許されるのは某江戸の侍魂位だ!。」
ダクネス「んんっ!?。くっ!。」
今の俺にこいつを抑えるほどの体力は残っていない。今日は厄日か。
『緊急クエスト!、緊急クエスト!。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!。繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!。』
街中に大音量のアナウンスが響く。モンスターの襲来か?。
カズマ「おい、緊急クエストってなんだ?。モンスターが街に襲撃に来たのか?。」
なんかダクネスとめぐみんはどことなく嬉しそうだが。
ダクネス「多分キャベツの収穫だろう。もうそろそろ収穫の時期だしな。」
···はい?。キャベツって、あのキャベツだろ?。農家の手伝いでもするのか?。
カズマ「は?。キャベツ?。キャベツって、モンスターの名前か何かか?。」
めぐみん「キャベツとは、緑色の丸いやつです。食べられる物です。」
ダクネス「噛むとシャキシャキする歯ごたえの、美味しい野菜の事だ。」
いや、それは知ってる。
龍星「ゆんゆん、どうしてキャベツの収穫で冒険者が必要なんだ。俺前にも言ったようにこの当たりの常識まだよく分かってなくて。」
ゆんゆん「キャベツはですね。味が濃縮してきて収穫の時期が近づくと、簡単に食べられてたまるかとばかりに飛ぶんです。なので1玉でも多く捕まえて食べるんです。」
···なるほどつまり、この世界では常識(元の世界)にとらわれてはいけないんですね!。(某シューティングゲームのキャラ)もう訳が分からないよ。
次回は俺のスキルと墓場に行きます。あの人の出番が近付いて来ました。