Permeate   作:コンテナ店子@コミケ出ます

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やりたいことが視聴者に伝わっているか少し怪しいですが、ありのままを伝えることや自由に解釈させることがいい作品だと思うのでこのままいきます


第19話「聖なる背信者」

 私が砂を一度ずつ踏みしめていくたびに、どこからかネズミなのか虫なのかわからない足音が聞こえているようで。そんなこの場所の視界は天井が壊れていることで空からわずかに入っている太陽の光のみ。それが斜めに入っていることで床を照らしている場所では今も床が割れている場所から数本の雑草が生えているのみ。そして、それはこの図書館だった場所の中に風が入ってこないせいもあり、今もただまっすぐに上に伸びているのみ。

 

 しかし、私が手に持っている懐中電灯以外で周囲の視界を保つために必要な光はそれしかなくて、要所要所を薄暗く照らしている。それが集まっている箇所の1つである閲覧場所の大テーブルの元へとやってくると、そこにある椅子の中の1つを自分の側へと動かす。その動きは、1つの足だけがほとんど動かないような形になっているため、そこを支点として向きを回転するような動きになって。それで私の方へと向きが変わったのを確認すると、大きな声と一緒に強く息を吐いて椅子の上にお尻を落っことした。

 

 両方の膝を立てるようにしている物の上に肘を立て、そこから伸びている手で顔を撫で、そこに掻いていた汗をぬぐう。しかし、片手で全ての目が覆われたところで、その動きが止まる。続けて一度深呼吸をして、一緒に肩を大きく上下に動かしていた。

 

 一気に立ち上がると一緒に、自身の首元に付いているロザリオを握り締める勢いと一緒にそれを反転させ限界まで引っ張ると、思い切り腕を上から下へと振り回すような勢いで暗闇へと向けて投げる。さらに、喉をかき鳴らすような何も考えない大きな叫び声を、周囲へと反響させながら同じ時に出す。結果として私の上半身も前のめりになるような体勢になってしまっていた。

 

 そのまま何度も肩で息をするつもりでいたが、気づけば一瞬だけする高い音と一緒に、向こうにあったと思われる本棚にロザリオが激突したようで、それが私の方へと跳ね返り床の上を滑りながら何度も回転している音を聞かせる。

 

 一方で、一度限界まで息を強く鼻から吸いこみながら胸を膨らませ、数秒間放置した後に、勢いよく同じ場所から吐き出す。それから両方の手をまっすぐ下ろし、それと平行にするような背中もまっすぐに、ただ首の向きだけを横へと向けて目線を下げて床のそれを見つめる。

 

 私が動かないでいるのに対して、それは閲覧席の辺りに降り注いでいる光を反射しているようで、何度も光を強くしたり弱くしたりを繰り返しているようであった。ただ、こっちはその様子を一切体は動かさずに見つめ続けていた。

 

 

 

 周囲の喧騒が街に近づくたびにだんだんと大きくなっていくのを感じながらいるが、足を進めていく速度は一切変えずに、一度だけ髪の毛を掻き揚げるように片方の手をおでこへと当てながら指をその中へと入れ、唇を強く紡ぐ。右手の方へと頭の体重を乗せるような形に。結果として斜め下の方を見ていた。

 

 ただ、そっち側に出来ているでこぼことした薄い茶色の道路にわだちもできている様子が石で一度それが途絶えているようであったが、確かにそれがへこむことで地面自体は平行になっている。そして、それは私の肌に汗がにじんでいるのと同じように明るい太陽の光に照らされている。結果として、私の後ろの方から照らされているそれによって自分自身の影が地面の上に出来ているのは一切変わらない。

 

 また、それは当然ながら私が体を動かそうとしない限り向こうも一切形を変えないままでいる。一度だけ瞬きしながらそっちの方を見ていると、ほとんどまっすぐにただ自分のシルエットだけを映しているのが見える。

 

 しばらくそのままでいたつもりであったが、一度だけ呼吸を吸いこむようにしながら人差し指と中指で顔を押し上げ、それから肩を使って1回ずつのみ体を左右へと振るように動かす。一緒に頭も揺れているのを感じながらも制服の姿を整えようとする。

 

 ただ、それと同じ時に私の進行方向の方から「エクソシスター様!」と呼ぶ声がして、鼻から息を吐きながらそれに返事をして、自身の片方の手を体の前へと出すようにしながらもう片方の手を軽く振る。

 

 こっちがその間足を動かさずに街の門から少しだけ外に出た場所にいるのだが、それでもその声を聞いたと思われる住人たちが次から次へと家から体を斜めに出すような動きと一緒に現れては私の元へとやってきていて。こっちに来ると一緒に跪く。さらに、手の平を何度も上下に擦り合わせたり、軽く握りながら重ね合わせる。それと共に、こっちを見ていたり逆に頭を下げていたり、その動きを交互に動かしている人物までいた。

 

 一方で、視線だけを左右に動かしていた私は奥の方の歯だけを強く噛みしめるようにしながら眉を顰めつつ下の唇を強く上のに押し付ける。ただ、それでも目線を横の方に向けているのはほんの数秒間で終わらせて、ゆっくりと鼻から息を吐いて顔を下に向ける。当然のように目線も同じ方向へと向けた。

 

 しかし、それは数秒間で終わらせて、一瞬で一気に顔を持ち上げながら髪の毛も一緒に動かし、鼻から息を出しつつ顔を横へとほんのわずかに倒す。それと共に一度開けた目を両瞼で縮めていた。

 

「安心してください。皆さんのことを神はいつも見てくださっております。そのために私たちエクソシスターがいるのですから」

 

 私のそこまで張っていないが無理やり抑揚をつけるように出した声に対して、そっちにいる人たちは何度も早口めの声で繰り返し感謝する言葉を出している。それだけでなく、ゆっくりと伸ばして行くような語尾の出し方をしつつ顔を膨らませるように口を開けながら目の範囲も広げていた。

 

 ただ、それに対してこっちは鼻から出来るだけ音を出さないように息を吐き出し、そのまま今も頭をこっちへと下げているエクソシスターの信者の人たちを立ち上がったまままっすぐに見つめることだけをしていた。

 

 また、彼らに説法を終わらせてからも、歩いているたびに私の方へと小さな子供が手造りで作った物を手渡して来てたり、たくさんの人、たぶん家族と思われる一同が総出で私の方にやって来て拝んできたり。私が道を進めるたびに何度も「エクソシスター様」という言葉だったり「神様」という言葉を言ってくる。そのたびに私はそっちにいる人たちの方へと左右の角度だけを顔の向きで狙いを変え、顎をわずかにそっちへと見せるような形にしながら、視線を見下ろしているだけにしていた。

 

 

 

 街の方から宿舎へと帰ってくるとその建物に対してポストがある正面玄関がある方とは逆の後ろ側からそっちを目指すことになる。そこを歩いている間に、建物の影になる場所で木の葉っぱが風で揺れている音を聞きながら、顔を上へと持ち上げつつ上瞼を落っことし、口をわずかに開けることで、それが少しずつ落っこちている姿を見つめた。

 

 宿舎の建物からはわずかに離れたそこでただ上の方を見つめているだけにしているが、そこに鳥の様子が見えるということもない。それどころか、木の様子以外で見えているのは、今もまだ薄暗い壁のように上へと持ち上がっていて、わずかな隙間しか作っていない雲が、こっちにまでは来ていない空の様子しかない。私の上の方は今も太陽がわずかに出来ている雲に隠れてしまいそうではあったが、まだ7割ほどは私の方へとそれの様子を見せている。

 

 そのままただ小さく口を開けながらそっちの方を見つめている私であったが、急に息を口から吸いながら首の向きをいつも通りに戻すと、そっちには宿舎の窓があって、そこに左側から一瞬だけ体を前へと一歩だすような動きでソフィアが現れていた。

 

 それに気づいた瞬間、私はとっさに木の後ろへと大きな一歩で移動しもう片方の足を同じようについて行かせる。深呼吸するように体を動かしながら脇を強く締め。背中と両方の手を木の幹へと当てていた。息を吐きだした後は一緒に顔を斜め下へと向けてしまい、瞼と眉毛を落っことしながら下の唇へわずかに力を入れることで、唇の部分を丸めるように口の中へと移動させる。

 

 自身の指で木の皮のデコボコした感覚を味わいながらいるのもほどほどにし、わずかに体を回す動きでもう一度宿舎の方へと視線を向ける。そっちでは、今もソフィアが肩のあたりをわずかに前のめりにしながら口を丸くするように開けていて、顔を左右へと向けてきょろきょろとしている。さらに、眉毛を斜めになっている形で下げている上に、口を何度も開けたり締めたりを繰り返していた。

 

 何度かそれを繰り返してから、唇を限界まで縮めると一緒に顔を下へと向けている。ただ、片方の力を入れない握りこぶしを胸元に当てているのを一切変えずにいると、同じ場所にあるロザリオの紐に指を引っかけているかのようであった。

 

 向こうの姿は今も窓のガラスの向こうにいるせいでわずかに霞んで見えている上に、長方形に長く伸びているそれの所には十字型の格子が出来上がっている。さらに、内側にあるはずの大きなノブがわずかに見えていた。しかし、ソフィアの様子は反射して二重に見えている一方で、私の姿は全く映っているようには見えない。

 

 歩いたり歩いていなかったりを繰り返している向こうの様子が私の正面にある窓から出て行くも、またその隣にある窓へとまた現れて。その動きをずっと繰り返しているのを見ているだけで、私はゆっくりと重たい息を吐きながらまた完全に木の裏側へ回ってから背中を大きく折り曲げる。目を強く瞑って抑え込もうとするが、それでもまったく止まらない涙がそこから一筋ずつだけ溢れて来ていて、声と一緒に口から息を吐き出していた。

 

 自分の口元に手を当てながら何度も嗚咽を繰り返し、それのさらに上にもう片方の手も添える。しかし、それでもただ体を上下に細かく動かす動きを変えることは一切できず、息をため息のように吸っている間もそれは変わらなかった。

 




読了ありがとうございます
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