這うように進むことで周囲の瓦礫を転がして山の下へと滑らせているその子の様子を、私は両方の腕を下げた状態で大きな岩を持ち上げたまま顔だけを振り返らせるような形で見つめる。ただ、呼吸すらも自分でしてるのかもわからないくらいの感覚で相手の様子を見下ろしている間、しばらく両手に持っているそれを落っことさないままただ背筋をまっすぐに。しばらくまっすぐに見下ろしてたところから視線だけを使って左右の下の方をきょろきょろとしていた。
一方で、私の足元で今も両方の腕を前に出すような形で今もでこぼこした瓦礫の坂の上で何度も咳をしながら体中から血を垂れ流し続けてるその子は、その間からわずかな高い呼吸を繰り返す。そのたびに、エクソシスターの制服の内側にある体を呼吸で膨らませたり戻していた。
こっちは本棚に置きっぱなしになっている懐中電灯の光をもろに浴びるような位置で立っているのもあって、目がだいぶ眩しい感覚を味わうけど、でも、それでもただずっと下唇を上のに押し付けるような表情のまま、そこで高い音を立てながら呼吸を繰り返している子の様子を眺める。
その子の体からは今も血がゆっくりとその範囲を広げているようだが、四方八方に伸びるはずのそれは全て瓦礫の坂になっているのの隙間へと零れ落ちてしまっているようで、そこは完全に真っ暗になっているせいで何も見えない。
また、本人の表情も帽子をかぶったままにしている上に、懐中電灯のうち、私のは灯りを消している上にその子が持っていたのは本棚の上なせいで灯りが届かないところにいる。それのせいで表情は見えないまま。ただ、それでも辺りからはたまに砂が滑り落ちるような音がするのと遠くで悪魔が今も咆哮を上げている様子だけしか聞こえていない。それのせいで、たまに呼吸に紛れるような高い声がしているのと、歯を強く締め付けている様子だけは確かに聞こえていた。
「ごめんなさい……」
ゆっくりと、長いスカートの上から両手でお尻と太ももを撫でるような動きと一緒に相手の目の前にしゃがむと、体を前のめりに。一緒に出した声はさっきよりはわずかに大きい物の、それでもだいぶ小さなもの。
一度座っている間に閉じていた目をほんのわずかに開けると、向こうは今も同じような体勢でいる。ただ、こっちがそっちへと向けて手を刺し伸ばそうとした瞬間、しばらく呼吸の音以外静かでいた向こうが数回咳を繰り返す。
それから、片方の肩を持ち上げるような動きと一緒にそっちと同じ側の手を地面に突けて。指の関節部分を持ち上げながら力を入れながらもう片方の腕や手も同じようにする。体全身を震わせながら立ち上がり、体全体が斜めに向くような体勢のまま両方の手を体の前で垂れ下げるような形でいた。
息もせずにいた相手の様子に口をわずかに開けたまま目を開く感じで視線を向けてた私だけど、でも数秒後にはそれをすぐに崩す。息を音もなく鼻から吸うと、上の唇を下のに押し付けながら目元をだいぶ狭くして、目線をまたそっちから反らす。
しかし、その瞬間大きな足音を立てながらそっちが体勢を大きく崩すような動きをしてしまって。体が前のめりになっているのに気づいて。とっさにそっちへと腕を出しながら支えた。でも、それでもこっちの動きが遅れたせいか、重力に従って床の方へと落っこちそうになっている様子は止められなかった。向こうも細い息と一緒に肌で肩と触れ合うことでようやくわかるくらいの体の動きをしているまま、そこを体に寄せるかのようにしていた。
その間も、相手は体を前のめりにしているような体勢にしているせいもあって、服の内側に入って行くみたいになってる首飾りのチェーンの姿が見てて。それを見てたらこっちは小さく息を吸いながら目尻をゆっくりと下げているまま唇に入ってた力を少しずつ抜いてく。
「早く、寄こせよ」
ずっと顔の表情は見えてなかったけど、急に出たそこまで大きくはない早口な声と一緒に顔を勢いよく起こしたその子。最初は眉を限界まで下げた状態のまま目を輝かせているような形にしていたけれど、でも、それはほんの一瞬だけ。わずかに開けていた口を閉じると同時に同じくしていた目も同様にして。開けてからは私の方をまっすぐにじっと見つめるような形にしていた。
ただ、そうした私は若干上の方だけ強く力を入れながら両方の唇を閉じる。ただ自分の体に近づいたことで相手の体も懐中電灯に照らされている様子を見てたら、小さくだけど呼吸を吸うたびに鼻が縮んでいる様子を見てることになった。
「スールの契り、組織が勝手に決めたんだろ」
こっちの胸元に下げてたロザリオを奪い取るように手を振るってきたその子は、かなり抑揚を押さえている声を出している。ただ、こっちの胸から少し離れたところで胸倉をつかむみたいな感じになってる形のまま息を何度も吸ったり吐いたりを繰り返してるそっちは、手にしわが出来そうなくらい強く握りしめてるよう。しかし、そのままロザリオをどうするわけでもなくただ呼吸のペースよりも早いペースで体を震わせているだけだった。
しばらく相手の様子をただ見つめてた私は口を内側に寄せながらえくぼを作るような形にし、一度だけ下唇を内側に入れて、それから顔を下に向けた状態のまま顔を左右に振る。その間目を力も入れずに閉じてたけど、また瞼を持ち上げて目尻を落っことしてた。
もう一度だけ瞬きをして。それから両方の手を左右対称になるような形で近づけ、それらで大きな空気の玉を持つような形で指を曲げる。一方で、エクソシスターの子はその瞬間わずかな声を上げながら上瞼を使ってわずかに目を開けていて。一緒にこっちのロザリオを奪い取るような体勢でいたところからその手の力を抜いて、自分の胸元に両方とも寄せてた。
再びさっきと同じようなわずかな声を出しているそっちが視線を左右に動かすままいるだけの様子を、まっすぐ見たままずっとゆっくりと手を動かしてた。ただ、それが首元に来ている瞬間、こっちが首元に爪をゆっくりと当てて相手の皮膚をわずかにへこませる。ただ、そっちは顎を限界まで自分の体に寄せるような形にしていて。目も力を入れて内側の先端同士を強く力を入れて寄せたままにしてた。
私はそんな様子を見下ろしたまま指をチェーンにかけて少しずつ持ち上げて。それがゆっくりと高い音を立てているような様子を聞いてた。その間、向こうが鼻から深い呼吸を繰り返している。しばらくすると顔を斜め上へと向けるような形に変えて。それと一緒に呼吸と共に一瞬だけ出すような声をこっちに聞かせてた。
少しずつ上へと持ち上がっていたチェーンの先端から少し古くなって塗装が剥げている場所が今も残っているロザリオが服の中から現れたら、それをそっと相手の胸元にかけてあげる。
そのまま自身の胸元に両方の手をくっつけた状態で数歩後ろに下がる私に対して、向こうは自分の胸元のそれの先端を指で弄りながらいた後に、小さく口を開けた状態で私の方を見上げてた。続けて、上瞼を使って目も大きく開いてるみたいで。胸元に手を当てたまま片手の親指の先端と人差し指の関節部分だけでロザリオの先端を持ち上げてて。しばらく視線を動かさずにいたけどまたそれを斜め下に戻すような動きに戻って視線を瞬き。
続けて、自分の手首にもう片方の手の指を当てながら顔も持ち上げている状態からそっちへと移す。その状態で音はしないけど鼻の動きでゆっくりと息を吸っているのがわかる。ロザリオを持ってない方の指はずっと関節部分がわずかに持ち上がってた。
「行きましょう」
体を翻しながらすぐに言い終わるような声を出して、一緒にスカートと髪の毛をわずかにふわっと持ち上げる。ただ、それもほんの数秒間の間だけにしておいて。おいてある懐中電灯を拾うと早歩きで本棚同士の間を早歩きで進みながら、何も持ってない方の手をまっすぐ下に伸ばした状態で肩を使ってそれを前後させる。
しばらくそのまままっすぐに広い通路の方へと向けて歩いて行ってた私だけど、呼吸をわずかに繰り返した後、そこへと出たところで相手の様子を確認。ただ、そっちは今もさっきと同じ体勢のままただただそこで顔を自身のロザリオの方へと向けているだけ。その様子がだいぶ建物が暗いせいで、ほとんど周囲の闇の中に混じっているような形で見ることになる。
一方で、私はその様子を見てる間、鼻で一度音を立てながら息をして。それと一緒に目をまっすぐに向けていた状態から斜め下に向ける。懐中電灯も手をまっすぐ下に落っことしていたせいでそっち側が照らされる。しかし、そこには地面が盛り上がったのかタイルが割れていて、そこから土が溢れている様子や、それで砕け散った細かい様子だけしかない。
そっち側を見ている間、そのなだらかなふくらみになっている場所を眺める私は、両方の唇を押しつぶしながらそれを横へと向けて伸ばす。続けて眉も全体を下ろすような形にしていた。そして、その間向こうにいるはずのエクソシスターの子がいる方から聞こえて来るのは、鼻をすするような音だけ。それが全く等間隔ではない不規則なペースでしていて。悪魔の咆哮で隠れてしまう時すらもあった。
ただ、私は草も生えていない土の中で見えているわずかな石の角ばっている様子や、砕けて同じ形になっていないタイルのカスたち。そして、私のあの子の血が付いたままになっている懐中電灯を照らしていることでそっちにいる虫たちが暗がりの中へと逃げるように這っている様子だけを見つめる。わずかな息を繰り返す自分は脇に出来るだけ力を入れないまま、ずっと立ってるだけ。
そこから意識をはっとさせたのは、いつの間にか私の横まで来てたエクソシスターの子が風を起こしそうなくらいの勢いの早歩きでこっちの横を通り過ぎて行った後だった。
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