これが正式な8話になります
さっきまで寝てたはずのエクソシスターの子がほんのわずかな声を出したので起きたのに気づくけど、そっちは今も自分の顔の前で作った握りこぶしの方を向いているまま。癖が出来てしまっている短い茶髪をこっちに見せているかのよう。ただ、シャツ1枚だけに覆われている背中をほんのわずかに丸めるかのような形にしたまま薄い灰色のブランケットをくしゃくしゃにして、それを抱きしめているかのように大きく折り曲げたひじと体の間に入れたままにしている。
耳の少し手前の辺りだけをわずかに震わせているその子はわずかな声を出した後は、手首同士だけが重なっている場所へとおでこを近づけるような動きをしているも、それで首と肩のあたりの丸みをほんのわずかに深くしているだけにしか見えない。
一方で、私は両方の手に力を入れずに指の盛り上がった関節同士がぶつかるすれすれくらいの所に置いているのだったり、頭を斜め前の方に倒すみたいにしてたのだったりを元に戻したら、一度だけ髪の毛を振って持ち上げるかのようにしてた。それから視線を斜め上に向けるまま握りこぶしの中に隙間を作るみたいにしてたのをきれいな形にする。
それから目尻が垂れ下がったまま小さく口を開けたまま上を眺めてるみたいにしてるのをただただ続けてたが、そっちからシーツと体が擦れるような音がした瞬間、上瞼が持ち上げる動きをしてしまう。それに続けて両方の唇を強く締め付けるような動きと一緒に、わずかに首の中が苦しくなるような感覚を味わって。一度だけ両方の目を近づけるような動きをさせてから肩を落とす。
続けて、もう一度そっちにいるエクソシスターの子がいる場所に視線を戻すと、そっちはまるで胎児のように四肢を限界まで縮めていて。喉を締め付けるような形にしながらブランケットを体の中に入れていて、そこで呼吸の音を立てている。未だ私の方には顔や体の前側を見せることはないが、それでもただ相手の様子を見ているだけで、両方の眉が垂れる感覚と自分の顎を自分の体へと近づけながら自然とその光景が視界の中からなくなるよう。
一方で、その間周囲の中から聞こえている他の音は、たぶん建物のどこかでおばさんが歩いているような足音であったり何かをしている物音。海からやってくる風が窓を震わせている音など。それ以外にはまれにベッドの上にいる少女がそれをわずかにきしませている物だけ。女の子自身が立てているのは呼吸の隙間から聞こえて来るわずかな高い音が混じった物くらいだった。
そんな光景の中で、曇った外から入ってくる空の光にだけで視界が保たれている周囲の中で、薄暗い色にだけ染まっているシーツのくすんでいる様子やわずかに破れている場所が出来上がっているかのようになっているのだけしか見えてない。
そうじゃなくなったのは、向こうがいきなり大きな音を立てた時で、こっちがわずかに頬をしぼませているままいたのを元に戻した所。上半身だけを腕で起こしながら足をベッドに乗っけているそっちは小さく開けた口から何度も呼吸を繰り返しながら、大きく見開いている目をだんだんと閉じる動きをしている時だった。
さらに、その子はだんだんとこっちから視線を逸らすと斜め下へと顔を向けるような動きをしていて。下唇が上のに遅れるような形でそこに強く力を入れているよう。ただ、私が視線をそっちから反らしているのに向こうもちらちら見るような視線で気づいてるみたいで。すぐに自身の体にブランケットを纏わせる動きと一緒に体を縮める。
続けて、そこから咄嗟の勢いでサイドボードの上に置いてあったロザリオを片方の手でさらう。そして、両方の手でそれを包み込みながら自分の体に押し付ける。最初は直接握った右手の上に重ねてる左手がわずかに回転するような動きをしてごつごつしたそこを触っていたが、目を閉じて顔も胸元に当ててるそっちに近づけるみたいな様子にしていた。
最初は私もその光景を両方の手を膝の上に乗っけたまま視線を横に反らしたまま霞んだ場所で見ているかのようにしていたが、口を何度も濡らすように動かしながら少し開けて、そこをまた閉じるような動きを数回繰り返してからまた顔は同じ向きのまま視線だけをそっちに向けた。
「あの……」
まだ同じ体勢のままいるその子は、今もお尻をベッドの上に直接おいて、その左右に足を伸ばして行くような形で座ってる。上半身もさっきからもずっと同じような形にしたまま目線だけをわずかにこっちへと近づけたような形にしていて。ただ、私も相手から反らした顔と、両方の太ももに手首を乗っけたままにしてた体勢をそのままに視線を相手に向けたら、その瞬間向こうもまた離してた。
ただ、向こうの視線がベッドの上の辺りをきょろきょろ左右に動くかのような動きを繰り返している間、それ以外の部分は一切動かないでいるようで、何度か瞬きを繰り返しているだけ。
しばらく外の風が吹いてくるような音と鉄同士がぶつかっていることで料理をしているのだとわかる音がしている中で、今度は私の方から声を出そうとしたが、一瞬だけ出したそれはまた辺りの中に消えていくようだった。
しかし、急にそれと同時に向こうが顔を上に開けると一緒に私もそっちに顔を向けるも、向こうは私ではなくその後ろの方にある周囲の部屋、私に割り当てられた部屋の様子だけを見ているようで。そのまま呼吸だけで体を動かしているような光景を見ていたら、向こうから勢いよく体を立ち上がらせるとそのままの勢いでベッドの上から素早く立ち上がり、私の横を勢いよく通り過ぎて行ってた。
こっちが後ろへと振り返ったその瞬間には、もうドアを開けっぱなしにしながら廊下を曲がって駆けだしてる。その足音が何度も周囲に反響し続ける音が低く聞こえているような物がしているのに対して、私は上半身だけを振り返らせて、椅子に座ったままその背もたれを持つような体勢で振り返っていることしかできない。
相手の音であったりドアが勢いよく開かれたので、高い軋む音を立てながらゆっくりと開く音だけが聞こえている中で、こっちはただただまっすぐに鋭くなるような息の音を、肩を持ち上げないような動作で落っことしているだけだった。
おばさんと2人でお祈りを済ませてから食べ始めた朝食の中で、パンにマーガリンを塗っている間もスープの中にスプーンを落っことしている間も、周囲からはずっと暖炉の中で薪が燃え続ける高い音が聞こえ続けている。そして、それは等間隔に聞こえているように感じられながらもそうでもないようにも感じられて。ずっとそっちに意識を向けている間、ただパンを持ったまま小さく口を開けているだけで背中をまっすぐに立てている。
その様子から形を変えたのは、引き戸を開けながらあのエクソシスターの子が入ってきた時で、片方の手だけをそっちに伸ばしたまま、そこの持ち手を今も持っているよう。そのまままっすぐに立っているような彼女は自然と、私たちがいる食卓の方に視線が向くようで、その先には今も空席になっている椅子とそれの前に朝食があるだけ。
そっちに背中を向けるような体勢をしている私は、相手の方に上半身全部を向けて振り向くみたいにしそうだけど、いつの間にかその子が顔を斜め下に向けてるのに気づいてからすぐに顔を前に戻す。
ただ、それでもそっちの方に飾ってある、割れて何も飾ってない写真立ての上に、今もその子の様子がそれぞれの破片の中に映ってるのがあって、今も唇を両方とも潰すようにしながらただただ地面の方を見てるみたいで。それに気づいただけで私はちぎったまま持ってたパンを元々あった皿の上に戻す。それから手をテーブルの上に置いて。そのザラザラした木材そのままみたいになってる感覚を味わう。
一方で、向こうの子の方に耳を傾けようとするけど、それで聞こえて来るのはずっと暖炉の音だけ。そっちの方ではわずかに火の粉が煤になって飛び交っているようで、ただ、それは暖炉の中から出てくることはないせいか、わざわざそっちに視線を向けなければ見ることはできない。
私は今も自分の様子と胸元のロザリオを付けたままにしている様子が反射して映っているスープに視線を落っことしていた。
かなりの早歩きでさっきよりは明らかに小さな足音を立てながらいきなりこっちへと近づいて来たその子は、とっさの動きで開いてる席の机に乗っかっているパンを素早く取ると、そのまますぐに踵を返して廊下の方へと来た道を戻っていた。一方で、私は背中をわずかに丸めながらいる相手が歩いて行く姿をしばらくの間振り返って見つめているだけ。
それから、ドアを閉めることもなく両方の手でパンを持ったままにしているその子の様子であったり、もうすでにいなくなった廊下のわずかに見えている場所をただただ見つめているだけにしていた。
視線を逸らしたのは、急に暖炉の中にあった薪が崩れたようでその大きな音がした所。そっちに顔を振り向かせるけど、依然として暖炉の様子があまり変わっているようには見えず、今もずっと周囲煤を細かく飛ばしながら空に向けて煙を伸ばしながら燃え続けているだけ。今度はそっちの様子をじっと口の位置を探すように動かしながら見つめていた。
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