ただでさえ生きるのが厳しい呪術世界なのにクズ一族に生まれて死相しか見えないんですが 作:楓/雪那
> 日 間 4 位 <
> 週 間 19 位 <
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まだ6話ですがこんなに伸びるとは、と驚いております。
読者の皆様には感謝しかございません。
この際なので感想、評価、ファンアートをくれたら作者は喜びますと言ってみたりします。
(袴のイラストはこなかったらそのうちAI生成で作ろうかなぁとか考えている)
あとアンケート、けっこう意見割れてて草。
2004年 2月「〇日
知らない男に夜這いされかけた件。
いや、油断していたわ。
二度目の人生の処女を知らねー汚っさんに散らされるとかたまったもんじゃねーぞ。
実行犯の男を拷m…脅h…問い詰めたところ、禪院家と繋がりのある名家に「成功した家の格上げ」を報酬として「禪院袴を妊娠させる」依頼が出されたのだという。
しかも必要であるならば女中も利用して構わない、そのための便宜は禪院家で取るとまで伝えられてる。
裏取りはまだだが、首謀者は扇の叔父上で間違いないだろう。
まず父上…直毘人はありえない。
くそったれ禪院家の当主ならやりかねないと思われがちだが、直毘人はあの家の中ではかなりの良識派な人間だ。
私は微塵も興味はないが、禪院袴を当主候補に推薦するか否かについて父上はアリ側の人間であるようで、相応の実力を示せたならば資格はあると考える実力主義の人間。
逆に言えば実力以外…例えば伝統などに関しては然程執着がない、ということでもある。
自身の術式に歴史がないからこその柔軟な考え方、とでも言うべきか。
だからこそ原作でも真希の当主になるという宣言も否定はせずに試練をこなせれば認めるという形で応えている。
仮に私が妊娠した場合、半年以上は動くことができなくなる、これで済めば(良くはないが)まだ良い方だろう。
問題はその状況を利用し私を胎として利用しようという流れができた場合だ。
そうなると私に戦える術師としての価値はなくなり、術師を生み出す女としての価値しかないことになる。
そして現代最強の術師、五条悟の存在。
数百年ぶりの無下限呪術と六眼の抱き合わせ。
生まれながらの特級にして規格外、最強、唯我独尊の体現者。
彼の誕生で世界のパワーバランスが崩壊したとまで言わしめる存在は禪院家(ついでに加茂家も)からしたら目の上のたんこぶだ。
元から御三家同士は仲が悪く、特に禪院と五条は過去に御前試合で両当主が相打ちになったことから険悪という言葉すら生温いレベルだ。
今までの御三家間の優劣は炳に所属する十数人の精鋭の存在で禪院がトップ、次点で上層部が大好きな血に関わる術式・赤血操術の存在から加茂、そして一番下が全体的にパッとしなかった五条だった。
しかし五条悟一人の存在が五条家を一気に優位にしてしまった。
現当主の直毘人はそれが気に入らないようで数日前には「今度袴を五条の坊にぶつけさせてみるか」と呟いていた。
私に期待してくれるのは嬉しいが、無理難題はぶつけるなよ。
要するに直毘人の私に対する評価は「今の禪院家では唯一、五条悟に対抗できるかもしれない可能性を持っている」と推測でき、「私に胎としての役目を強要するより価値がある」と捉えられるだろう。
次に甚一だがどちらかと言えば可能性はない。
何故なら彼は繋がりを重視するタイプだからだ。
「禪院家に非ずんば呪術師に非ず、呪術師に非ずんば人に非ず」を家訓とするように、禪院の人間は基本的に非術師を見下している。
それは同じ家の生まれでありながらも術式を持たない躯倶留隊に対しても変わらない。
そんな家だからこそ下っ端にも好意的な私や甚一、蘭太の評価は高くなりがちだ。
原作では現当主の術式を引き継いだ直哉が次期当主候補一位となっていたが、財産の運用については彼か扇、どちらかの承諾が必要とされていたことから家の中でも高い地位にいたことは想像に難くない。
むしろ相伝の術式という禪院家内では最優先の事項がなければ、人望や対外政策の点からして甚一が一番近かったのではないかと思う。
よく「ブサイク」とネタにされてはいるが、逆に言えば「顔以外貶すところがなかった」男なのだ。
甚一が私に対してどのような感情を抱いているのかは不明だが、直毘人から聞いた話だと「実力は認める、人格も直哉よりはマシだろう」とのことらしい。
深い交流がない以上正確なことは分からないが、首謀者としての線は薄いだろう。
そして問題の扇だが、彼には犯人だと推測できる根拠が2つある。
一つ目は親子問題、二つ目は術式関係だ。
一つ目についてだが、禪院扇とはとにかく自己憐憫が強い男だ。
どれくらいかと言えば、実の娘に対して「お前たちが出来損ないだから自分は当主になれなかった」と語るほどだ。
ぶっちゃけ彼の意見は正しくない。
なぜなら先代当主は甚一と甚爾の父親だからだ。
天与呪縛のフィジカルギフテッドという禪院家では全くもって評価されない甚爾を抱えながらも当主となった人物がいるため扇の考えは的外れ、八つ当たりでしかない。
だがそういう思考の扇ならば、現当主の娘で次期当主候補に推薦されている私をなんとかして当主争いから蹴落とそうとするだろう。
直哉をどうするつもりなのかは知らないが、悪評でも広めればあっさりいきそうな気はする。
そして二つ目だが、これは親子問題にも関わってくる。
仮に計画が成功したとして、私が生んだ子が私の還映呪法か直毘人の投射呪法、あるいは相伝の十種影法術を継承していた場合、扇は私に胎としての役目を更にさせるだろう。
相伝持ちだった場合、その子の価値はグッと上がりまたもや扇の当主への道は遠ざかる。
しかしそれは家の中に術式情報が知れ渡った場合だ。
依頼内容に禪院家の召使を利用してもいい、とあったということは事が上手くいった場合、私の周りに監視が付く。
孕ませた男か、それとも召使か、いずれにしても首謀者の扇と内通してる以上、術式情報は真っ先に彼に伝わる。
そうなればあの男はその子を殺しにかかるだろう。
自分の娘も余裕で殺せる男ならそれくらいする。
では術式なし、あるいは孕ませた側の術式だった場合はどうなるか。
その事実を使って私もろとも蹴落としにかかるだろう。
相伝の術式以外ならば落伍者扱いされる家だ、「下の地位の家の術式を引き継いだ畜生胎」などと難癖をつけて当主争いから遠ざけるだろう。
そして遠ざけた子を炳か灯に入れてこき使うのは容易に想像できる。
その上、狙ったタイミングが天理の瞳が発動しない私の就寝中と来た。
以前、闇討ちを返り討ちにされた腹いせも兼ねてるのだろうか。
私の術式を体感しているあの男なら、この計画にも納得がいく。
まあどっちにしろ私が前線に出れる身体、立場じゃなくなればいいのだろう。
私の還映呪法を引き継いだ子が私のように領域展開や反転術式を使えるわけがないのだから。
うーん、私は当主になる気がないのに勝手に巻き込まれてるんだが???
だがこの計画はまさかの直哉によって防がれた。
曰く「かわいい妹の寝込みを襲う不埒な輩を絞めるのが兄の務めや!」らしい。
……うん、感謝はしているからどこで見ていたとかは不問にしておこう。
2004年 2月××日
先日の夜這い事件は流石に直毘人に相談した。
私が怖いって思ったのもあるが、それよりも直哉が先に扇を殺しに行きかねなかったからだ。
後の出来事を含めても扇は控えめに言っても死んだ方がいい人間ではあるが、だからといって感情のまま直哉が殺しに行けば乱心と捉えられる。
むしろそれも計画の一部なのだろう。
あのパッとしない扇が直哉に勝てるビジョンが想像できないが、直毘人の実力も知らないのに「兄と実力は同じなのに子の存在のせいで当主になれなかった」と抜かす阿呆だ。
直哉の乱心も返り討ちにできると甘い考えで動いたのだろう。
とはいえ仮に扇があっさり死んだとしても直哉の乱心という扱いは変わらない。
そうなると現当主の直毘人並びにその子供の私たちまで処罰を受けることになる。
それを避けるためにも父上にしっかり話して厳正な調査の元、扇を処罰したい。
相談を受けた直毘人の表情は動揺こそないものの、意外にも歪んでいた。
私の話を一通り聞いた後、「そうか」とだけ言って抱えてた酒を飲み干し部屋から出て行った。
2004年 3月■日
追放ですわ~~~~!!
追放!追放!追放!世はまさに大追放時代ですわ~~~!!
禪院袴夜襲事件の判決は首謀者・禪院扇一人の禪院家からの除名、実行犯の男の家並びに事件日以降に禪院家に侵入を目論んでいた同類の人間の家への禪院家並びに呪術高専からの関係の断絶という形で決着がついた。
どのようにやったかは不明だが3日以内で直毘人が証拠を掴み、扇に叩きつけたらしい。
依頼の提出は扇本人がやったわけでもないだろうに、どうやって見つけ出したのだろうか。
さすがは最速の呪術師だぜ。
禪院扇、お前は追放だ。
お前は毒親だし、術式もパッとしない。それに禪院家壊滅の戦犯だ。そんなRTA走者、禪院家には必要ない!
しかし扇が禪院家から除名されたならワンチャン禪院家滅びないのでわ?
こうすればよかったんだぁ!
いやでも禪院家は滅びた方がいいよ(爆速手のひら返し)
2004年 4月〇〇日
夜襲事件のせいでてんやわんやで書けなかったが、今日から私は私立の中学に通い始める。
元々御三家は呪術高専にも滅多に所属せず、義務教育を屋敷の中で終える。
非術師の巣窟である一般人の学校に通うなんてケースはほぼゼロだ。
しかし「学校、行きたいな…」という私の呟きを偶然にも父上に聞かれ、その日の晩に「お前、学校に行きたいのか」と聞かれた。
ダメもとで「行きたいです」と答えたら与えられた呪術関連の任務はこなすという条件であっさりと許可が下りた、なんでぇ?
しかしこれに異を唱えたのは、変わり果てたシスコンである。
全力で駄々をこねる一個上の兄の醜態を見て思わず「うわぁ…」って声に出ちゃった。
「どうせお前も二年後に高専に入れるつもりなんだからいい加減妹離れしろ」と叱責する直毘人と「袴ちゃんはべっぴんさんやからこの前のクソ男みたいなやつの毒牙にかからないかお兄ちゃんは心配や!」と徹底抗戦する直哉。
2人ともこんなキャラだったっけ?って少し現実逃避してしまった。
最終的に私が「じゃあ廉直女学院っていう女子校にしますね」と宣言してこの話は終わった。
……それでも泣きつく直哉を打撃で沈めたのは内緒だ。
……学校が東京にあるのも内緒だ。
2004年 4月$日
東京での私の部屋は呪術高専の寮の一室を使わせてもらっている。
まだ入学前ではあるが中学卒業後はここに入学させると前々から聞いていたので高専側からも許可は下りている。
また「補助監督に登下校の送迎をつけさせる」という条件を父上に付け足されたがこれは別にいいだろう。
そして今年度は五条悟、夏油傑、家入硝子の問題児三人衆が入学する年だ。
入寮初日に3人の担任の夜蛾先生に連れられ挨拶をしに行ったが、その際に「うっえ~、禪院の人間がなんで
……いやね、禪院と五条が仲悪いのは周知の事実ですけど?
学生時代の五条の性格がうちの直哉に負けず劣らずのクソっていうのも知ってましたけど?
夏油さんと家入さんが窘めていたの見て、「ああ、この人たちは優しい先輩でいてくれそうだ」って思いましたけれども?
さすがにプッツンしちゃうよね?
というわけで一発思いっきりぶん殴ってきました!反省も後悔もしていません!
甚一くんの評価を上げる代わりに扇の悪行を盛る縛り。
因習のところ結構ガバかなって思ったけど、作者の頭ではこれが限界でした。
もっとこんな因習あると思うよ、扇ならやりかねないよって案を出してくれた人には名誉禪院家の称号を与えます。
あと蘭太は袴の二個下として考えています。
参考程度に、夏油は生かしておく?死んでおく?
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生きているべき、メロンパンは絶望しろ
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死んでおくべき、五条は後悔しろ