〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

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前回のあらすじ。

ソラシド市に現れた、「もう一つの世界線」と呼ばれる世界からやってきた少年、春日井 洸。

彼は、「劇団」を追ってこの世界にやってきたと告げる。

そして、新たに現れた「劇団」のメンバー。

一同に降りかかる苦難とは、そして、「劇団」の目的とは…。


第7話 可能性世界。

 

「もう一つの世界線」と呼ばれるところからやってきた少年。

 

 

「春日井 洸」。

 

 

ソラ達は今までに無いこの異常事態に、いよいよ危機感を覚え始める。

 

 

この世界に…いや、自分たちの身に何が迫っているのか?。

 

 

そして、「もう一つの世界線」とは?。

 

 

それはこの少年から、語られることになる…。

 

 

〜虹ヶ丘邸 ソラの部屋〜

 

洸がソラシド市にやってきた翌日。

一同は全員、ソラの部屋に集まっていた。

 

理由はそう、洸の言っていた「もう一つの世界線」と呼ばれる聞いたことのない世界の話。

 

園子もまた、自分がここにやってきた理由の一つとして、非常に興味深い内容ということで話を聞きにきていた。

 

そして、「劇団」に関する情報も教えてくれるということで、集まったということになる。

 

 

ソラ「それで、洸さんと言いましたね?。貴方が居た「もう一つの世界線」っていう場所は一体、なんなんですか?。」

 

 

洸「何というかだなぁ…俺も聞いた話だぜ?。世界は、幾つもの枝分かれしたところに存在してるって聞いたんだよ。間違いなく、地球だぜ?。それは、確かなんだよ。」

 

 

洸の説明に、頭に?マークを浮かべて首を傾げる一同。

そんな状況に痺れを切らしたのか、フレアがため息をつきながら、洸の頭の上に乗る。

 

 

フレア「小僧、意気揚々と語ろうとしたくせにままならん説明だな。仕方あるまい、我が代わりに説明しよう。」

 

 

ましろ「えっと…トカゲさんが説明してくれるの?。」

 

 

フレア「口を慎め、小娘。我は……。」

 

 

洸「もういいって、どうせ見た目がそんなんなんだ。トカゲと見られても仕方ねェだろ。」

 

 

フレア「…ふむ、仕方あるまい。では、説明する。貴様らは別の世界から来たと…そう言っていたな?。」

 

 

ソラとツバサ、園子に問いかける。

 

 

ソラ「は…はい…私とツバサさんはスカイランドから…。」

 

 

園子「私は「四国」の香川だよ〜。でも、こことは違うところっぽいんだ〜。」

 

 

フレア「「並行世界」という話は聞いたことがないか?。お前達はそこからこの世界線の「地球」にやってきたということになる。無論、我と小僧もだ。」

 

 

並行世界……。

 

その話を聞いた一同は、言葉を無くす。

 

 

フレア「本来、異なる世界の住人が違う世界にやってくること事態が異例なのだ。しかし、特異な一例が要因でこういったことが可能となる。それが…。」

 

 

ツバサ「「劇団」ということ…ですか…?。」

 

 

フレア「うむ、その通りだ。しかし、貴様とそこの小娘は違うがな。」

 

 

ソラ「確かに…私たちは彼らの事は何も知りませんでしたし…。」

 

 

フレア「…世界は幾つもの可能性を孕んでいる。宇宙という存在を巨大な樹に例えたとする。そこから枝が分かれているだろう?世界の仕組みとはそういうものだ。同じ樹でも、枝葉が無数にも分かれている…それが、「並行世界」の仕組みだ。」

 

 

洸「そうそう!。そのデッカい樹が、幾つもの選択肢を選んで無数の枝葉に分かれた…それが「並行世界」って話だって聞いたんだったッ!。」

 

 

フレア「そして、我々のいた世界「もう一つの世界線」の話だが…それは、違う「樹」から来たと説明した方が分かりやすいだろう。」

 

 

鷹夜「違う「樹」?。」

 

 

フレア「うむ。お前達の宇宙…いや、「樹」に例えよう。そこから落ちた種が同じような大樹を形成した…そこの「樹」に属する枝葉の一つが我々の世界…我々の世界はそうした理論が浸透している。だから、「もう一つの世界線」といった名前で通っているのだ。」

 

 

あげは「うんうん、なんかよくわかってきたな。」

 

 

フレア「お前達の「樹」が下した選択肢と全く違う選択肢を考えてみた世界…それが、「もう一つの世界線」であり、「可能性世界」という名でもある。」

 

 

園子「じゃあ…「劇団」はその枝葉を好き勝手に出来るってこと?。」

 

 

フレア「少し違うが…奴らはそれを「選定」する術を知っている。そしてそれを「舞台」として、好きに構成しようとしているのだろう。大方の目的はまるで分からんが、貴様がここに飛ばされたのが「シナリオ」の一つならば、貴様の世界とこの世界線を混ぜようと考えているのかもな。」

 

 

ソラ「私達のこの世界と園子さんがいた世界が…。」

 

 

園子「混ざる…?。」

 

 

その言葉を聞いて、鷹夜は拳を握り締める。

 

 

鷹夜「なんだそれ…まるで、自分たちが神様みてェに…ざけんじゃねぇよ!。そんな事で、園子が仲間と離れ離れにされてしまったってかッ!?。」

 

 

園子「タカ坊…。」

 

 

洸「まぁ落ち着けよ、あくまでそう言った話だ。あいつらは自分たちにとって都合のいいように世界を滅茶苦茶にして回っている。俺がいた街も焼かれちまった。それも、「演出」の一つとしてな。」

 

 

洸は真剣な眼差しとなる。

 

 

いきなり、日常が壊されたあの日を…絶対に忘れはしないあの日を。

 

 

一同にはその眼差しが「怒り」を表しているように見えた。

 

 

洸「だから、あいつらを追い続ける。例え、志半ばで死んだとしても一矢報いるまではくたばるつもりなんてこれっぽっちもねェ。」

 

 

園子「そっか…「洸」はすごく、頑張り屋なんだね〜。」

 

 

鷹夜「おいちょっと待て。なんでそいつには奇抜なあだ名を付けねェんだ?。」

 

 

園子「うーん…考えてみたけど…特徴があんまりないんよね〜。ごめんね〜?。」

 

 

洸「おいッ!。特徴がねぇってのは失礼だろうがッ!!。人が真剣な話をしている時にそんな事考えてやがったのかお前ッ!。」

 

 

園子「アハハ、ごめんね〜♩。」

 

 

洸「ゴホン…まぁいいや…とにかく「劇団」がここに来てるってことはお前らに何か仕掛けに来てやがるって事だ。だから、油断すんなよ?。全部を奪われちまうぞ。あいつらは…人の命や気持ちを何とも思っちゃいねェ。自分たちの考えた「シナリオ」通りに壊し、奪っていくつもりだ。」

 

 

鷹夜「そっか…でもそれなら、ぶん殴る理由も明確だ。あいつらは仁義を外してやがる。誰かに迷惑かけてめちゃくちゃする奴なら、俺は遠慮なく殴れる。」

 

 

洸「ハッ…気に入ったぜお前?。」

 

 

鷹夜「お前もな?。」

 

 

2人はガシッと、互いの手を合わせて握る。

 

 

洸「お前らにも教えてやるよ、「劇団」の奴らは全部で5人いる。」

 

 

あげは「あんなのが5人もいるのッ!?。」

 

 

洸「ああ、俺はその全員を知っている。今からいう奴らを頭に叩き込んどけ。この間のシャロのような奴でも滅茶苦茶強ェからな。まず…。」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

No.Ⅰ <道化師> アデル

 

No.Ⅱ <演出家> ナイアル

 

No.Ⅲ <スカウトマン> アリス

 

No.Ⅳ <指導者> ギガス

 

No.Ⅴ <人形師> シャロ

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

洸「昨日襲ってきやがったシャロは「劇団」の中でも一番下だ。お前らは、アデルに会ったことがあるんだろ?。」

 

 

ソラ「はい。」

 

 

洸「あの野郎は底が見えねェ。「劇団」のトップだし何より…。」

 

 

洸「全ての元凶はあいつにある。」

 

 

その言葉に、息を呑む一同。

 

 

洸は憎悪を込めたその瞳で。

 

 

洸「シャロが現れた上に、アデルもいやがるとなると…多分だが、この世界に重要な何かがある可能性がある。お前ら、見覚えはねェか?。」

 

 

ましろ「重要な何か?。うーん…。」

 

 

ましろは、園子と遊ぶエルを見る。

 

 

プリンセス・エル。

 

 

スカイランドのプリンセスであり、王と王妃の大切な赤ん坊。

 

 

そう思っていたが、実際は違った。

 

 

夜空に煌めく一番星から託された赤ん坊。

 

 

その星はこう言った。

 

 

「運命の子」だと。

 

 

アンダーク帝国から狙われているエルは、重要な何かに思い当たる。

 

 

実際、エルの不思議な力にプリキュアとなる力を得たのだから。

 

 

この子には、謎が多い。

狙われるとしたら、そこしか思い当たる節が無い。

 

 

ましろはそう思うが、アデルはまるで興味が無いかのように、エルに感心を示さない。

 

 

わざとそうしているのか?。

そう考えると、気味の悪さすら覚える。

 

 

そこが違うとなれば、本当にわからない。

それに、園子の事もある。

 

 

きっと、彼女もその舞台の一部としてカウントされている。

 

 

そうなると、彼女が元々居た世界の事も気になってしまう。

 

 

もしかすると、自分たちのように今、この瞬間にも「劇団」による暗躍が進んでいるのかも知れない。

 

 

そうすると、ましろは黙り込んでしまう。

 

そこに……。

 

 

ソラ「ましろさん、大丈夫ですか?。」

 

 

ましろ「えっ?。あ、うん…ごめんね?。考えてたけどやっぱりわかんないや。」

 

 

洸「そっか。ま、ここに来た縁だ。それに、お前らと居た方が「劇団」の奴らと出会す可能性が高い。だから、一緒に居させてもらうぜ?。」

 

 

あげは「うん、よろしくね?。でもあんた、「劇団」に対しての憎しみが強いからさ…その、あんまり無理しちゃダメだからね?。」

 

 

洸「…無理でもしねェと、あいつらには勝てねェよ。さっきも言ったけど、あいつらに一矢報いるまではくたばらねェ。俺は…そうでもしねェと自分が抑えられねェ。今も頭から離れねェんだ。街を焼いていた時のあいつの…アデルの笑う声が。」

 

 

園子「…洸…その……。」

 

 

憎しみに囚われる洸を見て、何か声を掛けようと園子が手を伸ばしたその時…。

 

 

フレア「……来たな。」

 

 

周辺の、「色」が無くなる。

 

 

その様子に狼狽える一同。

しかし、洸だけは違っていて。

 

 

洸「ああ、来やがった…「劇団」だ!!。」

 

 

勢いよく、虹ヶ丘邸を飛び出す洸。

 

 

それを見て、一同も勝手に体が動く。

 

 

そして、この戦いで思い知る事になる。

 

 

「劇団」が仕掛け、そして絡み始めた一同に降りかかる「災厄」を。

 

 

………………end。

 





洸から聞いた、「劇団」と並行世界の話。

ここ最近の、不可解な謎が次々と明かされていき、そしてその実感を感じた一同。

そこに現れた「劇団」。
そして、「劇団」は遂に仕掛ける……。

全世界を巻き込んだ「舞台」の開演を。

次回
第8話 激闘、小さな光達VS「劇団」・前編。


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