〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

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前回のあらすじ。

もう一つの世界線にやってきた烈火と友奈、そしてソラと鷹夜。


お互いの仲間達とは離れ離れとなり、仲間を探すため…そして、停止した二つの世界を救うための旅を始める4人。

この世界を知るために、4人は小さな街へとやってくる。

そこで、知った事実とは…?。



第23話 「世界樹」の巫女・結城友奈。

 

〜もう一つ世界線・小さな街〜

 

 

烈火「おお、見えた!!。あれが街か…!。」

 

 

4人の目の前には小規模な街が現れ、人の気配がするその場所に少し安堵を浮かべる。

 

街に入った4人。しかし、その異様な気配をわずかながら感じた。

 

 

そう…街並みに反して、活気が無さすぎる。

 

 

4人はそんな疑問を抱きながらも、中を歩いていく。

 

 

友奈「えっと…なんだろう…少し、違和感があるような…。」

 

 

すると、目の前に初老の男が現れる。

向こうは買い物帰りだったのか、持っていた荷物を落として驚いた表情をする。

 

 

ソラ「あっ…えっと…その…!。」

 

 

初老の男「…お前さんら、あまりここを歩かない方がいい。わしの家に来なさい。「通報」されたら厄介なことになるぞ?。」

 

 

突然、そんな事を言い出す男。

 

訳もわからずにいる4人は何か言いたげだったが、初老の男の慌てっぷりを見ると従った方がいい…そんな感じがしてならなかった。

 

後をついていく4人。路地裏に小さな民家があり、初老の男は手招きをして4人を迎え入れる。

 

 

鷹夜「じいさん、いきなり何なんだ?。来いって言うから慌ててついて行ったけど…。」

 

 

初老の男「すまんかったの。お前さんら…違う世界からやってきた者たちだろう?。」

 

 

核心を突いてくる初老の男。

4人は驚愕する、何故そんな事を知っているのかと。

 

 

初老の男「なに、この世界では並行世界に関する事は当たり前のように出回っておる。そう驚く事ではない。昨日に転移反応があったと通達されておったからの…しかし、お嬢ちゃん…あんたは色々とマズい。」

 

 

友奈の顔を見る老人。

言われた本人は、訳が分からないままだ。

 

 

友奈「え…わ、私ですか…!?。」

 

 

初老の男「うむ。お嬢ちゃんが違う世界からやってきた事はわかっておる。何せ、「こっち側」のお嬢ちゃんがこんな辺鄙な場所にやってくる事はありえんからの。」

 

 

烈火「はぁ?。ちょっと待て、何の話をしてる?。友奈がなんだって?。」

 

 

初老の男「…お前さんら、この世界のことは理解しておるか?。少し、教えてやろう。昔話になるがの…。」

 

 

……………。

 

 

かつて、この世界では大きな戦いがありました。

 

異形の怪物と闇の勢力が突然出現し、人類は絶滅寸前まで追い詰められました。

 

そこへ現れたのが「勇者」と名乗る神の戦士と、光の戦士「プリキュア」。

 

彼女達の奮闘と世界が一丸となって立ち向かった結果、この天災達に打ち勝ち、人類は滅亡から逃れました。

 

この勝利を持って、人類は神を越えし生命体へと昇華。

 

そう、この世界は「神に勝利した世界」とまで呼ばれ、やがてはその神様達も強すぎる人類には太刀打ちできないほど、この世界の人類という存在は大きくなり過ぎました。

 

時は数年後…その、英雄の1人である少女はこの世界の御神体として祀られることになり、彼女こそが「神人類」と謳われるようになりました。

 

この世界の根幹とも言える巨大なシステム「世界樹」。

彼女はその制御コアとして、この世界全ての守護システムとされています。

 

そう…全ては神を越えた人類達による企み…彼女はその犠牲となりました。

 

そして、その名前は………。

 

……………………。

 

 

ソラ「この世界に…勇者とプリキュアが…?。」

 

 

初老の男「この世界は「可能性世界」と呼ばれておる。神に勝利した人類は、二度と巨大な争いが起こらないように世界を統括する決意を下したのじゃ。ここからは見えんが、この世界の中心地点に巨大な光の大樹がある。「世界樹」と呼ばれておっての…人類が生み出した人造神とも言えるもの…あれは、この世界全ての事柄を記録し、脅威に対して警笛を鳴らす。侵略者がやってくる前に、万全な体制を整えることが出来る守護システムじゃ。あれがある限り、この世界の安寧は約束される。お前さんら、「劇団」と言う集団は知っておるか?。奴らはこの「世界樹」を突破する方法を探しておる。」

 

 

鷹夜「「劇団」だって!?。」

 

 

 

初老の男「どうやら、知っておるようじゃの。奴らはこの世界に幾度か挑んではあの「世界樹」に全て阻まれておる。」

 

 

ソラ(でも、「劇団」は謎の力を使えるようになったましろさんを筆頭にしているはず…あの力でも、太刀打ち出来ないほどその「世界樹」というのは強固なんでしょうか…。)

 

 

烈火「そいつは理解したさ。話を戻すけどよ、じいさん…友奈がマズイってどういうこった?。」

 

 

初老の男「やはり、その子も友奈という名前か…先ほどの続きじゃが、「世界樹」の制御コアにされた少女の話を思い出してほしい。その子の名前は…「結城友奈」。「御姿」という体質を持った神に好かれた少女…「世界樹」の巫女にされてしまったいわば、「世界樹」の意志そのものなのじゃ。その同一人物がこの世界に現れたとなると…恐らく、「奴ら」は黙っちゃいない。」

 

 

烈火「奴ら…?。」

 

 

そんな話をしていた最中、街中が大きな騒ぎに見舞われる。

初老の男がカーテンの隙間から状況を見ると、大きな一息をつく。

 

 

初老の男「……お前さんら、今すぐこの街から出た方がいい。そして、ここを頼るのじゃ…「高天原」に対抗する旧勇者が作りし反乱組織……「ヤマザクラ」へと。」

 

 

鷹夜「ヤマザクラ…?。おい、外で何が起きてんだよ…!?。」

 

 

その時、この家のドアが力強くノックされる。

 

そこから響き渡るのは、女性の声だった。

 

 

「この家の主よ、扉を開けて応じろ。ここに、我らの巫女様に酷似した少女が来ていると通報があった。事情を聴取したい、我々は「高天原」の者だ。」

 

 

初老の男「やはり、通報されていたか…仕方あるまい、転移騒ぎの後じゃ…裏口から出るがいい。ここはワシが…。」

 

 

その時、烈火が扉の前まで歩く。

 

 

初老の男「何をしておる!?。早く行かんかッ!。恐らく、高天原の警備隊じゃ!。逆らえばきっと…!。」

 

 

烈火「悪ぃな、逆らってヤバくなるのじいさんだ。俺らにゃ関係ねェ。だけど、狙いが友奈ってんなら…やるしかねェじゃん?。」

 

 

端末を手にする烈火。

友奈は烈火を止めようとする。

 

 

友奈「ダメだよ!。迷惑をかけてるのは私なんだ、だから…!。」

 

 

烈火「お前は誰にも迷惑掛けてねぇよ。それに、こっち側の友奈の話を聞いて、流石にムカついた。その高天原ってのは大赦に当たる組織だろ?。どこの世界でも友奈を利用しようとしてやがる…流石にキレちまったよ。おい、鷹夜とソラ。ここは俺が警備隊を蹴散らす、じいさんと友奈を連れて裏口から逃げろ。」

 

 

ソラ「しかしッ!。」

 

 

烈火「しかしもカカシもあるかッ!。いいから行けッ!。こんなところで足止め喰らってる場合でもねぇんだ!。元の世界のこともある、けど俺は…目の前の胸糞悪い事にむしゃくしゃしてるッ!。きっとこいつらは友奈をひっ捕えて利用するつもりだ!。んなの、黙って見てる訳にゃいかねぇだろッ!。」

 

 

扉を蹴破る烈火。その合図とともに、ソラと鷹夜は初老の男と友奈を連れて裏口から脱出する。

 

 

友奈「そんな…烈火君ッッ…!!。」

 

 

「…応じたと思えば、昨日の転移騒ぎの張本人達ね?。ここがクロだったか…結城友奈と言う少女と一緒だな?。彼女を差し出してもらう。私は高天原の「防人部隊」隊長…楠 芽吹だ。」

 

 

楠 芽吹。

元の世界では大赦の「防人」として行動していた夏凛のライバル。

 

 

この世界においてはその同一人物であり、高天原の防人部隊として烈火に立ちはだかる。

 

 

烈火「誰だそれ?。おかえり願いたいね、迷惑だこの野郎!。」

 

 

近くにあった植木鉢を投げつける烈火。芽吹(if)は、ため息をついて、戦闘装束を纏う。それは元の世界と同じ「防人」の戦闘装束だった。

 

片手で投げられた植木鉢を弾く芽吹(if)。

その行動に、冷徹な判断を下す。

 

 

芽吹(if)「…貴様を反逆者として連行する。各位は逃げた者を追え、結城友奈には傷を付けるなよ?。」

 

 

烈火「…悪巧みが隠しきれてねェな?。」

 

 

芽吹(if)「私は、高天原の決定に従うまで…巫女様と同じ少女がこの世界で出歩かれると、民衆の混乱を招いてしまう。そのための治安維持活動よ?。」

 

 

烈火「バカが、何が治安維持活動だ。高天原ってところの犬だろお前。行くぞ、ガーベラッッ!。」

 

 

烈火は、<擬似勇者外装>を身に纏って臨戦体制を取る。

 

 

芽吹(if)「…勇者システム!?。いや、ありえない…この世界の勇者は高天原の所属者以外は変身能力を失っている!!。それに、男が勇者にはなれないはずッ!。」

 

 

烈火「イミテーションってやつさ。姉貴に感謝だな、そんじゃ…行くぜ隊長さんッ!。」

 

 

スタートダッシュを切る烈火。

芽吹(if)は冷静な判断でバックステップを取り、銃剣のワイヤーで殴り飛ばす。

 

 

烈火「ぐっ…!?。」

 

 

芽吹(if)「まぁいい…素人が私に勝てると思わないことね。反逆者は投獄よ、観念しなさい。」

 

 

烈火「はっ…勝手に決めんなよ…!。」

 

 

家屋の屋根に飛び乗る両者。

烈火は、メイスを握り締めて睨みを効かせる。

 

 

烈火(こいつ、全く隙がねェ…クソが、蒼葉が居たら色々教えてくれんだろうけど…今は俺しかいねェ、それにこんなに強い奴が友奈達の前に行っちまったら…!。)

 

 

芽吹(if)「どうしたの、威勢だけかしら?。なら、こちらから行かせてもらう!。」

 

 

2挺の銃剣で烈火を狙撃する芽吹(if)。

間一髪避けるも、その隙を突かれて体を切り付けられる。

 

 

烈火「いってぇえな…まだ飯食ってねぇんだぞ。貧血で倒れんだろうが…!。」

 

 

芽吹(if)「安心しなさい、殺しはしない。監獄の中はきちんと食事は出るわよ。」

 

 

烈火「カツ丼出るなら考えてやる…よッッ!!。」

 

 

地面を殴打して、瓦礫が舞い上がる。

それを、メイスによるスイングで全て吹き飛ばし、遠距離攻撃として仕掛ける。

 

 

芽吹(if)(動きが単調ね…それに、がむしゃら…こんなの当たっては…。)

 

 

瞬きをせずに、避ける芽吹(if)。

銃剣を構える。

 

 

芽吹(if)「防人部隊の隊長失格よ…ッッ!。」

 

 

容赦なく、弾丸を撃ち込む。

避けきれない烈火の右肩にその弾丸が突き刺さる。

 

 

烈火「ぐぅッ…!!?。(クソ…防御力が薄いところを狙ってきやがる…コイツ…真正面でやると俺がダメージを受けねェのを見破ってやがるな…!!。)

 

 

後退する烈火は、ガーベラの防御システムの弱い部分を狙われている事に気が付く。

 

 

戦闘力も高い上に、頭脳もいい。

 

 

今まで対峙したことのないタイプの相手に、烈火は歯を食いしばってはその活路が見出さないでいた。

 

 

烈火「なんてこった…早速詰みじゃんか…さぁて…どうすっかな…!?。」

 

 

流れる血を気にせずに、笑う烈火。

 

この最強の敵に、烈火はどう立ち向かうのか……。

 

 

……………end。

 




この世界の真実を知った4人。

そして、友奈を狙うこの世界の大赦…「高天原」。

彼女を逃すため、1人残って戦う烈火は高天原の防人部隊隊長である別世界の「楠 芽吹」に苦戦を強いられる。

次第に追い詰められる烈火。しかし、自分が負けたら友奈に危険が及ぶ。

負けが許されない絶体絶命の中、烈火は戦う意志だけは強く持っていた。

その時、<擬似勇者外装>のシステムの一部が解放される。

次回
第24話 炸裂、一撃打倒の「雷霆」。
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