〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い 作:やままん
*時系列的には、ひろプリはバタフライ加入直後、勇者であるシリーズは、「大満開の章」終了後となります。
完全にオリジナル設定となりますので、原作との矛盾がいくつか生じるかもしれませんが、どうかよろしくお願いいたします。
―――ソラシド市―――
ここ最近は、怪物騒動が頻発している。
現れた途端に至るどころが破壊され、警察・消防もよく出動している。
だからなのか、いつもこの街はサイレンが鳴り止まない。
さすがに、公務員といえども化け物は管轄外なのだろう、一般市民同様に逃げるしかない。なんなら、自衛隊が出張ってきてもおかしくはないだろう。だって、化け物なんだから。
そこはさすがの公務員様だ、住民優先で避難誘導はしっかりとこなされている。そのおかげなのか、ただ街の設備が滅茶苦茶にされるだけで、人的被害が発生するケースなんてそうそう無い。
こういう時に頼りになるって、本当なんだな。いつも感謝されてる。
だったら、件の化け物はどうなっているかって?
それは……。
「ヒーローガール…スカイパァァァンチィィィッッッ!!!。」
…なんか、すごい派手な格好をした女とその仲間たちがいつも現場に現れ、颯爽と化け物を倒していく。
何の超能力なのか、化け物が消えた途端に壊されたものがいつの間にか直っている。
さすがに目を疑ったさ、だってそんなの聞いたこともねェんだから。
結局、そいつらが何なのかわからないまま今日も街の平和は守られていく…。
………………………。
「ふわァァァ…眠…。」
彼の名前は「藍葉 鷹夜」。ソラシド市に住む普通の中学生。
鷹夜「ああクソ…マンガを読みすぎたせいで夜更かしちまった。学校行くの、怠いな…。」
朝の陽ざしに目を細めながら、鷹夜は洗面所に向かう。
鷹夜(今日の授業、なんだっけな…いいやもう、教科書全部持っていけばいい話か…。)
脳内で、そんな事をブツクサと言いながら制服に着替え、支度を済ませる。
鷹夜「そんじゃ、行ってくるぜ?。「おっさん」。」
写真立てに目を向ける。そこには、幼少期の鷹夜の頭を撫でながら満面の笑みを浮かべる男性が映っていた。
様子を見るにもう故人なのだろう、鷹夜は毎朝の日課としてその写真の人物に一言言ってから外に出る習慣をつけていた。
……………。
鷹夜「ん、あいつは…。」
「やめてください!。学校に行かなきゃいけないのでもう離してください!!。」
通学路の途中で差し掛かる公園で、一人の女の子が3人の男に絡まれていた。
「いいじゃん、遊ぼうよ?。」
一人の男が、女の子の手を強引に引っ張る。痛かったのだろう、少し顔を歪める。
鷹夜「…仕方ねェ。同じ学校の奴だしな、見捨てるわけにはいかねェだろ…!。」
鷹夜はカバンを地面に置いて駆け出す。
鷹夜「おい、すまねェな?。そいつ、同じ学校の奴なんだ、勘弁してやってくれ?。」
「なんだ?。野郎には用は…。」
鷹夜「おい、聞こえなかったか?。優しく言っているうちに失せろと言っているんだ。面倒ごとは起こしたくねェ。お前らもそうだろ…?。」
ドスを利かせた声でそう言い放つと、納得がいかないまま3人の男は諦めてその場を去っていく。
「えっと…ごめんなさい、助けてくれて…。」
鷹夜「いいよ別に。それよりも、いつもの連れはどうした?。虹ヶ丘?。」
その少女、虹ヶ丘ましろはアハハ…と笑いながら答える。
ましろ「えっと…ソラちゃんは昨日の奉仕活動で張り切りすぎちゃって~…。」
鷹夜「はぁ!?。たかだか校内の全体清掃だろっ!?。どんだけ気合入れてやってたんだ!?。」
ましろ「ま…まぁ…いつも何かと全力でやっちゃうから…。」
鷹夜「変わった奴だな…まぁいいや、早く行かねェと遅刻すんぞ?。」
あッ!と、焦る表情を見せるましろは走り出す。鷹夜もそれに続き、なんとか、遅刻は回避した。
…………。
「やれやれ、この街は活気にあふれていてとてもいいですねェ?」
ピエロの仮面をつけた、見るからに怪しい一人の男はビルの屋上から街を見下ろす。
その仮面の裏で、すこし街の様子を疎ましく思いながら。
「ここに「主役候補」がいますからねェ、サクッと済ませて準備をしないと…」
その手には、「アンダークエナジー」が。
そして、傍らには「アンダーク帝国」の刺客の一人である「バッタモンダー」が、まるで時を止められたかのように驚きの表情を浮かべながら、静止していた。
道化の男「ご安心くださいな、この力はお借りするだけです。あなた方とは、仲良くできそうですからねェ?。少し、驚かせてしまいましたが、直に動かしてさしあげますよ。申し訳ございません。」
道化の男(さあ。始めましょうか…渾身の「作品」を完成させる為の「演者集め」をね…!!。」
道化の男はアンダークエナジーを解放。室外機に注ぎ込み、室外機型のランボーグを召喚。
そこに、自身の力を付与し、通常のランボーグよりも格段に強化された個体を作り出した。
道化の男「ククク…これで、現れるでしょう?。プリキュアと呼ばれた戦士達が!!」
…………。
昼休み…
鷹夜「さぁて、弁当の時間だ!。いやぁ、腹減ったなぁ…さて…」
屋上で休憩を取っていた鷹夜。弁当箱を開けた瞬間、突風が吹き荒れる。
鷹夜「ああ!!。俺の弁当がッッ!!。」
室外機ランボーグ「ランボォオオオオグッッ…!!」
鷹夜「はっ…か、怪物ッッ!?。」
屋上に飛び乗るようにやってきたランボーグ。ファンを回して強烈な突風を放つ。
その様子を、ちょうどグラウンドにいたましろが見かける。
ましろ「ランボーグ…!?。ッ…学校のみんなを守らなきゃ…!!」
ましろが変身アイテムを構えた直後。
鷹夜「ぐわぁああああ!!?。」
突風により、飛ばされた鷹夜が近くの木に飛び込んでそのまま地面に落ちてくる。
鷹夜「いってて…って虹ヶ丘!?。お前、早く逃げろッ!!。例の怪物だ!!。」
ましろ「え…う、うん…(どうしよう、このままじゃ変身出来ないなぁ…)」
鷹夜「クッソォオ…野郎、俺の弁当を吹っ飛ばしやがって…もうすぐしたら、ヒーローみてぇな奴らが来るだろ!。だから今は…」
ましろ「その…えっと…ええい!。そのヒーローの1人が私なのッッ!!。」
鷹夜「…はっ?。おい、ふざけてる場合じゃ…」
ましろ「本当なんだよ!?。今から、あいつを追い払うから!。その代わり…みんなには内緒にしててね?。」
ましろは鷹夜の前に立ち、再度、変身アイテムを構える。
鷹夜「お、おい……」
ましろ「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!プリズム!!。」
眩い光に包まれる、ましろ。
鷹夜は目の前の光景に思わず驚愕する。
そう、巷で噂になってるヒーロー。その1人がクラスメイトであり、朝、不良に絡まれていた美少女がその正体だと言うことに。
プリズム「ふわり広がる優しい光!キュアプリズム!」
鷹夜「…マジかよ…。」
プリズム「下がってて、藍葉君!!。」
室外機ランボーグと対峙するプリズム。
先手を取るのは、プリズム。地面を蹴って飛び出し、左ストレートを放つ。
しかし、中心の巨大なファンを回転させ、鋭い風はプリズムの身体を削るようにダメージを与えていく。
プリズム「クッ…私1人でやるのは初めてだけど…ここで退いたら学校のみんなが…!!。」
風力が衰えず、刃物のように鋭くなった風は次第に強くなり、プリズムはダメージを受け続ける。
鷹夜は歯を食いしばり、己の無力さを嘆く。
目の前にいるのはクラスメイト。噂のヒーローだとしても、男である自分が何も出来ないもどかしさに苛立ちを覚える。
鷹夜「…クソ、何かねェのか…!?。」
周りを探す鷹夜。目に飛び込んで来たのは、風で折れたサッカーゴールのゴールポストの一部。
それを持ち上げ、走り出す。
プリズム「な…何をするの!?。危ないよ…!?。」
鷹夜「このまま指咥えて見てるわけにゃいかねェ!!。何が目的かは知らねェが、いきなり現れてめちゃくちゃしやがってッッ!!。待ってろ虹ヶ丘!。こいつを転ばしてその風から……」
プリズム「危ないッッ!!。」
目障りなのだろう、室外機ランボーグは左腕を大きく振るって、鷹夜を殴り飛ばす。
鷹夜「がっ…はっ……!?。」
あまりの衝撃に、頭から血を流して打ち上げられる鷹夜。
身体がバラバラになりそうな勢いで吹き飛ばされながら、意識が混濁する。
鷹夜(おい、これ…ヤベェやつじゃん……こんな所で死ぬのか?。何も出来ねェで?。ふざけんな…こんな所で…俺はッッ…!!。)
気合いで意識を取り戻した鷹夜。その時、身体から炎が噴き出して爆発。その余波で、室外機ランボーグは思わず吹き飛ばされる。
プリズム「な…何が起こって…?。」
「ボルケーノコネクト、アグニッッ!!。」
鷹夜を包む豪炎から声が響き、炎が一気に拡散。1人の戦士が地面に降り立つ。
アグニ「燃え上がる闘志!キュアアグニッッ!!。」
真っ赤な特攻服に身を包み、地面が大きく陥没。拳に炎を宿した戦士。
鷹夜はその姿を変え、<キュアアグニ>と名乗る。
プリズム「え…えぇええええッッ!?。」
アグニ「…はっ…な…なんじゃこりゃあああああッッ!?。」
………end。
死を感じた鷹夜は「生きたい衝動」に駆られて無意識に変身を遂げ、<キュアアグニ>と呼ばれるプリキュアに変身。
何がなんだかわからないまま、戦う羽目となるが鷹夜は拳を握る意味を知っている。
そして、その拳を固めて敵を殴りに行く……。
アグニ「仁義外れはぶん殴ってやるッッ!!。」
次回
第2話 戦闘開始、その拳は仁義の為に。
*少し、話がくどくなったかもしれません。できるだけ圧縮してわかりやすくしたいなぁとのことなのでこれからも頑張っていきます。