〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

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前回のあらすじ。


互いの正義を翳して、ぶつかり合ったスカイと芽吹。

その勝負はスカイの勝利に終わり、二人はお互いに認め合った。


その頃、世界樹の内部付近に近付いていた一同は、雀率いる防人の大部隊に追われている最中だった…。


第37話 守り抜く意志。

 

烈火「おうおう、人気者だね俺らッッ!。」

 

 

烈火は一足早くに走り抜き、後方に迫り来る防人部隊を見る。

 

 

蒼葉「そんな悠長なことを言ってる場合か…!?。」

 

 

アグニ「スカイがあいつを押さえてんだ、俺らは先に急ぐしかねェ!!。」

 

 

友奈「ねぇ、あれを見て!!。」

 

 

友奈が指を刺す方向。

 

そこには、世界樹の入り口とも言える場所が目に入った。

 

 

バタフライ「あそこが世界樹の入り口…!。」

 

 

雀(if)「行かせるわけには行かないってッッ!。」

 

 

回り込んだ雀は、一同の前に立って盾を全面に展開。

 

すると、ドーム状の巨大なフィールドを形成されて完全に侵入を断つ。

 

 

烈火「ちっ…分厚い壁だな…!。」

 

 

雀(if)「あんたのそのメイスの威力は聞いてるからね!。ただ、相性が悪かった!。私の盾を砕くには力が足りないかな!。」

 

 

烈火「そうかい、なら壊れるまでぶっ叩きゃいい話だろうが!。」

 

 

雀(if)「はぁ!?。あんた、本気で言ってるの!?。」

 

 

烈火「ふざけてそんなこと言うかよ、今日の俺は終始真面目モードなんだよッッ!。」

 

 

烈火は踏み込み、両手でメイスの柄を握り締めながら全力でフルスイングする。

 

しかし、雀の防御力を突破出来ない。

 

 

烈火(ちっ…やっぱ、あいつの言う通り俺のメイスじゃ相性が悪すぎるか…!。)

 

 

雀(if)「諦めて撤退しなよ、今なら罪は軽い。情状酌量の余地はなんとか作ってあげるからさ。」

 

 

烈火「俺たちが一歩でも退いたら、この世界の友奈はもう人じゃなくなるんだろ?。お前ら、本当にそれでいいのかッッ!?。」

 

 

友奈「お願い、ここを通してッ!!。」

 

 

雀(if)「私たちが非情の集団に思えるならそれでいいよ。でもね…私たちにも覚悟があるのッ!。高天原が選択した事は確かに残酷かもしれない…それでも、平穏を望む人達がたくさんいるのにその人達の平穏を無碍に出来る!?。」

 

 

東郷「ッ……!!。」

 

 

バタフライ「そ…それは……。」

 

 

雀(if)「もうほっといてよ…あんな怖い思い、みんなしたくないんだ。やっと手にした平穏を…手放したくないのッ!。」

 

 

烈火「馬鹿野郎…だったら、死ぬ気で守るしかねェだろうがッ!。人柱で成り立つ平和なんてすぐに崩れるッ!。その責任を…あいつ一人に擦りつけてこの世界の人間達は自由に生きることが許されんのかッ!?。んなの、おかしいだろうがッ!!。自由は平等にある!。」

 

 

烈火は腰を落とし、力を溜め込む。

 

 

烈火「俺は自由を奪う奴が一番嫌いだッ!。そいつをぶちのめす為なら俺は…喜んで戦ってやるよッ!!。」

 

 

飛びかかり、シールドを崩そうとしたその時…。

 

 

アグニ「な…なんだ…空気が揺れてるッ!?。」

 

 

スレイヤー「来るぞッッ!。」

 

 

空間を破り、怨嗟の星屑が雪崩れ込む。

 

 

雀(if)「そ…そんな!。外界の化け物がなんでッッ!?。」

 

 

園子「…守護の力が弱まってるんだよ。もう、こっちのゆーゆに時間がない…!。」

 

 

烈火「お前らぁああああッッ!!。」

 

 

烈火は轟くほどの大声をあげる。

 

狼狽える防人部隊が全員、黙り込む。

 

 

烈火「この化け物の集団を見てもまだ戦うのかッッ!?。俺らの敵は何なのか、目の前を見りゃわかるだろッッ!。こいつらの侵入を許すって事はこっちの友奈は苦しんでんだぞッッ!。それでも、まだ守ってもらうつもりかッッ!?。甘ったれんじゃねぇぞッッ!。」

 

 

メイスを地面に叩きつけて薙ぎ払うと、一直線の線を描く。

 

 

烈火「自分たちの平穏は自分達で守りやがれッッ!。自由を奪われたくなかったら、死ぬ気で守りやがれッッ!!。守り抜く意志を強く持ちゃァこんな奴らなんてどうってことねェんだッッ!。」

 

 

烈火は先陣を切って飛び出し、怨嗟の星屑の群れに「雷霆」を当てて殲滅していく。

 

 

その光景を見て、防人部隊達は唖然とする。

 

 

友奈「烈火君…!!。」

 

 

烈火「守りてェもんはしっかり守りやがれッッ!!。こんな奴らに奪われて絶望してる暇がありゃあな!!。」

 

 

蒼葉「…フン、このバカが…ここで全力出して後でバテても知らんぞ…!。」

 

 

蒼葉は烈火を助けるべく、援護射撃で落としていく。

 

 

その時、一際違う異質な気を放つバーテックスが現れる。

 

 

東郷「シン・バーテックスッッ!?。まさか狙いは…!。」

 

 

ウイング「この世界の友奈さんですッッ!。」

 

 

「双子座」のシン・バーテックス「シン・ジェミニ」は目にも止まらぬ速さで接近してくる。

 

ウイングの速度を持ってしても追いつくことが出来ず、瞬く間にその距離を縮められる。

 

 

そんな時、入り口に結界を張っていた雀が前面に結界を収束させて壁として激突させてシン・ジェミニを吹き飛ばす。

 

 

雀(if)「…残念、ここには…私がいるッッ!!。」

 

 

内部に入られないよう、結界を展開。約10枚以上の多重結界を形成する。

 

 

雀(if)「自由を守るための戦い…か…正直、あんた達とは分かり合える気はしないけど今は目的は一緒だよね?。」

 

 

烈火「へへ、わかったんならそれでいいや。なら、決まりだな…!?。」

 

 

「「友奈(巫女)を守り抜けッッ!」」

 

 

二人の力強い声に、防人部隊は散開して怨嗟の星屑と交戦。

 

 

雀(if)「ここは私がいるッ!。難攻不落の絶対防御を見せてあげるッッ!。」

 

 

バタフライ「なら、あたし達は化け物退治だねッッ!。」

 

 

バタフライシールドを形成させて蹴り飛ばし、雀の援護に入るバタフライ。

 

 

前線には、友奈と烈火、園子とスレイヤー、アグニ、風、夏凛が前に出る。

 

 

その後方には東郷と蒼葉が、そしてその二人を守るべく樹とウイングが周囲の敵を相手取る。

 

 

絶対防御の防人と切り込み隊の勇者とプリキュア。

 

 

即席の勢力がここに完成した。

 

 

烈火「どけよお前らぁあああ!!。」

 

 

烈火はメイスをフルスイングすると、黒い稲妻を纏わせた衝撃波が怨嗟の星屑をチリに変えていく。

 

 

友奈「あのシン・バーテックスは樹ちゃんが前に倒した奴と同じタイプだよね!?。でも今は…!。」

 

 

園子「うん、満開システムが使えないからちょっと厳しいかな…でも、あの防人の子がいる限りは突破される事は無いし、あげあげがあそこにいるから防御は完璧ッッ!。」

 

 

アグニ「じゃあ、直接攻撃だッッ!。」

 

 

炎を纏わせた拳を噴射させ、シン・ジェミニを追うアグニ。

 

 

アグニ「速くても当てりゃ問題ねェだろうがッッ!。」

 

 

轟音を上げながら、炎を放つがシン・ジェミニの速度に追いつかずに外してしまう。

 

 

アグニ「なっ…なんて速度だあいつッッ!!。」

 

 

友奈「だぁあああああッッ!。」

 

 

拳を連打させ、その拳圧が弾丸のように放たれるラッシュを繰り出す友奈。

 

 

物量で攻め込むが、全て回避されてそのまま体当たりを受ける。

 

 

友奈「ああああッッ!?。」

 

 

烈火「友奈ッッ!。」

 

 

吹き飛ぶ友奈を受け止める烈火。

口でメイスを加えてそのまま地面を蹴り、抱えた友奈を放り投げる。

 

意図を理解した友奈は、その勢いで蹴りを放って意表を突き、シン・ジェミニは蹴り飛ばされてていく。

 

その瞬間を逃さなかった烈火が「紅迅雷」による横薙ぎを放ち、真空波を発生させて追撃。そこに東郷の狙撃が直撃してダメージを負わせた。

 

 

夏凛「ここまででやっとダメージを与えられたけど…!。」

 

 

スレイヤー「あのバカ速いのをなんとかしねェとな…!。」

 

 

風「全く…もう2度と相手にしたくなかったバーテックスよ…!?。」

 

 

ウイング「樹さんのワイヤーでも難しそうですね…。」

 

 

樹「うん…それに、あの時よりも速さが違うから…満開戦えないし…。」

 

 

烈火「気持ちで折れたらそこで終わりだ、根気よくやるしかねェだろ。時間も掛けらんねェし…一回当たったんだ、やれねぇ事はねェ!。」

 

 

烈火は再度飛び出し、メイスを振るっていく。

 

 

その姿に、全員の気持ちが高揚していく。

 

 

友奈(烈火君を中心に、みんなが絶望しない…そっか、彼には人を惹きつける何かがあるのかな…だから、みんな頑張れる…あれが…自由の力…。)

 

 

友奈も力を握り締める。

 

 

そして、地面を蹴って勢いよく飛び出し、拳を振う。

 

 

友奈「ここにいるみんなは生きたい気持ちが同じなんだ…この世界を守りたい気持ちも…だから前に進むんだ…この世界の私はちょっと前の私だ…一人で悩んで…一人で全部抱え込んで…でもそれは間違ってる…私を大事に思っててくれる人の気持ちを考えもしなかったから!だから…!。」

 

 

友奈の身体が光り輝き、空間が震える。

 

 

アグニ「な…なんだこの力…!?。」

 

 

東郷「友奈ちゃん!?。その力は…!。」

 

 

かつて、この世界で戦い散っていった英霊達の魂が友奈に集結。

 

 

それは大輪の花を咲かせたかのような、神々しい光がその場に広がっていく。

 

 

雀(if)「…綺麗……。」

 

 

東郷(友奈ちゃんも御姿…この世界に来て、その性質が現れたというの…だったらまた…「普通」じゃいられなくなる…?。)

 

 

友奈「はぁああああッッ!!。」

 

 

拳を構えながら、シン・ジェミニに突撃。

 

 

その気迫、そして力にシン・ジェミニは動きを止めてしまう。

 

 

烈火「よっしゃああ!ぶち抜け友奈ぁああああッッ!。」

 

 

友奈「全力全開ッッ!!。勇者…パァァァァアアアアンチッッッッ!!。」

 

 

黄金の輝きを纏ったその拳をシン・ジェミニに当たる。

 

 

すると、その拳圧による衝撃波が一直線に伸びて怨嗟の星屑ごと打ち抜く。

 

 

力が抜けた友奈は、その場に落ちるが烈火がそれを受け止める。

 

 

雀(if)「すごい…これが…向こう側の結城友奈…。」

 

 

シン・ジェミニはそのまま粉砕され、怨嗟の星屑達が消えるのを待つだけ…そう思った直後、空にひび割れが入る。

 

 

ウイング「こ…これは…!?。」

 

 

赤い空…ましろが引き起こした現象と同じ現象が世界樹の周りに広がる。

 

 

アグニ「…ましろの奴が来たのか!?。」

 

 

風「いや…違うッッ!!。」

 

 

そこから現れたのは、見たことのない異形。

 

巨大な蛇のような生き物が現れる。

 

 

それを見た雀達、防人達は思い出したかのように悲鳴をあげだす。

 

 

蒼葉「バ…バカな…なんでまだこいつらがッッ!?。」

 

 

友奈「こ…これは…!?。」

 

 

雀(if)「…「ディメンション・モンスター」…あの大戦で…世界を滅茶苦茶にした異次元世界の悪鬼魔道…バーテックスよりも厄介な…化け物だよ…あの時…あの時確かに滅んだはずなのに…。」

 

 

「…虹ヶ丘ましろが引き起こした現象…それに呼応して奴らが復活したのだ。」

 

 

スレイヤーの端末が輝くと、眠りから覚めたフレアが出て来る。

 

 

スレイヤー「フレアッッ!。」

 

 

フレア「次元世界の闇までもが溢れ出して来たか…急げ。でなければ奴だけではなく他の「DM(ディメンション・モンスター)」までもがやってくるぞ…!。」

 

 

バタフライ「友奈ちゃんに烈火君、タカ坊と夏凛、風ちゃんは先に急いで!!。ここは、あたし達が抑える!。」

 

 

友奈「で…でも…!。」

 

 

烈火「よっしゃ、わかったッッ!。ならここは頼んだぜッッ!?。」

 

 

夏凛「ッ…考えてる余地はなさそうよね…。」

 

 

風「そうね…こいつらもだけど、こっちの友奈も危ないから…。」

 

 

東郷「御武運を、ここを最終防衛地点とします。防人部隊の人たちも、それでいいですね!?。」

 

 

雀(if)「…巫女様を引き剥がす事には反対だけど…でも…あんた達とはやり合うのも違う気がする。ここは見逃すよ…だからこの先にいる、あの人にあんた達の邪魔を任せるとするよ。」

 

 

東郷「この期に及んでまだ……!。」

 

 

雀(if)「…もし、この戦いでこいつらを退けることが出来たら…私達が間違ってたって事。だから…頑張らせてよ。神様に頼らなくてもいい世界にするために…自信をつけたいの。」

 

 

烈火「…へ、死ぬなよお前らッッ!!。」

 

 

道をあけ渡した雀は、中に入る5人を見届ける。

 

 

雀(if)(…よし…頑張ろう…この世界は今日、全てが変わるから…だから…守るよ。人として…ね…ッッ!。)

 

 

……………end。

 





突如として現れた新たな敵「ディメンション・モンスター」。


それはかつて、この世界を蹂躙した悪鬼魔道でありこの世界に再び闇を呼ぼうとしていた。

しかし、各世界の戦士達は手を取り合いこの困難に立ち向かう。


世界樹内部に突入した友奈と烈火、アグニ、夏凛、風はその複雑な地形をひたすら突き進む。

そしてそこに、最後の番人として…もう一人の夏凛が立ちはだかって…。

次回
第38話 あの日無くした情熱。
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