〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

44 / 146
前回のあらすじ。


崩落した「世界樹」。


それは、この世界から「神」が消えた事を示す。


取り戻したものもあった…しかし、それと同じくらい失ったものもあった。


だが、闇の勢力はそんな一同の事などお構い無しにその魔の手を伸ばして来ていた……。


<第2部:プリキュア編>
第41話 強敵、VSスキアヘッド。


 

 

数日前…この世界の守護を担っていた「神」が死んだ。

 

 

過去の大戦後、「神と人」の境界で離別した人類同士の争いは終結を迎え、この世界は再び一つとなった。

 

 

もう一人の乃木園子の死により、「高天原」は解体。

それに加え、「人類組織・ヤマザクラ」も解散へと動き出す。

 

 

もう、人類同士の小競り合いをしている場合ではない…そう、「世界樹」の守護が無くなるという事はこの世界に再び、闇の勢力が訪れることを意味しているのだ。

 

 

再び、現れた「DM」。

 

神と共謀し、この世界をどん底へと落とした元凶がまた、現れるようになってしまった。

 

この選択が正しかったのかなんて、誰にもわからない。でも、それでも人々は自らの選択に後悔は無かった。

 

 

「人」として生きていく…そう決めたのだから。

 

 

……………………。

 

 

~旧四国・ヤマザクラ本部~

 

 

須美(if)「友奈ちゃん、体調は大丈夫?。」

 

 

友奈(if)「…うん。調子が良いくらいだよ。ありがとう…えっと…「東郷さん」?。」

 

 

あれからスカイとアグニ、2人の友奈は無事に帰還した。

 

しかし、本来そこにいたはずの少年だけが帰って来なかった。

 

 

もちろん、全員がその事実を認めなかった。

だが、見ていた当事者達は最悪の結果が過ってしまう。

 

 

あの崩落だ…確実に助かっていない。

 

 

遺体は見つかっていないが、弔いの準備だって進んでしまっている。

あの後、友奈は生気を失ってしまい、ずっと部屋に閉じこもったままとなっている。

 

 

いつも元気な彼女がこんな感じなのだ、当然心配になる。

 

だが、掛ける言葉も見つからない。

 

今はそっとしておこう…これは、東郷からの提案だった。

 

 

ソラ「…今日は、私たちが世界樹の調査に行きます。」

 

 

夏凛「ソラ…あんた、大丈夫なの?。」

 

 

ソラ「大丈夫…とは言えませんが、友奈さんに比べたら…それに、まだ信じていません。あの人が死んでしまったなんて。」

 

 

鷹夜「最後にあいつは「またな」って言ったんだ。俺はそれを信じる。だから…葬儀は見送って欲しいんだ。」

 

 

須美は、その言葉を聞いて考え込む。

 

 

須美(if)「…彼がもし、本当に死んでしまっていたのなら…弔うことで「英霊」として称えなければならない。それを、見送るという事は…わかるわよね…?。」

 

 

洸「…怨嗟に化けちまう…という事か…。」

 

 

洸と園子は怨嗟渦巻くあの場所に落ちたから分かる。

あれは正式に弔われなかった魂たち…行き場を失い、闇に引きずり込まれて怨嗟へと変貌を遂げてしまった。

 

特に、世界樹が消えてからこの世界は「闇」に対しての加護を失ってしまっている。

 

 

だからだろう、葬儀を取り急ぐのは。

 

 

須美(if)「時間に猶予が無い…気持ちはわかるけど…。」

 

 

友奈(if)「東郷さん。私からもお願い。」

 

 

須美(if)「友奈ちゃん…。」

 

 

友奈(if)「彼は私を助けるためにあの場所までやってきた…全ては私のせいなの。だから…お願い。」

 

 

須美(if)「…わかったわ。でも、長くは待てないわ。」

 

 

鷹夜「ああ、恩に着る!。行こうぜソラ!!。」

 

 

ソラ「はいッ。」

 

 

鷹夜とソラ、そしてあげはとツバサもそれに同行する。

 

 

〜世界樹、跡地〜

 

 

崩落した世界樹の破片が辺りに散らばるその光景は、巨大な争いがあった後にも見える。

 

 

そして、ソラ達はそこにやってくる。

 

芽吹が指揮する防人部隊もそこに居て。

 

 

芽吹(if)「来たのね。やはり、彼の痕跡を?。」

 

 

ソラ「はい。やはり、諦めきれませんから…友奈さんの為にも。」

 

 

友奈(if)「…せめて、私も一緒に探させて?。」

 

 

芽吹(if)「巫女様…お身体の方は…。」

 

 

友奈(if)「大丈夫。それに私はもう、ただの「人間」だよ?。だから、そう言うのはもう止めよう?。」

 

 

芽吹(if)「わ…わかりました…。」

 

 

鷹夜「見事なくらいにまで、木っ端微塵だな…。」

 

 

原型はもはや無く、瓦礫の山と化したその場所に数日前までの光景が嘘のように思える。

 

 

芽吹(if)「ええ、彼女が離れた影響で世界樹はその形を維持出来なかった。それほどにまで、限界が近かったと言うわけよ。」

 

 

あげは「…そっか…。」

 

 

ソラは、瓦礫の山を歩きながら突き進む。

 

 

ツバサ「ソラさん、危ないですよ?。」

 

 

ソラ「…いえ、もっと…力があれば彼を救えたはずなんです。だから、今は私なりにやれる事をやっていくだけですから…!。」

 

 

意気込むソラ。

しかしその時、空が暗くなる。

 

 

ツバサ「こ…これは…!?。」

 

 

「ようやく見つけたぞ。プリキュア。」

 

 

低い、男の声がこだまする。

 

すると、そこに現れたのはフードを被った何者がそこに居て。

 

尋常じゃ無い気迫…戦える者は即座に警戒する。

 

そして、その男はフードを取る。

 

そこに現れたのは右目にモノクルを掛け、頭には一対の角が生えた、鬼を想起させる長身痩躯の男性。

 

 

スキアヘッド「我が名はスキアヘッド。アンダーグ帝国皇帝「カイゼリン・アンダーグ」様の命により、貴様らを屠りに来た。」

 

 

ソラ「アンダーグ帝国が何でここにッッ!?。それに…カイゼリン・アンダーグって!?。」

 

 

あげは「…ようやく、その全貌が見えてきたね…でも何故かな…コイツ1人に勝てる気がしないのは…!。」

 

 

スキアヘッド「ここに、プリンセスは居ないか…まぁいい…だが、「神」になり損ねた者なら居る。」

 

 

スキアヘッドが手を向ける。

その方向には、もう1人の友奈が居て。

 

 

スキアヘッド「…発射。」

 

 

もう1人の友奈に向けて、掌から暗黒に満ちたエネルギーを放つ。

 

 

すかさず、間に入ったのは咄嗟の判断で変身を遂げたスカイ。

 

両腕をクロスさせて、その攻撃を受け切る。

 

 

友奈(if)「ソラさん…!?。」

 

 

スカイ「逃げて…ください…コイツの狙いは貴女ですッッ!。芽吹さん、友奈さんをッッ!。」

 

 

芽吹(if)「わかったッッ!!。」

 

 

友奈を連れて離れる芽吹。スキアヘッドは何も感じないのか、冷徹を超えた虚無の瞳を向ける。

 

 

スキアヘッド「ふむ、手際が良いな。だが、真の目的は先程話した通り、貴様らの殲滅だ。反応を見たかっただけだ、悪く思うな。」

 

 

ウイング「何が…嘘をつくな!こっちの友奈さんを攫うつもりかッッ!?。」

 

 

スキアヘッド「嘘?嘘はつかん。私が求めるのは真実のみ。」

 

 

アグニ「何だコイツ…今までの奴とは全然違うッッ!。まるで「劇団」のアデルを相手にしてるようだ…!。」

 

 

スキアヘッド「「劇団」か…フン、奴らとも何は衝突するかもしれんな。話が過ぎた…さぁ、消えてもらおう。」

 

 

スキアヘッドは、アンダーグエナジーを攻撃に転用。

その衝撃波の威力は凄まじく、周囲を破壊しながら突き進む。

 

 

バタフライは咄嗟にシールドを貼るも、破砕。

そのまま直撃を受けて打ち上げられる。

 

 

アグニ「クソ…!!。」

 

 

脇から現れたアグニが、拳を固めて突きつけるも……。

 

 

スキアヘッド「「防げ」。」

 

 

ノールックで、アグニの拳をエネルギーで受け止めた。

 

 

アグニ「なっ……!?。」

 

 

スキアヘッド「「爆ぜろ」。」

 

 

言霊のように、それだけを唱えると放ったエネルギーがその通りになる。

 

至近距離で爆発したアンダーグエナジーの威力は高く、アグニは黒煙に包まれながら地面を転がる。

 

 

スカイ「アグニまで…これが…アンダーグ帝国の本当の力…!?。」

 

 

スキアヘッド「フン…やはり、揃っていなければそこまでか…拍子抜けだな。キュアプリズム1人居ないだけでこの体たらく…。」

 

 

ウイング「ッ……!!。」

 

 

滑空してきたウイングは、スキアヘッドの後頭部に蹴りを入れる。

しかし、眼球だけウイングに向けてダメージはまるで受けていない。

 

 

スキアヘッド「お前達の力はその程度か?。幾度も、我々の侵攻を食い止めて来たからどんなものかと思えば……。」

 

 

ウイングの足を掴み、そのまま勢いよく地面に叩きつけた。

 

 

ウイング「がっ……!?。」

 

 

スカイ「くっ……なんて強さ……!?。」

 

 

スキアヘッド「我々がここに来れたのは、巨大な力が消えた影響だ。元の世界は静寂と闇に包まれている。プリンセスが居ないとなればやはり…元の世界というわけか。」

 

 

スカイ「エルちゃんは渡しませんッッ!!。」

 

 

スキアヘッド「果たして、それが出来るかな。お前達の力では、迫り来る闇の軍勢を退ける事も困難を極めるだろう。その勢力にプリンセスをやられては困るのでな。」

 

 

スカイ「くっ…それでも…!!。」

 

 

「やるしかねェんだよッッ!!。」

 

 

<バーニングフォーム>へと姿を変えたアグニが突撃。

炎の拳はスキアヘッドの頬を打ち抜いた。

 

 

スキアヘッド「…ぬっ…!?。」

 

 

アグニBF「俺たちの戦いはここからが厳しくなるかもしれねェ!!。けど、それでもやるしかねェんだよッッ!。」

 

 

スキアヘッド「…これが、噂に聞いた「太陽の力」か…。」

 

 

アグニBF「「太陽の力」!?。」

 

 

スキアヘッド「…そうか、お前は分かっていないのだな。自らのその力の正体を。」

 

 

アグニBF「テメェは…わかってるとでも言うのかッッ!?。」

 

 

スキアヘッド「我が知識の迷宮にて、保存はされている。その力は闇夜を祓う力なり。その炎は、光となりて世界の暗雲を照らすだろう…その力はスカイランドの伝説とはまた違ったものだ。」

 

 

語りながら、スキアヘッドはアンダーグエナジーによる攻撃を繰り出す。

 

対するアグニBFは受け止めながらも、その闇の力に押されつつあった。

 

 

スキアヘッド「枝葉の世界線よりも、遠く離れた世界…キュアアグニとは、その世界の「太陽神」の力だ。」

 

 

蹴り上げられ、追撃でアンダーグエナジーの雨を受ける。

 

 

炎の翼で何とか防ぐが、地面に落ちるアグニBF。

 

 

スカイ「太陽神の力…じゃあ…鷹夜さんがその力を手にしたってことは…!?。」

 

 

スキアヘッド「もう既にその世界は滅びを迎えている。そう…「劇団」によって。」

 

 

バタフライ「…「劇団」に!?。ちょっと待ってよ…奴らはそんな世界にまで手を!?。」

 

 

スキアヘッド「後の事は奴らにでも聞くのだな。ふむ…これは、面白くなりそうだ。貴様らの命は次の機会にでも頂くとしよう。」

 

 

アグニBF「待ちやがれ…!。」

 

 

スキアヘッドに手を伸ばすが、霧のように飛散して消えていった。

 

 

スカイ「…見逃された…?。」

 

 

バタフライ「…まずいね…あんな奴が出て来たと言う事は…アンダーグ帝国がいよいよ、本腰を入れて来たと言うことだよね…。」

 

 

ウイング「ッ…それまでに、ましろさんを取り戻さなければ……。」

 

 

アグニBFは、自分の掌を見る。

 

 

アグニBF(…太陽神の力…キュアアグニが存在した世界は…「劇団」によって滅ぼされた世界…なら、俺の運命は…あいつらと戦う運命だって言うのか……?。)

 

 

スキアヘッドに語られた、「キュアアグニ」の使命。

 

 

鷹夜は、その先に待ち受ける困難が何なのかはまだ、知らなかったのである……。

 

 

………………end。

 





アンダーグ帝国の幹部「スキアヘッド」の襲来。

そして、彼の口から語られたキュアアグニの真実…。

闇の力はさらに強まり、全ての世界に広まりつつあった。

その影響はすぐに現れ始め、一同の前に「DM」が再び姿を現す。

色濃く染まる闇…その時、奇跡の力が一同を救う。

次回
第42話 奇跡の力、その名はキュアマジェスティ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。