〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

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前回のあらすじ。


「DM」の圧倒的な力に怯む一同。

その窮地を救ったのは「プリンセス・エル」が変身したプリキュア……
「キュアマジェスティ」だった。


なぜ、彼女がこの世界に?なぜ、彼女がプリキュアに?


数々の疑問が浮かぶ中、<破滅の姫君>と化したましろがその事態に干渉しようとしていたのだった。


第43話 キュアマジェスティVSキュアプリズム。

 

ウイング「プ…プリンセスッッ!?。」

 

 

キュアマジェスティ。

 

 

その正体は「プリンセス・エル」。

 

 

その事実に、驚かないはずがない。

何故ならそうだ、単独で世界の壁を突破してこの場にやって来たこともある…しかし、それ以上に何故、彼女が変身していたのか。

 

 

元はまだ、赤ん坊だ。

そんな彼女がプリキュアとして一同の窮地を救った事に、驚きを隠せなかった。

 

 

アグニ「…どうなってんだ…こりゃ…!?。」

 

 

眠るエルの手には、「ミラージュペン」が握り締められていて。

 

 

バタフライ「エルちゃんの口からそれを聞くのは無理だろうし……。」

 

 

ウイング「とりあえず、プリンセスを安全な場所に……。」

 

 

「悪いけど、ちょっと話に付き合ってもらいたいんだよね?。」

 

 

その場に轟く、少女の声。

 

今日は一段と、驚いてばかりの日だ。

 

 

そう思いながら、声の主を見る。

 

 

スカイはその姿に、静かに答えた。

 

 

スカイ「……ましろさん……!。」

 

 

ましろ「いや…凄いね?。まさかあの「世界樹」を崩落させるなんて…ましてや、こっちの世界の結城友奈を救ってみせた…君たちはとことん奇跡に愛されてるんだね?。」

 

 

アグニ「…もうすっかり、敵のつもりかよ…?。」

 

 

ましろ「つもり?。ううん、君達が賛同してくれたらまた仲間として一緒にいれるよ?。まぁ…弱い人たちほど死んでもらうんだけどね?。でもまぁ、それよりも……。」

 

 

一瞬の速度。

変身していない状態でも、人外の力を駆使するましろはエルを抱えるスカイの眼前に迫った。

 

 

スカイ「!!?。」

 

 

ましろ「驚いたなぁ…まさか、エルちゃんがあの謎のプリキュアだったなんて…。」

 

 

バタフライ「えッ…まさか、知っていたの…キュアマジェスティを!?。」

 

 

ましろ「そうだよ?。君達がこの世界で「世界樹」を取り巻く一大作戦の実行中にね…向こうの世界では私に歯向かって来たんだよね。当然、その正体が誰かも知らなかったけど…てっきり、新しく覚醒した別のプリキュアと思ってた。」

 

 

弧を描きながら歩くましろ。

 

微笑むが、その目は赤黒く染まりきっており見るもの全てを戦慄させる。

 

 

ましろ「強ち、間違っちゃいなかった。けど、それがエルちゃんだったんだもの。そりゃ、驚くよね?。でも、ちゃんと叱っとかなきゃね…反抗するにはまだ早いって。」

 

 

エルを捕まえようと手を伸ばすましろ。

しかし、スカイが身体を捻らせてエルを守る。

 

 

ましろ「…へぇ…酷いなぁソラちゃん。ちょっと、傷付くな…。」

 

 

スカイ「……今の貴女には、触れさせませんよ。」

 

 

ましろ「すっかり、敵…なんだね?。」

 

 

スカイ「そのままお返ししますよ。貴女は今でも大切な仲間です。その闇を討ち払ってここに戻って来てくれたらまた…仲間に戻れます。」

 

 

ましろ「それは無理な相談かな?。だって、今が一番楽しいんだもの。」

 

 

バタフライ「…ましろん…ッ!。」

 

 

ウイング「…プリンセスをどうするつもりなんですか…?。」

 

 

ましろ「今日はご挨拶に来ただけだよ?。それにほら…。」

 

 

上空を指差すましろ。

 

そこには、アデルを含めた「劇団」メンバーが総出で現れていた。

 

 

アグニ「こいつら…傍観してやがったのか…!?。」

 

 

アデル「厄介な世界樹を崩してくれたのです。感謝しますよ、待つべきものは因縁同士…ってね。」

 

 

友奈(if)「…貴方達の好きにはさせない。この世界はまた一つになったんだ…だから…。」

 

 

アデル「神ではなくなった貴女に御用はございませんよ。ただ、もう1人の貴女には利用価値はありそうですが…心の傷が深い今、ましろさんと同じく闇を欲しているはず…。」

 

 

東郷「させないわ。友奈ちゃんは必ず立ち上がる…だからそれまでは私達が彼女を守る…!。」

 

 

ましろ「泣かせるねその友情。特別に猶予をあげる。3日…3日後にまた来るよ。それまでに、心の傷が癒えるといいんだけどね…それに、エルちゃんも貰っていく。キュアマジェスティ…その力は私達にとっては強敵になりそうだし。」

 

 

そう言って、笑い声と共に消えていくましろ。

他のメンバーも同様に消えていく。

 

 

スカイ「…3日後に…ましろさんがまた来る…。」

 

 

今回の狙いは、友奈とエル…。

 

 

そう、今度は「劇団」が仕掛けてくる。

 

 

一同は、その現実に身を引き締めた。

 

 

そして、3日後…宣言通り、ましろは一同の元にやってくる。

 

 

ましろ「約束通り、来たよ?。さて…みんなの疲労も癒えていることだし…全力で叩き潰してあげるよ!。」

 

 

変身したましろは、変貌した「キュアプリズム・サタナキアフォーム」に変身。

 

 

空が「赤く」染まる。

 

 

友奈(if)「この闇…すごく深い…。」

 

 

ソラ「…万全な私たちを完膚無きまでに叩き潰して心を折る気…ですか…!。」

 

 

一同が変身しようと、構えた直後…空飛ぶゆりかごに搭乗したエルがプリズムSFの前に現れた。

 

 

ソラ「エルちゃん!?。」

 

 

プリズムSF「エルちゃん…手間が省けたよ?。さ、こっちに来て?。」

 

 

手を伸ばすプリズムSF。

しかしエルはそれを……。

 

 

エル「いやッ!。」

 

 

拒絶した。

そして…………。

 

 

エル「ましろ、いっしょにかえろッ!?。」

 

 

その手には、ミラージュペン。

エルは、力強い眼差しで見つめる。

その瞬間、エルの身体が光り輝いて、少女の姿へと成長した。

 

 

エル(少女)「スカイミラージュ、トーンコネクト!ひろがるチェンジ!。マジェスティッ!。」

 

 

神秘の輝きに包まれ、その姿を変える。

 

 

マジェスティ「降り立つ気高き神秘!。キュアマジェスティ!!。」

 

 

キュアマジェスティへと変身したエルは、真っすぐな瞳でプリズムSFと対峙する。

 

 

ソラ「まさか…!。」

 

 

マジェスティ「プリズムは私が相手する!。みんなは手出ししないで!。」

 

 

鷹夜「けどよ…ッ!。」

 

 

マジェスティ「お願い、私に任せて!。」

 

 

その言動に、言い返せなかった一同。

マジェスティはプリズムSFに向かって走り出す。

 

 

プリズムSF「私と戦う気なんだね…やっぱり、そういう答えなんだ。」

 

 

マジェスティ「本当の貴女を取り戻したいだけよ。貴女は私に優しくしてくれた。それだけは紛れもない事実ッ!。」

 

 

拳を固めて、突撃するマジェスティ。

 

プリズムSFは笑みを浮かべながら避けていく。

 

 

プリズムSF「今でも優しくしてると思うんだけどなぁ?。」

 

 

マジェスティ「闇に吞まれないで自分を思い出して!。ましろ!。」

 

 

二人は打ち合いながら、その場には戦闘音がこだまする。

 

 

プリズムSF「ねェエルちゃん。教えてあげるよ…世の中は綺麗ごとでは片付かない。この世界がそれを証明してる!。」

 

 

打ち合いの中、僅かな隙を突いてプリズムは掌底を繰り出してはマジェスティを打ち抜く。

 

両腕をクロスさせて防いだマジェスティ。

しかし、一瞬の速度でその距離を詰めたプリズムSFは、容赦なく打撃の連打で攻めていく。

 

助けに行きたい一同。

しかし、マジェスティは目配せして参戦を拒否する。

 

 

防ぎながら、機会を伺うマジェスティ。

しかし、プリズムSFの攻撃は徐々に苛烈さを増していくばかりだ。

 

次第に、防戦一方となるマジェスティは身体の痛みを感じながら、プリズムSFに問いかけていく。

 

 

マジェスティ「だけど…それでも、貴女はみんなを守ってきた!。私も守られてきたからッ!。」

 

 

攻撃の合間を読んだマジェスティは、ガードを解いて反撃に移る。

 

それはプリズムSFの懐を捉えて、打ち抜いた。

 

思わず、仰け反るプリズムSF。

訴えかけながら、マジェスティは次の一手を打つ。

 

 

マジェスティ「ましろ!。自分が抱えているその闇に貴女が一番、苦しんでいるのに気づいていないの!?。」

 

 

その言葉に一瞬、戸惑いを見せるプリズムSF。

マジェスティの攻撃が直撃し、吹き飛ばされた。

 

口の端から、垂れる血を拭うプリズムSF。

楽しいのか、不敵な笑みを浮かべた。

 

 

プリズムSF「気付いてるよ?。だから、今が楽しいんじゃない?。」

 

 

右手に、暗黒エネルギーを溜め込むプリズムSF。

 

それは徐々に膨張していき、空気が振動し始める。

明らかに危険なそれは、怪しく輝くと共にいつの間にか、風が吹き荒れる。

 

 

プリズムSF「闇というのはね、みんな抱えているものなの。それを我慢して、溜め込んでいるなんてバカみたい。それこそが、苦しみの理由。だから、優しさを演じている時の私はずっと苦しかったの。その反動が、今の私。ねェ…どうしてくれるの?。私がこんなことになってるのって…みんなのせいでもあるんだよ?。」

 

 

マジェスティ「それは…!。」

 

 

プリズムSF「ほらね、答えられない。わかってるんだよ…心では助けたいとかいいながらさ…私の本当の苦しみを理解できない。でもね、それでいいと思うよ?。だって…。」

 

 

―――人は、分かり合えないから。―――

 

 

その瞬間、溜め込んだエネルギーを地面に落とすプリズムSF。

すると、一気にはじけたそれは質量以上の大爆発を起こした。

至近距離にいたマジェスティは思わず吹き飛んでしまい、地面を激しく転がっていく。

 

 

それを見た、プリズムSfは勝ちを確信する。

力なく横たわるマジェスティに近寄るプリズムSF。

 

しかし、その目はまだ…「死んでいなかった」。

 

 

ゆっくりと立ち上がるマジェスティ。

 

成長しているとはいえ、実年齢はまだ赤ん坊だ。

 

しかし、その力強さは誰よりも勝っており、精神力ではソラたちを遥かに凌駕していたのだ。

 

何が、彼女をここまで強くさせたのか…それは、自分の世話を一生懸命にこなしてくれていたましろの事を想っているから。

 

たくさん、困らせただろう…たくさん、我儘を言っただろう…たくさん、心配をかけただろう…。

 

でも、その一つ一つを嫌がることなく、あの優しい笑みでいつも自分に構ってくれていた。

 

そんな「本当」の彼女を知っているからこそ、今の彼女に向き合いたいと思う。

 

だから、他の誰にも手出しはさせたくなかった。

 

その「恩」に報いる為に…。

 

 

プリズムSF「痛いでしょ?。もうやめようよ…勝ち目はない、痛い思いをするぐらいなら手を引けばいい。」

 

 

マジェスティ「それは…できない…だって…私はまだ…!!。」

 

 

その時、マジェスティの身体が光り輝く。

 

それは天に瞬く一番星の如く、明るい輝き。

 

 

プリズムSF「!!!。」

 

 

マジェスティ「貴女にまだ…言えてないもの…「いつもありがとう」って!!。」

 

 

軋む身体で、地面を踏み切るマジェスティ。

拳に宿したその光が一気に輝きだした。

 

 

マジェスティ「だから、何度だって貴女に向き合ってみせるわ!!。その優しさに「報いる」ためにも!!。」

 

 

何故か動けないプリズムSFはその一撃をまともに受ける。

 

しかしそれは………。

 

 

……決定打にはならなかった。

 

 

マジェスティ「…そん…な…。」

 

 

限界が来たのか、マジェスティは意識を手放してしまい、エルの姿に戻ってしまった。

 

気を失うエル。

 

慌てて、ソラたちが駆けよるがプリズムSFは無慈悲にも、手の平にエネルギーを込める。

 

 

ソラ「やめてェェェェェェッッッ!!!。」

 

 

制止を呼びかけるソラ。

しかし、何を思ったのか…プリズムSFは手を引っ込めた。

 

 

プリズムSF「…優しさに「報いる」?。何を勝手なことを……。」

 

 

それだけを言い残し、彼女は去っていった。

 

しかし、鷹夜はそれを見逃さなかった。

 

 

闇に落ちたはずの彼女が………泣いていた事を。

 

 

………………end。

 

 

 

 

 

 





キュアプリズムとキュアマジェスティ。


悲しみに暮れた2人の一騎打ちはキュアプリズムの勝利に終わってしまった。


そして、去り際に彼女が見せた「涙」。

鷹夜はそれを見て、確信した。
ましろはまだ「光」に戻れると…。

そして、タイムリミットが迫る烈火の捜索。

その時、一度勇者達に退けられた「劇団」のギガスが引き裂かれたプライドに対しての復讐戦を仕掛ける。

烈火を信じる友奈は再び立ち上がるも、弱り切った精神状態ではなす術も無く追い詰められていく。

しかし、諦めない友奈の心が勇者システムに「あの機能」を蘇らせた…。

次回
第44話 咲かせろ意志の華・「満開」再び。
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