〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い 作:やままん
「劇団」最強戦力と謳われる№2のナイアルと戦闘を繰り広げた一同。
しかし、常軌を逸するその戦闘力に大したダメージを与えることも出来ずに追い詰められる。
もう一人のましろの機転により、そのピンチからなんとか脱したが課題は増えていくばかり…。
その中で、比較的軽傷のメンバーのみでこの統治局に保管されている過去の大戦についての文書を調べることにした一同。
ソラが発した「この世界の歴史を知りましょう。」
この一言から、始まった。
~アルビオン「統治局」~
鷹夜「この世界の歴史を知る?。」
ナイアル襲撃から数日後、この統治局に身を寄せていた。
そして、ソラが発したこの言葉。
きっと、「大いなる意志」について調べたいのだろう。
鷹夜はそう感じていた。
ソラ「そうです。何かを知る為には、その経緯を調べる必要がある…友達を知るのと同じことです!。」
友奈「んんッ!?。なんか違う気がするんだけど…。」
東郷「まあまあ。確かに、的を射る提案ではあるけどね。」
鷹夜「なら、他の奴らにも…。」
ソラ「いえ、私たちで調査しましょう。資料と言っても、今はこの「はいてく機器」というものがありますッ!。だったら、簡単に調べられるはず!!。」
自信満々に、スマホを取り出すソラ。
鷹夜は思う。
こいつ…まともにスマホを使えたことあったっけ…それに…。
鷹夜は自分のスマホを見る。
鷹夜(…電波、0だけどな?。)
……………………。
ましろ(if)「資料館に?。」
ソラ「はい、許可していただけますか?。」
ましろ(if)「はい、それは全然構いませんけど……資料数の数は膨大ですよ?。」
ソラ「問題ありません!。「はいてく機器」でなんでも調べられますから!。」
ましろ(if)「は…はいてく機器?。えっと…。」
鷹夜「ああ、良いんだ!。コイツが出来るって言ってるから!。ほら、許可は取れたんだから行くぞ!?。」
ソラを連れて、強引に部屋を出る鷹夜。
それに連られ、友奈と東郷も部屋を後にする。
ましろ(if)「…変わらないなぁ…どの世界でもソラちゃんは。」
もう、二度と会えないと言ってもいい親友の姿を重ねるもう一人のましろ。
あの常識が分かっていない様子と真っすぐな行動力。
その姿が重なり合う。
そう思うと、やはりこう感じてしまう。
「もう一度だけでいい、会いたいな。遅くてもいい…祟りの影響で命を散らしててもいい。せめて、この地に眠らせてあげたい。近くで感じ取れるならそれで…。」っと。
物思いに耽っていると、部屋のノックオンが響く。
どうぞと、入室を許可するもう一人のましろ。
扉が開き、中に入ってきたその人物はもう一人の友奈だった。
ましろ(if)「友奈ちゃん?。」
友奈(if)「ましろちゃん。こっち側のソラちゃんの事だけどね…「神様」として、過ごしていた時に分かったことがあるの。あまり、周りを混乱させたくなかったから、2人っきりになれる機会を伺っててね。」
ましろ(if)「えッ……!?。」
友奈(if)「ソラちゃんは………。」
…………………………。
ソラ「……これ…本気なんですか…?。」
資料館に入った4人が見た光景。
それは、想像を絶する広さを誇る部屋に、建物かと思い浮かばせるほどの大きな棚がいくつも並んでいた光景。
その棚の中に一つ一つ、丁寧に資料が保管されていて。
鷹夜「……この中から探せってか!?。無理だろこれッ!!。」
ソラ「大丈夫です!!。このはいてく機器さえあれば…!!。」
スマホを手に取り、あれこれと触るが進展は全くない。
それもそうだ、スマホで調べられるならわざわざこんなところに来ない。
しかも、違う世界の端末だ。電波は当然、キャッチ出来ないしそんな便利な機能があるとも思えない。
しかし、何も言えなかった。
自信満々に言うソラに。
ソラは徐々に涙目となり、鷹夜を見る。
ソラ「鷹夜さぁぁぁぁんん…!!。」
鷹夜「……すまねェな、夢を壊しちまって。」
ソラ「酷いですッ!。わかってたならなんで教えてくれなかったんですか!!。」
鷹夜「それはその…お前が自信満々に言うからさ…。」
ソラ「はッ!!。もしかして、東郷さんと友奈さんも分かってたんですか!?。」
その質問に、東郷は目を逸らして友奈は苦笑いする。
それを見たソラは顔を真っ赤にしながら。
ソラ「酷いです皆さんッ!!。私だけが恥を晒して…ッ!!。」
友奈「ごめんねソラちゃんッ!!。」
東郷は、静かに歩いては資料の一つ一つを手にする。
東郷「千里の道も一歩から。焦らずゆっくりと探しましょう。何もしないよりはマシなはずよ。かつての英霊たちも、この地道な作業から偉業を成した。歴史を知るという事は、並大抵な事ではないはずよ。」
友奈「そ…そうだ…ね…。」
手当たり次第に、資料を漁る4人。
その時間は5時間程経過していて、そんな時間を忘れさせるほど没頭していた。
時には、巡回の警備だって見に来るほどで。
そして、それから更に3時間が経過した時、東郷がある一つの資料を見つけてきた。
東郷「…見てこれ。大戦の記録…そして、その顛末が記された…この世界の「勇者御記」よ。」
その資料に、食い入るように見る他の三人。
東郷が、ゆっくりとページを捲る。
――――――――――
新西暦100年 7月30日。
神々と悪魔が結託し、人類を滅ぼす「終末戦争」が開戦となった。
僅か数日で、人類の約3割が死滅。大都市も、壊滅状態…インフラももちろん、機能していない。
彼らは狡猾だ、最も痛手を受ける方法を駆使してくる。
それは、農作物を始めとした生きるために必要不可欠なものを一方的に消していくこと。
彼らに休息は必要無い…人類はこのまま、滅びを迎えてしまうのか…。
――――――――――
新西暦100年 9月1日。
人類に転機が訪れた。
なんと、土地神の集合体である「神樹様」が人類側についたのだ。
そして、「勇者」と呼ばれる神の戦士たちの出現…その力は迫りくる神々の先兵と悪魔を打ち滅ぼしていく。
ようやく訪れた「反撃」の時…違う場所でも「光の戦士」が立ち上がった。
その名は「プリキュア」。
闇に仇なし、世界に光をもたらす戦士たち。
この2つの戦士たちが、今後の終末戦争を左右する力になると、人類は確信を得た。
――――――――――
新西暦100年 12月15日。
この2つの戦士の奮闘もあり、人類の被害は4割ほどに留められた。
しかし、ここから予期せぬ敵が襲来する。
次元世界の怪物…「ディメンション・モンスター」。通称「DM」。
彼らの介入により、情勢が変化する。
彼らの巧妙な手口は、捕食対象である「人類」の生活圏を襲う事。
彼らにとって、生活圏は絶好の餌場でしかない…光が見えた人類は再び、闇に落とされた。
――――――――――
新西暦103年 5月13日。
最初の語り部が亡くなり、この記録書を見つけ出すのに3年の月日が経過してしまった。
人類の生き残りは、約3割まで減少。
勇者が1名、亡くなってしまった。
「三ノ輪 銀」。
秘境区域を航行中の避難機を守護すべく、奮闘。
しかし、その奮闘も虚しく絶命。避難船も落とされ、希望と共に貴重な人類の生き残りがまた、減ってしまった。
「DM」は機会を伺っている…何故なら、このままだと人類が滅亡するからだ。
彼らにとって、人類は餌…味を知ってしまった以上、捕食対象の絶滅は彼らにとっても不利益だったのだろう。ここで、神々と「DM」は決別した。
これはまさに、好機…なのか…?。
―――――――――――
新西暦103年 7月29日。
神々と「DM」の決別。
これは、またとない機会。
この機を逃さまいと、人類は一丸となって「勇者」と「プリキュア」に最大限の支援をすることに。
作戦名「再世決戦」。
「天の神」との最終決戦。
他の勇者とプリキュア達は次々に倒れていく。
残るは人類最後の希望である「結城友奈」と「ソラ・ハレワタール」。
彼女たち2人に全てが託された。
―――――――――――
新西暦103年 7月30日。
…終わった。
全てが…終わった。
長く続いたこの戦いにようやく終止符が打たれた。
結果は…人類の勝利。
結城友奈とソラ・ハレワタールが命を燃やして勝ち取った勝利。
天の神は滅び、そしてこの世界から神が消えた。
暗雲はようやく晴れ間を見せ、この世界に光が戻った。
…長かった…この勝利に、何人の屍を築いてきたのだろうか。
だが、問題はまだある。
「DM」が、未だに現れていない。
彼らは機会を伺っている…餌となる人類の繁栄。
だが、思い通りにはさせない。
神に勝利した世界…我々こそが、神に等しき存在。
ならば、このような悲劇を二度と起こしてはならない。
この「再世決戦」で、「神樹様」は枯れてしまった。
その残りの残滓を使って新たな守護の樹「世界樹」を建造することにしよう。
だが、それだけでは足りない…人類勝利の鍵となった勇者「結城友奈」。
この戦いで「御姿」となった彼女こそが一番、神に近い存在。
この世界に永遠の安寧を……。
「高天原・当主」 乃木園子。
――――――――――――
手記を閉じる東郷。
この世界の記録を見た4人は「世界樹」を巡るあの戦いを思い返していた。
もう一人の友奈を「星神」にすべく、その贄となったこの世界の園子。
最後の語り部は彼女だった。
歪んだ思想に塗れていたイメージはあった。しかし、その思いはあの悲劇を起こさないための行動だったのだ。
間違いなく、彼女は人類の守護という大役をこなそうとしていたのだろう。
しかし、突き付けられ続けた現実に、彼女の思想も人道を外れたものとなってしまっていた。
到底、許されることではない…しかし、その思いは「この世界を守りたい」という同じ思いだったのだ。
そう、噛み締めていると手記の中から1枚の紙が落ちてくる。
なんとなくそれを拾ったソラは、思わず目を見開いた。
鷹夜「どうしたソラ?。」
ソラ「こ…これ…この世界の私が書いた…書置きです…。」
その言葉に驚く4人。書置きに目を通す。
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拝啓 皆様。
……で、通じるのでしょうか。すみません、手紙なんてあまり書かないもので…。
私は、今日この日を以てこの「可能性世界」から消えることにします。
理由は知っての通り、私は天の神から「祟り」を受けました。
そして、神の加護を持たない私たち「プリキュア」は、その呪いの伝播を受け「怨嗟の病」を患ってしまっています。きっと、外界には姿を現さない事でしょう。しかし、それが永遠であってはならない。だから私は、皆様の呪いを解くべくとある世界に旅立ちます。
行先だけはこの手紙に書いておきます。その行先は………。
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ましろ(if)「向こう側の過去の世界に!?。」
友奈(if)「うん。向こう側の歴史は300年もの間、私たちのような「終末戦争」を送っていた…そして、その起源となった「7.30天災」…それが起きた時間軸である「西暦時代」へと向かったようなんだ。」
ましろ(if)「なんでそんなことを!?。それに世界の壁を越えられても時間までは流石に無理だよ!。」
友奈(if)「…ソラちゃんもね、私と同じ「御姿」なんだ…。」
ましろ(if)「!!!。」
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友奈「…もしかして、あの時に見た「外」の記録に書いてあった「プリキュア」って…!!。」
東郷「…この世界の…ソラさんのことかもしれない。」
ソラ「待ってください…だったら…この世界の私はもう…。」
その問いかけに、東郷は下を向く。
しかし、何かを決したように瞳を向けた。
東郷「この呪いを解く方法は…私たちの世界にあるのかもしれない。きっと、この世界のソラさんは同じ神が存在した私たちの世界…それも、神々の存在が大きくなった「西暦時代」にその答えを探しにいったのかもしれないわ。」
鷹夜「そうか…神の呪いであるその病を治すことが出来るのも神…つまり、神が消えたこの世界よりも可能性のある友奈達の過去の世界に行ったという事か!!。」
ソラ「……路線変更です。私たちも行きましょう…友奈さん達の過去の世界…「西暦時代」へと!!。」
………………end。
この世界の「勇者御記」を閲覧した4人は過去の思いを知ることとなった。
そして、見つけたこの世界のソラの書置き。
彼女が消えた理由も明らかとなった今、その足取りを追うべく一同は勇者世界の過去「西暦時代」を目指すことにした。
しかし、世界を超えるだけではなくて、時間も超えるのも至難の業となる。
その方法を探すべく、一同が取る行動は…。
次回
第52話 「DM」の巣窟…その名は「次元世界」。