〜ひろプリ×勇者であるシリーズ〜世界の壁を超えた出会い   作:やままん

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前回のあらすじ


キュアアグニへと変身を遂げた鷹夜。
見事に、室外機ランボーグを打ち破り勝利を収めた。

しかし。いつもと様子が違うことに違和感を感じるプリズム。

その裏で、道化の男とバッタモンダーは手を組み、キュアスカイこと、ソラへの襲撃を企てていた。

何も知らないソラは一体、どうなってしまうのか…………。


第3話 狙われたソラ、道化の男の企み。

 

ソラ「ましろさ~んッ!!」

 

 

ましろ「ソラちゃん!!。」

 

 

蒼髪の少女「ソラ・ハレワタール」は、大きく手を振りながら親友のましろの元に走ってくる。

 

 

ましろ「ソラちゃん、体調は大丈夫なのッ!?。」

 

 

ソラ「はいッ!。たくさん寝たらすっかり治りましたッ!!。」

 

 

無邪気に笑うソラ。

鷹夜はその様子を見て思わず微笑んでしまう。

 

 

ソラ「えっと…貴方は確か…。」

 

 

鷹夜「藍葉鷹夜だ。あんまり印象ねェのも仕方ねェよ。」

 

 

ソラ「いえ、覚えてます!!。いつも教室の隅で寝てる人ですよね!?。」

 

 

鷹夜「うぐッ!。そ…そんなことは覚えなくてもいいんだよ!。」

 

 

ましろ「えっと…ソラちゃん?。今日ね、学校にランボーグが現れての。」

 

 

ましろの説明に、ソラは思わず慌てた表情をする。

 

 

ソラ「本当ですか!?。でも、おかしいですね…エルちゃんはちゃんと家にいましたし…ってましろさん!。藍葉さんの横で話したら…!。」

 

 

ましろ「えっとね!?。それも説明しようと思って!!。」

 

 

ましろは慌てるソラに、今日の出来事を話す。

ランボーグが単独で現れたこと。そして、鷹夜がプリキュアに覚醒したこと。

 

その狙いがいつもとは違って、まるで自分達を誘き出すかのような行動を取っていたこと。

 

 

ソラ「…藍葉さんがプリキュアになったのもびっくりですけど…それよりも、ランボーグの謎の行動が理解できませんね…。」

 

 

鷹夜「なぁ?。今の話からしてお前…噂のヒーローの1人?。」

 

 

ソラ「へっ?。そうです!。私、キュアスカイです!!。」

 

 

ましろ「私たちのリーダーみたいなものだよ?。他に後2人居るんだけど、今度紹介するね?。」

 

 

鷹夜「お…おう…(まさか、転校生までもがそうだったなんてな…って…うちの学校でまさかのクラスメイトだなんてな…)。」

 

 

鷹夜「その…正体を知られるわけにはいかねェんだよな?。俺としても、知られるのはあまり好ましくねェから秘密にするならありがてェんだけど…。」

 

 

ソラ「そうなんです!。噂のヒーローとして活躍してる方がかっこいいじゃないですかッッ!?。」

 

 

鷹夜「はぁ!?。それが理由かよッッ!?。」

 

 

目を輝かせながらそう言い放つソラはまるで無邪気そのもの。

理由が理由だけに、鷹夜も思わずツッコミを入れる。

 

 

ソラ「それもありますけど…正体が知られて誰かを巻き込むわけにはいきませんからね…。」

 

 

その言葉に、鷹夜は納得する。

 

 

ああ、そうか…ヒーローだもんな。

誰かに迷惑をかけるのが一番怖いのか。

 

 

そう解釈する鷹夜。そして…。

 

 

鷹夜「気に入ったぜ、俺もこれから手伝ってやる。お前らは仁義の為に戦ってんだな?。」

 

 

ソラ「ジ…ジンギ…?。」

 

 

ましろ「人として当たり前のこと…だよ?。」

 

 

鷹夜「俺もその為に拳を握ってる。まぁ、悪い噂ばかりが出回って喧嘩ばっかしてる不良みてェに思われてるけど…ぶん殴る相手はちゃんと見定めてるさ。だから、街を荒らすあの怪物を退治するなら俺も手伝うぜ?。」

 

 

ソラ「それは心強いです!。これからもよろしくお願いしますね!?。鷹夜さん!?。」

 

 

ソラは喜び、手を差し出す。

 

 

鷹夜「ああ、よろしくな?。えっと…ソラとましろ?。」

 

 

少し照れ臭そうに言う鷹夜。

 

 

そんな様子を見ていたましろも、2人の手を掴む。

 

 

ましろ「うん、よろしくね?。鷹夜君!。」

 

 

………………。

 

翌朝…。

 

日課である朝のランニングをしていたソラの元に、突然バッタモンダーが降りてくる。

 

 

ソラ「なっ…貴方は…!。」

 

 

バッタモンダー「キュアスカイ。お前に決闘を申し込む。1時間後、1人で河川敷に来い。」

 

ソラ「決闘!?。卑怯者の貴方がそんな約束を守るなんて到底思えませんがッッ!?。」

 

バッタモンダー「信用出来ないなら、仲間を呼んでも構わないよ?。ただその時には…街に仕掛けた「アンダークエナジー爆弾」を起爆させるけどね?。」

 

不敵な笑みを浮かべるバッタモンダー。

もちろん、そんなことはハッタリだ。実際には街には何も仕掛けてはいない。

 

しかし、そんな敵の言葉でも素直なソラは鵜呑みにする。

 

 

ソラ「なんなんですか…その爆弾は…!?。」

 

 

バッタモンダー「ああ…爆発すれば、この街はアンダークエナジーに包まれる。そうなると…分かるよねェ?。そう、みーんなランボーグになるのさッッ!!。」

 

 

ソラ「なッッ…!?。」

 

 

バッタモンダー「もちろん、お前がこの約束を守れば僕も約束を守ろう。一対一の正々堂々とした勝負だ。ランボーグも呼ばない。けど、君が応じなければ、爆弾は起爆させる。」

 

 

事実上の、人質だ。

 

 

ソラはそう思いながら、歯を食いしばる。

 

 

ソラ「……わかりました。約束は守ってもらいますよ?。一つ聞かせてください、何故今になって決闘を?。」

 

 

バッタモンダー「決まってるだろ…僕は君が憎いッッ!!。あんな恥をかかせたんだ!。僕が強いことを証明してやるためさッッ!。だから、決闘を挑んだ!!。全存在をかけて、お前を倒してやるッッ!!。」

 

 

ソラ「…それは、貴方たちがエルちゃんを狙うからでしょう!?。負けません…私は絶対に勝ちますッッ!。」

 

 

お互いに、決心を固めた1時間後…。

 

 

ソラは約束の河川敷へとやってくる。

もちろん、ましろ達にも知らせずにたった1人で。

 

あの卑劣なバッタモンダーの事だ。何かある。

 

そう思いながら待ち続けると、バッタモンダーはやってくる。

 

 

バッタモンダー「約束通り、1人で来たようだね?。」

 

 

ソラ「貴方こそ意外です。ちゃんと約束を守るなんて。」

 

 

バッタモンダー「言っただろう?。強いって事を証明するとね!!。さぁ…行くぞッッ!?。」

 

 

バッタモンダーは、道化の男から受け取ったボールを握り潰す。

すると、そこからは感じたことのない謎の力が溢れ出してバッタモンダーを包み込む。

 

驚いたバッタモンダーは思わず叫ぶ。しかし、その声はだんだんと野太くなり、華奢な身体から筋骨隆々とした体躯に変化。

 

目は真っ赤に光り、化け物と化す。

 

 

強化バッタモンダー「…スゴイ…コノチカラ…ドンドンアフレテクルヨウダァァァァッッ!!。」

 

 

ソラ「なっ!?。アンダークエナジーじゃない…貴方、そんなことしたら無事じゃすみませんよッッ!?。何を考えてるんですかッッ!?。」

 

 

強化バッタモンダー「ウルサイ!。サァハヤク、ヘンシンシロッッ!。」

 

 

ソラ「ッッ… スカイミラージュ、トーンコネクト!ひろがるチェンジ!スカイ!。」

 

 

光に包まれ、ソラはその姿を変える。そして…

 

 

スカイ「無限に広がる青い空!キュアスカイ!。」

 

 

口上を言い放ち、地面に降り立つキュアスカイ。

お互いに睨み合い、緊迫した空気があたりに張り詰める。

 

先手を取ったのは…バッタモンダー。

 

 

強化バッタモンダー「キョウコソ、オマエヲタオスッッ!!。」

 

 

巨大化した腕で、スカイを握り潰そうと襲いかかる。

しかし、読み切っていたスカイは避け、腕に乗る。

そして、強烈なキックを顔面に浴びせてバッタモンダーを地面に伏せさせた。

 

 

強化バッタモンダー「グオオオオッッ!?。」

 

 

スカイ(…なんの力ですか、あれは…どう考えても、アンダークエナジーじゃない…カバトンとは違った力を感じる…。)

 

 

異常すぎるその力に、スカイは気味の悪さを感じる。

それと同時に、そこまでして自分に固執するバッタモンダーを少しばかりか、心配になる。

 

だが、彼のやってきたことは到底許せるものではない。

だからこそ、ここで倒して二度と仕掛けてこないようにすればいい。

強引だが、スカイはそう思う。

 

 

スカイ「バッタモンダー!。貴方がそこまでして戦う理由は分かりませんが、私も負けるわけにはいきませんッッ!。」

 

 

真っ向から対峙し、互いの拳がぶつかり合う。だが、徐々にパワー負けする。そして…。

 

 

スカイ「ああ…ッッ!。」

 

 

拳を振り抜かれ、勢いよく吹き飛ばされるスカイ。

そこはすかさず、追撃が入る。

 

 

スカイ(しまったッッ…!。)

 

 

腕を掴まれ、身体ごと宙に浮く。次の瞬間、勢いよく地面に叩きつけられる。

 

 

スカイ「がっ…は…ッッ…!?。」

 

 

肺の中の空気が一気に吐き出され、それと同時に襲う激痛。

思わず、意識が飛びそうになる。

 

呼吸が乱れ、目の焦点が合わない。

まずい、次の一撃が来る。

 

朦朧とする意識の中、スカイは逆転を狙うための思考を巡らせる。

 

 

スカイ(…ここだ…ッッ…!。)

 

 

振り下ろされる直後、身体を反転。バッタモンダーの腕にしがみつく形で、背中からの直撃は避ける。

 

驚くバッタモンダー、その隙を狙ってスカイは拘束から脱出。

飛び上がって、眼前に迫る。

 

 

スカイ「はぁああああッッ!!。」

 

 

固めた拳による一撃で、バッタモンダーは叫び声を上げながら後方の川に落ちる。

 

 

スカイ「はぁ…はぁ…ッ…なんとか…なりましたか……。」

 

 

強化バッタモンダー「ナゼダ…ナゼ、カテナイッッ!?。ボクハ…ツヨインダァァァァッッ!!。」

 

身体を起こし、大口を開けると強烈な音波による衝撃波を放つ。

川の水は割れ、その音波は地面を抉りながらスカイに迫る。

直撃を受けまいと、横っ飛びで回避するが左腕を掠めてしまう。

 

 

スカイ「ぐっ…ぅう…ッッ…!!。」

 

 

噴き出す血。しかし、気にすることなくスカイは走り出す。

バッタモンダーは次の一撃を放とうと、再度大口を開けるが…。

 

 

強化バッタモンダー「ガ…ァァッッ…!?。」

 

 

強化バッタモンダー(カラダガ…ウゴカナイ…?。チカラガ…ハイラナイダト…!?。)

 

 

スカイ「ヒーローガール…スカイ…パァァァァァンチッッ!!。」

 

 

全力全開のスカイパンチで、バッタモンダーの身体の中心を打ち抜く。

あまりの威力に、目を見開いたバッタモンダーは吹き飛ばされる。

その瞬間、身体の中から瘴気のようなものが溢れ出し、元の姿に戻った。

 

しかし、力を吸い取られたかのように痩せ細り、そのまま気を失う。

 

 

スカイ「はぁ…はぁ…やり…ました…けど…もう…げんか…い……。」

 

 

パタ…っと、力無く倒れるスカイ。受け過ぎたダメージに意識を失って元の姿に戻る。そこへ…。

 

 

道化の男「あらら…いやぁ、残念ですねェバッタモンダーさん?。また負けてしまいましたか〜。だけど…お手柄です。貴方の目的は達成出来ませんでしたけど、私の目的は達成出来そうです。」

 

 

そう言うと、道化の男は悍ましい黒い種子を取り出す。

 

 

道化の男「ソラ・ハレワタールさん?。候補者の1人として選ばれた貴女に付与しましょう。まぁ、芽吹くかは貴女次第ですが…まだまだ候補は居ます。まずは貴女、どうか育ててくださいね?。その心の「闇」を♪。」

 

 

不敵な笑みを浮かべる道化の男は気を失ったソラの身体の中にその種子を埋め込む。

 

 

道化の男「さて…第一段階…完了です…!。」

 

 

高らかに笑う道化の男は姿を消す。

 

 

ソラの身体に埋め込まれた謎の黒い種子。

 

 

それは一体、何をもたらすのか……。

 

 

……………end。

 

 

 

 

 

 

 





異様な力を得たバッタモンダーをなんとか撃退したキュアスカイ。

その代償は大きく、勝利を手にしたもののその直後に現れた道化の男に「黒い種子」を埋め込まれてしまった。
それに気付く事なく、ソラは日常生活を送り続ける。

その数日後、キュアバタフライこと、聖あげはの元に1人の少女が倒れ込む。

その出会いは、まさしく「世界の壁」を超えた出会いとなる。

次回
第4話 「勇者」と呼ばれる少女。
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