「〇〇じゃありません!伏黒です!」   作:nonose

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評価や、お気に入り登録ありがとうございます〜
評価バー見たら赤くなってて笑いました

今回少しキャラ崩壊注意?かも


アイスブレイク

 

「───で、何の用だ?」

 

 

 そう言うのは、傍若無人を顔に貼り付けたようでその実、上手いこと他方から扱き使われているキヴォトス内でも色々な意味で珍しい人間である伏黒甚爾だ。

 

 不機嫌そうに見つめる先に居るのは、水色の髪にインナーカラーとして桃色の髪色を持つ、女性と言うにはまだ少し顔つきに幼さの残る少女だった。

 

 

「何の用、とはいきなり不躾ですね」

 

 

 少女がそう言うものの、口から出た言動とは裏腹に彼に向かって微笑みをこぼしている。

 

「こちとらクソに囲まれた野良犬育ちなモンでな。まあいい。で? 改めて聞くが何の用だ?」

 

 そんな様子を見せる少女相手にも普段と変わらず、苛立ったように言葉の続きを催促する。

 

 

「はぁ、まったく。用がなかったら呼んでは行けないんですか? これでも忙しい中時間を取ったんですけど」

 

「ごちゃごちゃ御託を並べんじゃねぇよ。用がないなら帰る、用があったとしてもお前に言われるようなモンはロクでもねぇからそれでも帰る」

 

「もう、どっちにしろ帰るんじゃないですか」

 

「いままでのお前の行動と言動を考えてから言えよ」

 

「嫌ですねぇ、信頼と信用をもってのいままでじゃないですか。ここは私の顔に免じて、ほら座ってください。お茶も用意してあるんですよ?」

 

 彼に対してだけなのか、はたまた誰に対してもそうなのか。先程まで浮かべていた落ち着きを持った微笑みから一転し、少女が天真爛漫そうに笑いかけながらウキウキとして今度は少女が彼に行動を催促する。

 

 そんな様子を見てか、彼も諦め心底面倒そうに少し高そうなソファに八つ当たりと言うかのようにどかっと乱雑に座った。

 

「……チッ、これが飲み終わるまでだぞ」

 

「ええ、十分で───ちょっ! だからっていきなり飲み干そうとしないでくださいっ!」

 

「はぁ、それで何だ? お前のことだ本当にただ茶を飲み合おうってワケじゃねぇだろ」

 

「まあ、確かにそうですね。用がないわけではないです…………それとは別に貴方とこうして1度落ち着ける場と時間でこうしたかった、というのも勿論ありますけど」

 

「そうかよ……」

 

「ええ、お茶美味しいでしょ? いまある権限と地位でこそ手に入る高級茶葉で煎れたんですよ?」

 

「そりゃまたけったいな話だなオイ、お前が煎れたのか?」

 

「もちろん……と言いたいですけど、貴方が来る少し前にリンちゃんに煎れてもらいました」

 

「あぁ、あのメガネか。まあ、だろうな」

 

「だろうなってなんですか、だろうなって」

 

「いや、お前はそういうとこ出来なさそうだと思ったんでな。あと、味については聞くな。俺に分かるわけねぇ」

 

「まあ、でしょうね」

 

「なんだ? 分かった顔でいいやがって」

 

「その発言だいぶ貴方自身に帰ってきてますけど大丈夫です?」

 

「ああ、まあ忘れろ」

 

「考えなしですねぇ。ん、美味しい」

 

「はぁ……」

 

 

 そんな話にもならないような、彼と少女にとっては日常的な会話をしながらゆっくりと時間が過ぎていく。

 その後も、くだらない話や、少女が彼と出会った当初の話に──少女が一方的に──花を咲かせ、そんな話を彼が適当に相槌を打ちながら聞いていた。

 

 しかし、と彼は少女がどこか哀愁深く昔のことばかり話すものなので「なんだコイツ死ぬのか?」などと思っていた。

 

 

 

 

 ティーポットに煎れられたお茶も冷めてきた頃。ようやく話のネタが尽きたか、少女が口を動かすことがなくなってしまった。

 

 ただ、何か彼に言いたいことがあるのか、口を開けては飲み込みを繰り返している。

 部屋の中ではカチャカチャと、少女が忙しなくティーカップを置く音だけが響いていた。

 

 

 

「…………はぁ、他に何か話したいことがあるなら早くしろ。俺も暇じゃねぇんだ」

 

「──っ、えっと、その、ですね」

 

 

 暫くの沈黙に耐え兼ねて彼が少女へと言葉を促すも、未だ言うことが憚られるのか次の言葉を言うことが出来ずにいた。

 

 

「これ以上用がないなら帰るぞ」

 

「あっ、いや待ってください……えっとその、ですね」

 

「……あぁ」

 

「実は、その。ここを離れようと思って、というより離れなきゃいけない、でしょうか」

 

「─────はぁ? つまり、なんだ。キヴォトスから居なくなるってことか?」

 

「まあ、そうなりますね」

 

「………………別に好きにすりゃいいと思うが、お前が居なくなることによっての弊害はわかってんだろ?」

 

「それはもう、重々承知です。というより止めないんですか?」

 

「……はぁ、止めねぇってわけじゃねぇ。止めても無駄なんだろ? お前のその言い草からすりゃよ」

 

「いや、まぁ……そうなんですが」

 

「じゃあ止めねぇ。意味もねぇことをする柄じゃないしな。それで? お前のあとは誰が引き継ぐんだ? あのメガネか? アイツなら、少しばかり荷が重いと俺は思ってんだが」

 

「まあでも、暫くはリンちゃんに頼むことになりますかね。というより、なし崩し的にそうなると思いますし」

 

「ふぅん、で? それをわざわざ俺に話したのは、コレからの俺の扱いとか……そういう話か?」

 

「それも、1つですね。実は私がキヴォトスから、居なくなった。と言うには少し寂しいですが、ここから居なくなったあと、貴方には1つ大きい仕事を頼みたいんです」

 

「仕事ね……報酬は? いくらだ。それによるな」

 

「そう、ですね。私が居なくなる前に、貴方の権限として衣食住をこちらでサポートする、というのと現金として2000万程で如何でしょうか」

 

「2000万か、随分と太っ腹だな。そんなに大層な仕事なのか?」

 

「ええ、それはもう大切なお仕事です」

 

「いいぜ、それで? 内容は?」

 

「仕事内容は、私の後任としてやってくる『先生』その人のキヴォトス在住中の護衛です」

 

 

 

 

 To Be Continued

 

 

 

 

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