吉井明久、桜庭学園でハーレムを・・・作ってしまった。   作:一日三食MEN

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 どうも!ちょっと時間が空いてすいませんでした!横島シリーズを徐々に再開させていくと、そっちの方のネタが思いついてこっち側のネタが中々思いつかなく・・・頭の容量不足を言い訳にしてすいません!

 では、菫ちゃんもこちら側に入れたことで・・・つづけましょう!


いやいやいや!普通にありえないでしょ!

  明久のいない文月学園

 木下家

 「・・・・・・」

 ある人物が鏡を見ていた。その鏡に映っているのは女性だ。とても胸が大きく、ちょっと幼さが残っている顔がすごくかわいく、腰回りもきゅっと引き締まり、ヒップも申し分ない安産型である。

 「つ、ついに。薬が完全に、効いた・・・・・・の、じゃ」

 この語尾で分かるだろう・・・鏡に映っている女性こと秀吉は、スリーサイズが94・57・88という姫路レベルのスタイルになっていた。性転換の薬を飲んでプールで女の恥じらいと気持ち、更に雄二への愛を強く出したことで、今まであまり出さなかった女性ホルモンを一気に放出したことで、たったの一日でここまで女の体を成長したのだ。島田が見たら呪いたいくらいのスタイルだ。

 「・・・じゃが、ど、どうしよう」

 これで雄二が自分を完全に女と認識してくれ、男と女の付き合いができる!霧島に負けることもない!と思いきや、現状の秀吉は困っていた。

 「明日は、強化合宿。もう、時間が、ない」

 それはベッドに置いてある

 

 

 「・・・このブラでは、もう無理じゃ」

 

 

 ブラジャーだった。プールの時までは、姉の優子に事情を説明して彼女のサイズでも使えたので借りたのだが、元々女としての本質を十分に持っていたからなのか・・・バストが更に成長した結果、姉のブラでは無理な大きさになってしまったのだ。因みに、家族の母と父も秀吉が女になったことは知っている。さすがに家族に隠せないからだ。

 「このままでは、ノーブラで行かないといけないことになる」

 原作の秀吉と違って、この話の秀吉は完全に女の気持ちを持っている。それに自分のこの胸は雄二以外に見られたくない・・・そんな思いもあるため、ブラなしというのは躊躇いがある。

 「ううむ、母上も姉上と同じサイズじゃし・・・どうすれば、いいのじゃ?」

 母親も優子と同じバストサイズなので借りれない。唯一同じくらいの大きさを持つバストは姫路だが、時間はもう夜のため今から事情を話して狩りに行くのは無理だ。

 必死に考えた結果、

 「仕方あるまい。合宿中だけはさらしを巻くことにしよう。そして、合宿が終わったらこのサイズのブラを買いに行く・・・これしかないのじゃ」

 胸に布をぐるぐるに巻くさらしにする。という考えを思いついた。だが、当然一人でさらしを負けるはずもなく・・・ネットで巻き方を調べても実践するとなると無理がある。そこで・・・

 「姉上~~!ちょっと頼みがあるのじゃ!」

 優子にさらしを巻く手伝いをお願いをするために呼んだ・・・が、秀吉はわかってないことが一つある。

 「何よ~~。全く私を使うなんて・・・・・・・・・」

 「お、お願いがあるのじゃ。明日の強化合宿に向けてこの姉上のブラがつけられなくなったから、さらしを巻こうと思うのじゃが、一人では無理じゃから手伝ってほしいのじゃ」

 優子は絶句・硬直・思考停止をした。秀吉の分かってないこと、それは

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 「あ、姉上?どうしたのじゃ?」

 今の秀吉のバストが、優子にとって、

 

 

 「何なのよ!そのでっかい胸はあああアアアAAA~~~!!あたしへの当てつけかああああ!!何でたったの数日でそんなに成長してるのよおおおおお!!!普通にあり得ないでしょう~~~!!」

 

 

 怒りで暴走するくらいに大きいということを・・・恥じらいはあっても、周囲への影響がどれだけ大きいかを自覚してなかったのだ。まあ、性転換する前から今までずっと女扱いされていたから気づけないのも仕方がない。

 数分の間、暴走した優子に胸を掴まれてしまい、そこから来た女の快楽を受け入れそうになった秀吉だった。何とか彼女を宥めて落ち着いて説明をしたことで、強化合宿では協力をもらえることになった。

 「・・・ここまで大きくなるなら、私もその薬飲もうかしら」

 「いやいや、わしが飲んだのは胸を大きくする薬ではなく性転換の薬じゃから、姉上が飲んだら女から男になっては胸が更に小さく(ぎりぎりぎり)いたたたた!!」

 「もともと小さいみたいなこと言うんじゃないわよおおお!!多少は膨らみあるわよおおおお!!」

 「や、やめるのじょ!は、離すのじゃあアアア~~~!!」

 ここから姉妹喧嘩が始まったのだが、秀吉のスタイルがあまりにもいいため優子の方が妹に見えた・・・騒ぎを聞いてこっそり見た母親が心で思った感想である。 

 

 

  明久のいる桜庭学園

 菫ちゃんも僕の媚薬体質にやられてこちら側・・・もとい!サイエンス同好会に入ることになった。菫ちゃんには時間を取って僕の媚薬体質にやられた女子達のことを話すと

 「はあ・・・もう、仕方のなかったことにします」

 と、呆れられてた。まあ、僕が何十人もの女子と肉体関係なんて普通にわかるわけないし。サイエンス同好会初めての活動・・・と思いたくないが第三保健室での行為を経験したら、

 「・・・こんなにライバルがいるんですね」

 とか、言ってたような?ライバルってなんの事だろう?まあ、とにかく菫ちゃんも第三保健室内での事は言わないと約束してくれたことが唯一ホッとできることだ。

 

 

 そんな菫ちゃんと僕と緑の三人は、学園の立ち入り禁止エリアにいる。正確にはそのエリア内に入った賊(という名の生徒)と戦った教室だ。何でも、これは菫ちゃんが以前僕を賊と間違えて襲った罰らしい・・・緑、根に持っていたんだね。この教室は結構広く、この机や椅子がごちゃごちゃになったこの教室を一人で元通りにするのは結構時間がかかる。確かに罰と言えば罰か・・・

 

 

 『あ、あの、お兄様・・・』

 

 

 ・・・あれ?今誰かに呼ばれ、いや、お兄様って呼び方は

 『こ、こちら、です。お兄様』

 あ、やっぱりサクラだ。端末に映っている顔は何やら困っている表情だ。

 「どうしたの?」

 『生徒会長もご一緒で・・・あの、お願いがあるのですが』

 「珍しいわね。サクラがお願いなんて」

 『あの・・・その辺りで何か起こってませんか?』

 何か起こっている?

 『場所を出します。ちょうどその辺りにお兄様達がいらっしていたので』

 端末にはこの辺りの学園内の地図が出て、一つの教室が光っている。なるほど、ここに行けばいいのね。

 「それで、何か起こっているって具体的にはどういうのなの?」

 『何と言いますか・・・力が抜ける?といった表現が正しいようで』

 「なるほど、じゃあチェックしてくるね」

 『ありがとうございます』

 サクラの力が抜ける?どういうことだ?

 「えっと、この教室みたいですね」

 うん、一応警戒している菫ちゃん。まあ、このエリアは入り込む輩はかなりいるからね。もしかしたら、そいつらのせいでサクラに影響を与えた可能性もあるし。

 「じゃあ、開けるよ」

 僕が代表して開ける。緑と菫ちゃんも頷く。そして、扉を開けると、

 

 

 

 

  ぶっしゃあああああああ~~~~!!!←ムッツリーニの鼻血が噴き出す音ではなく、水が勢いよく床から噴き出る音です。

 

 

 

 

 そこの教室は水浸しになっていた。教室の中央床から

 「水だ」

 「水だね」

 「水ですね」

 そう、水が噴水の如く勢いよく出ていたのだ・・・しばし、呆然の僕達だが、

 「ちょ!これ止めないと!」

 我に戻った僕が急いて中に入って、水の出ている穴に手を当てた。

 「うわ!これ、強い!」

 だけど、勢いが強い!くく、

 「ま。待ってください!今人を!」

 「ちょ!待って!」

 菫ちゃんがどこかへ行ってしまった・・・ここが立ち入り禁止エリアって忘れてたよね。ま、まずいよ!全然水の勢いが止まらない!

 「み、緑!早く何とかして!」

 「・・・明久君」

 あれ?緑の顔が、生徒会長の顔になっている。

 「私ができることは先生と床を直す人達を連れてくることなの」

 「そ、それが、何か?」

 何で僕がびしょぬれで辛い立場に立っているときにそんなに冷静に話せるのさ!

 「この教室は立ち入り禁止エリア・・・私は道順を覚えたけど、その人達はわからない」

 「早く結論を言ってよ!」

 いったいどれくらい抑えていればいいのさ!

 「その人達を私が連れてくるまで、ずっと抑えていてほしいの」

 「・・・・・・」

 まさかとは思うが、これって数分どころか数十分の間、ずっとこうして抑えていて。と言っているのでは!

 「ちょ!緑!」

 「ごめんね。ここに他の誰かを連れてくるのもまた時間がかかるから、これが唯一の手段なの」

 「ま、待って!せめてスマホを!」

 「行ってくるから、頑張ってて!」

 お願いだからせめてスマホの通話機能を使って、誰でもいいから会話ができるようにしてええええ!水の勢いが強すぎて両手で押さえないといけないから、今の僕じゃスマホを持つことすらできないんだよおおおお!

 

 

 

 

 そして、緑がその人達を連れて戻ってきたのが・・・

 「へっくしょん!」

 「よく風邪ひかなかったね~~一時間、ずっとその状態だったのに」

 一時間後だったよ・・・体がすっかり冷えた。とりあえず第三保健室に戻ってきてベッドで横になっている。紅葉の言う通り、普通なら風邪をひいてもおかしくないが

 「そりゃ、どっかの誰かさんに子供の時からいろんな目に遭ってきたからね」

 そのおかげで頑丈になってるからね・・・その誰かさんに視線を向ける。当然、

 「皮肉をありがとう、あきちゃん」

 その視線を受けても全然どうってことない笑顔を見せる紅葉である。

 

  ガゴン

 

 すると、いきなり目の前に隔壁が降りた・・・あれ?何でいきなり?

 「サクラ?」

 「珍しいね。こんな悪戯をするなんて」

 『す、すいませんでした』

 端末の画面では頭を下げるサクラ。紅葉なら日常茶飯事でやるから文句を言うけど、サクラがこんなことをするのはおかしい。全く、本当に性格が真逆な姉妹だよ。

 『何だか、体の調子が悪くて』

 「調子が悪い?風邪?熱?」

 「いやいやあきちゃん。熱なら暑さによるオーバーヒートがあり得るけど、風邪をサクラが引かないよ」

 「じゃあ、紅葉か?催眠ウイルスやエラー作りは当たり前のようにやっていたし」

 「え~~!!最近はやってないよ!冤罪だよ~~!」

 「・・・最近より前はやってたのか」

 「あっはっは~~」

 誤魔化し笑いが日課の紅葉だった・・・は~~、相変わらずこいつは~~。

 『い、いえ・・・そういうのでは、なく』

 「何?」

 『!!!』

 

 なんだ?僕が端末画面に近づいたら、サクラが驚いて顔を赤くしたぞ?あれ?どうしたんだ?毎日これくらいの距離で話をしているのに。

 「あ、あきちゃん。サクラが動揺しているよ。隔壁が上下激しく動いているよ」

 廊下から「ぐべ!」とか「みぎゃ!」とか、最近出番があまりない常盤な声が聞こえたぞ。

 「さ、サクラ何があったの?どうしたの?と、とりあえず、深呼吸しよう、ね」

 『は、はい!』

 「・・・できるんだ」

 本当に画面の中のサクラが深呼吸をした・・・監視カメラも何か上下にゆっくり動いているし。う~~ん、何かシュールなものを見ているような気がする。

 『・・・(お兄様)///』

 「サクラ?」

 『(びく!)は、はい!!』

 「何で、あきちゃんをずっと見てるの?」

 『え、ええええ!!わ、私は、そ、そんなつもり、あああ、ありま、せん、が///』

 「おわああああ!も、も、紅葉!今の一言で隔壁が尋常じゃない速さで動いているぞ!しかも、警備カメラも挙動不審だ!」

 なななな、何これ!「ごほみごはああ~~~!!も、餅つきの餅になった気ぶげぎゃ!」・・・廊下から聞こえた声と起こっているであろう惨状は気にしないでおこう。それに、現在進行形で餅になっているのがあいつなら、あと千回同じ目に遭ってもどうせ死なないし。←常盤の頑丈さは両津勘吉と同レベル!

 「と、とにかくサクラ!お、落ち着けって!」

 『は、は、はひ!』

 語尾すらおかしくなっている!どうして!紅葉の言葉でどうしてそこまで動揺してるの!

 「う~~~ん。あきちゃん」

 「何さ?」

 「ちょっと、ごめんね」

 ん?あれ?紅葉の手が僕の頭を持って、

 「ぐべ!」

 思いっきり端末画面に押し付けた!な、何する

 

 

 『ひぐう///!』

 

 

 何とか見えたサクラの顔は、すごく真っ赤になっていた・・・そして、次の瞬間学園が揺れた気がした。

 

 

 

 数分後、

 「どういうことか、説明してくれるよね?」

 むすっとした顔をした緑がやってきて、紅葉を尋問していた。なるほど、この出来事は紅葉がやったと思って真っ先にここに来たんだな・・・うん、やったのは間違いないんだけど。いったい何があったんだ?

 「学園内はパニックだよ。サクラが動かなくなって警備システムが止まったから、悪さをする生徒が出てきているの。今は風紀委員が何とか止めてくれてるけど」

 ・・・あ、確かにあれから端末の画面が真っ暗になってサクラが出なくなった。これって、サクラ本体がシステムダウンしたってことか?今までこんなことなかったのに。

 「まあまあ、落ち着いて緑ちゃん。一から説明すると、発端はあきちゃんが一時間かけて立ち入り禁止エリアの教室の床から噴き出た水を手で止めていたじゃない。あれだよ」

 「ああ、あれか?あれとサクラの何の関係があるのさ?」

 特に関わりがないように思えるんだけど?

 「調べてみたんだけど、あの教室の下にあった水のパイプって水道管じゃなかったんだよ」

 「え?じゃあ、何だったの?」

 うん、それ以外に何の用途があって水を

 

 

 

 「サクラ本体の水冷パイプ」

 

 

 

 ・・・・・・は?へ?

 「そのパイプから出てくる水を、あきちゃんが一時間ずっと抑えていたじゃない?」

 「待って」

 「だから、あきちゃんの媚薬体質の成分がそのパイプの中の水に流れちゃったんだよ。この水冷パイプって、私達人間でいうならさくらの血管のようなものなの。つまり」

 「待ってと言っているでしょうがああああああ!!」

 ちょ、ちょちょ!つまり何!僕の媚薬の体液がサクラの血管のような役目を持つ水冷パイプ内の水に流れたから、あんな状態になったというの!そ、そういえば端末に出ていたサクラの真っ赤な顔が、媚薬で蕩けた女子達の顔みたいだったけど!

 「いくらなんでもおかしいでしょ!ありえないでしょ!生物ならともかく、機械・・・しかもAIのサクラにまで僕の媚薬が影響したというの!余りにも無茶苦茶すぎるよ!普通にあり得ないでしょう!きっと他に」

 「その無茶苦茶が曲がり通っちゃうんだよ・・・この学園」

 ぐううう!それを言われると納得できて・・・いやいやいや!否定材料はまだある!

 「お願いだから、この学園だからこそ説得力があること言わないで緑!!というか、美空先生とのプールの時とかはあまり影響がなかったじゃない!」

 「あのね、あきちゃん。その時の媚薬の力はまだ飲んでそんなに日が経ってなかったし、その間のあきちゃんの相手が私一人だったから、そこまで力はなかったの。でも、今は数十人の女子と毎日性行為をやっているから力はもう何倍も強くなっているの。だから、こういうことが起こっても不思議じゃないでしょ?」

 「あのね!人相手ならともかくAI相手に」

 「でも、それとサクラちゃんの機能停止と何の関係があるの?」

 緑・・・僕の文句を遮るということは、紅葉の持論に納得してるのね、あはは。

 「うん、実はそのせいでさくらのシステムは、かなり危ないところまでいっていたんだよ」

 「僕の媚薬で危なかった?いったい何がサクラの中であったんだ?」

 「これ、見て」

 そう言って端末に繋がっているパソコンの画面を見せると、そこには右手に手錠がかけられたサクラの姿があった。しかも、意識を失っているのか目を閉じている・・・背格好がいつもの小学生な見た目から紅葉くらいに大きくなっているのは、何故だろう?でも、どうしてサクラはこうなっているんだ!

 「え、何これ!」

 「サクラの組み込まれた防衛システムが作動された結果、こうなったの。あのまま暴走を続けていたら学園内部のシステム・・・下手したらファイヤーウォールが解除されて内部の情報が外に漏れ出る恐れもあったの。それを阻止するためにサクラそのものを停止させる必要が出た」

 「その結果、サクラちゃんが動かなくなった。そして、同時にサクラちゃんが管理していたいろんなシステムもストップすることになったということ?」

 「そう、サクラはこの学園そのものと言ってもいいからね。厄介なのが完全に遮断しているから、こちらからの応答に反応もしないの」

 「紅葉でもか?」

 「出来てたら、もう既にやっているよ。手錠を外そうと散々やったけど、全部ダメだったの」

 確かに、この現状を打開していてもおかしくない。紅葉の頭脳と技術をもってしてもサクラを起こすことができないって言うことなのか。

 「でも、こういうことって前にもあったはずだよね?僕が訪れた日だったと思うけど」

 「状況は大違いだよ。あきちゃんが訪れた時は寝ている状態だったから勝手に起きたけど、今回はサクラの方がシステムを閉じじゃったからいつ起きて復旧するかわからないの。もちろんこのままってわけにもいかないのはわかっているけど、サクラが自分から閉じこもったような状況だからどうしても解決には時間がかかるの」

 「でも、そんなに時間はない。悪さをする生徒も増える前に戻す必要があれば、機密情報を外部に漏れないようにしないといけない」

 「何とかならないの?紅葉ちゃん?」

 そう、早いところ何とかしないといけない。紅葉は苦い顔をして

 

 

 

 「一番手っ取り早いのは・・・最悪、うちのママを呼ぶことになるかも」

 

 

 

 一番早い解決策を言った・・・が、それは一番やばい爆発策でもあった。

 「それは、やめた、ほうがいいな」

 「だよね~~」

 紅葉の母親・・・サクラのシステムを作った本人。

 「え?どうして?サクラちゃんのシステムを作った本人ならそれが一番だと思うけど」

 「・・・緑」

 緑の言葉自体は間違ってない。作った人が直せる。紅葉すらてこずる防衛システムも紅葉の母親・・・師匠が作ったから解除もできるはずだから呼ぶべき。そう思うのは確かに間違ってないんだ。だけど、この親にしてこの子あり。という言葉があるように、

 

 

 「・・・紅葉が十人集まったような人なんだよ」

 

 

 この子にしてこの親ありな母親なのだ。一般的な科学者な性格をしている人なら僕だってその案は受け入れたけど、余りにもやばい前歴がかなりある人なんだよ・・・それを知っている僕も紅葉もこの案はやめるべきだと思っている。

 多分僕の今の顔は、今までにないくらいに達観した顔になっていたと思う。緑もこの顔を見て、

 「うん、やめた方がいいね」

 「すごい人なのは認めるけどさ・・・別の意味でもすごいんだ、あの人は」

 すぐに却下してくれた。紅葉一人でも災害レベルの騒動を起こすのだ。その母親が動いたら紅葉もミックスして大災害・・・いや、第三次せか・・・やめろやめろやめろ!!想像するな。とにかく、この提案は却下だ!

 「とりあえず、他に方法を探さないと」

 「う~~ん、まあ、あると言えばあるんだけど」

 「「え?」」

 今、紅葉からとんでもない一言が出なかったか?

 「まあ、正直あり得ないと言えるような方法なんだけど、現状はこれしか方法がないかな」

 「じゃ、じゃあ、できるならやってよ」

 「そうだよ!システムうんぬんよりサクラをこのままにしておけないし!」

 それでサクラを目覚めさせるならやるべきだろ!

 「言ったねあきちゃん(にこ~~~)」

 ・・・あれ?僕って、今もしかして地雷踏んだ?紅葉の笑顔が、『言質とったからね~~』と言わんばかりの笑顔なんだけど!

 「じゃあ、準備してくる。用意ができたらライン送るから来てね(にこ~~~)」

 紅葉のその笑顔は・・・面白そうなものが見れる時に出す顔だった。うん、これやっぱり僕地雷踏んだな。でも、仕方ないか・・・サクラのためだからな。

 

 

 第三保健室を出て、しばらくぶらついていたら緑が捨て猫に餌をあげているシーンがあった。家には何でも既に三十匹いるからこれ以上飼えないらしい・・・う~~ん、そんなに飼えるなんてさすがはお嬢様、すごいな。

 

 

 何てイベントが終わった時に紅葉からのラインが来た。用意ができたから来てくれと言われて、第三保健室に行ったら、

 「紅葉・・・貴様」

 「な~に、あきちゃん?」

 部屋にはさっきの緑のほかに来海先輩・京子・菫ちゃんもいた。ただ、

 

 

 「何でも僕は椅子に縛り付けられているんだよ!」

 

 

 僕を椅子に身動き取れないように拘束したのだ・・・そう、この部屋について早々いきなり捕まえられて、こうされてしまったんだ。

 「すいませんすいません!」

 違反者を拘束するために慣れていたのか、実行犯の菫ちゃんが謝罪している。え?ただ椅子に座らされているだけなんじゃないの?そう思う?いいかい、今の僕の状況は両手両足、更に腰にもベルトみたいなものでがっちり身動きできないようにされ、背もたれにも体を固定され、挙句には頭にはコードが何本もついた帽子をかぶっている状態なんだよ!まるでどこかの悪の組織に捉われた正義の味方が、洗脳される五秒前のような状態になっているんだよ!

 「も~~、これはサクラを元に戻すに必要なことなんだよ~」

 「僕をこの状態にする必要な理由を聞こうか?」

 どう考えても必要とは思えない。多分、他の四人は何も聞かされてないのだろう。菫ちゃんも必要だと言われただけでまだ謝っているし、緑と来海先輩は本当に大丈夫なのか心配しているし、京子は・・・面白そうと言わんばかりのわくわく顔になっている。

 「まず、サクラはシステム内で閉じこもっている状態。これはわかるよね?」

 「うん、わかるよ」

 「こっちから呼びかけても応答なし。これも分かるよね?」

 「うん、わかる。通信もハッキングも完全に拒絶状態なんだよね?」

 頷く紅葉。

 「それで考えた手段が、あきちゃんの思考をサクラの中に入れるの!」

 「・・・・・・は?」

 僕の思考をサクラの中に入れる?

 「あの、それは、どういう?」

 「言いたいことは何とかわかるけど」

 「来海はわからないよ~~」

 「簡単に言うと、サクラの中に明久の意識を入れると言っているのよ。来海先輩」

 意味が分からない菫ちゃんと来海先輩。意味がかろうじて分かった緑と京子。僕はその中間くらいかな・・・って!はああ~~~~!!何言ってるのさ!

 「紅葉!お前!」

 「あきちゃんの言いたいことはわかるよ。でもね、ママを呼ばないで私だけの頭脳と技術で解決する方法はもうこれしかないの」

 「他に方法は」

 「あるならそれを出しているよ。長い付き合いなんだから分かるでしょ?」

 「因みに」

 「ぶっつけ本番だよ!まあ、諦めて受けて頂戴!」

 はあ~~、先手撃たれたよ。というか、最初は媚薬の力を使おうとしたけど制汗剤をぶっかけられてそれをできなくされたし・・・まあ、長い付き合いだから悪あがきは受けつけません!と言いたいのね。ああ、覚悟を決めるしかないってことなのね・・・そもそも、生きている人間の思考を機械の中に入れることができるわけないだろ!と言いたいけど、もう僕も緑と一緒でこの学園だからできると考えておこう・・・納得はしてないけど。

 「紅葉ちゃんがこれ以外ないって、本当にお手上げなのね」

 「じゃあ、頑張ってね。明久」

 「が、がんばって、ください」

 「う~~ん、頑張ってね、明久君!」

 はあ・・・もう、三人は我関せずで巻き込まれたくない感出てるし。来海先輩の分からずに応援が唯一の救いだよ。

 「ああもう、わかったよ。サクラを助けるためだ。体張ってやるよ!」

 「おお!やけくそ感いっぱいだけど格好いいよ、あきちゃん!」

 「下げたいのかあげたいのかどっちなのさ!」

 「あっ、はっは~~」

 ちくしょおおおおお!拘束状態じゃなかったら、思いっきり頬を引っ張っていたのにいいイ!・・・あれ?拘束状態?あれ?覚悟を決めた今になって気づいた。こうした説明をすれば僕も納得するって紅葉ならわかるはず?それなのに、こうする必要があるのは・・・

 「紅葉・・・うやむやにされていたが、僕を拘束する本当の理由って」

 「う~~~ん、やっぱり誤魔化せなかったか~」

 すごく嫌な予感がするんだけど。

 「実は~~、思考をサクラの中に入れるって簡単に言うけど、実際はすごく色々」

 「冥途の土産に聞いてやるけど・・・簡単に言って!」

 「そう?じゃあ、簡単に言うよ」

 僕の直感が思いっきり僕自身に言っている!

 

 

 

 

 

 「電流を直接あきちゃんの頭に流し込むからかなり危ない状態になる可能性があって、下手したらあきちゃんの頭が真っ白になって体もボロボロになるだろうから暴れないように」

 「うおおおおおおお!!!逃げるんだあああああああ(がたがたばたばた)!!!」

 

 

 

 

 

 今すぐ逃げろとおおおおお!!ぬおおおお!!!

 「じゃあ、妹を頼んだよあきちゃん♪ポチっとな」

 「(バリバリバリバリ!)おおおお、覚えてろよおおおおおお!!!」

 どこかのボヤッキーかあああああああ!!ぎゃあああああああああ!!!

 




 というわけで、AIのサクラが攻略対象になりました!・・・あれ?今の時代ならアニメやゲームであり得そうな設定だな。この原作は今から20年くらい前に出されたので・・・すごいですね。その間にAIが身近になった時代になったのですから。

 さあ、明久君はサクラちゃんを助けるために彼女のシステムの中へ!中はどうなっているのでしょうか?
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