男女比の狂った世界で俺は幸せになりたい   作:まかろにサラダ

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文才が欲しい…書いてて「あれ、この書き方で伝わるかな?」って思ったりする。


Sランクの義務と権利

Sランク

Aランクよりさらに上位に当たる、新設された黎夏専用と言っても過言ではないランクである。

 

「ふむ…まず聞きたいんですけど、ランクというのは男性の社会的地位に直径していると先ほど説明されましたよね。ということはSランクは男性の中でもトップの地位を持つはずです。ならばそれ相応の義務があるんじゃないですか?」

 

地位が高いのは魅力的ではあるが、義務に縛られて生きるのはしんどい。ならば義務の内容を聞いてからSランクの地位を受け入れるか辞退するかを決めるべきだ。もちろん辞退が受け入れられるかは別だが。

 

「もちろん義務はございます。通常は年に1回の精液提出の義務を、黎夏様の場合は年に3回以上行っていただきたいのです。また、その他に男性には結婚義務というものがございます。ランクによって変動しますが、例えばCランクの男性の場合、最低でも25歳までに3人の女性と結婚する義務が課せられています。そこからランクが1つ変動すると1人ずつ増減します」

 

なるほど、例えばBなら4人、最高であるAなら5人と最低でも結婚しなければならないのか。 ん?でもだとしたら変だぞ?

 

「あの、その考えでいくと最低ランクのEランクでも1人と結婚しなければなりませんよね?精子に異常があって発情期もないのに結婚する意味ってあるんですか?」

 

「それに関しましては女性のわがままなのです。女性は結婚というものに憧れを抱いています。精子の異常や発情期が無いことを理由にその男性を結婚義務から除外した場合、結婚できる女性の数はさらに少なくなります。結婚という全ての女性が持つ夢を少しでも多くの人に叶えてもらうため、Eランクの男性にも結婚義務を課しているのです」

 

「なるほど、そういうことでしたか」

 

なるほど、とは言ったものの。正直理解できなかった。男性は暴言や暴力を平気で振るってくる存在のはずなのに、何故それを受け入れてまで結婚しようとするのか。圧倒的な女余りのこの世界の歪さが、ひしひしと伝わってくる

 

「そしてSランクの結婚義務なのですが…25歳までに5人の女性と結婚、ここまではAランクと変わりません。違うのは、さらに30歳までに5人の女性と結婚していただきたいのです」

 

「ふむ、30歳までに合計10人と結婚すればいいってことですか?」

 

「そうですね、それと精液提出をしていただければ」

 

拍子抜けするほど楽な義務だ。俺の性欲はかなり強く、さっきの検査でなんとなくではあるが、頑張れば1日10発近く出すことができる気がしたのだ。この男性の性欲が無に等しい世界で、俺だけはなぜか前世以上の性欲を発揮しているのだ。

そんな俺からすれば年間3発の精液提出と、10人との結婚なんてあまりにも緩い義務だった。

 

「もちろんそれだけの義務が課されますので、それ相応の権利もございます。税金の優遇や公共交通機関の無償化は他の男性と変わりませんが、まずは高ランクの護衛官が5人以上無償で配属されます。もちろん護衛官のプロフィールはございますので、黎夏様ご自身が選んでいただいて構いません。また、黎夏様は国賓と同等の扱いがされ、その気になれば国の中枢を担う政治家や官僚との面会も優先的に叶えることができます。そして通常は精液の提出による補助金の額は300万円ほどなのですが、黎夏様に関しましては1500万円となります」

 

おおう、つまり最低限の義務を果たしてるだけで年収4500万円が確定しているわけか…

義務の緩さと得られる権利の大きさ…考えるまでもない

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

俺はSランクの話を受け入れた。

先生はそのことをすぐに電話で男性省に伝えてくれ、翌日には男性省の方がSランクの認定証を持ってやってくるとのこと。

その後、精密検査をして身体に何の異常もないことから、今日中に退院できることが決まった。

 

「あ、そういえば綾音、俺ってスマホ持ってたりする?」

 

凛子さんといつでも会えるように連絡先を交換したかった俺は帰る直前に聞いた。

 

「もちろんあるわよ。念の為に持ってきておいてよかったわぁ。はい、これ」

 

そう言ってスマホを渡してくれたので、急いで凛子さんと連絡先を交換しに行った。凛子さんはまさか自分が男性と連絡先を交換できるとは夢にも思ってなかったらしく、涙目になりながら喜んでいた。まだこの世界にきて1日目だから仕方ないが、たかが連絡先程度でこんな反応をされると困惑してしまう。

そしてもう1人連絡先を交換したい人物がいた。

 

「え、私と交換したいんですか⁉︎」

 

それは先生だ。目覚めてからずっと丁寧に接してくれて、Sランクの手配や手続など非常にお世話になっている。先生も美人だし、是非とも仲良くしたいという下心もあるが、今日のお礼を何処かでしたいという思いがあった。

 

「もちろん、今日1日お世話になって先生がすごく良い人だと伝わりましたので。今後凛子さんと一緒に仲良くできたらなと思ってます。なので、これは凛子さんとも決めてるんですけど、敬語はなしでお願いします。そっちの方が親しくなれるだろうからね」

 

「…仕事柄男性と話すことはあったけど、連絡先を交換したのは人生で初めてよ…さすがはSランクといったところかしら?改めて自己紹介するわね、楠愛美(くすのきまなみ)よ。ふふ、是非よろしくね、黎夏くん。何かあったら連絡して頂戴、できる限り力になるから」

 

「ありがとう、愛美さん。改めてこれからよろしく。それじゃあまたね、凛子さんも!」

 

そう言って病院を出た俺は、綾音の運転する車に乗って自宅へと帰ることになった。

自宅に帰れば俺の姉と妹がいる。名前は雛乃と碧…だったかな。

母親である綾音が美人なのだから、その娘である2人もきっと美人、もしくは美少女なのだろうという期待を胸に俺は外の景色を眺めていた。

 

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