男女比の狂った世界で俺は幸せになりたい   作:まかろにサラダ

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よく考えたらまだ主人公が目覚めてから1日経ってないんですよねぇ…
たった1日に話詰め込みすぎたかなーと思ったけど、ジョジョの5部とか1週間程度の出来事を15巻くらいに詰め込んでるし、アカギなんて一晩の出来事を20年近くかけて連載してるし大丈夫だよネ!


やったね黎夏くん!姉と妹ができるよ!

「もうそろそろ着くからねー。ふふ、雛乃と碧には黎ちゃんが記憶喪失だってことは言ってあるけど、優しくなってることは言ってないからどんな反応するか楽しみだわぁ」

 

そう言いながら綾音はニコニコと笑いながらバックミラー越しにこちらを見た。俺はそれに微笑みで返した。

正直母親がこういうお茶目な性格で良かったなと思う。

 

(もしカッチリした性格の人だったら…それはそれでいいけど変に緊張して馴染むのに時間がかかりそうだし。思えば綾音と話しててあまり緊張しないのは綾音の性格や話し方が原因なんだろうな)

 

そんなことを思いながら再び窓の外を見る。

病院を出発してから15分ほど経っただろうか。街の様子を見る限り、前世と大きな違いはない。スマホがあったことからも前世と文明や時代はほとんど変わらないことがわかる。

 

(男女比を除いて基本的に前世と変わらないのは助かるな。ここでなら俺は…幸せになれるはず。前世みたいな孤独感も虚無感も感じずに…満たされた人生を送れるはずだ)

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

「着いたわよー!ここが我が家、黎ちゃんが生まれ育った家よ!」

 

そう言って綾音は自慢するように両手を広げてアピールする。

それに対する俺の感想は…

 

「はぇぇぇ…すっごいおっきい………」

 

この「おっきい」とは二重の意味が含まれている。

一つはシンプルに家が大きかったのだ。パッと見た感じだと、普通の家5軒分くらいの土地面積があるんじゃないだろうか。広々とした庭もあり、開放感を感じることのできる素晴らしい家だった。

そして二つ目の意味は、綾音が両手を広げたことで主張が激しくなっている双丘である。

綾音がパッと両手を広げたとき、それはそれは大きく揺れた。ぶっちゃけ家より注目してしまったのは内緒だが、しかし大きな胸というのはそれだけ目を引いてしまうもの、健全な男子である俺がついつい目で追ってしまうのも仕方ないというものよ…(言い訳)

 

「どう?黎ちゃん何か思い出さない…?」

 

そう綾音が聞いてきてハッとする。

 

(綾音は俺の記憶喪失を心配してくれてるのに…馬鹿なこと考えてて申し訳ないな。それにそもそも俺は見た目は竜胆黎夏だが中身が別人なわけで…騙してるようで本当に申し訳なくなる…)

 

「…いや、全然思い出せない。ごめんね?」

 

「ううん、いいのよ。ゆっくり思い出していけばいいし、思い出さなくても新しい思い出を作っていけばいいんだから。だから何も謝る必要なんてないし、黎ちゃんは堂々としてればいいから」

 

綾音の言葉に泣きそうになる。そして胸が締め付けられると同時に怒りも湧いてくる。こんな良い人を騙している罪悪感と、この人に暴言を平気で吐いていたという黎夏くんに対する苛立ちだ。

 

(こんな良い人に黎夏くんは…いや、それがこの世界の男の在り方か。なら俺が幸せにしよう。もちろん俺も幸せになる。この人に…俺が家族で良かったと、そう思わせたい)

 

そう誓った俺は、綾音に案内されるまま家の中に入った。

ついに姉と妹と対面の時が来る。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

リビングに案内され、中に入ると女性が2人ソファに座っていた。

1人は綾音と同じ綺麗な黒髪をポニーテールにしている。俺より少し歳上の雰囲気を感じるから、おそらくこの人が姉の雛乃なんだろう。

もう1人は綺麗な長い銀髪をハーフアップにしている美少女。この子が妹の碧だと考える。俺の髪はプラチナブロンドだから、髪質的にはこの子と違いんだろう。

 

綾音はソファではなく食卓の方の椅子に座り、手招きして2人を呼ぶ。俺は綾音の隣に座り、姉(仮)が綾音の前に、妹(仮)が俺の前に座った。

全員が席に着いたのを見届けると、綾音は話を切り出した。

 

「さて、まずはただいまね。黎ちゃんも無事退院することができたわ。ただ、電話で2人に伝えたように黎ちゃんは記憶喪失になってるの。お母さんのことはもちろん2人のことも何もわからない状態よ。だからまずは自己紹介をしましょ!」

 

そう言って自分の前に座ったいた姉(仮)に目線を移す。

すると姉(仮)は口を開いた。

 

「竜胆雛乃、17歳で高校3年生よ。あなたの姉にあたるわね。家族なんだから、困ったことがあったらいつでも頼ってね。記憶がなくて辛いだろうけど、これからよろしく。そしておかえり黎夏」

 

予想通り姉で合っていたようだ。にしても母親に似て美人である。さらに言うとその上半身に携えておられるご立派な双丘もそっくりである。見てて目が幸せになりますなぁ!

 

「えっと…竜胆碧です。黎夏お兄様の妹で、中学2年生です」

 

妹の碧は美人というよりも美少女だ。その髪色やぱっちりとした目元が相まってまさにお人形さんという例えがピッタリだ。ただ、綾音と姉さんと違って胸の方はまだ発育途中のようだ。まあ俺は大きいのも小さいのも好きだから関係ないが!

しかも聞きました⁉︎お兄様ですってよ!こんな超絶美少女にお兄様って呼ばれるなんてなんて幸せなんだ!

 

「姉さん、碧ただいま。俺からも自己紹介するね。竜胆黎夏です、残念ながら記憶喪失になっちゃって2人のことは思い出せないけど、これから思い出を作っていけたら良いなと思ってる。あ、もちろん綾音もだよ?4人で楽しく過ごせたらなと思ってる。よろしくね」

 

そう言うと2人はとても驚いていた。

雛乃のことを姉さんって言ったけどよかったかな?

 

「ま、まさか黎夏が姉さんって呼んでくれるなんて…え、どういうこと?何があったの⁉︎というかそもそもなんで母さんのこと呼び捨てにしてるの⁉︎」

 

「お兄様が名前で呼んでくれるなんて…今までは家族のことをそんなふうに呼んだことなかったのに…」

 

2人の反応を見て綾音は満面の笑みを浮かべていた。目論見通り驚かせることができて至極満足しているようだ。

 

「ふふ、驚いた?黎ちゃんすごく優しくなってね。しかも女性に忌避感を抱かなくなってるのよ!だから怖がらず接してあげてね?ふふ、これからの生活が楽しみだわぁ」

 

そう言って楽しそうに笑った。

 

その後、2人から色々質問攻めに合い、話し合った結果雛乃を雛姉と呼ぶことになった。

なんでも小さい頃はそう呼んでいたのだとか。

 

この3人とこれから暮らしていく。前世で一人暮らしだったことを考えると、いきなり美人3人と暮らすわけで緊張するが、それ以上に喜びが勝つ。

もちろん不安が無いわけじゃない。ただなんとなく、この人たちとならずっと仲良くしていける、そんな気がした。

 

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