「「新しい居候?」」
ある日、ソラ・ハレワタールと
「ええ、ずっと前に亡くなった私の友人のお孫さんで、ご家族の都合で今日からここでしばらく暮らすの」
ましろの祖母、ヨヨがそう言う
「新しい居候…どんな人が来るのか、とっても楽しみです!」
「そうだね。おばあちゃん。その人はなんて名前なの?」
「天野ケータさん。ましろさんは会った事があるはずよ」
「…あっ!小さい頃によく遊んだあのケータくん!?」
「えぇ、そうよ」
「ましろさん。ケータくんというのは?」
「えっと…幼馴染って言うのかな?私より3つ年下の男の子で、よく一緒に遊んでたんだ」
「なるほど。それではさっそく迎えに行きましょう!」
「うん!」
「あ、待ってちょうだい」
ケータを迎えにいこうとする2人をヨヨが引き止める
「おばあちゃん?」
「もしかしたらケータさん、1人でブツブツ言ったりするかもしれないけど、あまり気にしないであげてね」
「「?」」
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その頃、ソラシド市の駅前にて…
「わぁ~!懐かしいなぁ~!」
ツンツンした茶髪が特徴の少年が興奮しながら街を見渡す
この少年こそが
学力、運動神経、趣味、全てにおいて普通の小学生だ。しかし、彼には1つだけ普通じゃない特徴があった…
「流石ケータきゅん!リアクションもフツーでウィスね~」
「うるさいなぁ~!」
「まぁケータはフツーニャンけどウィスパーはキモイニャン」
「んだとジバ野郎!!」
赤い猫と白くてブヨブヨしたキモイ何かが喧嘩をする
「ちょっと!ワタクシの説明の仕方酷くありません!?」
「誰に言ってるニャン?」
「さぁ?」
それはさておき、赤い猫は地縛霊の猫妖怪、ジバニャン
白いのはケータの妖怪執事、ウィスパー
そう、ケータは普通の人間には見えない妖怪を”妖怪ウォッチ”という腕時計を通じて見ることができるのだ
「それでケータくん。今日からお世話になる家というのは?」
「虹ヶ丘さんって人の家。そこに住むおばあさんがケイゾウじいちゃんの友達なんだって。そういえば、そのおばあさんの家にはましろ姉もいるって言ってたっけ!」
「誰ニャン?」
「俺の幼馴染の女の子。昔ここに住んでた時によく一緒に遊んでたんだ!」
「なるほど~…ケータきゅんも隅に置けませんね~!」
ウィスパーはニヤニヤしながら話しかけてくる
「べ、別にそんなんじゃないし!」
「そうニャン!ケータにはフミちゃんがいるニャンよ」
「そうそう!俺にはフミちゃんがいるんだよ!」
「そこは否定しないんでウィスね…」
フミちゃんというのはケータが通っていた小学校のクラスメイトでケータが想いを寄せている女の子だ
「ケータく~ん!」
するとケータを呼ぶ声が聞こえてきた
「ましろ姉!」
ケータを呼んでいたのはもちろんましろだった
そこにはソラの姿もあった
「久しぶり!」
「うん!しばらく見ない内に大きくなったね!」
「うん!ましろ姉も元気そうだね!」
久々の再会にケータとましろは大はしゃぎである
「初めましてケータくん!」
「は、初めまして。お姉さんは?」
「私はソラ・ハレワタールです!ましろさんの家でお世話になっています!これからよろしくお願いします!」
「うん!よろしく、ソラさん!」
それからケータ達は一緒に虹ヶ丘家に向かい始めた
「あの人がましろさんでウィスか~」
「なんだか優しそうニャン!」
「うん!ましろ姉って凄く優しいんだ」
ケータ、ウィスパー、ジバニャンは小声で会話をしていた一方で、ソラとましろも小声で会話をしていた
「ましろさん。ケータくん、本当に1人でブツブツ言ってますね…」
「そうだね…昔はそんな事なかったけど…」
すると突然ましろが足を止める
「ましろ姉?」
「ましろさん?」
「…なんだか、お腹が空いてきちゃった…」
「え?でもさっきお昼ご飯を食べたばかり…」
「もう無理!コンビニで何か買ってくる!」
そう言ってましろは近くにあったコンビニまで走っていった
「ましろ姉!」
「ましろさん!」
「行っちゃったニャン…」
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『ええぇぇぇぇーー!!』
ケータ、ソラ、ウィスパー、ジバニャンは驚きの光景を目の当たりにする
何故ならましろが大量のお菓子やおにぎりを買ってきて1人で食べようとしているからだ
「ましろさん!本当に1人で全部食べるんですか!?」
「うん!」
ましろは一気に食べ物を平らげ始める
「う~!どんなに食べてもひもじいよ~!」
「…あんなにたくさんの食べ物を1人で食べるなんて、これって絶対妖怪の仕業だ!」
ケータは妖怪ウォッチ零式のサーチモードで妖怪を探し始める
「まっさか~!1人でたくさん食べさせる妖怪なんて聞いたことも見た事もありませんよ?そんな事まで妖怪のせいにされたらあーたたまったもんじゃ…」
「いたー!」
「ウィス~!?」
ましろのそばにはお爺さんの姿の妖怪がいた
「ひもじぃ~…」
「あっ!やっぱりひm」
「はいストーップ!ここはワタクシの出番でウィス!」
ケータが妖怪の名前を言おうとした所にウィスパーが割り込み、ウィスパー等の妖怪が使っている端末、”妖怪Pad”を取り出す
「えーっと…妖怪コメカタチじいさん…じゃなくて…妖怪よだれたらし…じゃなくて…わかりました!あれは妖怪ひも爺です!」
「いや知ってるし!っていうか友だち契約してるよね!?」
「うっ…」
「あの、ケータくん。大丈夫ですか…?」
傍から見たらずっと独り言を言っているケータをソラが心配しながら話しかける
「だ、大丈夫!気にしないで!」
「そうですか?」
ケータはひも爺に近づき、小声で話しかける
「ちょっとひも爺!ましろ姉に憑りつくのやめてよ!」
「いや~、スマンのぉ~」
「素直!?」
ウィスパーはひも爺が素直にましろから離れたことに驚く
「…えっ!?私、なんでこんなに食べ物買ってるの!?」
「覚えてないんですか!?」
「うん…」
「いや~!とにかくこれで一安心ですね!」
「うん!…あれジバニャンは?」
「ここにいるニャン!」
ジバニャンは大量のチョコボーを持っていた
「ジバニャン。そのチョコボーは?」
「そこのコンビニで買ってきたニャン!」
「あーたちゃっかりしてますね~…」
とにもかくにもケータ達はもう一度移動しようとする
「見つけたのねん!」
しかし今度は豚の姿をした何者かが現れ、またも移動はできなかった
「あなたは!」
「カバトン!」
「カバトン?」
「ぐふふ!ここで会ったが百年目!さぁ、プリンセスはどこなのねん!?」
「絶対に教えません!」
「あなたにエルちゃんは渡さないよ!」
ソラとましろがカバトンなる者と戦闘態勢に入ろうとしている中、ケータ、ウィスパー、ジバニャンは…
「ねぇ、あいつ何なのかな?」
「さっきからプリンセスとかわけわかんない事言ってるニャン」
「まっ、ああいうのには関わらないほうがいいでウィス。如何にも豚面で怪しいですし」
「おいそこの脇役共!ゴチャゴチャうるさいのねん!」
「何を言ってるんですあーた!ワタクシとジバニャンはともかく、ケータくんは正真正銘この小説の主人公でウィス!」
「小説?」
「何言ってるニャン?…あれ?」
「どうしたのジバニャン?」
「…やーい豚顔!お前のカーチャンでーべそ!」
「お、お前!何でその事知ってるのねん!?」
「ケータ!あいつオレっちの事見えてるニャン!」
「えぇ~!?」
ケータはカバトンが妖怪の事が見えていることに驚く
「カバトン!さっきから何を言っているんですか!」
「お前ら見えないねん?あの脇役の周りにいる猫とブヨブヨしたキモイ奴が」
「えっ?」
「んだとこの豚野郎!!」
ウィスパーがカバトンにメンチ切ってる中、ソラとましろはケータを見てキョトンとする
「まぁいいのねん。カモン!アンダーグ・エナジー!」
カバトンはアンダーグエナジーというものをジバニャンの持っていたチョコボーに注ぎ込む
「ランボーグ!!」
チョコボーはランボーグという怪物に変貌してしまった
「なにあれ~!?」
「ニャニャ!?オレっちのチョコボーが!」
「ケータくん」
するとましろがケータに話しかける
「今から見るものは、出来れば秘密にね?」
「ましろ姉?」
「ソラちゃん!」
「はい!ヒーローの出番です!」
ソラとましろはペンのような物を取り出し、構えた
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「…え?」
ケータ、ウィスパー、ジバニャンは信じられない光景を目の当たりにしていた
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!!」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!!」
「「レディ・ゴー!」」
「「ひろがるスカイ!プリキュア!!」」
ソラとましろがプリキュアに変身していた
ソラがキュアスカイ、ましろがキュアプリズムだ
「ま、ましろ姉とソラさんが変身した!?」
「ど、どうなってるんでウィス!?」
スカイがジャンプしてランボーグに迫る
するとランボーグは口から巨大なチョコボーを放ってきた
「させないよ!」
プリズムは手から光弾を放ち、ランボーグの攻撃をかき消す
「ハァーッ!!」
「ランッ!?」
スカイのパンチがランボーグに当たる
「ランボーグ!さっさとやっちまえ!」
「ランボーグ!」
「オレっちのチョコボー返すニャン!喰らえひゃくれつ肉球!!」
「ラン!?」
ジバニャンのひゃくれつ肉球を喰らい、ランボーグはダメージを受け、怯む
「ランボーグが怯んでる…」
「いったい何が…?」
ジバニャンが見えていないスカイとプリズムは何が起きているのかわかっていなかった
「いいよジバニャン!よーし!俺も!」
ケータは”妖怪メダル”を取り出す
「俺の友だち!出てこいメラメライオン!妖怪メダル、セットオン!」
ケータは妖怪ウォッチ零式のベゼルを右に回して構える
『オット!ショウカンノカマエ!』
次にベゼルを左に回した
『ヨウカーイ!』
『イサマシ、ショウカンデアリマス!』
するとウォッチからくるくると光が放たれ、妖怪が呼び出された
「メラメライオン!」
妖怪は頭がメラメラ燃えているライオン、メラメライオンだった
「メラメライオン!えっと…キュアスカイに憑りついて!」
「メラ!」
メラメライオンはスカイに憑りついた
「!うおぉぉぉぉぉぉーー!!やる気が溢れてきましたぁーー!!」
「ス、スカイ…?」
突然熱く燃え始めたスカイを見てプリズムは唖然とする
「うおぉぉぉぉぉぉーー!!ヒ~ロ~ガ~ル~!スカイパーーーンチ!!」
スカイは浄化技となるパンチをランボーグに当てた
「スミキッタ~…」
ランボーグは浄化され、元のチョコボーに戻った
「クゥー!覚えてるのねん!カバトントン!」
カバトンは黒いモヤモヤに包まれ、姿を消した
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「初めまして!ワタクシ、ケータくんの妖怪執事のウィスパーと申します!」
「オレっちジバニャン!よろしくニャン!」
「ってわけだよ」
あれからケータは流石に隠し通せないと悟ったのか、ソラとましろにウォッチを貸し、妖怪を見えるようにした
「まさか妖怪が実在するなんて驚きだよ~!」
「妖怪というものがなんなのかよくわかりませんが…とっても可愛いですね!」
「ニャハハ!くすぐったいニャン!」
ジバニャンはソラに抱かれて、まんざらでもない顔をしていた
「あはは…ごめんね、黙ってて」
「ううん!それはお互い様だよ。ケータくん、さっきは手伝ってくれてありがとう!」
ましろはケータに礼を言う
「お礼なら俺の友だちに言ってよ。でも、ましろ姉とソラさんの力になれてよかった~!」
「ましろさ~ん!ケータく~ん!帰りますよ~!」
「うん!行こ、ましろ姉!」
「うん」
ジバニャンを抱っこしているソラに呼ばれ、ケータとましろは歩き始めた
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『お願い!返してよ~!』
『だったら取り返してみろよ~!』
幼いましろが悪ガキにお人形を取られ、泣いていた
すると男の子が悪ガキをタックルし、人形を取り返した
男の子は幼いケータだった
『やめなよ!嫌がってんじゃん!』
『お、覚えてろ!』
悪ガキはそそくさと逃げていった
『はい!ましろ姉』
『ありがとうケータくん!』
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「…」
ましろはほんのり頬を赤らめ、微笑んでいた
「ましろ姉、どうしたの?」
「ううん、なんでもないよ」
妖怪とプリキュア…
この二つの存在が交わることで何が起こるのか…
それは、誰にもわからない…
続くかどうかはわかりません