「ソラさん、お願いって?」
ある日の休日、ソラがケータの部屋にやって来ており、ケータにあるお願いをしていた。
「実は…フユニャンさんを呼んでほしいんです!」
「フユニャンを?良いけど…どうして?」
「この前、フユニャンさんの佇まいと風格を見てわかったんです!きっとフユニャンさんはとっても強いヒーローなんだって!ですから私、フユニャンさんからの特訓を受けてみたいんです!」
「そっか」
「いやいや!ソラさんは充分強いではないでウィスか?そこまで熱心にする必要ないんじゃないでウィス?」
「いえ!私はまだまだ未熟です!だからもっと強くなって、ましろさんやケータくん達を助けたいんです!」
「ソラさん…!」
ソラの言葉に感銘を受けたのか、ケータは目を輝かせながらソラの手を掴んだ。
「そんなに頑張って凄いよ!俺もソラさんと特訓するからさ、一緒にがんばろ!」
「ケータくん…はい!」
「あの~、ケータくん?いつまで手を握ってるつもりでウィス?」
「え…あっ、ごめん!」
ケータは慌ててソラの手を放した。
「どうしたんですか?顔が少し赤いですよ?ハッ!まさか風邪をひいたのでは!?」
「え、いやそうじゃなくて…」
「ケータくん!特訓は風邪が治ってからにしましょう!今日はもう寝ていてください!」
「だから大丈夫だって!」
その後、何とか誤解を解いたケータはソラとウィスパーと一緒に外に出た。
ちなみにジバニャンはケータの部屋でチョコボーを食べながらニャーKBの写真集を見ていたのだった。
「なるほど…つまり俺の特訓を受けたいんだな?」
「うん!」
「お願いします!フユニャンさん!」
ケータとソラはフユニャンにお願いする。
ちなみに2人ともジャージを着ていた。
「フユニャンで構わない。お前達の熱意、しかと受け取った。良いだろう!」
「ありがとうございます!」
「礼には及ばない。それにソラ、君は今よりもっと強くなれる!」
「今よりもっと…」
「さぁ!始めるぞ!」
「「オォーッ!!」」
こうしてフユニャン指導の下、ケータとソラの特訓が始まった。
まずは家の近くでランニングを始めた。
「ソ、ソラさ~ん!待って~!」
「ケータくんは自分のペースで少しずつ進んでいってくださ~い!」
「そ、そんな事言ったって~…」
「ソラさんって、ホントに人間でウィス…?」
「やはり俺の目に狂いはなかった!」
ましろよりかは体力があるケータであったが流石に超人的な身体能力を持つソラとは圧倒的に差がありすぎる為、ついていくので精一杯だった。
続けて2人は腕立て伏せ、腹筋など、定番の特訓をしていった。
「つ、疲れたぁ~…」
「お疲れ様です、ケータくん!」
「お疲れ…ソラさん、全然バテてないね…」
「いつも鍛錬を欠かさずやってますから!」
「そ、そっか…俺も特訓を続けてたら、ソラさんみたいになれるかな…?」
「私のようにですか?」
「うん…俺、体力も趣味も全部フツーでさ、ちょっと気にしてるんだ…だからソラさんが羨ましい…かな?」
「…ケータくんは、今のままで良いんです」
「え?」
「前に、ましろさんからも同じ質問をされたんです。でも、ましろさんには、みんなを笑顔にする優しさがあるんです」
「それわかる!ましろ姉と一緒にいると、何だかポカポカした気持ちになるんだよね!」
「ですよね!」
ケータとソラはましろの事で盛り上がってしまう。
「ケータくんは気にするかもしれませんけど、フツーも良いものだと思いますよ」
「そうかな…?」
「はい。フツーに笑って、フツーに泣いて、それから、フツーに人と妖怪の悲しみを理解する…これはケータくんにしか出来ない事です。だからケータくんには、たくさんのともだち妖怪がいるんじゃないですか?」
「ソラさん…」
「ケータく~ん!ソラちゃ~ん!ごはん出来たよ~!」
ましろが窓から2人を呼ぶ。
「それじゃあ、戻ろっか」
「はい!」
2人が特訓を始めて一週間が経った…
「2人とも!今日で一通りの特訓は終わりだ。今日までよく頑張ったな!」
「ありがとうフユニャン!」
「ありがとうございます!おかげでもっと強くなれた気がします!」
「それはよかった!それとソラ、お前に餞別だ!」
フユニャンはあるものを取り出し、それをソラに手渡す。
なんとそれはケータが持つ物と同じ妖怪ウォッチ零式とフユニャンの妖怪メダルだった。
「これって、妖怪ウォッチじゃないですか!」
「しかも零式!どうしたのこれ!?」
「これはケイゾウが2個目に作った零式だ。2日前に修理に出し、これまでのメダルも全て使えるようにしてある優れものだ!」
「へぇ~!」
「ケイゾウさんって、妖怪ウォッチを作ったというケータくんのおじいちゃんですよね?」
「うん!」
「なんと!ケイゾウさんが作った2つ目の零式をお目にかかれるとは!感激でウィス~!」
「でも、もらってもいいんですか?」
「ああ。その妖怪メダルも俺とともだちになった証だ!」
「ともだち…ありがとうございます!フユニャン!」
ソラはさっそく左腕に妖怪ウォッチをつける。
「どうソラさん、つけ心地は?」
「そうですね…」
「…ピンとこんなぁ~」
「なにぃ!?」
なんとソラはピンときていないらしい。
「何言ってるんですかあーた!これはケイゾウさんが作った零式なんでウィスよ!」
「ピンとこんなぁ~」
「そ、それなら、俺の妖怪メダルを使ってみるんだ!」
「は、はい」
ソラは返事をし、メダルをウォッチにセットしようとする。
「私のともだち!出てきてくださいフユニャン!妖怪メダル、セットオン!」
『オット!ショウカンノカマエ!』
『ヨウカーイ!』
『イサマシ、ショウカンデアリマス!』
「フユニャン!」
ソラはフユニャンを召喚した。
まぁフユニャンはそぐそこにいたからほとんど意味はないのだが…
「ソラさんが召喚するとなんか新鮮だね!」
「どうだソラ?」
「…ピンとこんなぁ~」
「なにぃ!?」
またしてもソラにはピンとこなかったらしい。
「こんなにソラさんがピンとこないなんて!これって絶対妖怪の仕業だ!」
「いえいえ!誰にだってピンとこない事はあるでウィス。そんな事まで妖怪のせいにされたらあーたたまったもんじゃ…」
「いたー!」
「ウィス~!?」
ソラのそばにとうもろこしの姿をした妖怪がいた。
「ピンとこんなぁ~」
「あっ!お前はピn」
「はいはい!ワタクシにお任せあれ~!」
ウィスパーは妖怪Padを取り出した。
「え~と、あの妖怪は…ボーっとしてるコーン…じゃなくて…すっとぼけ~…でもなくて…ありました!あれは妖怪ピントコーンです!」
「いや知ってるし!俺ともだち契約してるし!」
「ピントコーン!ソラから離れてくれないか?」
「ピンとこんなぁ~」
ピントコーンはソラから離れていった。
「素直!?」
「…あれ?私、何を…おっと!」
ソラの元にピントコーンが投げた妖怪メダルが飛んできた。
「ソラさん!妖怪ウォッチのつけ心地はどう?」
「…わぁ~!凄くカッコいいです!」
「それは良かった!」
ピントコーンが離れた事でソラは妖怪ウォッチ零式を気に入ったようだ。
「それと、俺もこの家でお世話になることになった」
「えっ!?ホントに!?」
ケータはフユニャンの発言に驚く
「ああ。ヨヨにも許可は取ってある。ソラ。これからのお前の成長、しかと見届けさせてもらうぞ!」
「フユニャン…これからよろしくお願いします!」
「ああ!」
こうして虹ヶ丘家に新たな居候が加わったのだった…。
なんとソラが妖怪ウォッチ零式を手に入れました!
フユニャンも加わり、これからどうなっていくのでしょう…?