FGOで世界最強   作:紫道麻璃也

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プロローグ

 母親の連載〆切の手伝いを日付が変わる前に乗り越えたのだが、目覚まし時計のアラームが壊れて顔面蒼白だったハジメは、汗だくになりながらも運良くチャイムギリギリで教室に駆け込み入ることができた。その瞬間、教室の男子生徒の一部は睨みや舌打ちをし、また数人の男子生徒は憧れの眼差しをハジメに向けており、女子生徒たちはハジメに対し頬を紅らめていたりしている。

 髪型は普通だがこの学校では類をみない白髪で紅目を持っているハジメは、学力では成績上位陣に常に入っており運動能力も高いため男子や女子からの印象が良いのだ。

 

 いつもの日常と変わらないものであったためハジメは席に着いたが、いつものように彼女がやってきた。

 

「ハジメくんおはよう!今日もギリギリだったね。何かあったの?」

「あぁ、母さんの漫画の手伝いが夜遅くまであってね………ちょっと寝不足気味なんだ」

 

 微笑みと首を傾げながら一人の女子生徒がハジメのもとに歩み寄った。学校やその他の色んな場所でハジメにフレンドリーに接してくれる一人、名を白崎(しらさき)香織(かおり)という。

 学校では二大女神と数えられているとてつもない人気を博する美少女だ。腰まで届く艶やかな長い黒髪、少し垂れ気味の大きな瞳は優しげスッと通った鼻梁に小ぶりの鼻、そして薄い桜色の唇が完璧な配置で並んでいる。そして交際をしている彼女である。

 

「おはよう南雲くん、相変わらず眠そうね………大丈夫?」

「香織、また彼の世話を焼いているのか?全く、本当に香織は優しいな」

「うっす!今日も今日で大変そうだな」

 

 最初に挨拶した女子生徒の名は八重樫(やえがし)(しずく)。もう一人の二大女神であり香織の親友で、ポニーテールにした長い黒髪がトレードマーク、そして切れ長の目は鋭く、しかしその奥には柔らかさも感じられ、冷たいというよりカッコイイという印象を与える。女子にしては高い身長と引き締まった体、凛とした雰囲気は侍を彷彿とさせる。事実、彼女の実家は剣術道場を営んでおり、雫自身、小学生の頃から剣道大会で負けなしという猛者で、現代に現れた美少女剣士として熱狂的なファンがいるらしく、後輩のみならず先輩の女子生徒たちから熱を孕んだ瞳で『お姉様』と慕われて頬を引き攣らせている光景はよく目撃されている。ちなみに余談だが、ハジメは何故か『お兄様』と後輩女子を中心に慕われているので、その悩みについて互いに傷の舐め合いを度々している。

 次にハジメを労ったのが坂上(さかがみ)龍太郎(りゅうたろう)。短く刈り上げた髪に鋭さと陽気さを合わせたような瞳を持ち、高身長で熊の如き大柄な体格、見た目に反せず細かいことは気にしない脳筋タイプである。特に龍太郎は努力とか熱血とか根性を大事にしており、ハジメの根性と器の大きさに好感を持っている友である。

 最後にキザな言葉で香織に喋りかけた男が天之河(あまのがわ)光輝(こうき)。いかにも勇者のようなキラキラネームな彼は、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧超人でありサラサラの茶髪と優しげな瞳、龍太郎には劣るが高身長に細身ながら引き締まった身体。誰にでも優しく、正義感も強い。ダース単位で惚れている女子生徒がいるハジメと並ぶ程の筋金入りのモテ男である。

 

「おはよう八重樫さん、坂上君。何とか終わってね………穴を開けなくて本当に良かったよ」

「それは良かったわね」

 

 労いの言葉をもらった後、ハジメが香織や雫、龍太郎を交え休みの間何をしていたかという話をして────

 

「南雲、君は香織だけじゃなくて雫や龍太郎にも迷惑をかけているのか?周りに迷惑をかけない様にしないといけないぞ?」

「「「「………………………………えぇっ?」」」」

「それより香織とは別れるんだ、君の側に香織は相応(ふさわ)しくない」

 

 天之河の空気が悪くなる悪気が無い発言に会話が強制的に終了してしまった。そんな雰囲気になっている事を知らずに天之河がまた口を開こうとしたが、雫の指示により龍太郎が身柄を抑えた。

 

「ごめんなさいねこの馬鹿が」

「………また相談に乗るよ」

「ありがとう、じゃあ南雲くんあとでね。光輝、行くわよ」

「ちょっ、雫⁉︎放してくれ龍太郎⁉︎」

「席に戻ったらなぁ」

「な、南雲!俺は認めないぞ‼︎」

 

 毎朝の定番の光景に幕が下がるように始業の鐘が鳴り、ハジメ達の一日が始まった──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────それから数時間後、教室にはさっきまで生活を送っていたと思われる物だけを残し誰もいなくなった




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